JP2551762Y2 - 感熱記録紙 - Google Patents
感熱記録紙Info
- Publication number
- JP2551762Y2 JP2551762Y2 JP1989123024U JP12302489U JP2551762Y2 JP 2551762 Y2 JP2551762 Y2 JP 2551762Y2 JP 1989123024 U JP1989123024 U JP 1989123024U JP 12302489 U JP12302489 U JP 12302489U JP 2551762 Y2 JP2551762 Y2 JP 2551762Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- recording paper
- ink layer
- polyester resin
- layer
- resin film
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、記録紙、特に、感熱記録紙に関する。
ワードプロセッサやパーソナルコンピュータ用のプリ
ンターとして、たとえば感熱プリンターが用いられてい
る。感熱プリンターでは、感熱転写記録方式が採用され
ている。この記録方式は、シート状の支持体上に熱溶融
性のインキ層または昇華性色素を含む色材層を形成した
インキリボンを記録紙上に密着させ、このインキリボン
を熱ペンまたはサーマルヘッド等を用いて所定のパター
ンに加熱することにより、インキまたは昇華性色素を記
録紙上に転写する記録方式である。
ンターとして、たとえば感熱プリンターが用いられてい
る。感熱プリンターでは、感熱転写記録方式が採用され
ている。この記録方式は、シート状の支持体上に熱溶融
性のインキ層または昇華性色素を含む色材層を形成した
インキリボンを記録紙上に密着させ、このインキリボン
を熱ペンまたはサーマルヘッド等を用いて所定のパター
ンに加熱することにより、インキまたは昇華性色素を記
録紙上に転写する記録方式である。
このような感熱転写記録方式では、高速印字を実現す
るために、サーマルヘッド等を高温に設定することがあ
る。しかしこの場合には、インキリボンの支持体に熱収
縮等の歪みが発生し易く、これが記録紙とインキリボン
との密着むらの原因となることがある。このような記録
紙とインキリボンとの密着むらが起これば、インキや色
素の転写むらが生じ、記録紙上に良質な画像を得にくく
なる。
るために、サーマルヘッド等を高温に設定することがあ
る。しかしこの場合には、インキリボンの支持体に熱収
縮等の歪みが発生し易く、これが記録紙とインキリボン
との密着むらの原因となることがある。このような記録
紙とインキリボンとの密着むらが起これば、インキや色
素の転写むらが生じ、記録紙上に良質な画像を得にくく
なる。
ところで、インキリボンの支持体とサーマルヘッド等
との滑りを改善する構成(特開昭63−51189号公報参
照)や、サーマルヘッドが接触する支持体上に形成され
た突起の数を最適化する構成(特開昭63−207682号公報
参照)等が既に提案されている。しかし、これらの技術
では、上述の問題を十分に解決するには到っていない。
との滑りを改善する構成(特開昭63−51189号公報参
照)や、サーマルヘッドが接触する支持体上に形成され
た突起の数を最適化する構成(特開昭63−207682号公報
参照)等が既に提案されている。しかし、これらの技術
では、上述の問題を十分に解決するには到っていない。
また、従来の加熱記録方式では、記録紙とは別にイン
キリボンを用意する必要がある。また、このインキリボ
ンは、定期的に交換する必要があるため、ユーザーによ
る複雑なインキリボンの交換作業が必要となり、取扱い
が煩雑化するという問題もある。
キリボンを用意する必要がある。また、このインキリボ
