JP3020787U - 装飾用宝石の取付構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 取付台座の形状や板厚に関係なく簡単にかつ
短時間で装飾用宝石を固定し、量産が可能でさらに取付
台座の生産も量産可能なプレス加工とする。 【構成】 本考案は、板材をプレス加工して成形された
装飾用宝石の金属製の取付台座において、中央に貫通孔
を有し、該取付台座と一体となった少なくとも２個以上
の鋭角状の切り出し爪が、該貫通孔の中央上部方向に折
り曲げられ突出し、かつ前記鋭角状の切り出し爪の間
で、該貫通孔の円周上より先端部の欠けた扇形状を有し
該取付台座と一体となった少なくとも２個以上のバーリ
ングが、該貫通孔の中央下部方向に折り曲げられ突出し
た形状を持ち、該バーリングで装飾用宝石を下側よりさ
さえ、該切り出し爪を装飾用宝石の上部より中央に折り
曲げかしめることにより固定させることを特徴とする装
飾用宝石の取付構造。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は宝石を有する装飾品に関し、特に装飾用宝石の取付構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、板材での装飾用宝石の取付は取付台座にある貫通孔の縁に宝石の下部を 接触させて載せ、貫通孔の縁で板材の一部に貫通孔の中心に向かって３乃至４箇 所物理的な力を加え塑性変形させた彫り起し爪で宝石を上部より押えることによ って固定させる彫り止め方式が一般的であり、宝石の取付には専門的技術を必要 とし、また作業時間もかかっている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

前記彫り止め方式による装飾用宝石の取付では、０．１〜０．２５ｍｍの薄板 では取付が不可能であり、板材の厚みも０．４ｍｍ以上と限定されている。従来 の彫り止め方式は板材の形状によっては装飾用宝石が取付できなかったり、その 工程上、手作業が多く作業時間も長くかかり専門的技術を必要とするという問題 点もある。

【０００４】 そこで、本考案が解決しようとする課題は、装飾用宝石の金属製の取付構造に 関し、その生産面における上記欠点を解決し、より安価にかつ板材の形状や厚み に関係なく生産できるような装飾用宝石の取付構造を提供することである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

以上の課題を解決するため、本考案は板材をプレス加工して成形された装飾用 宝石の金属製取付台座において、中央に貫通孔を有し、該取付台座と一体となっ た少なくとも２個以上の鋭角状の切り出し爪が、該貫通孔の中央上部方向に折り 曲げられ突出し、かつ前記鋭角状の切り出し爪の間で、該貫通孔の円周上より先 端部の欠けた扇形状を有し該取付台座と一体となった少なくとも２個以上のバー リングが、該貫通孔の中央下部方向に折り曲げられ突出した形状を持ち、該バー リングで装飾用宝石を下側よりささえ、該切り出し爪を装飾用宝石の上部より中 央に折り曲げかしめることにより固定させることを特徴とする装飾用宝石の取付 構造を要旨とする。

【０００６】

【作用】

本考案は、板材をプレス加工して成形された装飾用宝石の金属製の取付台座に おいて、板材の上部方向に折り曲げられた鋭角状の切り出し爪と板材の下部方向 に折り曲げられ、貫通孔の円周上より先端部の欠けた扇形状のバーリングとによ り、装飾用宝石を載せた後、上部よりかしめることによって装飾用宝石を固定す るため、簡単にかつ短時間で装飾用宝石の取付が行なえるので、量産が可能とな り、またプレス加工で取付台座を生産するため、板材の厚みも限定しなく、取付 台座の形状も平面、凹部、凸部でも、装飾用宝石を固定することができる。

【０００７】

【実施例】

以下、実施例により考案実施の態様を説明するが、例示は単に説明用のもので 、発明思想の制限または限定を意味するものではない。

【０００８】 図１は、本考案に係る取付台座であり、板材をプレス加工して成形されたもの の構造を示す斜視説明図である。

【０００９】 図面において、取付台座１の貫通孔７に取付台座１と一体となった切り出し爪 ２と貫通孔の円周上より先端部の欠けた扇形状のバーリング３が存することを示 している。

【００１０】 図２は、本考案に係る装飾用宝石４を取付台座１に取付けた構造を示す斜視説 明図である。

【００１１】 図面において、取付台座１と一体となった下部方向に折り曲げられ突出し、貫 通孔の円周上より先端部の欠けた扇形状のバーリング３に装飾用宝石４を載せ、 取付台座１と一体となった上部方向に折り曲げられ突出した鋭角状の切り出し爪 ２を装飾用宝石４の上部方向から、かしめ側の先端断面の中央がアール状に凹ん だ金属製の棒によりかしめ、前記装飾用宝石４を取付台座１に固定することを示 している。また、取付台座１は図２では凸状を例示したが、もちろん凹状、平面 状でも可能であることは言うまでもない。

【００１２】

【考案の効果】

本考案は、以上の構造を具備するため、装飾用宝石をプレスでかしめるため取 付台座に専門的技術のない人でも簡単にかつ短時間で装飾用宝石の取付が行なえ るので量産も可能となり、また、プレス加工で取付台座を生産するため板材の厚 みも限定しなく、さらに取付台座の形状も平面、凹部、凸部でも、装飾用宝石を 固定し取付けることができる。その上、装飾用宝石の取付が加工工程の最終で行 なえるようになり、取付状態の検査も最終工程後１回ですみ従来法の途中工程で 装飾用宝石を取付ける場合に比べて手間も省け、歩留りも向上できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る装飾用宝石の取付構造に関する装
飾用宝石の固定前の状態を示す取付台座の斜視説明図で
ある。

【図２】同固定後の状態を示す装飾用宝石の取付構造の
斜視説明図である。

【図３】図２のＡ−Ａ断面の説明図である。

【図４】従来の彫り止め方式に関する装飾用宝石の取付
構造を示す斜視説明図である。

【符号の説明】

１−取付台座 ２−鋭角状の切り出し爪 ３−貫通孔の円周上より先端部の欠けた扇形状のバーリ
ング ４−装飾用宝石 ５−彫り起し爪 ６−彫り起し爪跡の凹部 ７−貫通孔

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】板材をプレス加工して成形された装飾用宝
   石の金属製の取付台座において、中央に貫通孔を有し、
   該取付台座と一体となった少なくとも２個以上の鋭角状
   の切り出し爪が、該貫通孔の中央上部方向に折り曲げら
   れ突出し、かつ前記鋭角状の切り出し爪の間で、該貫通
   孔の円周上より先端部の欠けた扇形状を有し該取付台座
   と一体となった少なくとも２個以上のバーリングが、該
   貫通孔の中央下部方向に折り曲げられ突出した形状を持
   ち、該バーリングで装飾用宝石を下側よりささえ、該切
   り出し爪を装飾用宝石の上部より中央に折り曲げかしめ
   ることにより固定させることを特徴とする装飾用宝石の
   取付構造。