JP3020315B2 - 超電導スイッチ - Google Patents
超電導スイッチInfo
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Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Landscapes
- Containers, Films, And Cooling For Superconductive Devices (AREA)
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- Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超電導線の常電導状態
と超電導状態との間の転移を開閉動作とする超電導スイ
ッチに関するもので、特に磁気浮上列車や磁気共鳴映像
装置などの超電導コイルに接続して使用する超電導スイ
ッチに関するものである。
と超電導状態との間の転移を開閉動作とする超電導スイ
ッチに関するもので、特に磁気浮上列車や磁気共鳴映像
装置などの超電導コイルに接続して使用する超電導スイ
ッチに関するものである。
【0002】
【従来の技術】磁気浮上列車や磁気共鳴映像装置などに
用いられる超電導コイルには、長時間にわたり一定の電
流を流し続けるため超電導スイッチが接続される。この
超電導スイッチの基本構造は、超電導線をボビンに巻回
しエポキシ樹脂で含浸したものが現在最も一般的であ
り、温度コントロールによる超電導線の常電導状態(抵
抗状態)と超電導状態(無抵抗状態)の間の転移を開閉
動作としている。図4に、従来の超電導スイッチの構造
の1例を示す。このような超電導スイッチは特公昭56-2
6993号に開示されている。超電導スイッチの開閉動作
は、ヒータ3により超電導線を加熱して開動作を行い、
液体ヘリウムによる冷却で閉動作を行う。図4では、含
浸剤4およびケ−シング5を取り付けたときの位置を、
点線で示した。含浸剤4の役割は、液体ヘリウムが超電
導スイッチの内部に浸透することを防止しヒータ3によ
る加熱を超電導線に効率よく伝えること、および後で述
べるワイヤームーブメントを抑制することである。含浸
剤4としては、一般にエポキシ樹脂が使用されることが
多い。ケーシング5は、硬化前の流動性のある含浸剤を
保持するためのものである。ケーシングと巻軸は電気絶
縁性が良好で機械的強度も高いことからFRP(繊維強
化プラスチック)が主に使用される。液体ヘリウムによ
る冷却は、含浸剤とケーシングまたは巻軸を経由する熱
伝導で行われる。軽量コンパクトでしかも電流容量を大
きくするため、超電導スイッチでは超電導線を自己誘導
ができるだけ小さくなるように巻回し、超電導スイッチ
自身が発生する磁界を小さくして、超電導線の臨界電流
を大きくしている。自己誘導を小さくする具体的な方法
として従来一般的に行われているのは、図4から図6に
示すように絶縁被覆を施した2本の超電導導体1aおよ
び1bを並べて巻軸2に巻回し、1aと1bに反対方向
の電流を流すという方法である。なお、ここでいう超電
導線は超電導導体およびその絶縁被覆から構成されるも
のの総称を意味するものとする。超電導導体1aと1b
は外部電源の+端子と−端子に接続され、電流が折り返
し点1cを経由し1aと1bを往復する。並行して隣接
する1aと1bに往復電流が流れるため、それらの電流
による磁界の大部分が互いに打ち消し合い、自己誘導が
小さくなる。従来の超電導スイッチの超電導線1の断面
は、図5に示すように超電導導体1aおよび1bがそれ
ぞれ絶縁体13および14で被覆されている。絶縁体1
3および14はたとえばフォルマールが使用される。超
電導導体は常電導物質の基材の中に超電導物質の極細多
芯が埋め込まれた構造となっている。超電導スイッチの
超電導線1は一般に、スイッチ閉時の電流容量を大きく
するため超電導物質としてTiを40〜55mass%含むNbTi
合金を使用し、開時の電気抵抗をできるだけ大きくする
ため、Niを5〜35mass%含むCuNi合金等の比抵抗が大
きい金属を基材としている。NbTiの極細多芯は直径0.
1〜50μmで数10〜数万本 である。たとえば、直径0.3m
mでNb-50mass%TiとCu-30mass%Niの体積比が1:1
の超電導線を200m使用すると、開時の電気抵抗1000Ω
の超電導スイッチを製作できる。開時の電気抵抗をさら
に大きくするためには、超電導線をさらに長くする必要
がある。
用いられる超電導コイルには、長時間にわたり一定の電
流を流し続けるため超電導スイッチが接続される。この
超電導スイッチの基本構造は、超電導線をボビンに巻回
しエポキシ樹脂で含浸したものが現在最も一般的であ
り、温度コントロールによる超電導線の常電導状態(抵
抗状態)と超電導状態(無抵抗状態)の間の転移を開閉
動作としている。図4に、従来の超電導スイッチの構造
の1例を示す。このような超電導スイッチは特公昭56-2
6993号に開示されている。超電導スイッチの開閉動作
は、ヒータ3により超電導線を加熱して開動作を行い、
液体ヘリウムによる冷却で閉動作を行う。図4では、含
浸剤4およびケ−シング5を取り付けたときの位置を、
点線で示した。含浸剤4の役割は、液体ヘリウムが超電
導スイッチの内部に浸透することを防止しヒータ3によ
る加熱を超電導線に効率よく伝えること、および後で述
べるワイヤームーブメントを抑制することである。含浸
剤4としては、一般にエポキシ樹脂が使用されることが
多い。ケーシング5は、硬化前の流動性のある含浸剤を
保持するためのものである。ケーシングと巻軸は電気絶
縁性が良好で機械的強度も高いことからFRP(繊維強
化プラスチック)が主に使用される。液体ヘリウムによ
る冷却は、含浸剤とケーシングまたは巻軸を経由する熱
伝導で行われる。軽量コンパクトでしかも電流容量を大
きくするため、超電導スイッチでは超電導線を自己誘導
ができるだけ小さくなるように巻回し、超電導スイッチ
自身が発生する磁界を小さくして、超電導線の臨界電流
を大きくしている。自己誘導を小さくする具体的な方法
として従来一般的に行われているのは、図4から図6に
示すように絶縁被覆を施した2本の超電導導体1aおよ
び1bを並べて巻軸2に巻回し、1aと1bに反対方向
の電流を流すという方法である。なお、ここでいう超電
導線は超電導導体およびその絶縁被覆から構成されるも
のの総称を意味するものとする。超電導導体1aと1b
は外部電源の+端子と−端子に接続され、電流が折り返
し点1cを経由し1aと1bを往復する。並行して隣接
する1aと1bに往復電流が流れるため、それらの電流
による磁界の大部分が互いに打ち消し合い、自己誘導が
小さくなる。従来の超電導スイッチの超電導線1の断面
は、図5に示すように超電導導体1aおよび1bがそれ
ぞれ絶縁体13および14で被覆されている。絶縁体1
3および14はたとえばフォルマールが使用される。超
電導導体は常電導物質の基材の中に超電導物質の極細多
芯が埋め込まれた構造となっている。超電導スイッチの
超電導線1は一般に、スイッチ閉時の電流容量を大きく
するため超電導物質としてTiを40〜55mass%含むNbTi
合金を使用し、開時の電気抵抗をできるだけ大きくする
ため、Niを5〜35mass%含むCuNi合金等の比抵抗が大
きい金属を基材としている。NbTiの極細多芯は直径0.