ンは、定期的に交換する必要があるため、ユーザーによ
る複雑なインキリボンの交換作業が必要となり、取扱い
が煩雑化するという問題もある。
本考案の目的は、インキリボンを用いることなく、パ
ターン界面が良好で、転写むらが生じにくく、良好な画
像を得ることができる感熱記録紙を提供することにあ
る。
ターン界面が良好で、転写むらが生じにくく、良好な画
像を得ることができる感熱記録紙を提供することにあ
る。
本考案の他の目的は、保管及び取扱いが容易な感熱記
録紙を提供することにある。
録紙を提供することにある。
本考案の感熱記録紙は、記録紙と、記録紙上に積層さ
れたインキ層と、インキ層上に積層された2軸延伸ポリ
エステル樹脂フィルム層と、2軸延伸ポリエステル樹脂
フィルム層上に積層された耐熱コート層とを備えてい
る。そして、この感熱記録紙において、2軸延伸ポリエ
ステル樹脂フィルム層とインキ層との接着力Aと、イン
キ層と記録紙との接着力Bとは、0.7A≧B≧0.4Aの関係
に設定され、少なくとも1列のミシン目を有しかつその
ミシン目で折り曲げられている。
れたインキ層と、インキ層上に積層された2軸延伸ポリ
エステル樹脂フィルム層と、2軸延伸ポリエステル樹脂
フィルム層上に積層された耐熱コート層とを備えてい
る。そして、この感熱記録紙において、2軸延伸ポリエ
ステル樹脂フィルム層とインキ層との接着力Aと、イン
キ層と記録紙との接着力Bとは、0.7A≧B≧0.4Aの関係
に設定され、少なくとも1列のミシン目を有しかつその
ミシン目で折り曲げられている。
本考案の感熱記録紙は、たとえば、サーマルヘッドを
備えた感熱プリンター用の記録紙として用いられる。こ
のような感熱記録紙では、インキ層は、サーマルヘッド
によって耐熱コート層側から所定の画像パターンに加熱
されることにより、前記画像パターンで記録紙上に転写
される。このため、本考案では、記録紙の他にインキリ
ボンを用いる必要がなくなる。また、インキ層は記録紙
上に積層され、2軸延伸ポリエステル樹脂フィルム層と
インキ層との接着力Aと、インキ層と記録紙との接着力
Bとは、0.7A≧B≧0.4Aの関係に設定されている。この
ため、記録紙上に転写されたインキ層のパターン界面が
不明瞭になりにくく、熱転写時に2軸延伸ポリエステル
樹脂フィルム層に皺が発生することによる転写むらも生
じにくい。この結果、記録紙上には転写むらのない良好
な画質の画像が形成される。また、感熱記録紙をハンド
リングしたり巻き取って保管する際に、インキ層と記録
紙とが剥離しにくくなる。インキ層が転写された記録紙
は、その後積層紙から剥離される。これにより、所望の
画像が形成された記録紙が得られる。
備えた感熱プリンター用の記録紙として用いられる。こ
のような感熱記録紙では、インキ層は、サーマルヘッド
によって耐熱コート層側から所定の画像パターンに加熱
されることにより、前記画像パターンで記録紙上に転写
される。このため、本考案では、記録紙の他にインキリ
ボンを用いる必要がなくなる。また、インキ層は記録紙
上に積層され、2軸延伸ポリエステル樹脂フィルム層と
インキ層との接着力Aと、インキ層と記録紙との接着力
Bとは、0.7A≧B≧0.4Aの関係に設定されている。この
ため、記録紙上に転写されたインキ層のパターン界面が
不明瞭になりにくく、熱転写時に2軸延伸ポリエステル
樹脂フィルム層に皺が発生することによる転写むらも生
じにくい。この結果、記録紙上には転写むらのない良好
な画質の画像が形成される。また、感熱記録紙をハンド
リングしたり巻き取って保管する際に、インキ層と記録
紙とが剥離しにくくなる。インキ層が転写された記録紙
は、その後積層紙から剥離される。これにより、所望の
画像が形成された記録紙が得られる。
また、本考案の感熱記録紙は、ミシン目を有しかつそ
のミシン目で折り畳まれている。このため、本考案の感
