JP3022877U - 年齢識別機能を有する自動販売機 - Google Patents

年齢識別機能を有する自動販売機

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JP3022877U
JP3022877U JP1995009633U JP963395U JP3022877U JP 3022877 U JP3022877 U JP 3022877U JP 1995009633 U JP1995009633 U JP 1995009633U JP 963395 U JP963395 U JP 963395U JP 3022877 U JP3022877 U JP 3022877U
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小寺利男
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株式会社フジタカ
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自動販売機において、運転免許証により顧客
の年齢を判別する。 【解決手段】運転免許証挿入部に、挿入された免許証を
横方向に押圧シフトさせる位置決め機構を備え、免許証
のサイズの大小に拘らず、生年月日刻印部を常に一定の
位置、すなわち光学的読取り部の位置に正しくセットで
きるようにして、年齢演算による販売可否判定を高い精
度で行えるようにする。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
この考案は、年齢識別機能を有する自動販売機に関するもので、特に運転免許 証によって年齢を識別し、年齢別にその禁制品の販売を選択制御できるようにし た自動販売機に係るものである。
【0002】
【従来の技術】
たばこ、酒、一部の雑誌などで未成年者には販売禁制品となっている物品が、 自動販売機で未成年者に販売されないようにする手段として、販売が許可されて いることを証明するカードや類似のプリペイドカードを用意しておき、これを投 入したときのみ商品の販売が行われるようにした自動販売機が提案されている。 また前記カードの代りに自動車運転免許証を利用するようにしたものも提案され ている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
前記カード方式では、カード発行所ごとに異なった自動販売機でないと購入で きないという地域的限定性や予め申請してカードの発行を受けておかなければな らないなどの不便がある。また運転免許証を利用する方式は普遍性があり、便利 性の面では優れているが、販売制限年齢が商品によって異なる場合、これらの規 制に細かく対応できるようになっていないため、例えば、18才であっても免許 証(バイク免許証など)さえ持っていれば制限年齢が20才以上となっているた ばこなどが販売されてしまうという問題点があり、また一律に20才以下には全 ての商品を販売制限すれば、18才で購入できる一部の雑誌も規制されてしまう ことになる。
【0004】
【課題を解決するための手段】
この考案は、以上の問題点を解決するもので、運転免許証を利用して商品の販 売可否を判断する自動販売機において、免許証からその生年月日(又は年、月) を読み取る機能を付加することにより商品ごとの販売制限年齢にきめ細かく対応 できるようにするとともに、現在発行されている免許証の大きさが旧型(巾68 mm)と新型(巾54mm)とで異なっているという実態に鑑み、何れのタイプ の免許証であってもその生年月日記載欄が所定の年齢読み取りセンサの位置にき ちっと位置決めできる自動位置決め機構を併設し、精度の高い年齢識別機能をも つ自動販売機を提供したものである。すなわち、本考案により、運転免許証の挿 入部と、この免許証の真偽を検出する手段と、免許証の生年月日刻印部の数値を 読み取る光学的読取り手段と、この光学的読取り手段で読み込まれたデータから 当該免許証所有者の年齢を算出する演算回路と、前記真偽検出手段の出力と前記 年齢演算回路の出力とを受けて商品の販売の可否を判定する販売可否判定手段と を備え、免許証から検知された年齢が商品の販売禁制年齢に該当しない(“販売 可”)と判断されたときのみ商品の販売が実行されるようにした自動販売機にお いて、運転免許証挿入部に、挿入された免許証をその挿入方向と直角方向に押圧 し、これを横方向にシフトさせる位置決め機構を併せ備えたことを特徴とする年 齢識別機能を有する自動販売機が提供される。
【0005】
【実施例】
