JP3020621B2 - プラズマエッチング方法 - Google Patents

プラズマエッチング方法

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JP3020621B2
JP3020621B2 JP3017462A JP1746291A JP3020621B2 JP 3020621 B2 JP3020621 B2 JP 3020621B2 JP 3017462 A JP3017462 A JP 3017462A JP 1746291 A JP1746291 A JP 1746291A JP 3020621 B2 JP3020621 B2 JP 3020621B2
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silicon oxide
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プラズマエッチング方
法に係り、特に弗化炭素ガスのプラズマによりシリコン
膜とシリコン酸化膜とが積層された試料をエッチング処
理するのに好適なプラズマエッチング方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】試料のシリコン酸化膜を選択的にプラズ
マエッチング処理する技術としては、例えば、特開昭5
5−164077号公報、米国特許第4,162,185
号明細書等に記載のものが知られている。
【0003】例えば、特開昭55−164077号公報
には、ガスプラズマ食刻装置によりシリコン基板上の酸
化シリコン被膜をガスプラズマ食刻するものにおいて、
食刻用ガスとして含水素フッ素化合物ガスと酸化性ガス
とからなる混合ガスもしくはフッ素化合物ガスと水素ガ
スと酸化性ガスとからなる混合ガスを用いることが記載
されている。
【0004】又、例えば、米国特許第4,162,185
号明細書には、飽和および不飽和ハロカーボンによるS
iO2の選択エッチングにおいて、飽和ハロゲン化カー
ボン(例えば、CF4)および不飽和ハロゲン化カーボ
ン(C24,C36,C34のようにFを含む)の流量
によりSiO2/Siのエッチング速度比をコントロー
ルすることが記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、試料
のシリコン酸化膜を選択的にプラズマエッチング処理す
る際にエッチングガスの組成や流量等(以下、エッチン
グガス条件と略)を制御し、これによってシリコン酸化
膜の選択比を向上させるようにするものであるが、この
ような従来技術では、シリコン酸化膜の選択比を更に向
上させる上で限界があり、エッチングガス条件を制御す
るのみではシリコン酸化膜の選択比を更に向上させるこ
とができない。
【0006】又、上記従来技術では、試料のエッチング
処理個数の増大に伴ってシリコン酸化膜とシリコン膜と
のエッチング速度比が変化する、つまり、選択比が経時
変化といった不都合を生じる。
【0007】本発明の第1の目的は、シリコン酸化膜の
エッチング処理において、エッチングガス条件制御によ
る選択比向上の限界を打破し下地膜であるシリコン膜と
の選択比を更に向上させることができるプラズマエッチ
ング方法を提供することにある。
【0008】また、本発明の第2の目的は、シリコン酸
化膜のエッチング処理において、下地膜であるシリコン
膜との選択比の経時変化を小さく抑制できるプラズマエ
ッチング方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的は、プラ
ズマエッチング方法を、エッチングガスとして弗化炭素
ガスを用い、該ガスを磁界とマイクロ波電界の作用によ
りプラズマ化する工程と、シリコン膜とシリコン酸化膜
とが積層された試料の前記シリコン酸化膜を前記プラズ
マによりエッチング処理する工程と、該エツチング処理
時に前記プラズマに曝されるプラズマ発生室の内壁面を
20℃以上から80℃以下の範囲で一定温度に加温する
工程とを有する方法とすることにより、達成される。
【0010】また、上記第2の目的は、プラズマエッチ
ング方法を、エッチングガスとして弗化炭素ガスを用い
該ガスをプラズマ化する工程と、シリコン膜とシリコン
酸化膜とが積層された試料の前記シリコン酸化膜を前記
プラズマにより連続してエッチング処理する工程と、該
エッチング連続処理時に前記プラズマに曝されるプラズ
マ発生室の内壁面を20℃以上から80℃以下の範囲で
一定温度に加温し、かつ内壁面温度を一定温度に調節す
る工程とを有する方法とすることにより、達成される。
【0011】
【作用】弗化炭素ガスのプラズマによるシリコン膜とシ
リコン酸化膜とが積層された試料のシリコン酸化膜のエ