熱記録紙は、コンパクトに保管することができ、またミ
シン目により切離しが容易である。
のミシン目で折り畳まれている。このため、本考案の感
熱記録紙は、コンパクトに保管することができ、またミ
シン目により切離しが容易である。
本考案の一実施例を第1図から第3図に示す。
感熱記録紙1は、たとえば感熱プリンターに連続的に
給紙することができるように、連続したシート状に形成
されている(第1図)。感熱記録紙1には、一定の間隔
で幅方向に延びるミシン目7が多数条形成されている。
そして、感熱記録紙1は、第2図に示すように、ミシン
目7で折り畳まれている。
給紙することができるように、連続したシート状に形成
されている(第1図)。感熱記録紙1には、一定の間隔
で幅方向に延びるミシン目7が多数条形成されている。
そして、感熱記録紙1は、第2図に示すように、ミシン
目7で折り畳まれている。
感熱記録紙1は、第3図に示すように、記録紙2と、
インキ層3と、ポリエステル樹脂フィルム層4と、耐熱
コート層5とを備えている。インキ層3は、接着剤層6
を介して記録紙2上に積層されている。ポリエステル樹
脂フィルム層4は、インキ層3上に積層されている。ま
た、耐熱コート層5は、ポリエステル樹脂フィルム層4
上に積層されている。
インキ層3と、ポリエステル樹脂フィルム層4と、耐熱
コート層5とを備えている。インキ層3は、接着剤層6
を介して記録紙2上に積層されている。ポリエステル樹
脂フィルム層4は、インキ層3上に積層されている。ま
た、耐熱コート層5は、ポリエステル樹脂フィルム層4
上に積層されている。
記録紙2 本実施例に用いられる記録紙2は、たとえば、木材パ
ルプまたは木材パルプに合成パルプを混抄したものを抄
紙することにより得られたものである。木材パルプとし
ては、たとえば針葉樹パルプ、広葉樹パルプ、藁パル
プ、エスバルトパルプ、バガスパルプ等が用いられる。
このうち、短繊維で平滑性のでやすい広葉樹パルプを用
いるのが望ましい。前記パルプには、たとえばサイズ
剤、柔軟化剤、顔料、定着剤、染料、蛍光染料、帯電防
止剤及び消泡剤等が必要に応じて添加されてもよい。こ
のうち、サイズ剤としては、たとえばロジン、パラフィ
ンワックス、高級脂肪酸、アルケニルコハク酸塩、脂肪
酸無水物、スチレン−無水マレイン酸共重合物、アルキ
ルケテンダイマーおよびエポキシ化脂肪酸アミド等を例
示することができる。柔軟化剤としては、無水マレイン
酸共重合物とポリアルキレンポリアミンとの反応物や高
級脂肪酸の4級アンモニウム塩等を例示することができ
る。顔料としては、たとえば、タルク、クレイ、カオリ
ン、炭酸カルシウム、硫酸バリウム及び酸化チタン等を
挙げることができる。また、定着剤としては、たとえ
ば、硫酸アルミニュウム、塩化アルミニュウム塩及びポ
リアミドポリアミンエピクロルヒドリン等を挙げること
ができる。
ルプまたは木材パルプに合成パルプを混抄したものを抄
紙することにより得られたものである。木材パルプとし
ては、たとえば針葉樹パルプ、広葉樹パルプ、藁パル
プ、エスバルトパルプ、バガスパルプ等が用いられる。
このうち、短繊維で平滑性のでやすい広葉樹パルプを用
いるのが望ましい。前記パルプには、たとえばサイズ
剤、柔軟化剤、顔料、定着剤、染料、蛍光染料、帯電防
止剤及び消泡剤等が必要に応じて添加されてもよい。こ
のうち、サイズ剤としては、たとえばロジン、パラフィ
ンワックス、高級脂肪酸、アルケニルコハク酸塩、脂肪
酸無水物、スチレン−無水マレイン酸共重合物、アルキ
ルケテンダイマーおよびエポキシ化脂肪酸アミド等を例
示することができる。柔軟化剤としては、無水マレイン
酸共重合物とポリアルキレンポリアミンとの反応物や高
級脂肪酸の4級アンモニウム塩等を例示することができ
る。顔料としては、たとえば、タルク、クレイ、カオリ
ン、炭酸カルシウム、硫酸バリウム及び酸化チタン等を
