JP3020220B2 - 熱転写記録方法 - Google Patents

熱転写記録方法

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JP3020220B2
JP3020220B2 JP3318459A JP31845991A JP3020220B2 JP 3020220 B2 JP3020220 B2 JP 3020220B2 JP 3318459 A JP3318459 A JP 3318459A JP 31845991 A JP31845991 A JP 31845991A JP 3020220 B2 JP3020220 B2 JP 3020220B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は熱転写記録方法に関し、
詳しくは、特に布を支持体とした被転写体に印字し、衣
料等の取扱表示ラベル或いは衣料それ自体に表示するご
ときのもので、転写性がよく、かつ、その転写画像が耐
ドライクリーニング性、耐水洗濯性など(以降「耐洗濯
性」と称することがある)に優れた画像(文字、記号な
どを含む)として得られる熱転写記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】衣料ラベル用熱転写シートはこれまでに
も多くが提案されている。特に、熱転写シートのインク
層がパターン状で被転写体上に形成された場合におい
て、その被転写体上に形成された画像が良好な耐洗濯性
を示すようにした検討は精力的になされている。そし
て、そのような効果の発現は熱転写層の構成要素の一つ
である結着樹脂の定着性に頼っているのが実情である。
【0003】例えば、バインダー樹脂として、(1)ポ
リアミド樹脂、非晶質ポリエステル樹脂及び/又はエポ
キシ樹脂とを用いる(特開昭61−244593号公
報)、(2)ガラス転移温度40℃以上で数平均分子量
10,000以下の非晶質ポリエステル樹脂、好ましく
は、ガラス転移温度50〜80℃で数平均分子量500
0以下のビスフェノール成分を含む芳香族ポリエステル
を用いる(特開昭62−13384号公報)、(3)
脂肪酸系ポリアミド樹脂を用いる(特開昭62−66
991号公報)、(4)塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
体樹脂、アクリル−酢酸ビニル共重合体樹脂、メタクリ
ル−酢酸ビニル共重合体樹脂、酢酸ビニル樹脂の少なく
とも一種を用いる(特開昭63−56490号公報)、
(5)ブチラール樹脂を用いる(特開昭63−8278
6号公報)、(6)融点120℃以上の脂肪酸アミド又
は脂肪酸イミドと、融点100℃以上のポリアミド樹脂
又はビニル樹脂とを含有させる(特開昭63−1797
91号公報)などである。
【0004】だが、図4に示されたように、これらのバ
インダー樹脂に着色剤を分散させた熱転写インクで被転
写体2′上に形成した画像aは、往々にして、所どころ
に欠けbが見られるというのが実情である。一方、被転
写体の受容層に用いられている樹脂は一部においてイン
クシート(熱転写シート)のそれと重複しているが、大
低のものは融点が低く、クリーニング溶媒に侵されやす
いので耐アイロン性、耐洗濯性に乏しいものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、こうした実
情に鑑みなされたもので、熱転写シート(インクシート
又はインクリボン)からの被転写体への転写性、画像鮮
明性がよいことは勿論、ドライクリーニング及び水洗濯
に耐える転写画像を効率よく形成することができる熱転
写記録方法を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は支持体上に着色
剤及び樹脂結着剤を主成分とするインク層を設けた熱転
写シートと、布を支持体としその上に樹脂を主成分とす
る受容層を設けた被転写体とを組み合わせて、それらイ