ッチング処理時に、弗化炭素ガスのプラズマに曝される
部材を加温することにより該部材へのCF2等のプラズ
マ重合物の付着が減少するためにプラズマ中に存在する
該重合物の割合が増加し、そのためシリコン膜とシリコ
ン酸化膜とが積層された試料へのプラズマ重合物の付着
量が増加する。
【0012】このようなプラズマ重合物が試料のシリコ
ン酸化膜に付着した場合、該シリコン酸化膜に還元剤で
ある酸素が存在するため、該酸素の還元作用によりプラ
ズマ重合物はシリコン酸化膜から除去される。このた
め、シリコン酸化膜のエッチング速度の減少は生じな
い。
【0013】一方、このようなプラズマ重合物が試料の
シリコン膜に付着した場合、該シリコン膜に還元剤が存
在しないため、シリコン膜に付着したプラズマ重合物の
除去が抑制される。このため、シリコン膜のエッチング
速度が減少する。
【0014】このような結果、エッチングガス条件制御
による選択比向上の限界を打破できシリコン酸化膜と下
地膜であるシリコン膜との選択比が更に向上する。
【0015】又、弗化炭素ガスのプラズマによるシリコ
ン膜とシリコン酸化膜とが積層された試料のシリコン酸
化膜のエッチング処理時に、弗化炭素ガスのプラズマに
曝される部材の温度を一定温度に調節するため、該部材
へのプラズマ重合物の付着量が一定となり、シリコン酸
化膜と下地膜であるシリコン膜とのエッチング速度比の
変化を抑制でき選択比の経時変化を防止できる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の第1の実施例を図1,図2に
より説明する。図1は、本発明の第1の実施例の有磁場
プラズマエッチング装置の縦断面構成図である。図1で
エッチング装置は、プラズマ発生室10、プラズマ発生
室10の開口部に設けた石英製のマイクロ波導入窓1
1、マイクロ波発振器(図示省略)、該マイクロ波発振
器から発振されたマイクロ波をプラズマ発生室10の開
口部に向かって伝播する導波管12、ソレノイドコイル
13、試料台14、プラズマ発生室10内を減圧排気す
る真空排気装置(図示省略)、プラズマ発生室10内に
エッチングガスとして弗化炭素ガスを供給するガス供給
装置(図示省略)、この場合、熱媒体供給装置(図示省
略)及び高周波電源15を備えている。
【0017】図1で、プラズマ発生室10のエッチング
ガス導入口とガス供給装置とは、ガス供給管20で連結
されている。プラズマ発生室10の、この場合、側壁内
には、熱媒体室30が形成されている。熱媒体室30の
熱媒体供給口と熱媒体供給装置とは、熱媒体供給管21
で連結されている。熱媒体室30の熱媒体排出口には、
熱媒体排出管22が連結されている。
【0018】図1で、マイクロ波発振器から発振された
周波数2.45GHzのマイクロ波は導波管12を伝播
しマイクロ波導入窓11を透過しプラズマ発生室10に
供給される。エッチングガスは、ガス供給装置からガス
供給管20を介しエッチングガス導入口からプラズマ発
生室10内に導入される。該プラズマ発生室10内は、
真空排気装置によって減圧排気される。ソレノイドコイ
ル13によって発生する磁界とマイクロ波の電界によっ
てプラズマ発生室10内のエッチングガスはプラズマ化
される。シリコン膜とシリコン酸化膜とが積層された試
料40は、シリコン酸化膜面を上面として試料台14の
試料設置面に、この場合、1個設置され、プラズマ中の
イオン及び中性分子あるいは原子によってエッチング処
理が進行する。又、試料台15に高周波電力を印加する
ことによりイオンの入射エネルギを独立に制御してい
る。更に、熱媒体室30内には、熱媒体供給装置から熱
媒体供給管21を介し熱媒体供給口から所定温度の熱媒
体が供給され、そして、熱媒体排出口から熱媒体排出管
22を介して排出される。これにより、プラズマに曝さ
れるプラズマ発生室10の内壁面は、加温される。
【0019】図2は、エッチングガスに弗化炭素ガスの
1種であるCHF3(ガス流量50cc/min)を用
いて試料40のシリコン酸化膜のエッチング処理を行っ
たときのプラズマ発生室10の内壁面の温度がシリコン
膜との選択比に及ぼす影響を調べたものであり、縦軸は
プラズマ発生室10の内壁面の温度が20℃でのシリコ
ン膜との選択比を1.0とした場合の選択比の相対値
(以下、相対選択比と略)を示したものである。尚、こ
の時のその他のエッチング処理条件は、マイクロ波電力
1kW,エッチング圧力10mTorr,高周波電力2
00W,試料台に供給される冷却水温度20℃である。
【0020】図2からわかるように、プラズマ発生室1
0の内壁面の温度を高くすることにより相対選択比が向
上する。例えば、プラズマ発生室10の内壁面の温度が
40℃で相対選択比は約1.7倍に、また、プラズマ発
生室10の内壁面の温度が60℃で相対選択比は約2.