1〜50μmで数10〜数万本 である。たとえば、直径0.3m
mでNb-50mass%TiとCu-30mass%Niの体積比が1:1
の超電導線を200m使用すると、開時の電気抵抗1000Ω
の超電導スイッチを製作できる。開時の電気抵抗をさら
に大きくするためには、超電導線をさらに長くする必要
がある。
【0003】ところで、CuNiのように比抵抗の大きい
基材は超電導線の安定化にほとんど寄与しない。従っ
て、このような超電導線は、銅やアルミニウムのような
比抵抗の小さい金属を基材とする超電導線に比べると、
通電時に常電導転移しやすいという不安定性がある。そ
のため、基材の比抵抗が大きい超電導線を使用した超電
導スイッチは、閉状態で通電しているときに何らかの熱
的擾乱が極わずかでもあると,超電導線の一部が容易に
常電導転移し、さらにそれに伴う発熱により常電導転移
が超電導スイッチ全体に広がり、予期せぬ時に開状態に
切り替わってしまうという好ましくない特性がある。導
体量が多く臨界電流が超電導スイッチの通常運転電流よ
り数倍大きい超電導線を使用すれば、このような特性を
軽減できるが、超電導線の使用量が増えるので超電導ス
イッチの価格、質量および体積の増大が必至となる。超
電導スイッチをできるだけ廉価、軽量、コンパクトにす
るとともに、予期せぬときに無抵抗状態から抵抗状態に
切り替わってしまうという不安定性を抑制するために
は、熱的擾乱そのものを小さくする必要がある。熱的擾
乱の主なものは、電磁力による超電導線の数ミクロン程
度の微動、いわゆるワイヤームーブメントに伴う発熱で
あるといわれている。従来は、超電導線を巻回したの
ち、エポキシのような樹脂を含浸し、その接着力でワイ
ヤームーブメントを抑制しようとした。
基材は超電導線の安定化にほとんど寄与しない。従っ
て、このような超電導線は、銅やアルミニウムのような
比抵抗の小さい金属を基材とする超電導線に比べると、
通電時に常電導転移しやすいという不安定性がある。そ
のため、基材の比抵抗が大きい超電導線を使用した超電
導スイッチは、閉状態で通電しているときに何らかの熱
的擾乱が極わずかでもあると,超電導線の一部が容易に
常電導転移し、さらにそれに伴う発熱により常電導転移
が超電導スイッチ全体に広がり、予期せぬ時に開状態に
切り替わってしまうという好ましくない特性がある。導
体量が多く臨界電流が超電導スイッチの通常運転電流よ
り数倍大きい超電導線を使用すれば、このような特性を
軽減できるが、超電導線の使用量が増えるので超電導ス
イッチの価格、質量および体積の増大が必至となる。超
電導スイッチをできるだけ廉価、軽量、コンパクトにす
るとともに、予期せぬときに無抵抗状態から抵抗状態に
切り替わってしまうという不安定性を抑制するために
は、熱的擾乱そのものを小さくする必要がある。熱的擾
乱の主なものは、電磁力による超電導線の数ミクロン程
度の微動、いわゆるワイヤームーブメントに伴う発熱で
あるといわれている。従来は、超電導線を巻回したの
ち、エポキシのような樹脂を含浸し、その接着力でワイ
ヤームーブメントを抑制しようとした。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】磁気浮上列車や磁気共
鳴映像装置などの超電導コイルに接続して使用する超電
導スイッチは,その超電導コイルが発生する強磁界のも
とで通電するため、超電導スイッチの超電導線に電磁力
が作用する。たとえば超電導スイッチは、図6の矢印H
のような磁界を軸線方向に沿ってうける。この図の場
合、超電導スイッチに通電すると、白矢印で示すような
電磁力が超電導線1の各部に作用する。その結果、電流
の往路となる超電導導体1aは巻軸に押し付けられ、復
路となる超電導導体1bは巻軸から剥離しようとする。
電流の往路および復路の超電導導体を単純に並べて巻い
ただけの状態では、逆方向に作用する電磁力によりワイ
ヤームーブメントを生じやすい。上記のように、超電導
線がエポキシのような樹脂で含浸されていると、通電電
流が小さく超電導線に作用する電磁力が弱いときは、含
浸剤の接着力で超電導線が不動に保持されワイヤームー
ブメントが抑制される。しかしながら、含浸剤の接着力
に限界のあること、特に室温状態で含浸して接着した
後、液体ヘリウムの沸騰点温度摂氏−273度のような極
低温に冷却すると、超電導線と含浸剤の熱収縮量が異な
るため剥離し易い状態となることから、通電電流が増加
し超電導線に作用する電磁力が大きくなったときに、含
浸剤だけではワイヤームーブメントを抑制できなくな
る。含浸されている超電導線がワイヤームーブメントを
生ずると、超電導線の基材における渦電流による発熱お
よび隣接する超電導線どうしの摩擦熱の他に、超電導線
と含浸剤が剥離するときの応力開放に伴う発熱および超
電導線と含浸剤との摩擦熱も生ずる。その結果、超電導
線が含浸されていても、通電性能が不安定となり、臨界
電流の半分以下の通電で超電導スイッチが常電導状態に
転移してしまうことがあった。本発明は、上記事情を考
慮してなされたものであって、その目的とするところは
ワイヤームーブメントを防止し,臨界電流に近い電流の
安定的な通電が可能な超電導スイッチを提供することで
ある。
鳴映像装置などの超電導コイルに接続して使用する超電
導スイッチは,その超電導コイルが発生する強磁界のも
とで通電するため、超電導スイッチの超電導線に電磁力
が作用する。たとえば超電導スイッチは、図6の矢印H
のような磁界を軸線方向に沿ってうける。この図の場
合、超電導スイッチに通電すると、白矢印で示すような
電磁力が超電導線1の各部に作用する。その結果、電流
の往路となる超電導導体1aは巻軸に押し付けられ、復
路となる超電導導体1bは巻軸から剥離しようとする。
電流の往路および復路の超電導導体を単純に並べて巻い
ただけの状態では、逆方向に作用する電磁力によりワイ
ヤームーブメントを生じやすい。上記のように、超電導
線がエポキシのような樹脂で含浸されていると、通電電
流が小さく超電導線に作用する電磁力が弱いときは、含
浸剤の接着力で超電導線が不動に保持されワイヤームー
ブメントが抑制される。しかしながら、含浸剤の接着力
に限界のあること、特に室温状態で含浸して接着した
後、液体ヘリウムの沸騰点温度摂氏−273度のような極
低温に冷却すると、超電導線と含浸剤の熱収縮量が異な
るため剥離し易い状態となることから、通電電流が増加
し超電導線に作用する電磁力が大きくなったときに、含
浸剤だけではワイヤームーブメントを抑制できなくな
る。含浸されている超電導線がワイヤームーブメントを
生ずると、超電導線の基材における渦電流による発熱お
よび隣接する超電導線どうしの摩擦熱の他に、超電導線
と含浸剤が剥離するときの応力開放に伴う発熱および超
電導線と含浸剤との摩擦熱も生ずる。その結果、超電導
線が含浸されていても、通電性能が不安定となり、臨界
電流の半分以下の通電で超電導スイッチが常電導状態に
転移してしまうことがあった。本発明は、上記事情を考
慮してなされたものであって、その目的とするところは