ンク層及び受容層が互いに接した状態にして感熱記録ヘ
ッドにより熱転写を行なう方法において、該インク層及
び該受容層における樹脂のSP値が9.6〜14.2√
(cal/cm3)であるものを用い、該感熱記録ヘッ
ドの押圧を500〜2000g/cmとして熱転写記録
が行なわれ、その熱転写後はインク層と受容層とが10
mm以上の距離を接して移動された後該熱転写シートと
該被転写体とが引き剥がされ、かつ、該熱転写シートは
引張りテンション30〜150g/cmで巻きとられ、
同時に、該被転写体は引張りテンション30〜1000
g/cmで巻き取られるかカットされることを特徴とし
ている。
【0007】布を支持体とした被転写体は表面が粗く、
現在市販されている熱転写プリンターでは、特に画像の
鮮明性において満足な画像が得られない。また、画像の
耐洗濯性についても十分な結果が得られない。本発明者
らはこれらの課題を解決するため鋭意研究を進めて来た
が、感熱ヘッドの押圧を現在市販のプリンターの2〜2
0倍にすること、熱転写シート及び被転写体の印字後の
これらの引きはがされるまでの距離特定すること、熱
転写シート及び被転写体の引張りの程度を特定すること
により画像鮮明性に優れ、耐洗濯性の良い画像が得られ
ることを確かめた。これに加え、インクシートにおける
インク層及び被転写体における受容層の樹脂を特定する
ことも有効であることを見出した。本発明はこれに基づ
いてなされたものである。
【0008】以下に本発明をさらに詳細に説明する。本
発明における熱転写記録方法では、図1に示したよう
に、熱転写シート1および被転写体シート2は感熱ヘッ
ド3とプラテンローラ4の間で圧着、印字に供される。
印字に供された熱転写シート1′,印字された被転写体
2′は画像部が密着したまま引き剥がし制御ローラ5ま
で搬送され、その後引き剥がされてそれぞれ巻き取られ
る。印字部と、熱転写シート1′と被転写体2′とが剥
がされるところとの距離は10mm以上あるのが望まし
い。被転写体2′の場合カッター7でカットされストッ
カー8にストックされる場合もある(図2)。
【0009】前にも述べた様に、現在の市販熱転写プリ
ンターでは感熱ヘッド3とプラテンローラとの押圧は1
00〜300g/cm(線圧を記録幅で割ったもの)で
あるが、布の支持体による被転写体2の場合表面の平滑
性が悪いものが多く、鮮明な印字が出ないと同時に布の
表面に乗っているだけ(図4)という状態のため洗濯す
るとすぐに画像が落ちてしまう。これに対し、本発明の
方法はこれらの課題を鋭意研究を重ねた結果、図3に示
したように、画像aの欠けがなく、被転写体2′に画像
aをしっかりと定着させるものである。
【0010】本発明の熱転写記録方法については、サー
マルヘッド3とプラテンローラ4との押圧が500〜2
000g/cmにすることにより鮮明で耐洗濯性に優れ
た印字が可能となる。これより高すぎる押圧であると画
像のにじみが発生し鮮明性がそこなわれる。また、前記
範囲の押圧であれば布の引張りテンションをしっかりと
固定させることが出来る。熱転写シート1又は1′は被
転写体2′との引き剥がし時に布に引っぱられずに剥離
させるようにするため30〜150g/cmのテンショ
ンを必要とする。これより大きすぎるとリボン切れにつ
ながる。被転写体2又は2′の引張りテンションは30
〜1000g/cmが適当である。
【0011】先に触れたように、熱転写シート1と被転
写体2との印字後の引き剥がし距離を10mm以上とる
ことにより画像が完全に冷却固化した状態で引き剥がさ
れ、鮮明な印字が出ると共に剥離時の音も少くなる。
【0012】静電除去手段としては、熱転写シート1′
と被転写体2′の剥離により帯電した被転写体2′の搬
送不良を抑える目的で静電除去バー6が用いられるのが
有利である。
【0013】本発明における熱転写シート1は、支持体
上に、直接、剥離層を介して、又はアンダーコー
ト層及びその上に設けられた剥離層を介して、熱転写イ
ンク層が形成されたものである。
【0014】支持体は厚さ3〜10μm程度のプラスチ