3倍になった。即ち、プラズマ発生室10の内壁面を加
温することにより該発生室10の内壁面へのCF2等の
プラズマ重合物の付着が減少するためにプラズマ中に存
在する該重合物の割合が増加し、そのため試料40への
プラズマ重合物の付着量が増加する。このようなプラズ
マ重合物が試料40のシリコン酸化膜に付着した場合、
該シリコン酸化膜に還元剤である酸素が存在するため、
該酸素の還元作用によりプラズマ重合物はシリコン酸化
膜から除去される。このため、シリコン酸化膜のエッチ
ング速度の減少は生じない。一方、このようなプラズマ
重合物が試料40のシリコン膜に付着した場合、該シリ
コン膜に還元剤が存在しないため、シリコン膜に付着し
たプラズマ重合物の除去が抑制される。このため、シリ
コン膜のエッチング速度が減少する。このような結果、
シリコン酸化膜と下地膜であるシリコン膜との選択比が
向上する。尚、プラズマ発生室10の温度を高くするに
従って相対選択比は向上するが、しかし、該向上傾向
は、プラズマ発生室10の内壁面の温度が約200℃で
飽和状態となる。
【0021】本実施例では、、次のような効果が得られ
る。 (1) シリコン膜とシリコン酸化膜とが積層された試
料の磁界とマイクロ波電界との作用によって発生する弗
化炭素ガスプラズマによるエッチング処理において、エ
ッチングガス条件制御による限界を打破でき下地膜であ
るシリコン膜との選択比を更に向上させることができ
る。
【0022】(2) シリコン膜とシリコン酸化膜とが
積層された試料の磁界とマイクロ波電界との作用によっ
て発生する弗化炭素ガスプラズマによるエッチング処理
において、プラズマ発生室の内壁面へのプラズマ重合物
の付着を抑制できるので、プラズマ発生室の内壁面に付
着したプラズマ重合物の該内壁面からの剥落による塵埃
の発生を抑制でき該塵埃による上記試料の歩留まり低下
を防止できる。
【0023】尚、上記第1の実施例では、プラズマに曝
されるプラズマ発生室の内壁面のみを加温するようにし
ているが、例えば、試料台の試料設置面への試料の設置
に機械的なクランプ手段を用いる場合、該クランプ手段
もプラズマに曝されるものであり、従って、相対選択比
の向上の観点からは該クランプ手段も同様に加温するよ
うにすることが好ましい。つまり、相対選択比の向上の
観点からは、プラズマに曝される部材(プラズマ重合物
が付着可能な部材であって試料を除く部材)を加温する
ようにすることが好ましい。又、上記第1の実施例で
は、試料はプラズマ発生室内に配置されているが、この
他に、プラズマ発生室で発生したプラズマをプラズマ発
生室外に移送し該プラズマにより試料をエッチング処理
するように該試料が配置されていても良い。いずれにし
ても、プラズマに曝される部材を加温するようにするこ
とで上記第1の実施例での作用と同様の作用が生じ相対
選択比が向上する。又、上記第1の実施例では、磁界と
マイクロ波電界との作用により弗化炭素ガスをプラズマ
化し、該プラズマによりシリコン膜とシリコン酸化膜と
が積層された試料のシリコン酸化膜をエッチング処理す
る場合を例に採り説明したが、この他に、例えば、平行
平板型のプラズマエッチング装置を用いて上記試料をエ
ッチング処理する場合にも同様に適用可能である。この
場合、処理室の内壁面、該処理室に内設された電極等が
プラズマに曝される部材である。但し、この場合、上記
第1の実施例での磁界とマイクロ波電界との作用により
プラズマを発生させるものに比べてエッチング圧力が1
R>桁程度高いために(プラズマ発生室に導入されるエッ
チングガス流量とアウトガス量との関係)上記第1の実
施例でのような顕著な効果は奏し得ない。又、上記第1
の実施例では、エッチングガスとして弗化炭素ガスを、
試料としてシリコン膜とシリコン酸化膜とが積層された
