JP3022707U - 鋼板製羽根車 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 羽根車ハブと羽根車主板との溶接作業を簡便
にし、且つ溶接強度を倍加することを目的とする。 【解決手段】 羽根車主板の内周端縁面をＬ字状に曲折
し、羽根車ハブの外周面に一定長さ距離沿わせたのち、
先端面を全周溶接して一体化させた構成を特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案はポンプ使用の羽根車に関する。

【０００２】

【従来の技術】

図２は従来構造を示す縦断面図であって羽根車ハブ１に段差ｐを形成した構造 となし、該段差ｐに羽根車主板２の内周端縁面を当接してプロジェクション溶接 ｍする。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記従来構造のものは羽根車ハブ１に段差ｐを形成するため形状が複雑であり 、プロジェクション溶接ｍのため強度的に劣るものとなる。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は上記問題点を解決せんとするものであって、その特徴とするところは 羽根車主板の内周端縁面をＬ字状に曲折し、羽根車ハブの外周面に一定長さ距離 沿わせたのち、先端面を全周溶接して一体化させるようになす。このさいＬ字状 に曲折する長さ範囲は羽根車主板２の肉厚ｔの５倍程度とするのが好ましい。

【０００５】

【考案の実施の形態】

図１は本考案品の羽根車構造を示す縦断面図である。 １は羽根車ハブ１であって軸方向外周面には段差ｐが形成されるものとなって いない。 ２は羽根車主板であって内周端縁面をＬ字状に曲折ｇし、上記羽根車ハブ１の 外周面に一定長さ距離沿わせるようになす。

【０００６】 しかして、上記Ｌ字状に曲折ｇした羽根車主板２の内周端縁面と羽根車ハブ１ の当接面とを全周（ＴＩＧ）溶接３するようになす。 なお、本考案に於いて羽根車主板２の内周端縁面をＬ字状に曲折ｇする長さ範 囲ｓは、羽根車主板２の肉厚をｔとすると５ｔ程度とするのであり、２ｔ以下で は溶接時の芯出しが不安定であり且つ強度的に優れたものとならない。上限が５ ｔ以上となることは差し支えないが、経済性や工作上の問題から５ｔを凡その目 安として定めることが好ましい。

【０００７】

【考案の効果】

本考案は以上の如く構成するものであって、羽根車ハブの外周に段差ｐを形成 したりすることがないことから構成が簡単で製作容易であり、また羽根車主板の 内周端縁面を一定長さ距離のＬ字状に曲折形成してあることは羽根車ハブの外周 面に対し安定的に沿わせて芯出しが容易となるほか、その先端縁と羽根車ハブと の当接面の溶接は溶接面の全体が外方へ露出される状態となっているため、溶接 作業も容易であって且つ強度上も極めて優れたものとなる。本考案者の従来品と の比較では強度が倍加したデータが得られた。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案品の羽根車構造を示す縦断面図である。

【図２】従来品の縦断面図である。

【符号の説明】

１ 羽根車ハブ ２ 羽根車主板 ３ 全周溶接 ｐ 段差 ｇ Ｌ字状の曲折

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 羽根車主板の内周端縁面をＬ字状に曲折
   し、羽根車ハブの外周面に一定長さ距離沿わせたのち、
   先端面を全周溶接して一体化させた構成を特徴とする鋼
   板製羽根車。
2. 【請求項２】 Ｌ字状に曲折する長さ範囲を羽根車主板
   の肉厚ｔの５倍程度となすことを特徴とした請求項１記
   載の鋼板製羽根車。