ックフィルムで、たとえば、ポリエステルフィルム、ポ
リカーボネートフィルム、ポリイミドフィルム、全芳香
族ポリアミドフィルム、ポリエーテルエーテルケトンフ
ィルム、ポリサルフォンフィルム等を挙げることができ
る。
【0015】熱転写インク層の付着量は0.1〜3.0
g/m2好ましくは0.5〜2.0g/m2くらいのもの
からなり、着色剤とクリーニング溶媒に溶解しない結着
剤とを主成分として形成されている。
【0016】着色剤は、クリーニング溶媒に侵されない
ようなものが好ましく、カーボンブラック、その他の無
機顔料有機染顔料等が用いられる。この中でも特にカー
ボンブラックが好ましい。
【0017】インク層の結着剤(被転写体2の支持体2
1上に形成される受容層22の樹脂についても同様であ
る)としてはSP値が9.6〜14.2√(cal/c
3)である樹脂が用いられる。ここでSP値(溶解度
パラメーター)とは次式のように定義される。 δ2=E/V δ:溶解度パラメーター(√(cal/cm3)) E:凝集エネルギー(cal/mol) V:分子容(cm3/mol)
【0018】このような樹脂としては、ポリビニルブチ
ラール、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビ
ニリデン−アクリロニトリル共重合体樹脂、フッ素系樹
脂、ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ
エステル、NBR、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹
脂、ポリアクリロニトリル、ポリウレタン、塩化ビニル
−酢酸ビニル共重合体樹脂等が挙げられるが、その中で
も、インク層における結着剤としては、融点(DSC法
による)又は軟化点(ビカット法による)が80〜15
0℃であり、さらにその中でも、ポリアミド樹脂が耐ク
リーニング溶剤性、熱転写性、耐アイロン性が優れてい
る。
【0019】融点(DSC法による)又は軟化点(VI
CAT法による)が80〜150℃のポリアミド樹脂と
しては、たとえば以下に示すようなものである。 (2)三元共重合体 (6/66/610 ナイロン) (mp 15
0℃) (6/66/12 ナイロン) (mp 12
0℃) (6/610/12 ナイロン) (mp 10
0℃)
【0020】着色剤/結着剤の割合は重量比で30/7
0〜70/30、好ましくは40/60〜60/40で
ある。着色剤の比率がこれより大きくなると、支持体か
らインク層が脱落しやすくなったり、形成された画像の
耐摩擦性が不十分になったりする。逆に、着色剤の比率
がこれより小さくなるとインク層の凝集力が大きくな
り、ともおち現象(例えば「の」の字の真中部分が回り
の部分につられて転写してしまう現象)が生じる。
【0021】その他、インク層中には感度向上、支持体
からのインク層脱落防止、分散性向上等の目的で、必要
に応じて、その他の物質(例えば、樹脂、ワックス、界
面活性剤等)を添加することができるが、耐クリーニン
グ性を低下させないように最少量にすべきである。
【0022】前記インク料は、クリーニング溶媒以外
の適当な溶媒中に分散させて使用するか又は溶融分散さ
せて使用する。
【0023】支持体とインク層との間に必要に応じて設
けられる剥離層は、印字時に支持体とインク層(島状イ
ンクを含む)との剥離性をよくするもので、サーマルヘ
ッドにより加熱された後、熱溶融して低粘度液体とな
り、加熱部分と非加熱部分の界面近傍で層が切れ易いよ
うに構成されていればよい。従って、剥離層の主成分と
しては、常温では硬く加熱時には溶融するワックス様物
質が好ましく用いられる。
【0024】このようなワックス様物質としては、例え
ば、蜜ロウ、カルナバワックス、鯨ロウ、木ロウ、キャ
ンデリラワックス、米ぬかロウ、モンタンワックス等の
天然ワックス:パラフィンワックス、マイクロクリスタ
リンワックス、酸化ワックス、オゾケライト、セレシ