ワイヤームーブメントを防止し,臨界電流に近い電流の
安定的な通電が可能な超電導スイッチを提供することで
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の請求項1記載の超電導スイッチは、使用す
る超電導線の構造が、コアとする第1の超電導導体に絶
縁被覆を施し、その周囲に第2の超電導導体を配置し、
さらにその外側に絶縁被覆を施した同軸構造であり、し
かも、第1の超電導導体と第2の超電導導体とで電流が
往復することを特徴とするものである。
め、本発明の請求項1記載の超電導スイッチは、使用す
る超電導線の構造が、コアとする第1の超電導導体に絶
縁被覆を施し、その周囲に第2の超電導導体を配置し、
さらにその外側に絶縁被覆を施した同軸構造であり、し
かも、第1の超電導導体と第2の超電導導体とで電流が
往復することを特徴とするものである。
【0006】また、請求項2の超電導スイッチは、請求
項1記載の超電導スイッチにおいて、超電導線の第1の
超電導導体の断面積と第2の超電導導体の断面積を等し
くしたことを特徴とするものである。
項1記載の超電導スイッチにおいて、超電導線の第1の
超電導導体の断面積と第2の超電導導体の断面積を等し
くしたことを特徴とするものである。
【0007】また、請求項3の超電導スイッチは、請求
項1記載の超電導スイッチについて、超電導線の第2の
超電導導体が、帯状の超電導導体をその長手方向を軸と
するパイプ状に曲げたものであることを特徴とする。
項1記載の超電導スイッチについて、超電導線の第2の
超電導導体が、帯状の超電導導体をその長手方向を軸と
するパイプ状に曲げたものであることを特徴とする。
【0008】また、請求項4の超電導スイッチは、請求
項1記載の超電導スイッチについて、超電導線の第2の
超電導導体を複数の超電導導体要素を並べて構成したこ
とを特徴とするものである。
項1記載の超電導スイッチについて、超電導線の第2の
超電導導体を複数の超電導導体要素を並べて構成したこ
とを特徴とするものである。
【0009】また、請求項5の超電導スイッチは、請求
項4記載の超電導スイッチについて、熱収縮率が超電導
導体より大きい材質の糸またはテープを、複数の超電導
導体からなる第2の超電導導体に巻回して拘束したこと
を特徴とするものである。
項4記載の超電導スイッチについて、熱収縮率が超電導
導体より大きい材質の糸またはテープを、複数の超電導
導体からなる第2の超電導導体に巻回して拘束したこと
を特徴とするものである。
【0010】また、請求項6の超電導スイッチは、請求
項5記載の超電導スイッチについて、糸またはテープの
材質をナイロン,テフロン,またはポリエステルとした
ことを特徴とするものである。
項5記載の超電導スイッチについて、糸またはテープの
材質をナイロン,テフロン,またはポリエステルとした
ことを特徴とするものである。
【0011】また、請求項7の超電導スイッチは、請求
項4記載の超電導スイッチについて、第2の超電導導体
を構成する複数の超電導導体を,互いに半田により接着
し拘束したことを特徴とするものである。
項4記載の超電導スイッチについて、第2の超電導導体
を構成する複数の超電導導体を,互いに半田により接着
し拘束したことを特徴とするものである。
【0012】また、請求項8の超電導スイッチは、請求
項4記載の超電導スイッチについて、第2の超電導導体
を構成する複数の超電導導体を,コアとする第1の超電
導線の周囲に,螺旋巻きしたことを特徴とするものであ
る。
項4記載の超電導スイッチについて、第2の超電導導体
を構成する複数の超電導導体を,コアとする第1の超電
導線の周囲に,螺旋巻きしたことを特徴とするものであ
る。
【0013】また、請求項9の超電導スイッチは、請求
項8記載の超電導スイッチについて、螺旋巻きする複数
の超電導線を,2層に分けて螺旋の回転方向を逆向きと
したことを特徴とするものである。
項8記載の超電導スイッチについて、螺旋巻きする複数
の超電導線を,2層に分けて螺旋の回転方向を逆向きと
したことを特徴とするものである。
【0014】また、請求項10の超電導スイッチは、請
求項4記載の超電導スイッチについて、第1の超電導導
体が,複数の超電導導体を撚り合わせて圧縮整形したも
のであることを特徴とするものである。
求項4記載の超電導スイッチについて、第1の超電導導
体が,複数の超電導導体を撚り合わせて圧縮整形したも
のであることを特徴とするものである。
【0015】また、請求項11の超電導スイッチは、請
求項10記載の超電導スイッチについて、第1の超電導
導体を構成する複数の超電導導体要素の本数および撚り
合わせる回転方向と、第2の超電導導体を構成する複数
の超電導導体要素の本数および螺旋巻きする回転方向と
をそれぞれ等しくしたことを特徴とするものである。
求項10記載の超電導スイッチについて、第1の超電導
導体を構成する複数の超電導導体要素の本数および撚り
合わせる回転方向と、第2の超電導導体を構成する複数
の超電導導体要素の本数および螺旋巻きする回転方向と
をそれぞれ等しくしたことを特徴とするものである。
【0016】
【作用】磁界のもとで方向が逆向きの電流には、互いに
反対方向の電磁力が作用する。本発明の請求項1記載の
超電導スイッチによれば、超電導スイッチが外部の磁気
源による磁界におかれた場合でも、コアとする第1の超
電導導体と周囲の第2の超電導導体の電流の向きが逆方
向であり、しかも同軸で一体構造であるため互いに電磁
力を完全に打ち消し合う。従って、電磁力によるワイヤ
ームーブメントがなくなる。
反対方向の電磁力が作用する。本発明の請求項1記載の
超電導スイッチによれば、超電導スイッチが外部の磁気
源による磁界におかれた場合でも、コアとする第1の超
電導導体と周囲の第2の超電導導体の電流の向きが逆方
向であり、しかも同軸で一体構造であるため互いに電磁
力を完全に打ち消し合う。従って、電磁力によるワイヤ
ームーブメントがなくなる。
【0017】また、請求項2記載の超電導スイッチによ
れば、超電導導体を流れる電流分布が均一となり、導体
量に対する電流容量が最も大きくなる。換言すれば、コ
ンパクトな超電導スイッチの製造に寄与することにな
る。
れば、超電導導体を流れる電流分布が均一となり、導体
量に対する電流容量が最も大きくなる。換言すれば、コ
ンパクトな超電導スイッチの製造に寄与することにな
る。
【0018】また、請求項3記載の超電導スイッチによ
れば、長尺の超電導線の製作が容易となる。
れば、長尺の超電導線の製作が容易となる。
【0019】また、請求項4から7記載の超電導スイッ
チによれば、超電導線の第2の超電導導体が単線の組み
合わせとなり、超電導線の製作が容易で安価となる。
チによれば、超電導線の第2の超電導導体が単線の組み
合わせとなり、超電導線の製作が容易で安価となる。
【0020】また、請求項8記載の超電導スイッチによ
れば、第2の超電導導体を構成する複数の超電導導体の
本数を任意に選択しても、第1の超電導導体の周囲に密
巻でき、超電導導体の占積率をたかめることができる。