試料を用いて説明している。この場合、シリコン酸化膜
に付着したプラズマ重合物はシリコン酸化膜の酸素の還
元作用により該膜から除去され、一方、シリコン膜に付
着したプラズマ重合物はこのような作用が生じないため
シリコン膜から除去されない。つまり、試料としてプラ
ズマ重合物が付着してもこれを除去し得る成分を含む膜
と付着したプラズマ重合物を除去し得ない膜とが積層さ
れた試料であれば有効に適用可能である。
【0024】次に、本発明の第2の実施例を図3,図4
により説明する。図3は、本発明の第2の実施例の有磁
場プラズマエッチング装置の縦断面構成図である。図3
で、本発明の第1の実施例の有磁場プラズマエッチング
装置を示す図1と異なる点は、熱媒体供給装置50が熱
媒体の温度を可変する機能を有した点と、プラズマ発生
室10の温度を検出する端子51と熱媒体供給装置50
がそれぞれ接続された熱媒体温度制御装置52が設けら
れた点である。尚、図3でその他図1と同一装置等は同
一符号で示し説明を省略する。
【0025】図3で、上記第1の実施例での場合と同様
に、プラズマ発生室10内のエッチングガスは、磁界と
マイクロ波電界との作用によりプラズマ化される。試料
台14に設置されている試料40は、該プラズマにより
エッチング処理される。プラズマ発生室10の内壁面
は、熱媒体により加温され、そして、温度調節される。
つまり、試料40のエッチング処理中にプラズマ発生室
10の内壁面の温度は変化し、また、試料40を1個毎
連続してエッチング処理する場合、プラズマ発生室10
の内壁面の温度は変化する。このように、プラズマ発生
室10の内壁面の温度が変化すると該内壁面へのプラズ
マ重合物の付着量が変化し、これに伴って試料40のシ
リコン酸化膜と下地膜であるシリコン膜とのエッチング
速度比が変化して選択比が変化するようになる。このた
め、温度検出端子51でプラズマ発生室10の内壁面の
温度が検出され、該検出値は、熱媒体温度制御装置52
に入力される。熱媒体温度制御装置52では、プラズマ
発生室10の内壁面の温度であって一定に保持すべき温
度と検出値との比較が実施され、該比較結果により熱媒
体の温度が設定される。該設定温度は制御信号として熱
媒体供給装置50に入力される。これにより、熱媒体供
給装置50からは設定温度となった熱媒体が熱媒体室3
0内に供給されてプラズマ発生室10の内壁面の温度は
所定の一定温度に調節される。このようなプラズマ発生
室10の内壁面の温度調節は、試料40のエッチング処
理中や試料40を1個毎連続エッチング処理する場合に
実施される。
【0026】図4は、上記のようにプラズマ発生室40
の内壁面の温度を、この場合、20℃で温調を行った場
合と行わない場合のシリコン膜との選択比の経時変化を
示したものである。図4で、縦軸は、処理個数1個目の
シリコン膜との選択比を1.0とした場合の選択比の相
対値(以下、経時相対選択比と略)を示したものであ
る。尚、その他のエッチング処理条件はマイクロは電力
1kW,エッチング圧力10mTorr,エッチングガ
ス(CHF3)流量50cc/min,高周波電力20
0W,試料台へ供給される冷却水温度20℃である。
【0027】図4で、プラズマ発生室10の内壁面の温
調を行った場合には、シリコンとの経時相対選択比はほ
とんど変化していない(線A)。一方、プラズマ発生室
10の内壁面の温調を行わない場合(線B)には、シリ
コンとの経時相対選択比は処理個数25個目で処理個数
1個目のシリコン膜との選択比の約2.4倍になってい
る。
【0028】尚、上記第2の実施例では、プラズマに曝
されるプラズマ発生室の内壁面のみを温調するようにし
ているが、例えば、試料台の試料設置面への試料の設置
に機械的なクランプ手段を用いる場合、該クランプ手段
もプラズマに曝されるものであり、従って、経時相対選