挙げることができる。また、定着剤としては、たとえ
ば、硫酸アルミニュウム、塩化アルミニュウム塩及びポ
リアミドポリアミンエピクロルヒドリン等を挙げること
ができる。
本実施例に用いられる記録紙2は、叩解された前記パ
ルプまたは叩解された前記パルプに前記添加剤を混合し
たものを長網抄紙器または円網抄紙器を用いて抄紙し、
これを多筒式乾燥器またはヤンキードライヤー等を用い
て乾燥することにより製造することができる。パルプの
叩解は、ビーター、ディスクファイナー、コニカルリフ
ァイナー及びジョルダンリファイナーにより行うことが
できる。この場合、叩解後のパルプのろ水度は、500〜2
00C.S.F.が好ましく、さらに400〜300C.S.F.が望まし
い。こうして得られた記録紙2の秤量は、30〜200g/m2
が望ましい。
ルプまたは叩解された前記パルプに前記添加剤を混合し
たものを長網抄紙器または円網抄紙器を用いて抄紙し、
これを多筒式乾燥器またはヤンキードライヤー等を用い
て乾燥することにより製造することができる。パルプの
叩解は、ビーター、ディスクファイナー、コニカルリフ
ァイナー及びジョルダンリファイナーにより行うことが
できる。この場合、叩解後のパルプのろ水度は、500〜2
00C.S.F.が好ましく、さらに400〜300C.S.F.が望まし
い。こうして得られた記録紙2の秤量は、30〜200g/m2
が望ましい。
本実施例に用いられる記録紙2は、平滑性を高めるた
めに、オフマシンでスーパーキャレンダー処理が施され
たり、顔料の下塗りを行ういわゆるキャストコート処理
が施されていてもよい。このうち、キャストコート処理
が施されたキャストコート紙は、平滑性が高く好まし
い。このようなキャストコート処理に用いられる顔料と
しては、焼成カオリン、カオリン、タルク、硫酸バリウ
ム、酸化チタン、軽質炭酸カルシウム、酸化アルミニュ
ウム、炭酸マグネシウム、けい藻土、含水けい酸、無水
けい酸、けい酸アルミニュウム、けい酸マグネシウム、
けい酸カルシウム、アルミノけい酸マグネシウム、アル
ミノけい酸ソーダ、ポリスチレン樹脂、尿素ホルマリン
樹脂等が用いられる。また、このような顔料の平均粒径
は、1〜10μmが望ましく、さらに2〜6μmが望まし
い。なお、前記顔料の縮合剤は、特に制限されるもので
はなく通常使用されているものが用いられる。このよう
縮合剤としては、たとえば、カゼイン、澱粉、澱粉誘導
体、ポリビニルアルコール(PVA),カルボキシメチル
セルロース(CMC)等の水溶性高分子、スチレン−ブタ
ジエンゴム(SBR),アクリロニトリル−ブタジエンゴ
ム(NBR)及びアクリル樹脂等の疎水性高分子エマルジ
ョンが用いられる。また、前記顔料には、必要に応じ
て、界面活性剤、分散剤、増粘剤、耐水化剤、消泡剤等
を添加してもよい。このような顔料の塗布方法として
は、たとえばエアナイフ塗布法、ブレード塗布法、グラ
ビア塗布法、ロールコーティング塗布法、スプレー塗布
法、リップ塗布法、バー塗布法、エクストルージョン塗
布法等の周知の塗布方法が適用される。塗布量は、通
常、3〜40g/m2である。なお、顔料の塗布後、グロスカ
レンダーまたはスーパーカレンダーがけ等の処理を行う
のが望ましい。
めに、オフマシンでスーパーキャレンダー処理が施され
たり、顔料の下塗りを行ういわゆるキャストコート処理
が施されていてもよい。このうち、キャストコート処理
が施されたキャストコート紙は、平滑性が高く好まし
い。このようなキャストコート処理に用いられる顔料と
しては、焼成カオリン、カオリン、タルク、硫酸バリウ
ム、酸化チタン、軽質炭酸カルシウム、酸化アルミニュ
ウム、炭酸マグネシウム、けい藻土、含水けい酸、無水
けい酸、けい酸アルミニュウム、けい酸マグネシウム、
けい酸カルシウム、アルミノけい酸マグネシウム、アル
