JP3020280U - 厨房用グリストラップの浮上油脂、沈殿物の除去装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】従来の厨房用グリストラップは、固形油の付
着、腐敗、沈殿物の堆積、腐敗により、機能維持に必要
な清掃作業が困難であるが２つのカゴを取り外し清掃す
るだけで油脂、沈殿物の除去ができ、腐敗も防止し、そ
の結果作業環境は、衛生的になり管理意欲増進に役立
ち、衛生、環境、水質等にも好結果を提供する。 【構成】装置は、３工程を自動的に行い、浮上油脂回収
工程では、散気管により水流を発生させ吸込装置に浮上
油指を導き除去する。沈殿物撹拌移送工程では、散気管
により槽全体を撹拌し沈殿物の腐敗を防ぐと共に、水流
の作用により沈殿物を引抜装置へ導く。沈殿物引き抜き
工程では、水流により導かれた沈殿物を底から引き抜
き、油脂受けカゴに移送し、油脂と共に貯留する。水流
を利用して浮上油脂、沈殿物を集積し除去する事と、液
状油も半固形化し使い捨ての回収ネットで除去できる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

現在小規模レストラン、ラーメン店等に使用されている厨房用グリストラップ は、清掃後しばらくはその機能を発揮するが、油脂の付着、沈殿物の堆積により 機能低下が早く、機能維持のために清掃作業を頻繁に行う必要がある。 清掃作業は、油脂の付着、固形化、腐敗、沈殿物の堆積、腐敗のため作業者の 嫌がるものとなり、管理者にとって大変な負担となっている。 本考案は、油脂の壁面への付着を極力少なくし、連続的に所定場所に収集、貯 留すると共に沈殿物も、定期的に引き抜き、油脂と同様に自動的に所定場所に収 集、貯留することができ、その結果清掃作業は、２カ所のカゴを清掃するだけで 済み、壁面への油脂の付着、悪臭の元となる腐敗も無くなり、管理者の負担は軽 減され、衛生的にも、水質良化にも役立つ厨房用グリストラップに関するもので ある。

【０００２】

【従来の技術】

図６に既存のグリストラップを示す。 油脂を含んだ汚水は、流入管（２１）より流入し、スクリーンカゴ（２２）を 通過し、仕切り板（２３、２４、２５）により仕切られた水槽、、により 浮上油脂を分離し、放流管（２６）から放流される。 浮上油脂は、第１槽に５０％、第２槽に４５％、第３槽に５％の割合で 浮上分離される。 第１槽に浮上した油脂は、スクリーンカゴ（２２）の目開きが大きいため清 掃後も槽内に残留し、第２槽、第３槽と共に掻き取り器、網、ヒシャク等に より清掃されるが、作業は低位置の上スペースも狭いため困難なものとなる。沈 殿物の除去は、特に悪臭を発生するため、嫌がられる傾向にある。 既存のグリストラップでは前述の理由により清掃回数が減少し、最後には放置 され衛生面、環境面に問題を起こしている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

清掃作業を簡易なものとし、清掃回数を増加させ衛生面、環境面の問題を無く する。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

１図〜３図に示す水流Ａ，Ｂ，Ｃ，Ｄにより浮上油脂を、壁面に付着させる事 なく収集し、浮上物吸込装置（６）で使い捨て回収ネット５図（２０）に回収す る。 沈殿物は、２図、３図に示す水流Ｅ，Ｆにより収集し、沈殿物引抜エアリフト ポンプ（８）で定期的に引き抜き浮上油脂と共に、回収ネット（２０）に回収さ れる。 浮上油脂、沈殿物を同じ回収ネットに集めることにより、清掃作業は、このネ ットとスクリーンカゴ（４）を、取り替え、清掃するだけとなり、作業内容は、 大幅に簡略化される。