れば、第2の超電導導体を構成する複数の超電導導体の
本数を任意に選択しても、第1の超電導導体の周囲に密
巻でき、超電導導体の占積率をたかめることができる。
【0021】また、請求項9記載の超電導スイッチによ
れば、螺旋巻による超電導線の軸線方向の磁界を打ち消
すことができ、超電導スイッチの自己誘導が小さくな
る。換言すれば、超電導線にかかる磁界が小さくなるの
で超電導線の臨界電流が大きくなり、超電導スイッチの
電流容量が大きくなる。
れば、螺旋巻による超電導線の軸線方向の磁界を打ち消
すことができ、超電導スイッチの自己誘導が小さくな
る。換言すれば、超電導線にかかる磁界が小さくなるの
で超電導線の臨界電流が大きくなり、超電導スイッチの
電流容量が大きくなる。
【0022】また、請求項10記載の超電導スイッチに
よれば、同じ面積の第1の超電導導体と第2の超電導導
体との両方を,単一の断面積の超電導導体要素から構成
できるため、超電導線の製造コストが安価となる。
よれば、同じ面積の第1の超電導導体と第2の超電導導
体との両方を,単一の断面積の超電導導体要素から構成
できるため、超電導線の製造コストが安価となる。
【0023】また、請求項11記載の超電導スイッチに
よれば、第1の超電導導体の撚り合わせによる超電導線
の軸線方向の磁界と、第2の超電導導体の螺旋巻による
超電導線の軸線方向の磁界とが、互いに打ち消し合うの
で、超電導スイッチの自己誘導が小さくなる。換言すれ
ば、超電導線にかかる磁界が小さくなるので超電導線の
臨界電流が大きくなり、超電導スイッチの電流容量が大
きくなる。
よれば、第1の超電導導体の撚り合わせによる超電導線
の軸線方向の磁界と、第2の超電導導体の螺旋巻による
超電導線の軸線方向の磁界とが、互いに打ち消し合うの
で、超電導スイッチの自己誘導が小さくなる。換言すれ
ば、超電導線にかかる磁界が小さくなるので超電導線の
臨界電流が大きくなり、超電導スイッチの電流容量が大
きくなる。
【0024】
【実施例】以下、本発明の様々な実施例を図面を参照し
つつ詳細に説明する。「第1実施例」図1から図3は,
本発明の第1実施例に係わる超電導スイッチを示してい
る。直径20mmの巻軸2にヒータ3を配置して、その上に
超電導線1を巻回し、エポキシ樹脂の含浸剤4とケーシ
ング5で覆っている。図1では,超電導線1の巻回状態
を図示するため,含浸材4とケーシング5を点線で示し
た。超電導線1は、長さ500mmで図2に示すような断面
構造を有している。この実施例での超電導線は、図2で
示すように、コアとなる直径0.3mmの超電導導体1dを
絶縁材8で被覆し、それを肉圧0.06mmのパイプ状の超電
導導体1eで覆い、最外周を絶縁材9で被覆している。
絶縁材8および9はホルマールである。超電導導体1d
および1eは,いずれも断面積約0.07mm 2 であり,それ
ぞれ直径約7μm本数1300本のN50mass%Ti芯線をCu-3
0mass%Niの基材に埋め込んであり、臨界電流は1.5磁界
のもとで200Aである。超電導線の巻始め部分1cで
は,コアの超電導導体1dを出し,折り曲げて周囲の超
電導導体1eに半田接続している。第1の実施例では、
超電導スイッチの開状態の抵抗は約5Ωである。第1実
施例の超電導スイッチに通電すると,図3で示すように
コアの超電導導体1dと周囲の超電導導体1eに流れる
電流が逆向きでしかも同軸であるため,磁界が矢印H1,
H2,またはH3など、どの方向から加わってもそれぞれ
に作用する電磁力が逆方向となり互いに打ち消しあう。
また,電流の折り返し部分1cには捻りのモーメントが
生ずるが,折り返し部分を小さくすることによりこのモ
ーメントも十分小さくできる。外部電源との接続部は,
接続するリード7a,7bに機械的強度の大きいものを
使用することにより電磁力を支持できる。以上により超
電導線に作用する電磁力を打ち消し,抑制または支持す
るので超電導線のワイヤームーブメントを防止できる。
従って超電導スイッチの通電性能が安定し,超電導線の
臨界電流に近い電流を長期間にわたって流すことが可能
となる。
つつ詳細に説明する。「第1実施例」図1から図3は,
本発明の第1実施例に係わる超電導スイッチを示してい
る。直径20mmの巻軸2にヒータ3を配置して、その上に
超電導線1を巻回し、エポキシ樹脂の含浸剤4とケーシ
ング5で覆っている。図1では,超電導線1の巻回状態
を図示するため,含浸材4とケーシング5を点線で示し
た。超電導線1は、長さ500mmで図2に示すような断面
構造を有している。この実施例での超電導線は、図2で
示すように、コアとなる直径0.3mmの超電導導体1dを
絶縁材8で被覆し、それを肉圧0.06mmのパイプ状の超電
導導体1eで覆い、最外周を絶縁材9で被覆している。
絶縁材8および9はホルマールである。超電導導体1d
および1eは,いずれも断面積約0.07mm 2 であり,それ
ぞれ直径約7μm本数1300本のN50mass%Ti芯線をCu-3
0mass%Niの基材に埋め込んであり、臨界電流は1.5磁界
のもとで200Aである。超電導線の巻始め部分1cで
は,コアの超電導導体1dを出し,折り曲げて周囲の超
電導導体1eに半田接続している。第1の実施例では、
超電導スイッチの開状態の抵抗は約5Ωである。第1実
施例の超電導スイッチに通電すると,図3で示すように
コアの超電導導体1dと周囲の超電導導体1eに流れる
電流が逆向きでしかも同軸であるため,磁界が矢印H1,
H2,またはH3など、どの方向から加わってもそれぞれ
に作用する電磁力が逆方向となり互いに打ち消しあう。
また,電流の折り返し部分1cには捻りのモーメントが
生ずるが,折り返し部分を小さくすることによりこのモ
ーメントも十分小さくできる。外部電源との接続部は,
接続するリード7a,7bに機械的強度の大きいものを
使用することにより電磁力を支持できる。以上により超
電導線に作用する電磁力を打ち消し,抑制または支持す
るので超電導線のワイヤームーブメントを防止できる。
従って超電導スイッチの通電性能が安定し,超電導線の
臨界電流に近い電流を長期間にわたって流すことが可能
となる。
【0025】図2のような構造の超電導線を製造する具
体的な方法の1つとして,図7で示すように,帯状の超
電導導体1eでコアとする超電導導体1dを包み込むよ
うに曲げ加工するという方法を実施した。この方法は長
尺の超電導線を容易に製造できる。
体的な方法の1つとして,図7で示すように,帯状の超
電導導体1eでコアとする超電導導体1dを包み込むよ
うに曲げ加工するという方法を実施した。この方法は長
尺の超電導線を容易に製造できる。
【0026】また,オフ状態の所要の抵抗が小さく超電
導線の長さが数10〜数100mmと極めて短い場合は,円柱
状の超電導導体の軸部分をドリルで掘削してパイプ状と
したものを周囲の超電導導体1eとし,中空部にコアと
する超電導導体1dを挿入するという方法でも製造でき
る。
導線の長さが数10〜数100mmと極めて短い場合は,円柱
状の超電導導体の軸部分をドリルで掘削してパイプ状と