ン、エステルワックス、ポリエチレンワックス等の合成
ワックスが好適に用いられる他、マルガリン酸、ラウリ
ン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、フ
ロイン酸、ベヘニン酸等の高級脂肪酸:ステアリルアル
コール、ベヘニルアルコール等の高級アルコール:ソル
ビタンの脂肪酸エステル等のエステル類:ステアリンア
ミド、オレインアミド等のアミド類が挙げられる。その
他、剥離層に弾力性をもたせる(インクシートと被転写
体との密着性をよくする)ために、イソプレンゴム、ブ
タジエンゴム、エチレンプロピレンゴム、ブチルゴム、
ニトリルゴム等のゴム類が添加されてもよく、及び/又
は剥離層に接着性をもたせる(剥離層の脱落を防止す
る)ために、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン
−エチルアクリレート共重合体等の樹脂類を添加させて
もよい。
【0025】剥離層の付着量は、0.5〜8g/m2好まし
くは1〜5g/である。
【0026】また、必要に応じて、支持体と剥離層との
間に設けられるアンダーコート層は、その表面を凸凹と
し表面積を平滑なものに比較して大きくすることによっ
てアンダーコート層と剥離層との接着面積を大きくし、
これら二層間の接着力を向上させ、同時に、熱転写に際
して剥離層を切れ易くするのに有効である。このような
凸凹形状は、金属酸化物の微粉末を結着剤で結着させる
ことによって得られる。金属酸化物微粒子の材料として
は、シリカ、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化亜鉛
等が挙げられ、その粒径は0.1〜3μm程度が好まし
い。ここでの結着剤としては塩ビ−酢ビ共重合体、エチ
ルセルロース等の熱可塑性樹脂、不飽和ポリエステル樹
脂、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂等が使用できる。こ
れら金属化合物微粒子と結着剤との割合(重量比)は
1:10〜5:1が望ましい。
【0027】アンダー層の付着量は0.1〜3.0g/
m2、好ましくは0.5〜2.0g/m2である。
【0028】一方、被転写体1には布または不織布の支
持体21上にクリーニング溶媒に溶解しない特定の物質
を主成分とする受容層22を設けたものが使用される。
そのような樹脂として、インク層結着剤と同様の樹脂が
用いられるが、その中でも融点(DSC法による)又は
軟化点(ビカット法による)が150〜260℃である
熱可塑性樹脂が好ましく、さらにその中でも、ポリアミ
ド樹脂が耐クリーニング溶剤性、耐アイロン性が良く、
熱転写性にも良い効果を与える。
【0029】融点又は軟化点が150〜260℃のポリ
アミド樹脂としては以下に示すようなものがある。 その他、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610な
ども好適に用いることができる。
【0030】受容層22にはこれらの物質以外にも、被
転写体の白色度あるいは熱転写性を向上させるために酸
化チタン、シリカ、アルミナ、酸化亜鉛、炭酸カルシウ
ム等の白色顔料を含有させても良い。また、柔軟性をも
たせるために可塑剤を添加してもよい。前記受容層材料
は適当な溶媒に溶解あるいは分散させて使用するか又は
溶融分散させて使用する。
【0031】受容層22の付着量は1〜30g/m2
好ましくは3〜20g/m2くらいである。(ここでの
付着量とは表面における付着量を示し、支持体に含浸さ
れた分や裏面への付着分は含まない。)
【0032】被転写体2の支持体1には布を用いること
ができ、布については、レーヨン、ベンベルグ、アセテ
ート、ナイロン、ポリエステルなどの人造繊維、あるい
は、綿、絹などの天然繊維、又は、これらの混紡繊維、
更には、これらの不織布を用いることができる。
【0033】かかる本発明の衣料ラベル用熱転写媒体に
よれば、インク層及び受容層のSP値を9.6〜14.
