JP3021788B2 - テープ印刷装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、背面に粘着剤とセパレ
ータを配した印刷済みテープ片を作製可能なテープ印刷
装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来この種の技術は、脱着可能なカセッ
トの中にサーマルヘッド上に列状に配された、印字エレ
メントの選択的な発熱により転写するインクリボンと、
被印刷用の透明性を有するフィルム、前記フィルムの印
刷面と張り合わせる背面にセパレーターの付いた両面テ
ープが配され、反転された文字・画像等が該透明性を有
するフィルムに印刷され、該両面テープと張り合わさ
れ、装置外部に排出されていた。また、該カセットから
インクリボンを取り出し、インクリボン用のカセットを
形成して、被印刷フィルムと背面にセパレーターの配さ
れた両面テープの入ったカセットと２体化したものもあ
った。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、前述の従来技
術では、カセット内部にロール状に巻かれたインクリボ
ンと透明フィルムと両面テープ、また該インクリボン巻
取用のコアが配されることになり、カセットの外形がか
なり大きなものとなっていた。その反面、１個のカセッ
トで印刷可能なテープの長さが１０ｍ未満とかなり短い
ものであった。その他、印刷装置本体にインクリボン巻
取機構が必要であり、本体の小型化にも限界があった。
これらの問題点を有していた。

【０００４】本発明はこのような欠点を解決するために
なされたものであり、その目的は印刷装置自体と内蔵さ
れるカセットが小型でありながら、カセット１個で印刷
可能なテープの長さが長いカセットを装着可能なテープ
印刷装置を供給することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明のテープ印刷装置
は、被印刷物である透明なポリエステルのフィルムテー
プと、当該フィルムテープの印刷済み部分に貼着される
セパレータ付きの両面テープとが、単一のテープカセッ
トに搭載された状態で、着脱自在に装着されるテープ印
刷装置において、装置本体に設けられ、フィルムテープ
に直接接触して感熱印刷を行うサーマルヘッドと、サー
マルヘッドのテープ送り方向先方に位置し、フィルムテ
ープと両面テープとを貼着送りする一対のゴムローラと
を備え、フィルムテープは、サーマルヘッドが接触する
側の面であって両面テープが貼着される側の面に、サー
マルヘッドの加熱により発色する感熱溶剤が塗布され、
テープカセットは、サーマルヘッドが臨むヘッド開口を
有していることを特徴とす る。 この場合、一対のゴムロ
ーラのうち、一方のゴムローラはテープカセットに搭載
されていることが、好ましい。

【０００６】

【実施例】図１は本発明の実施例における、テープ印刷
装置である。１はテープ印刷装置の本体、４は複数の印
字エレメントが列状に配されたサーマルヘッド５と印刷
テープを移動させる為のゴムローラ３、１２を駆動させ
るステッピングモーター２を制御する回路基板、印刷テ
ープの送り量０．１４１ｍｍに一回の割合で、サーマル
ヘッド上の列状に配された複数の印字エレメントのうち
幾つかが選択され発熱する。７は背面にセパレーターを
配した両面テープ９、表面に熱により発色する感熱溶剤
の塗布された被印刷物８、該本体１に固定された該ゴム
ローラー１２に圧接し該被印刷物８と該背面にセパレー
タの配された両面テープ９を張り合わせながら引っ張り
出すゴムローラー１０より構成される該本体１に脱着可
能なカセットである。１１は該本体１の開口部であり、
印刷済のテープが排出される。

【０００７】図２は本発明の実施例における、テープ印
刷装置の印刷部と該両面テープ９と該被印刷物８の張り
合わせ部の拡大断面図である。該被印刷物８はポリエス
テルから成るベースフィルム８ａと熱により発色する感
熱溶剤８ｂより構成される。該ベースフィルム８ａの厚
さは、余り薄過ぎると印刷時や張り合わせ時のヨレ、し
わの原因となる為最低でも３０μｍは必要であり、また
厚過ぎるとカセット内に修められる長さが極端に短いも
のとなってしまうことから、２００μｍ程度にするのが
よい。該感熱溶剤８ｂは、使う溶剤によって黒を始め
赤、青、緑、茶等の色々の色を発色させる事ができ、イ
ンクリボンを使って転写印刷されたものとなんら変わる
ことはない。該両面テープ９は、粘着剤９ａとセパレー
ター９ｂより構成され、前記粘着剤９に混ぜる顔料によ
って多種類の色の両面テープを作れ、色々なベース色の
印刷テープを供給することができる。該セパレーター９
ｂは厚いとコア状に巻いたときに巻巣の原因となり、薄
過ぎると印刷テープから該セパレータを容易に剥せない
為、７５μｍ程度の厚さを用いるとよい。該ステッピン
グモーター２の駆動に同期しての該サーマルヘッド５上
の列状に配されたエレメントの選択的な発熱により、該
被印刷物８上の該感熱溶剤８ｂが発色し文字・画像等を
印刷するのと連動して、該ステッピングモーター２を駆
動源として回転する該ゴムローラー１２、１０により該
印刷物８と該両面テープが移動すると共に張り合わさ
れ、図３に示すような印刷テープが製作される。該サー
マルヘッド５の発熱は該被印刷物８の該ベースフィルム
８ａ側からみたときに、文字等が認識できるように該回
路基板４からデーターを送る。

【０００８】図３は製作された印刷テープの正面、断面
図である。感熱による印刷方式の場合、長い間の光の照
射や擦れ等の該感熱溶剤８ｂ部への機械的な力により、
該感熱溶剤８ｂが発色したり、発色が薄れたりする欠点
があった。しかし、図３に示す構成によると該ベースフ
ィルム８ａにより多少の光のカットができ、尚且つ該発
色剤８ａを機械的な力から保護することができ、感熱に
よる印刷方式の欠点を解決できる。

【０００９】

【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、印刷
可能なテープの長さが、カセット内部にインクリボン、
被印刷物、セパレーター付き両面テープが配されたもの
に比べ数段長く、且つ、小型のカセットが装着できる小
型のテープ印刷装置を供給することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す断面図。

【図２】本発明の一実施例を示す拡大図。

【図３】本発明のテープ印刷装置により製作された印刷
テープの正面、断面図。

【符号の説明】

１ 本体 ２ ステッピングモーター ３ ゴムローラー（プラテン） ４ 回路基板 ５ サーマルヘッド ７ カセット ８ 被印刷物 ８ａ ベースフィルム ８ｂ 感熱溶剤 ９ 両面テープ １０、１２ ゴムローラー

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 被印刷物である透明なポリエステルのフ
   ィルムテープと、当該フィルムテープの印刷済み部分に
   貼着されるセパレータ付きの両面テープとが、単一のテ
   ープカセットに搭載された状態で、着脱自在に装着され
   るテープ印刷装置において、 装置本体に設けられ、前記フィルムテープに直接接触し
   て感熱印刷を行うサーマルヘッドと、 前記サーマルヘッドのテープ送り方向先方に位置し、前
   記フィルムテープと前記両面テープとを貼着送りする一
   対のゴムローラとを備え、 前記フィルムテープは、前記サーマルヘッドが接触する
   側の面であって前記両面テープが貼着される側の面に、
   当該サーマルヘッドの加熱により発色する感熱溶剤が塗
   布され、 前記テープカセットは、前記サーマルヘッドが臨むヘッ
   ド開口を有していることを特徴とするテープ印刷装置。
2. 【請求項２】 前記一対のゴムローラのうち、一方のゴ
   ムローラは前記テープカセットに搭載されていることを
   特徴とする請求項１に記載のテープ印刷装置。