したものを周囲の超電導導体1eとし,中空部にコアと
する超電導導体1dを挿入するという方法でも製造でき
る。
【0027】「第2実施例」先の実施例では超電導線1
の周囲の超電導導体1eが単一の超電導導体で構成され
ていたが、本発明はそれに限定されるものではない。超
電導線1の断面において,コアである第1の超電導導体
1dの外側に,複数の超電導導体要素1fを等間隔に配
置して周囲の超電導導体を構成し,しかも電磁力に対し
一体となるように拘束すれば,上記の効果が得られるこ
とは明らかである。図8から図10は第2実施例を示す
図である。図8は第2の実施例に係わる超電導スイッチ
で使用した超電導線の断面図である。この実施例では周
囲の超電導導体として15本の円形断面の超電導導体要素
1fを並べ,この超電導導体要素を拘束する手段として
糸10を外側の絶縁被覆9の外周から巻回した。図9で
は,周囲の超電導導体として複数の超電導導体要素1f
を並べた様子を示すため,外側の絶縁被覆および拘束手
段としての糸を省略して図示した。この実施例では,周
囲の超電導導体を構成する15本の超電導導体要素1fを
丸断面とし,それぞれの直径Deをコアの超電導導体1
dの直径Ddに対し,Dd/De=√15とした。この場
合,コアの超電導導体1dの断面積と周囲の超電導導体
要素1fの総断面積が等しく,しかも周囲の超電導導体
を構成する各超電導導体要素1fがほぼ隣接して並んで
いる。周囲の超電導導体を構成する複数の超電導導体要
素1fの本数を15本以外とする場合は,その断面形状を
楕円または平角にすることにより隣接して並べることが
できる。もっとも,円形断面で15本よりも少なくし超電
導導体間に隙間を作った場合,および円形断面で15本よ
りも多くし周囲の超電導導体を2層以上に重ねても,超
電導導体の占積率が本数により多少低下することがある
だけで,電磁力を打ち消す効果には影響がない。
の周囲の超電導導体1eが単一の超電導導体で構成され
ていたが、本発明はそれに限定されるものではない。超
電導線1の断面において,コアである第1の超電導導体
1dの外側に,複数の超電導導体要素1fを等間隔に配
置して周囲の超電導導体を構成し,しかも電磁力に対し
一体となるように拘束すれば,上記の効果が得られるこ
とは明らかである。図8から図10は第2実施例を示す
図である。図8は第2の実施例に係わる超電導スイッチ
で使用した超電導線の断面図である。この実施例では周
囲の超電導導体として15本の円形断面の超電導導体要素
1fを並べ,この超電導導体要素を拘束する手段として
糸10を外側の絶縁被覆9の外周から巻回した。図9で
は,周囲の超電導導体として複数の超電導導体要素1f
を並べた様子を示すため,外側の絶縁被覆および拘束手
段としての糸を省略して図示した。この実施例では,周
囲の超電導導体を構成する15本の超電導導体要素1fを
丸断面とし,それぞれの直径Deをコアの超電導導体1
dの直径Ddに対し,Dd/De=√15とした。この場
合,コアの超電導導体1dの断面積と周囲の超電導導体
要素1fの総断面積が等しく,しかも周囲の超電導導体
を構成する各超電導導体要素1fがほぼ隣接して並んで
いる。周囲の超電導導体を構成する複数の超電導導体要
素1fの本数を15本以外とする場合は,その断面形状を
楕円または平角にすることにより隣接して並べることが
できる。もっとも,円形断面で15本よりも少なくし超電
導導体間に隙間を作った場合,および円形断面で15本よ
りも多くし周囲の超電導導体を2層以上に重ねても,超
電導導体の占積率が本数により多少低下することがある
だけで,電磁力を打ち消す効果には影響がない。
【0028】図10には,拘束手段としての糸の巻回状
態が示されている。糸の材質としては,室温から液体ヘ
リウムの沸点温度まで冷却したときに,超電導線よりも
熱収縮率が大きい材質であればよく,例えばナイロン,
テフロン,およびポリエステルが使用できる。
態が示されている。糸の材質としては,室温から液体ヘ
リウムの沸点温度まで冷却したときに,超電導線よりも
熱収縮率が大きい材質であればよく,例えばナイロン,
テフロン,およびポリエステルが使用できる。
【0029】第2実施例に係わる超電導スイッチの超電
導線は,製作が容易な丸断面,楕円断面,または平角断
面の超電導導体を束ねて,糸で拘束するという構成によ
り,超電導線に加わる電磁力を打ち消すことができ,超
電導線のワイヤームーブメントを防止できる。従って超
電導スイッチの通電性能が安定し,超電導線の臨界電流
に近い電流を長期間にわたって流すことが可能となる。
導線は,製作が容易な丸断面,楕円断面,または平角断
面の超電導導体を束ねて,糸で拘束するという構成によ
り,超電導線に加わる電磁力を打ち消すことができ,超
電導線のワイヤームーブメントを防止できる。従って超
電導スイッチの通電性能が安定し,超電導線の臨界電流
に近い電流を長期間にわたって流すことが可能となる。
【0030】なお,糸10を密巻きすれば,外側の絶縁
被覆9を省略してもよい。また,周囲の超電導導体を構
成する複数の超電導導体の1本1本に個別に絶縁被覆を
施してもよく,この場合も外側の絶縁被覆9を省略でき
る。
被覆9を省略してもよい。また,周囲の超電導導体を構
成する複数の超電導導体の1本1本に個別に絶縁被覆を
施してもよく,この場合も外側の絶縁被覆9を省略でき
る。
【0031】「第3実施例」第2実施例における糸10
は,コアである第1の超電導導体と周囲の超電導導体を
一体化するための拘束手段であるから,糸の替わりにテ
ープであっても同様の効果が得られる。図11は,第3
実施例に係わる超電導スイッチに用いられる超電導線で
ある。この実施例では,周囲の超電導導体要素1fはフ
ィルム状のテープ11により拘束されている。テープ1
1はフィルム状のほかに布状であってもよい。テープ1
1を密巻きすれば,外側の絶縁被覆9を省略できる。
は,コアである第1の超電導導体と周囲の超電導導体を
一体化するための拘束手段であるから,糸の替わりにテ
ープであっても同様の効果が得られる。図11は,第3
実施例に係わる超電導スイッチに用いられる超電導線で
ある。この実施例では,周囲の超電導導体要素1fはフ
ィルム状のテープ11により拘束されている。テープ1
1はフィルム状のほかに布状であってもよい。テープ1
1を密巻きすれば,外側の絶縁被覆9を省略できる。
【0032】テープの材質としては,室温から液体ヘリ
ウムの沸点温度まで冷却したときに,超電導線よりも熱
収縮率が大きい材質であればよく,例えばナイロン,テ
フロン,およびポリエステルが使用できる。
ウムの沸点温度まで冷却したときに,超電導線よりも熱
収縮率が大きい材質であればよく,例えばナイロン,テ
フロン,およびポリエステルが使用できる。
【0033】「第4実施例」図12は,本発明の第4実
施例に係わる超電導スイッチで使用している超電導線の
断面図である。この実施例では,周囲の超電導導体を構
成する複数の超電導導体要素1fを拘束するため,各超
電導導体要素1fを半田12により接合している。拘束
力は,糸またはテープを巻回するよりも強力になる。