ミノけい酸ソーダ、ポリスチレン樹脂、尿素ホルマリン
樹脂等が用いられる。また、このような顔料の平均粒径
は、1〜10μmが望ましく、さらに2〜6μmが望まし
い。なお、前記顔料の縮合剤は、特に制限されるもので
はなく通常使用されているものが用いられる。このよう
縮合剤としては、たとえば、カゼイン、澱粉、澱粉誘導
体、ポリビニルアルコール(PVA),カルボキシメチル
セルロース(CMC)等の水溶性高分子、スチレン−ブタ
ジエンゴム(SBR),アクリロニトリル−ブタジエンゴ
ム(NBR)及びアクリル樹脂等の疎水性高分子エマルジ
ョンが用いられる。また、前記顔料には、必要に応じ
て、界面活性剤、分散剤、増粘剤、耐水化剤、消泡剤等
を添加してもよい。このような顔料の塗布方法として
は、たとえばエアナイフ塗布法、ブレード塗布法、グラ
ビア塗布法、ロールコーティング塗布法、スプレー塗布
法、リップ塗布法、バー塗布法、エクストルージョン塗
布法等の周知の塗布方法が適用される。塗布量は、通
常、3〜40g/m2である。なお、顔料の塗布後、グロスカ
レンダーまたはスーパーカレンダーがけ等の処理を行う
のが望ましい。
インキ層3 本実施例のインキ層3は、加熱により溶融または昇華
して記録紙2上に転移し得る染料とバインダーとを含ん
でいる。
して記録紙2上に転移し得る染料とバインダーとを含ん
でいる。
染料としては、たとえば昇華性の分散染料、昇華性の
油溶性染料、または昇華性の塩基性染料を挙げることが
できる。これらの染料の分子量は、150〜800が望まし
く、さらに350〜700が望ましい。このような染料として
は、次のものを例示することができる。
油溶性染料、または昇華性の塩基性染料を挙げることが
できる。これらの染料の分子量は、150〜800が望まし
く、さらに350〜700が望ましい。このような染料として
は、次のものを例示することができる。
ケミカルインデックス(C.I)イエロー51、同3、同5
4、同79、同60、同23、同7、同141。
4、同79、同60、同23、同7、同141。
C.I.ディスパースブルー24、同56、同14、同301、同3
34、同165、同19、同72、同87、同287、同154、同26。
34、同165、同19、同72、同87、同287、同154、同26。
C.I.ディスパースレッド135、同146、同59、同1、同
73、同60、同167。
73、同60、同167。
C.I.ディスパースバイオレット4、同13、同36、同5
6、同31。
6、同31。
C.I.ソルベントバイオレット13。
C.I.ソルベントブラック3。
C.I.ソルベントグリーン3。
C.I.ソルベントイエロー56、同14、同16、同29。
C.I.ソルベントブルー70、同35、同63、同36、同50、
同49、同111、同105、同97、同11。
同49、同111、同105、同97、同11。
C.I.ソルベントレッド135、同81、同18、同25、同1
9、同23、同24、同143、同146、同182。
9、同23、同24、同143、同146、同182。
これらの染料は、昇華温度、色相、耐候性、バインダー
樹脂中への溶解性等を考慮して適宜選択される。
樹脂中への溶解性等を考慮して適宜選択される。
バインダーとしては、たとえば、エチルセルロース,
ヒドロキシエチルセルロース,エチルヒドロキシセルロ
ース,ヒドロキシプロピルセルロース,メチルセルロー
ス,酢酸セルロース,酪酸セルロース等のセルロース系
樹脂、ポリビニルアルコール,ポリビニルブチラール,
ポリビニルピロリドン,ポリエステル,ポリ酢酸ビニ
ル,ポリアクリルアミド等のビニル系樹脂を使用するこ
とができる。このうち、本考案に用いられるバインダー
として特に望ましいものは、ポリビニルブチラールであ
る。特に、分子量が2万〜20万、ビニルアルコール部分
の含有量が10〜40重量%(望ましくは15〜30重量%)、