図1は、本考案の免許証読み取り手段を装備し、かつ制御回路等を内蔵した自 動販売機の斜視図であり、この実施例では、正面板1の右上部に免許証読取り器 の本体2が取り付けられ、販売器内部における前記読取り器本体2の下方に制御 回路等を収納した制御ボックス3が装備されたものである。なお、正面板1の上 部ショーウインドー4には複数の商品選択ボタンが配列され、読取り器本体2の 下方には紙幣挿入器6が、さらに、その下方にはコイン挿入口7、及び取消しつ まみ8が装備され、コイン挿入口7の下方における比較的低い位置に返却口9が 設けられるとともに、さらに、その下方にショーウインドー4に対応する巾の商 品取出口10が設けられている。
【0006】 図2は、免許証読取り器2の拡大正面図で、下端部に免許証挿入用案内板11 と、免許証挿入口12が設けられており、免許証Lはこの挿入口12から案内板 11に沿って矢印方向に人手によって押し込まれる。図示されないが挿入された 免許証は、その前後に配置された押さえ用ゴムローラに挟まれローラの回転によ ってその先端が案内板の奥のストッパ壁13に当接するまで自動的に押し進めら れ、その当接地位にそのまましばらく保持されるようになっている。14は生年 月日の光学的読取部で免許証の左下に刻印されている生年月日の数字を光学的に 読み取る光センサと発光ダイオードなどで構成され、また15は免許証の真偽検 出部で免許証中央部の反射率からそのパターンを検出し挿入された免許証が真正 なものか否かの信号を発生する光センサなどで構成され、両者はいずれも本体2 の内側の免許証の表面に対向する位置に内蔵されている。16、17は本考案の 特徴である自動位置決め機構の実施例を示すもので、16は挿入された免許証の 右側部に当接する位置決めローラ、17はこのローラを保持するレバーで引張り バネ18により支点19を中心として点線矢印方向に常時付勢されている。
【0007】 現在発行されている免許証は大型のもの(巾68mm縦97mm)と小型のも の(巾54mm縦87mm)とがあり、これを図に示すと点線で示すL(大型) 及び一点鎖線で示すL′(小型)となる。一方、免許証の生年月日刻印部はその 左下部に統一されているので、免許証からその生年月日を正確に読み取るには、 その生年月日刻印部を光学的読取り部14に対向する位置にきちっと位置決めす る必要がある。
【0008】 前記自動位置決め機構はこれを解決するもので、一点鎖線で示す小型の免許証 が挿入されたとき、これが案内板の右側に挿入されても、又、中央に挿入されて も、この挿入された免許証が奥へ押し進められ途中でその免許証の右側面に位置 決めローラ16が当接する。このローラ16はバネ18によって免許証をその挿 入方向に対して直角方向に付勢するので、挿入された免許証は挿入進行の途中で 案内板の左のガイド壁13′の方へ押し寄せられ、最終的に免許証の先端がスト ッパ壁13に達したときには図のL′に示すように案内板の左の壁13′に接す る位置、すなわち免許証の挿入位置に関係なくその生年月日刻印部が光学的読取 り部14の位置にきちっとセットされる。このときの位置決めローラ16及びレ バー17の位置を一点鎖線で示す。尚、20はレバー17のストッパピンである 。
【0009】 以上、主として小型の免許証が挿入された場合について説明したが、大型の免 許証の場合でもこれが斜めに挿入されても前記同様の作動により常に一定の位置 にセットされ、正確な年齢読取りが可能となる。
【0010】 なお、21、22、23は“受入可”“判定中”“販売可”の状態をそれぞれ 示す色分けされたパイロットランプで販売可否告知器を構成する。挿入口12に 免許証が挿入されておらず免許証の受け入れ可能な状態ではランプ21が点灯し 、免許証が案内板11に沿って挿入され、真偽判定、年齢判定が行われている段 階ではランプ22が点灯し、判定の結果、“販売可”の状態になればランプ23 が点灯する。“販売不可”という結果になれば全てのランプが消灯すようになっ ている。
【0011】 図3は、本考案実施例の回路構成を示すブロック図で、挿入口12から挿入さ れた運転免許証は、そのサイズの如何に拘らず、図2に示した自動位置決め機構 16,17によりその生年月日刻印部が光学的読取部14に対向する位置にきち っと位置決めされる。この段階で先ず真偽検出部15が作動し免許証の表面の反 射パターンなどからその真偽が検出される。もしここで免許証が真正なものでな い、すなわち、“偽”と検出されたときは、直ちに後述する販売可否判定回路に “販売不可”の信号が送られる。この信号は光学的読取り部14や年齢演算回路 24の信号に優先して処理されるので、その後の14や24の作動は行われない 。