施例に係わる超電導スイッチで使用している超電導線の
断面図である。この実施例では,周囲の超電導導体を構
成する複数の超電導導体要素1fを拘束するため,各超
電導導体要素1fを半田12により接合している。拘束
力は,糸またはテープを巻回するよりも強力になる。
【0034】「第5実施例」図13は,本発明の第5実
施例に係わる超電導スイッチに使用している超電導線を
図示したものであり,周囲の超電導導体を構成する15本
の超電導導体要素1fを螺旋巻している。図13では,
周囲の超電導導体要素1fを明示するため,絶縁被覆お
よび拘束手段は図示を省略している。周囲の超電導導体
を構成する複数の超電導導体要素1fを螺旋巻すること
により,各超電導導体要素間の密着性が向上する。ま
た,周囲の超電導導体要素1fがコアの超電導導体1d
に絡んでいるため,超電導導体要素1f自身でコアの超
電導導体1dに一体化する効果もある。第5実施例で
は,周囲の超電導導体を構成する複数の超電導導体要素
1fの本数を15本としたが,以下に他の本数の場合の実
施例を示す。
施例に係わる超電導スイッチに使用している超電導線を
図示したものであり,周囲の超電導導体を構成する15本
の超電導導体要素1fを螺旋巻している。図13では,
周囲の超電導導体要素1fを明示するため,絶縁被覆お
よび拘束手段は図示を省略している。周囲の超電導導体
を構成する複数の超電導導体要素1fを螺旋巻すること
により,各超電導導体要素間の密着性が向上する。ま
た,周囲の超電導導体要素1fがコアの超電導導体1d
に絡んでいるため,超電導導体要素1f自身でコアの超
電導導体1dに一体化する効果もある。第5実施例で
は,周囲の超電導導体を構成する複数の超電導導体要素
1fの本数を15本としたが,以下に他の本数の場合の実
施例を示す。
【0035】「第6実施例」図14および図15は,本
発明の第6実施例に係わる超電導スイッチで使用してい
る超電導線を示したもので,周囲の超電導導体を4本の
円形断面の超電導導体要素1fで構成している。図14
および図15では周囲の超電導導体要素1fを明示する
ため,外周の絶縁被覆および拘束手段は図示を省略して
いる。なお,図15の超電導線の断面図において,周囲
の超電導導体要素1fの各断面は,螺旋巻であるため楕
円形がゆがんだ形状になる。周囲の超電導導体を複数の
超電導導体要素で構成する場合,螺旋巻きすることによ
り,超電導導体の任意の本数に対して,各超電導導体要
素間を密着して構成することができる。
発明の第6実施例に係わる超電導スイッチで使用してい
る超電導線を示したもので,周囲の超電導導体を4本の
円形断面の超電導導体要素1fで構成している。図14
および図15では周囲の超電導導体要素1fを明示する
ため,外周の絶縁被覆および拘束手段は図示を省略して
いる。なお,図15の超電導線の断面図において,周囲
の超電導導体要素1fの各断面は,螺旋巻であるため楕
円形がゆがんだ形状になる。周囲の超電導導体を複数の
超電導導体要素で構成する場合,螺旋巻きすることによ
り,超電導導体の任意の本数に対して,各超電導導体要
素間を密着して構成することができる。
【0036】「第7実施例」図16および図17は,本
発明の第7実施例に係わる超電導スイッチで使用してい
る超電導線を示したもので,周囲の超電導導体を16本
の円形断面の超電導導体要素1g,1hで構成してい
る。図16および図17では周囲の超電導導体要素を明
示するため,外周の絶縁被覆および拘束手段は図示を省
略している。この実施例では,周囲の超電導導体要素を
8本ずつの2層構造で螺旋巻し,しかも,1層目の超電
導導体要素1gの螺旋の回転方向と2層目の超電導導体
1hの螺旋の回転方向を逆向きにしている。周囲の超電
導導体を複数の超電導導体要素で構成し,一方向に螺旋
巻きすると,そこを流れる電流により超電導線1の軸方
向の磁界成分が生ずる。螺旋巻きのピッチが長ければ無
視できるが,超電導導体要素の断面径程度に短くなる
と,この磁界成分が無視できず,超電導線の臨界電流が
低下する。一方,本実施例では,1層目の螺旋を流れる
電流による磁界の軸方向の成分と,2層目の螺旋を流れ
る電流による磁界の軸方向の成分とが逆向きとなり,互
いに打ち消しあう。従って,螺旋巻きのピッチがたとえ
短くとも,軸方向の磁界の発生を抑制でき,超電導線の
臨界電流が低下しない。
発明の第7実施例に係わる超電導スイッチで使用してい
る超電導線を示したもので,周囲の超電導導体を16本
の円形断面の超電導導体要素1g,1hで構成してい
る。図16および図17では周囲の超電導導体要素を明
示するため,外周の絶縁被覆および拘束手段は図示を省
略している。この実施例では,周囲の超電導導体要素を
8本ずつの2層構造で螺旋巻し,しかも,1層目の超電
導導体要素1gの螺旋の回転方向と2層目の超電導導体
1hの螺旋の回転方向を逆向きにしている。周囲の超電
導導体を複数の超電導導体要素で構成し,一方向に螺旋
巻きすると,そこを流れる電流により超電導線1の軸方
向の磁界成分が生ずる。螺旋巻きのピッチが長ければ無
視できるが,超電導導体要素の断面径程度に短くなる
と,この磁界成分が無視できず,超電導線の臨界電流が
低下する。一方,本実施例では,1層目の螺旋を流れる
電流による磁界の軸方向の成分と,2層目の螺旋を流れ
る電流による磁界の軸方向の成分とが逆向きとなり,互
いに打ち消しあう。従って,螺旋巻きのピッチがたとえ
短くとも,軸方向の磁界の発生を抑制でき,超電導線の
臨界電流が低下しない。
【0037】「第8実施例」図18から図20は,本発
明の第8実施例に係わる超電導スイッチで使用している
超電導線の構造を図示している。図18は,コアの超電
導導体1dだけを明示している。この実施例におけるコ
アの超電導導体1dは,4本の超電導導体要素1iを撚
り合わせ,圧縮整形により円形断面に整形したものであ
る。図19は,周囲の超電導導体要素1fの螺旋巻き
と,コアの超電導導体要素1iの撚りの,それぞれの回
転方向および電流の向きを示している。周囲の超電導導
体要素1fの螺旋巻きと,コアの超電導導体要素1iの
撚りの,回転方向は同じで,電流の向きは逆である。周
囲の超電導導体要素1fも4本の超電導導体要素から構
成されている。図20は,断面図である。
明の第8実施例に係わる超電導スイッチで使用している
超電導線の構造を図示している。図18は,コアの超電
導導体1dだけを明示している。この実施例におけるコ
アの超電導導体1dは,4本の超電導導体要素1iを撚
り合わせ,圧縮整形により円形断面に整形したものであ
る。図19は,周囲の超電導導体要素1fの螺旋巻き
と,コアの超電導導体要素1iの撚りの,それぞれの回
転方向および電流の向きを示している。周囲の超電導導
体要素1fの螺旋巻きと,コアの超電導導体要素1iの
撚りの,回転方向は同じで,電流の向きは逆である。周
囲の超電導導体要素1fも4本の超電導導体要素から構
成されている。図20は,断面図である。
【0038】コアの超電導導体と周囲の超電導導体と
を,同数で同断面積の超電導導体要素で構成すれば,両