2√(cal/cm)の樹脂を用いることによって耐
洗濯性を良好にすることができる。さらに熱転写シート
のインク層の樹脂(結着剤)の融点又は軟化点を80〜
150℃にすることによって熱転写性を良好にすること
ができる。また、被転写体の受容層の融点を150〜2
60℃にすることによって、熱印加時にインク層の樹脂
と受容層の樹脂が熱によって良好に一体化し、定着性の
良い画像が得られ、また、耐アイロン性を損ねることも
ない(アイロンは150℃程度でかけることが多いが、
本発明の受容層及びインク層に用いらる樹脂は溶融粘
度が非常に高いため、たとえ画像、受容層が溶融しても
樹脂が流出して画像が乱れるようなことはなく、実質上
問題はない。)また、インク層と受容層の良好な一体化
を図るために、同種の樹脂を用いることが効果的であ
る。
【0034】
【実施例】ここでの部は重量基準である。
【0035】実施例1〜12及び比較例1〜16 熱転写記録を行なうのに先立って、熱転写シート及び被
転写体をつくった。
【0036】下記の7種のインク層用組成液を調製し、
これらを各々約4.5μm厚のポリエステルフィルム
(支持体)上に塗布し、乾燥して約1g/m2のインク
層を形成して熱転写シート(インクシート)をつくっ
た。なお、SP値の単位√(cal/cm3)は省略し
てある。 〔インクシート1〕 カーボンブラック 50部 ポリ塩化ビニル(SP値9.6、mp=110℃) 50部 メチルエチルケトン 900部 〔インクシート2〕 カーボンブラック 50部 6/66/12ナイロン(SP値12.0、mp=119℃) 50部 メタノール 900部 〔インクシート3〕 カーボンブラック 50部 8ナイロン(SP値12.7、mp=190℃) 50部 メタノール 900部 〔インクシート4〕 カーボンブラック 50部 ポリウレタン(SP値10.0、mp=160℃) 50部 メチルエチルケトン 900部 〔インクシート5〕 カーボンブラック 50部 ポリエステル(SP値10.7、mp=70℃) 50部 メチルエチルケトン 900部 〔インクシート6〕 支持体とインク層との間に パラフィンワックス 9部 エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂 1部 トルエン 90部 からなる組成物の剥離層を乾燥付着量約1g/m2とな
るように設けた以外はインクシート2と同様にしてイン
クシート6をつくった。 〔インクシート7〕 カーボンブラック 50部 アクリル樹脂(SP値9.3、mp=70℃) 50部 メチルエチルケトン 900部 からなるインク層を設けた例とは反対側の支持体上に シリコーンゴム(30%トルエン溶液) 10部 トルエン 90部 硬化剤 0.1部 からなる組成液を塗工して、厚さ約0.1μmのステッ
ク防止層を設けてインクシートをつくった。 〔インクシート8〕 カーボンブラック 50部 スチレン樹脂(SP値9.0、mp=73℃) 50部 トルエン 900部 からなるインク層を設けた例とは反対側の支持体上に シリコーンゴム(30%トルエン溶液) 10部 トルエン 90部 硬化剤 0.1部 からなる組成液を塗工して、厚さ約0.1μmのステッ
ク防止層を設けてインクシートをつくった。
【0037】一方、下記のようにして被転写体をつくっ
た。 〔被転写体1〕下記の受容層組成液をワイヤーバーでナ
イロン基布の表面に塗布した後、水洗し乾燥して約20
μm厚の受容層を設けて被転写体をつくった。 ナイロン6(SP値13.6、mp=215℃) 2.4部 塩化カルシウム 1.6部 メタノール 16部 〔被転写体2〕下記の受容層組成液をワイヤーバーでナ
イロン基布の表面に塗布し乾燥して約20μm厚の受容
層を設けて被転写体をつくった。 ウレタン樹脂(SP値10.0、mp=160℃) 20部 メチルエチルケトン 80部 〔被転写体3〕下記の受容層組成液をワイヤーバーでナ
イロン基布の表面に塗布し乾燥して約20μm厚の受容
層を設けて被転写体3をつくった。 熱硬化性樹脂(アクリル樹脂)SP値9.3 20部 硬化剤(イソシアネート) 6部 トルエン/酢酸ブチル(85/15)混合溶剤 74部
【0038】これらのインクシートと被転写体とを用い
て市販の熱転写プリンター(東北リコー社製、ライン