択比の向上の観点からは該クランプ手段も同様に温調す
るようにすることが好ましい。つまり、経時相対選択比
の向上の観点からは、プラズマに曝される部材(プラズ
マ重合物が付着可能な部材であって試料を除く部材)を
温調するようにすることが好ましい。尚、経時相対選択
比の変化を防止するためのプラズマに曝される部材の温
調技術としては、上記第2の実施例に特に限定されな
い。例えば、次のようにしてプラズマに曝される部材を
経時相対選択比の変化を防止するために温調するように
しても良い。 (1) 例えば、プラズマ発生室にヒータ等の発熱手段
を設け、プラズマ発生室の検知温度と経時相対選択比の
変化防止上、一定の温度に保持すべき設定温度との比較
結果により該発熱手段での発熱量を調節する。 (2) 例えば、プラズマ発生室の温度がプラズマによ
る加熱により経時相対選択比の変化防止上、一定の温度
に保持すべき設定温度以上に上昇する場合においては、
プラズマ発生室に冷却手段を設け、プラズマ発生室の検
知温度と上記設定温度との比較結果により該冷却手段の
冷却能力を調節する。冷却手段としては、例えば、冷媒
を用いるものやペルチェ効果を利用するもの等が採用し
得る。冷却手段として冷媒を用いるものを採用する場合
は、上記第2の実施例での熱媒体供給装置が冷媒供給装
置に、又、熱媒体温度制御装置が冷媒温度若しくは冷媒
供給量制御装置に置き換えられる。 (3) 例えば、プラズマ発生室に導入されるエッチン
グガスの温度を調節することで、プラズマ発生室の温度
が経時相対選択比の変化防止上、一定の温度に保持すべ
き設定温度以上に上昇するのを防止する。 (4) 例えば、熱媒体室に供給される熱媒体量を調節
することで、プラズマ発生室の温度を経時相対選択比の
変化防止上、一定の温度に保持すべき設定温度に調節す
る。
【0029】又、上記第2の実施例では、試料はプラズ
マ発生室内に配置されているが、この他に、プラズマ発
生室で発生したプラズマをプラズマ発生室外に移送し該
プラズマにより試料をエッチング処理するように該試料
が配置されていても良い。いずれにしても、プラズマに
曝される部材を温調するようにすることで上記第2の実
施例での作用と同様の作用が生じ経時相対選択比が向上
する。又、上記第2の実施例では、磁界とマイクロ波電
界との作用により弗化炭素ガスをプラズマ化し、該プラ
ズマによりシリコン膜とシリコン酸化膜とが積層された
試料のシリコン酸化膜をエッチング処理する場合を例に
採り説明したが、この他に、例えば、平行平板型のプラ
ズマエッチング装置を用いて上記試料をエッチング処理
する場合にも同様に適用可能である。この場合、処理室
の内壁面、該処理室に内設された電極等がプラズマに曝
される部材である。但し、この場合、上記第2の実施例
での磁界とマイクロ波電界との作用によりプラズマを発
生させるものに比べてエッチング圧力が1桁程度高いた
めに上記第2の実施例でのような顕著な効果は奏し得な
い。又、上記第2の実施例では、エッチングガスとして
弗化炭素ガスを、試料としてシリコン膜とシリコン酸化
膜とが積層された試料を用いて説明している。この場
合、シリコン酸化膜に付着したプラズマ重合物はシリコ
ン酸化膜の酸素の還元作用により該膜から除去され、一
方、シリコン膜に付着したプラズマ重合物はこのような
作用が生じないためシリコン膜から除去されない。つま
り、試料としてプラズマ重合物が付着してもこれを除去
し得る成分を含む膜と付着したプラズマ重合物を除去し
得ない膜とが積層された試料であれば有効に適用可能で
ある。更に、上記第1の実施例と上記第2の実施例とを
組み合わせる、つまり、上記試料のエッチング処理時
に、プラズマに曝される部材を加温し、かつ、該部材の
温度を一定温度に調節することで、シリコン酸化膜のエ