者の断面積を等しくできる。この場合,超電導線1を単
一の超電導導体要素から構成できるので,超電導導体の
製造コストが安価となる。
を,同数で同断面積の超電導導体要素で構成すれば,両
者の断面積を等しくできる。この場合,超電導線1を単
一の超電導導体要素から構成できるので,超電導導体の
製造コストが安価となる。
【0039】また,この実施例では,1層目の螺旋を流
れる電流による磁界の軸方向の成分と,2層目の螺旋を
流れる電流による磁界の軸方向の成分とが逆向きとな
り,互いに打ち消しあう。従って,磁界が強くなること
による臨界電流の低下はない。一方,周囲の超電導導体
要素1fの螺旋巻のピッチを短くすれば,コアの超電導
導体要素1iとの機械的な結合が良好となり,他の拘束
手段が不要となる。
れる電流による磁界の軸方向の成分と,2層目の螺旋を
流れる電流による磁界の軸方向の成分とが逆向きとな
り,互いに打ち消しあう。従って,磁界が強くなること
による臨界電流の低下はない。一方,周囲の超電導導体
要素1fの螺旋巻のピッチを短くすれば,コアの超電導
導体要素1iとの機械的な結合が良好となり,他の拘束
手段が不要となる。
【0040】
【発明の効果】上記の説明により明らかなように,本発
明による請求項1の超電導スイッチによれば、磁界がど
の向きから超電導スイッチに加わったとしても,超電導
線に作用する電磁力を超電導線自身で打ち消すため、ワ
イヤームーブメントを防止することができる。従って,
超電導スイッチの通電性能が安定となり、超電導線の臨
界電流に近い電流を通電して使用することが可能となる
ため、導体量の少ない軽量コンパクトで廉価な超電導ス
イッチを作ることができる。また、超電導スイッチが予
期せぬときに常電導転移することもなくなり,信頼性の
高い超電導スイッチが得られる。
明による請求項1の超電導スイッチによれば、磁界がど
の向きから超電導スイッチに加わったとしても,超電導
線に作用する電磁力を超電導線自身で打ち消すため、ワ
イヤームーブメントを防止することができる。従って,
超電導スイッチの通電性能が安定となり、超電導線の臨
界電流に近い電流を通電して使用することが可能となる
ため、導体量の少ない軽量コンパクトで廉価な超電導ス
イッチを作ることができる。また、超電導スイッチが予
期せぬときに常電導転移することもなくなり,信頼性の
高い超電導スイッチが得られる。
【0041】また、請求項2記載の超電導スイッチによ
れば、超電導導体を流れる電流分布が均一となり、導体
量に対する電流容量が最も大きくなる。換言すれば、コ
ンパクトな超電導スイッチの製造に寄与することになる
れば、超電導導体を流れる電流分布が均一となり、導体
量に対する電流容量が最も大きくなる。換言すれば、コ
ンパクトな超電導スイッチの製造に寄与することになる
【0042】また、請求項3記載の超電導スイッチによ
れば、長尺の超電導線の製作が容易であるため、開時の
抵抗が大きい超電導スイッチが得られる。
れば、長尺の超電導線の製作が容易であるため、開時の
抵抗が大きい超電導スイッチが得られる。
【0043】また、請求項4ないし7記載の超電導スイ
ッチによれば、超電導線の第2の超電導導体が単線の組
み合わせとなり、超電導線の製作が容易で安価となる。
従って、超電導スイッチの価格も安価となる。
ッチによれば、超電導線の第2の超電導導体が単線の組
み合わせとなり、超電導線の製作が容易で安価となる。
従って、超電導スイッチの価格も安価となる。
【0044】また、請求項8記載の超電導スイッチによ
れば、第2の超電導導体を構成する複数の超電導導体の
本数を任意に選択しても、第1の超電導導体の周囲に密
巻でき、超電導導体の占積率をたかめることができる。
れば、第2の超電導導体を構成する複数の超電導導体の
本数を任意に選択しても、第1の超電導導体の周囲に密
巻でき、超電導導体の占積率をたかめることができる。
【0045】また、請求項9記載の超電導スイッチによ
れば、螺旋巻による超電導線の軸線方向の磁界を打ち消
すことができ、超電導スイッチの自己誘導が小さくな
る。換言すれば、超電導線の軸方向の磁界が大きくなら
ないので超電導線の臨界電流が低下せず、一方、ワイヤ
ムーブメントの抑制により安定性が向上するので、超電
導スイッチの電流容量が大きくなる。
れば、螺旋巻による超電導線の軸線方向の磁界を打ち消
すことができ、超電導スイッチの自己誘導が小さくな
る。換言すれば、超電導線の軸方向の磁界が大きくなら
ないので超電導線の臨界電流が低下せず、一方、ワイヤ
ムーブメントの抑制により安定性が向上するので、超電
導スイッチの電流容量が大きくなる。
【0046】また、請求項10記載の超電導スイッチに
よれば、コアの超電導導体1dと周囲の超電導導体1e
とを,同数で同断面積の超電導導体要素で構成すれば,
両者の断面積を等しくできる。その結果,超電導線1を
単一の超電導導体要素から構成できるので,超電導線の
製造コストが安価となる。
よれば、コアの超電導導体1dと周囲の超電導導体1e
とを,同数で同断面積の超電導導体要素で構成すれば,
両者の断面積を等しくできる。その結果,超電導線1を
単一の超電導導体要素から構成できるので,超電導線の
製造コストが安価となる。
【0047】また、請求項11記載の超電導スイッチに
よれば、第1の超電導導体の撚り合わせによる超電導線
の軸線方向の磁界と、第2の超電導導体の螺旋巻による
超電導線の軸線方向の磁界とが、互いに打ち消し合うの
で、超電導スイッチの自己誘導が小さくなる。換言すれ
ば、超電導線の軸方向の磁界が大きくならないので超電
導線の臨界電流が低下せず,一方、ワイヤムーブメント
の抑制により安定性が向上するので超電導スイッチの電
流容量が大きくなる。
よれば、第1の超電導導体の撚り合わせによる超電導線
の軸線方向の磁界と、第2の超電導導体の螺旋巻による
超電導線の軸線方向の磁界とが、互いに打ち消し合うの
で、超電導スイッチの自己誘導が小さくなる。換言すれ
ば、超電導線の軸方向の磁界が大きくならないので超電
導線の臨界電流が低下せず,一方、ワイヤムーブメント
の抑制により安定性が向上するので超電導スイッチの電
流容量が大きくなる。
【図1】本発明の第1実施例に係わる超電導スイッチの
斜視図である。
斜視図である。
【図2】図1の超電導スイッチに用いられる超電導線の
斜視図である。
斜視図である。
【図3】図1の超電導スイッチの側面図であって,ヒー
タ線,含浸剤,ケーシングの図示を省略している。
タ線,含浸剤,ケーシングの図示を省略している。
【図4】従来技術の超電導スイッチの斜視図である。
【図5】図4の超電導スイッチに用いられる超電導線の
斜視図である。
斜視図である。
【図6】図4の超電導スイッチの側面図であって,ヒー
タ線,含浸剤,ケーシングの図示を省略している。
タ線,含浸剤,ケーシングの図示を省略している。
【図7】図2の超電導線の製造方法を示す斜視図であ
る。
る。
【図8】本発明の第2実施例に係わる超電導スイッチで
用いられる超電導線の断面図である。
用いられる超電導線の断面図である。