型、ヘッド印加エネルギー10〜27mj/mm2)で
印字し、適正印字エネルギー(感度)を求め、かつ、転
写画像を作成し、以下の試験を行なった。結果を表1に
示す。 ・耐水洗濯性試験:JIS L−0844 A−3 ・耐ドライクリーニング性試験 JIS L−0860 (ただし、溶剤は1,1,1−トリクロルエタンで温度
は25℃とした。) ◎:画像がまったく脱落しな
い ○:画像がほとんど脱落しない △:画像がやや脱落する ×:画像が完全に脱落する ・耐アイロン性試験:150℃に設定したアイロンで、
画像部分を15g/cm2の力で10往復こすり、画像
の乱れを目視で判定した。 ◎:画像の乱れまったくなし ○:画像の乱れほとんどなし △:画像がやや乱れる ×:画像がひどく乱れる
【表1】
【0039】
【発明の効果】本発明の方法によれば、熱転写記録方法
の諸条件を特定することにより被転写体の凹凸の凹部に
も十分鮮明な画像形成が行なえ、なおかつ、インク層及
び受容層に特定のSP値を有する樹脂を用いることによ
り両者が良好に混和し、更に、耐溶剤性を発現するため
に耐洗濯性、耐アイロン性に優れた画像が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法の概略を説明するための図である。
【図2】印字後の被転写体をカットする様子を表わした
図である。
【図3】本発明方法により被転写体上に形成された画像
の状態を表わした図である。
【図4】従来の熱転写方法により被転写体上に形成され
た画像の状態をあらわした図である。
【符号の説明】
1 熱転写シート(未印字) 2 被転写体(未印字) 3 感熱ヘッド 4 プラテンローラ 5 引き剥がし制御ローラ 6 静電除去バー 7 カッター 8 ストッカー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−244591(JP,A) 特開 平4−347688(JP,A) 特開 平3−80294(JP,A) 特開 平3−213394(JP,A) 特開 平3−251491(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41M 5/38 - 5/40

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に着色剤及び樹脂結着剤を主成
    分とするインク層を設けた熱転写シートと、布を支持体
    としその上に樹脂を主成分とする受容層を設けた被転写
    体とを組合せて、それらインク層及び受容層が互いに接
    した状態にして感熱記録ヘッドにより熱転写を行なう方
    法において、該インク層及び該受容層における樹脂のS
    P値が9.6〜14.2√(cal/cm3)であるも
    のを用い、該感熱記録ヘッドの押圧を500〜2000
    g/cmとして熱転写記録が行なわれ、その熱転写後は
    インク層と受容層とが10mm以上の距離を接して移動
    された後該熱転写シートと該被転写体とが引き剥がさ
    れ、かつ、該熱転写シートは引張りテンション30〜1
    50g/cmで巻きとられ、同時に、該被転写体は引張
    りテンション30〜1000g/cmで巻き取られるか
    カットされることを特徴とする熱転写記録方法。
  2. 【請求項2】 前記熱転写シートのインク層の樹脂結着
    剤がポリアミドである請求項1記載の感熱転写記録方
    法。
  3. 【請求項3】 前記の被転写体に印字され熱転写シート
    と被転写体とが引き剥がされた後に、被転写体の静電気
    を減少せしめる請求項1記載の感熱転写記録方法。
JP3318459A 1991-11-06 1991-11-06 熱転写記録方法 Expired - Lifetime JP3020220B2 (ja)

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JP2801032B2 (ja) * 1989-07-28 1998-09-21 株式会社神戸製鋼所 熱交換器用伝熱管の防食方法

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