【0012】 免許証が真正であると判断されたときは、光学的読取り部14が免許証の生年 月日(年月や年だけの場合もあり得る)の数値を読み取り、その信号を年齢演算 回路24へ送る。年齢演算回路ではその信号を内蔵されている現在年・月・日を 知らせるタイマの出力と比較し、購入者の年齢が現時点で何才であるかを算出し 、その信号を販売可否判定回路25へ出力する。この年齢演算回路24には、必 要に応じて満年齢計算を行うか、略式計算を行うか、などを選択するスイッチな どが設けられる。25は販売可否判定を行う回路で、年齢演算回路24で計算さ れた購入者の年齢信号を受信し、各商品種ごとに販売可否の判定を行う。例えば 、風俗雑誌については18才以上の年齢信号であれば“販売可”とし、酒、たば こなどについては20才以上であれば“販売可”とし、それ以下の年齢であれば “販売不可”の信号を出力する。設定回路26は上記の判断の基準となる制限年 齢を設定する回路で、商品種ごとに複数の異なった基準を設定することができる 外、地域の条例などに対応してその判断基準を変更できるものである。尚、免許 証の真偽検出部15が“偽”を検出したときは、その出力は直接この販売可否判 定回路に送られ、直ちに“販売不可”の信号が発せられる。30は販売可否告知 器で図2で説明したパイロットランプ21、22、23などで構成されるが、必 要に応じてスピーカによる音声告知やブザーなどによる警報を併用することがで きる。29は複数の商品を保持し選択された商品のみを取り出し口(図1の10 )へ放出する商品選択販売機構で、通常の自販機ではコイン投入口7からコイン が投入され、かつ、商品選択ボタン27(図1の5に相当する)によって商品の 選択がなされたとき、その商品選択指令信号に基づいて選択された商品のみが取 り出し口10へ放出され、コインは自動販売器の内部の金銭貯留部(図示せず) へ収納されるようになっている。
【0013】 しかし本考案の実施例では商品選択ボタン27から商品選択販売機構29への 信号伝達路にその信号を中継制御する選択制御部28が設けられる。この制御部 28は前記販売可否判定回路25の出力信号を受け、選択された商品が“販売可 ”と判定されたときのみ当該商品の選択信号が商品選択販売機構29へ伝達され ようになっている。商品選択販売機構29では通常の自動販売機の動作と同様に 、コイン投入口7から投入されたコイン(又は紙幣)がその商品の価格以上であ るかどうかを判別し、相応する対価が投入されておれば、前記によって選択され た商品のみを商品取出し口10へ放出する。同時に釣銭があればこれをコイン返 却口9へ返金する。もし年齢演算回路24が“19才である”という出力を販売 可否判定回路25へ送り、商品選択ボタン27が制限年齢20才の商品(例えば たばこなど)を選択した場合は、販売可否判定回路は“販売不可”の信号を選択 制御部28へ出力する。選択制御部はこの信号を受けて、商品選択ボタンからの 販売機構29への商品選択指令信号を中継しないように働くので、商品選択販売 機構は作動しない。このときは告知器30に“販売不可”のランプが点灯し、投 入されたコインも返却口9へ返金される。なお、“販売可”であっても“販売不 可”であっても、商品の販売が完了するか、又は投入されたコインが返却されれ ば、免許証読取り器本体2に挿入された免許証はその挿入口から自動的に返却さ れようになっている。
【0014】 図4は、本考案の免許証位置決め機構を備えた自動販売機の他の実施例を示す ブロック図で、免許証を挿入しない通常の状態ではコイン投入口から投入された コインがそのまま返却口へ返金されようになっている自動販売機の実施例である 。
【0015】 図中、7、9、12、16、17、15、14、24、25、26、27、2 9、30は図3と同様な機構又は回路で、図3で説明したと同様な動作を行うも のである。図の31は返金制御部で、常時はコイン投入口7から投入されたコイ ン(又は紙幣)をそのまま返却口9へ返金するようにコインのルートを制御する 。すなわち少なくとも年齢制限のある商品は免許証を挿入しない限り商品の価格 に相当する対価が蓄積されないので商品選択ボタンを押しても販売されないよう になっている。この状態で免許証が挿入口12に挿入されると、図3で説明した ようにその生年月日刻印部が年齢読取り部14に自動的に位置決めされ、年齢演 算が行われ、販売可否判定回路25で商品ごとに“販売可”“販売不可”の判定 が行われる。もし、“販売可”と判定されればその信号が返金制御部31に伝達 され、これによって返金制御部31は返金状態を解除してコインを本体内に蓄積 する。コイン投入額が一定額以上になれば、商品選択ボタン27で選択した商品 が商品販売選択機構29から放出されて販売が実行されるのは通常の自動販売機 と同様であ。もし“販売不可”となれば販売可否判定回路から信号が出ないので (又は否定信号が出るので)返金制御部31が作動せず、コインルートは返金状 態のままとなり、商品の購入はできない。この場合、告知機30には販売不可の ランプが点灯する。
