JP3020341U - ピン付き挟み具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は、物品（干物）の重量が重くても、
また風に吹かれても確実に吊り下げたままの状態を保つ
挟み具を提供するものである。 【構成】 本体１の一端に挟持部４ａ，４ｂ、他端に開
き操作部５ａ，５ｂを、その中間に回動支点部６を形成
した挟み部材２ａ，２ｂを向かい合わせにして挟持部４
ａ，４ｂ、回動支点部６、開き操作部５ａ，５ｂ同士を
対面させ、両挟み部材２ａ，２ｂに装着した環状のスプ
リング３で挟持部４ａ，４ｂを挟着側に押圧付勢するよ
う構成し、挟持部４ａにピン７を埋め込み、他の挟持部
４ｂの内面にピン挿入穴８を設けた。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、重量のある物品を吊るして干しても、落下が防止できる挟み具に関 するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、干物を天日干しして乾燥する場合、イカを干す場合は、縄を張りイカを 二つ折にして掛け、垂れ下がった足、目の付いている部分を開くようにして、長 い足を左右の縄にくるくると巻き付け、表面がある程度乾けば、今度は裏側を出 して、また同作業を繰り返して乾燥する。また魚類を干す場合は、包丁の先や鋭 利な刃物を用いて穴を開け、ヒモ等を通して輪を作り、張った縄に掛けて干し、 干物を作っていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、イカ等の場合は乾き具合をみて表から裏に返して干さなくては ならず二重の手間がかかり、また縄に巻き付けるのに時間がかかり、また魚類を 干す場合は、包丁や鋭利な刃物で穴を開けなければならないので、量が多いと何 れも大変な手間がかかるものであった。 また物を干す場合に使用する適当な干し具としては、洗濯ばさみ等があるが、 一般に使用されている洗濯ばさみは、洗濯物を挟んで挟持する場合、洗濯物に重 量があれば、従来の洗濯ばさみの挟持力では、挟む力が弱いので滑って落下する という欠点があった。 そこで、本考案は、干物用として重量が重くても確実に吊り下げることができ る挟み具を提供することを目的として考案したものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、上記目的を達成するため、本体１の一端に挟持部４ａ，４ｂ、他端 に開き操作部５ａ，５ｂを、その中間に回動支点部６を形成した挟み部材２ａ， ２ｂを向かい合わせにして挟持部４ａ，４ｂ、回動支点部６、開き操作部５ａ， ５ｂ同士を対面させ、両挟み部材２ａ，２ｂに装着した環状のスプリング３で挟 持部４ａ，４ｂを挟着側に押圧付勢するよう構成し、挟持部４ａにピン７を埋め 込み、他の挟持部４ｂの内面にピン挿入穴８を設けた。

【０００５】

【作用】

天日干しするイカや魚類の先端部に本体１の挟持部４ａに設けられているピン ７を突き刺し、片側の挟持部４ｂに開けられているピン挿入穴８に挿入すれば、 干物は挟持力とピン７の固定により完全に固着され、干物の落下が防止される。

【０００６】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。 本体１は図１に示すように、向かい合わせに当接してなる挟み部材２ａ，２ｂ とこの挟み部材２ａ，２ｂの先端を圧接するように付勢するＣ状スプリング３と からなる。

【０００７】 挟み部材２ａ，２ｂは、先端に挟持部４ａ，４ｂを中間部に半円状に突出した 突起部９とこれに嵌合する凹部10とで形成した回動支点部６と、他端に開き操作 部５ａ，５ｂをそれぞれ形成し、開き操作部５ａ，５ｂと回動支点部６の間の外 面にスプリング３を通す長孔11を開設し、支点部６と挟持部４ａ，４ｂとの間の 外面にスプリング３の先端を挿入して係止する係止穴12を設ける。

【０００８】 挟み部材２ａの先端に設けられている挟持部４ａにピン７を埋め込み、挟み部 材２ｂの挟持部４ｂには、ピン７を挿入する穴10を開ける。尚、ピンが挟持部外 面より突出する場合は、穴の内面の大きさで挟持部４ｂ外面より突出したカバー を設ける。また挟持面には、小さな突起または細かな筋を形成する。

【０００９】 以上のように形成された挟み部材２ａ，２ｂをその挟持部４ａ，４ｂ、突起部 ９、凹部10、開き操作部５ａ，５ｂの各部同士を対向して組みつけ、Ｃ字状のス プリング３を長孔11内に挿通して端部を挿入穴12に装着する。

【００１０】

【考案の効果】

本考案は、挟持部の先端にピンを埋め込み、該挿入穴にピンを差し込んで固着 する構成なので、挟んだ物品はピンに差し込まれて、物品が重かったり、強い風 が吹き付けた場合でも確実に吊り下げておくことができ、落下等のトラブルも未 然に防止することができる。 また干物を作る場合には、予めロープや縄等に挟み具を複数取り付けて、イカ 等は頭から、魚類は尻尾を持ってピンを差し込めばそのまま干すことができるの で、手間がかからず、楽に干物を作ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案を途中まで開口した状態を示す斜視図。

【図２】物品を挟持して吊り下げた状態における挟持具
の正面図。

【符号の説明】

１ 挟み具本体 ２ａ はさみ部材 ２ｂ はさみ部材 ３ スプリング ４ａ 挟持部 ４ｂ 挟持部 ５ａ 開き操作部 ５ｂ 開き操作部 ６ 回動支点部 ７ ピン ８ ピン挿入穴 ９ 突起部 10 凹部 11 長孔 12 係止穴 13 吊り下げ紐 14 物品（干物）

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 本体の一端に挟持部、他端に開き操作部
   を、その中間に回動支点部を形成した挟み部材を向かい
   合わせにして挟持部、回動支点部、開き操作部同士を対
   面させ、両挟み部材に装着した環状のスプリングで挟持
   部を挟着側に押圧付勢するよう構成し、挟持部の片側に
   ピンを埋め込み、他の挟持部の内面にピン挿入穴を設け
   たことを特徴とするピン付き挟み具。