【０００５】

【作用】

本装置は、浮上油脂類回収、槽内撹拌、沈殿物回収の３工程に別れており、浮 上油脂回収は、他の２工程が稼働していないとき常時運転し、槽内撹拌と沈殿物 回収は、交互に１０分ずつ３回繰り返して行う。なお運転の切り替えは、空気分 配変換装置（１７）により自動的におこなう。 水流発生散気管（１０）（１１）は、壁面に沿った水流Ａを作り、水流発生散 気管（１４）（１５）は、同じく水流Ｃを、スクリーンカゴ洗浄散気管（１２） は、スクリーンカゴ（４）に付着する油脂を洗い出した後、水流Ｂを発生させ、 浮上物吸込装置（７）に油脂等を誘導する。 撹拌散気管（１３）は、単独で運転し、第１槽を底から撹拌することにより 沈殿物も一緒に巻き上げる。第１槽に水流Ｅが発生し沈殿物は、水流の力によ り仕切板（５）の方向に引き寄せられ、さらに水流Ｅから分岐した水流Ｆにのつ て、第２槽底部に移動させられる。 沈殿物引抜エアーリフトポンプ（８）を運転し、沈殿物を引き抜き油脂受カゴ （９）に送ると共に、返送樋（１６）から返送される水によって第２槽底部の 沈殿物は、徐々に沈殿物引抜エアーリフトポンプ（８）に吸い込まれる。

【０００６】

【実施例】

水流発生散気管（１０）（１１）（１４）（１５）は、水流の到達距離によつ て空気量、吹き出し水深を調整するが水深は、油脂の分離能力を低下させないた めに全水深の１／３以下とする。 浮上物吸込装置（６）は、エアーリフトポンプ（７）により油脂を水と共に吸 い込み、油脂受けカゴ（９）におくるが、油脂受けカゴ（９）は、６図に示すと うり、液状油流出防止板（１８）整流パンチングメタル（１９）回収ネット（２ ０）からなり、回収された液状油、固形油脂は、水面上に浮かんだ状態で貯留さ れる。液状油は、水の振動や固形物との衝突及び冷却の作用により半固形化し、 回収ネット（２０）取り替え時、沈殿物と共に回収することができる。

【０００７】

【考案の効果】

本考案により、嫌がられ放置され衛生、環境両面に悪影響を及ぼしている厨房 用グリストラップは、簡単な作業で機能を回復する事ができ、管理者、周辺環境 にとって有益な考案である。

【図面の簡単な説明】

【図 １】考案による厨房用グリストラップの平面図

【図 ２】考案による厨房用グリストラップのアーア断
面図

【図 ３】考案による厨房用グリストラップのイーイ断
面図

【図 ４】考案による厨房用グリストラップのウーウ断
面図

【図 ５】考案による油脂受カゴ（９）の詳細図

【図 ６】既存のグリストラップの断面図

【符号の説明】

１ グリストラップ本体 ２ 流入管 ３ 放流管 ４ スクリーンカゴ ５ 仕切板 ６ 浮上物吸込装置 ７ エアーリフトポンプ ８ 沈殿物引抜エアー
リフトポンプ ９ 油脂受カゴ １０ 水流発生散気管 １１ 水流発生散気管 １２ スクリーンカゴ
洗浄散気管 １３ 撹拌散気管 １４ 水流発生散気管 １５ 水流発生散気管 １６ 返送樋 １７ 空気分配変換装置 １８ 液状油流出防止
板 １９ 整流パンチングメタル ２０ 使い捨て回収ネ
ット Ａ （１０）（１１）による水流 Ｂ （１２）
による水流 Ｃ （１４）（１５）による水流 Ｄ （１０）
（１１）による水流 Ｅ （１３）による水流 Ｆ Ｅから分岐す
る水流 第１槽 第２槽 第３槽 油脂受カゴ槽 ２１ 流入管 ２２ スクリーンカゴ ２３ 仕切板 ２４ 仕切板 ２５ 仕切板 ２６ 放流管 第１槽 第２槽 第３槽

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項 １】（イ） 水流発生散気管（１０）（１
   １）（１４）（１５）による表面水流で、浮上油脂を浮
   上物吸込装置（６）へ誘導する。 （ロ） 撹拌散気管（１３）による水流で、沈殿物を、
   沈殿物引抜エアーリフトポンプ（８）へ誘導する。 （ハ） 浮上油脂を固形化し、使い捨ての回収ネット
   （２０）で、除去する。 以上のごとく構成された厨房用グリストラップ