【0016】 なお、図2の実施例では、“販売可”の表示ランプは1個だけを示したが、制 限年齢が異なる複数種の商品を扱う自動販売機では商品の種別ごとに複数の販売 可否表示ランプを設けておくのが望ましい。
【0017】 また、いずれの実施例においても、免許証を挿入して販売可否を判定する以上 、全ての操作が完了すれば挿入された免許証は自動的に挿入口から戻されるよう にしておくのは当然であるが、それでも尚、取り忘れなどが起り得るので、免許 証が残っておれば、これを検知してブザーなどの警告音を発するようにするのが 望ましい。
【0018】
【考案の効果】
この考案は、年齢による禁制品を自動販売機で扱う場合、運転免許証からその 年齢を判別して商品ごとにその制限年齢に対応した販売可否が自動判断されるの で、法令に適正に対応した物品販売が可能となる外、免許証のサイズや挿入のし 方にばらつきがあっても常に高い精度で年齢読み取りが可能となるので、合法的 で汎用性の高い自動販売機が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の機構を装備した自動販売機の正面を示
す斜視図。
【図2】免許証読取り器の本体の正面図。
【図3】本考案の実施例の回路構成を示すブロック図。
【図4】本考案の他の実施例の回路構成を示すブロック
【符号の説明】
2 読取り器本体 11 免許証挿入用案内板 12 免許証挿入口 14 光学的読取り部 15 真偽検出部 16 位置決めローラ 17 レバー 21、22、23 パイロットランプ 24 年齢演算回路 25 販売可否判定回路 27 商品選択ボタン 28 選択制御部 29 商品選択販売機構 31 返金制御部

Claims (5)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 運転免許証の挿入部と、この免許証の真
    偽を検出する手段と、免許証の生年月日刻印部の数値を
    読み取る光学的読取り手段と、この光学的読取り手段で
    読み込まれたデータから当該免許証所有者の年齢を算出
    する演算回路と、前記真偽検出手段の出力と前記年齢演
    算回路の出力とを受けて商品の販売の可否を判定する販
    売可否判定手段とを備え、免許証から検知された年齢が
    商品の販売禁制年齢に該当しない(“販売可”)と判断
    されたときのみ商品の販売が実行されるようにした自動
    販売機において、運転免許証挿入部に、挿入された免許
    証をその挿入方向と直角方向に押圧し、これを横方向に
    シフトさせる位置決め機構を併せ備えたことを特徴とす
    る年齢識別機能を有する自動販売機。
  2. 【請求項2】 複数種の商品を保持し、これら商品を選
    択的に放出する商品選択販売機構と、この選択販売機構
    に商品の選択を指令する商品選択ボタンと、この選択ボ
    タンからの指令信号を中継し、商品ごとに前記選択販売
    機構の作動を制御する選択制御部とをさらに備え、前記
    販売可否判定手段の出力によって前記選択制御部を管制
    することにより“販売可”と判定した商品種についての
    み商品の選択販売が実行されるようにしてなる請求項1
    に記載の年齢識別機能を有する自動販売機。
  3. 【請求項3】 常時はコイン(又は紙幣)投入口から投
    入されたコイン(又は紙幣)をそのまま返却口へ導くよ
    う制御する返金制御部と、複数の商品を保持し、これら
    商品を選択的に放出する商品選択販売機構と、この選択
    販売機構に商品の選択を指令する商品選択ボタンとをさ
    らに備え、前記販売可否判定手段が“販売可”と判定し
    たときのみその出力によって前記返金制御部の返金状態
    を解除することにより商品の販売が実行されるようにし
    てなる請求項1に記載の年齢識別機能を有する自動販売
    機。
  4. 【請求項4】 販売可否告知器をさらに備え、販売可否
    判定手段の出力によって前記告知器を制御することによ
    り、少くともこれが“販売可”と判定したときは前記告
    知器で“販売可”であることを報知させるようにしてな
    る請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の年齢識別
    機能を有する自動販売機。
  5. 【請求項5】 免許証の真偽検出手段が“偽”であるこ
    とを検出したときは、前記年齢演算回路の動作に優先し
    て販売可否判定手段に“販売不可”の出力を発生させる
    ようにしてなる請求項1〜請求項4のいずれか1項に記
    載の年齢識別機能を有する自動販売機。
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