ッチング処理においてエッチングガス条件制御による限
界を打破してシリコン酸化膜の選択比を更に向上できる
と共に、その選択比の経時変化を防止することができ
る。更に又、上記第2の実施例では、試料を1個毎エッ
チング処理する場合につき説明しているが、処理室1室
で試料を複数個同時にエッチング処理する場合や、該エ
ッチング処理を繰り返して実施する場合にも同様に適用
できる。尚、上記各実施例では、エッチングガスとして
CHF3を例に挙げて説明を行っているが、他の弗化炭
素ガスおよびこれらの混合ガスを用いても上記と同様の
作用、効果が得られる。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、シリコン酸化膜のエッ
チング処理においてエッチングガス条件制御による限界
を打破して下地膜であるシリコン膜との選択比を更に向
上できる効果がある。
【0031】又、本発明によれば、シリコン酸化膜のエ
ッチング処理において下地膜であるシリコン膜との選択
比の経時変化を防止することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の有磁場プラズマエッチ
ング装置の縦断面構成図である。
【図2】図1のエッチング装置を用いて求めたプラズマ
発生室の内壁面温度と相対選択比との関係線図である。
【図3】本発明の第2の実施例の有磁場プラズマエッチ
ング装置の縦断面構成図である。
【図4】図2のエッチング装置を用いて求めた試料処理
個数と経時相対選択比との関係線図である。
【符号の説明】
10・・・プラズマ発生室、11・・・マイクロ波導入
窓、12・・・導波管、13・・・ソレノイドコイル、
14・・・試料台、20・・・ガス供給管、21・・・
熱媒体供給管、22・・・熱媒体排出管、30・・・熱
媒体室、40・・・試料、50・・・熱媒体供給装置、
51・・・温度検出端子、52・・・熱媒体温度制御装
フロントページの続き (72)発明者 金井 三郎 山口県下松市大字東豊井794番地 株式 会社 日立製作所 笠戸工場内 (72)発明者 佐藤 佳恵 山口県下松市大字東豊井794番地 株式 会社 日立製作所 笠戸工場内 (72)発明者 伊東 哲 山口県下松市大字東豊井794番地 株式 会社 日立製作所 笠戸工場内 (56)参考文献 特開 平2−268429(JP,A) 特開 平2−205022(JP,A) 特開 昭64−71130(JP,A) 特開 昭62−256433(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エッチングガスとして弗化炭素ガスを用
    い、該ガスを磁界とマイクロ波電界の作用によりプラズ
    マ化する工程と、 シリコン膜とシリコン酸化膜とが積層された試料の前記
    シリコン酸化膜を前記プラズマによりエッチング処理す
    る工程と、 該エッチング処理時に前記プラズマに曝されるプラズマ
    発生室の内壁面を20℃以上から80℃以下の範囲で一
    定温度に加温する工程とを有することを特徴とするプラ
    ズマエッチング方法。
  2. 【請求項2】エッチングガスとして弗化炭素ガスを用い
    プラズマ化する工程と、 シリコン膜とシリコン酸化膜とが積層された試料の前記
    シリコン酸化膜を前記プラズマにより連続してエッチン
    グ処理する工程と、 該エッチング連続処理時に前記プラズマに曝されるプラ
    ズマ発生室の内壁面を20℃以上から80℃以下の範囲
    で一定温度に加温し、かつ内壁面温度を一定温度に調節
    する工程とを有することを特徴とするプラズマエッチン
    グ方法。
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