【図9】図8の超電導線の斜視図であって,外周の絶縁
被覆,糸(拘束手段)を省略している。
被覆,糸(拘束手段)を省略している。
【図10】図8の超電導線の斜視図である
【図11】本発明の第3実施例に係わる超電導スイッチ
で用いられる超電導線の斜視図である。
で用いられる超電導線の斜視図である。
【図12】本発明の第4実施例に係わる超電導スイッチ
で用いられる超電導線の断面図である。
で用いられる超電導線の断面図である。
【図13】本発明の第5実施例に係わる超電導スイッチ
で用いられる超電導線の斜視図であり,外周の絶縁被覆
および拘束手段を省略している。
で用いられる超電導線の斜視図であり,外周の絶縁被覆
および拘束手段を省略している。
【図14】本発明の第6実施例に係わる超電導スイッチ
で用いられる超電導線の側面図であり,外周の絶縁被覆
および拘束手段を省略している。
で用いられる超電導線の側面図であり,外周の絶縁被覆
および拘束手段を省略している。
【図15】図14の超電導線の断面図である。
【図16】本発明の第7実施例に係わる超電導スイッチ
で用いられる超電導線の側面図であり,外周の絶縁被覆
および拘束手段を省略している。
で用いられる超電導線の側面図であり,外周の絶縁被覆
および拘束手段を省略している。
【図17】図16の超電導線の断面図である。
【図18】本発明の第8実施例に係わる超電導スイッチ
で用いられる超電導線のコアとなる超電導導体である。
で用いられる超電導線のコアとなる超電導導体である。
【図19】本発明の第8実施例に係わる超電導スイッチ
で用いられる超電導線の側面図であり,外周の絶縁被覆
および拘束手段を省略している。
で用いられる超電導線の側面図であり,外周の絶縁被覆
および拘束手段を省略している。
【図20】図19の超電導線の断面図である。
1 超電導線 1a 超電導導体 1b 超電導導体 1c 電流の折り返し点 1d 第1の超電導導体(コアの超電導導体) 1e 第2の超電導導体(周囲の超電導導体) 1f 超電導導体要素 1g 超電導導体要素 1h 超電導導体要素 1i 超電導導体要素 2 巻軸 3 ヒータ 4 含浸剤 5 ケーシング 6a 半田 6b 半田 6c 半田 7a リード 7b リード 8 第1の絶縁被覆 9 第2の絶縁被覆 10 糸(拘束手段) 11 テープ(拘束手段) 12 半田(拘束手段) 13 絶縁体 14 絶縁体
Claims (11)
- 【請求項1】 超電導線を使用し,超電導線の常電導状
態と超電導状態との間の転移を開閉動作とする超電導ス
イッチにおいて,使用する超電導線が,コアとする第1
の超電導導体に第1の絶縁被覆し,その周囲に第2の超
電導導体を配置し,さらにその外側に第2の絶縁被覆し
た同軸構造であり,しかも,第1の超電導導体とその周
囲の第2の超電導導体とで電流が往復することを特徴と
する超電導スイッチ。 - 【請求項2】 超電導線の断面について、第1の超電導
導体の断面積と第2の超電導導体の断面積を等しくした
ことを特徴とする請求項1記載の超電導スイッチ。 - 【請求項3】 第2の超電導導体が,帯状の超電導導体
を長手方向を軸とするパイプ状に曲げたものであること
を特徴とする請求項1又は2記載の超電導スイッチ。 - 【請求項4】 第2の超電導導体を,複数の超電導導体
要素を並べて構成し,しかも第1の超電導導体に対し拘
束したことを特徴とする請求項1,2又は3記載の超電
導スイッチ。 - 【請求項5】 熱収縮率が超電導導体より大きい材質の
糸またはテープを,複数の超電導導体要素からなる第2
の超電導導体に巻回して拘束したことを特徴とする請求
項4記載の超電導スイッチ。 - 【請求項6】 糸またはテープの材質をナイロン,テフ
ロン(登録商標),またはポリエステルとしたことを特
徴とする請求項5記載の超電導スイッチ。 - 【請求項7】 第2の超電導導体を構成する複数の超電
導導体要素を,互いに半田により接着し,拘束したこと
を特徴とする請求項4記載の超電導スイッチ。 - 【請求項8】 第2の超電導導体を構成する複数の超電
導導体要素を,コアとする第1の超電導体の周囲に,螺
旋巻きしたことを特徴とする請求項4記載の超電導スイ
ッチ。 - 【請求項9】 螺旋巻きする複数の超電導導体要素を,
2層に分けて螺旋の回転方向を逆向きとしたことを特徴
とする請求項8記載の超電導スイッチ。 - 【請求項10】 第1の超電導導体が,複数の超電導導
体要素を撚り合わせて圧縮整形したものであり,しか
も,撚り合わせる数を第2の超電導導体を構成する超電
導導体要素の数と等しくしたことを特徴とする請求項4
記載の超電導スイッチ。 - 【請求項11】 第2の超電導導体を構成する複数の超
電導導体要素がコアとする第1の超電導体の周囲に螺旋
巻きしてあり,第1の超電導導体を構成する複数の超電
導導体要素を撚り合わせる回転方向と、第2の超電導導
体を構成する複数の超電導導体要素を螺旋巻きする回転
方向とを同じ方向としたことを特徴とする請求項10記
載の超電導スイッチ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3189350A JP3020315B2 (ja) | 1991-07-03 | 1991-07-03 | 超電導スイッチ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3189350A JP3020315B2 (ja) | 1991-07-03 | 1991-07-03 | 超電導スイッチ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0513828A JPH0513828A (ja) | 1993-01-22 |
JP3020315B2 true JP3020315B2 (ja) | 2000-03-15 |
Family
ID=16239864
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3189350A Expired - Fee Related JP3020315B2 (ja) | 1991-07-03 | 1991-07-03 | 超電導スイッチ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3020315B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114283969B (zh) * | 2021-11-30 | 2023-09-19 | 远东电缆有限公司 | 脉冲大电流的电磁力自消减硅橡胶电缆结构 |
-
1991
- 1991-07-03 JP JP3189350A patent/JP3020315B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JPH0513828A (ja) | 1993-01-22 |
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