ガラス転移点が60〜110℃(望ましくは70〜110℃)のポ
リビニルブチラール樹脂を用いるのが望ましい。分子量
が6万未満ではバインダーとしての結束力がやや不足と
なり、逆に20万を超えると塗布時の粘度が高くなり過ぎ
て塗布むらが発生し易くなる。ビニルアルコール部分が
10重量%未満ではインキ層3の経時安定性がやや不足し
て染料の凝集、析出及びブリードが起こり易くなり、逆
に40重量%を超えるとポリビニルアルコール部分と染料
とが親和性を有しているために染料の昇華が妨げられて
印字濃度が低下し易くなる。また、ガラス転移点が60℃
未満では経時的に染料が凝集したり析出し易くなり、逆
に110℃を超えると染料の昇華が起こりにくくなる。
ヒドロキシエチルセルロース,エチルヒドロキシセルロ
ース,ヒドロキシプロピルセルロース,メチルセルロー
ス,酢酸セルロース,酪酸セルロース等のセルロース系
樹脂、ポリビニルアルコール,ポリビニルブチラール,
ポリビニルピロリドン,ポリエステル,ポリ酢酸ビニ
ル,ポリアクリルアミド等のビニル系樹脂を使用するこ
とができる。このうち、本考案に用いられるバインダー
として特に望ましいものは、ポリビニルブチラールであ
る。特に、分子量が2万〜20万、ビニルアルコール部分
の含有量が10〜40重量%(望ましくは15〜30重量%)、
ガラス転移点が60〜110℃(望ましくは70〜110℃)のポ
リビニルブチラール樹脂を用いるのが望ましい。分子量
が6万未満ではバインダーとしての結束力がやや不足と
なり、逆に20万を超えると塗布時の粘度が高くなり過ぎ
て塗布むらが発生し易くなる。ビニルアルコール部分が
10重量%未満ではインキ層3の経時安定性がやや不足し
て染料の凝集、析出及びブリードが起こり易くなり、逆
に40重量%を超えるとポリビニルアルコール部分と染料
とが親和性を有しているために染料の昇華が妨げられて
印字濃度が低下し易くなる。また、ガラス転移点が60℃
未満では経時的に染料が凝集したり析出し易くなり、逆
に110℃を超えると染料の昇華が起こりにくくなる。
前記染料と前記バインダーとの混合比は、重量比で染
料/バインダーの値が0.3〜2.3であることが望ましく、
さらに0.55〜1.5が望ましい。重量比が0.3未満では、印
字濃度や感熱感度が不充分となり易い。逆に、重量比が
2.3を超えるとバインダーによる染料の保持性が不充分
となり、インキ層3が転写された記録紙2の保存性が低
下し易くなることがある。染料は、バインダー中に分散
または溶解して用いられるが、溶解させる方が望まし
い。これは、染料がバインダー中に溶解していると、感
熱記録紙1の感熱度を改善することができるためであ
る。すなわち、染料がバインダー中に分散していると、
染料を昇華させるためには染料分子同士の相互作用及び
染料分子とバインダーとの相互作用に打ち勝つエネルギ
ーをインキ層3に与える必要がある。これを実現するた
めには、必然的に高いエネルギーを感熱記録紙1に与え
る必要があるが、これは感熱記録紙1の熱感度を低下さ
せることになるためである。
料/バインダーの値が0.3〜2.3であることが望ましく、
さらに0.55〜1.5が望ましい。重量比が0.3未満では、印
字濃度や感熱感度が不充分となり易い。逆に、重量比が
2.3を超えるとバインダーによる染料の保持性が不充分
となり、インキ層3が転写された記録紙2の保存性が低
下し易くなることがある。染料は、バインダー中に分散
または溶解して用いられるが、溶解させる方が望まし
い。これは、染料がバインダー中に溶解していると、感
熱記録紙1の感熱度を改善することができるためであ
る。すなわち、染料がバインダー中に分散していると、
染料を昇華させるためには染料分子同士の相互作用及び
染料分子とバインダーとの相互作用に打ち勝つエネルギ
ーをインキ層3に与える必要がある。これを実現するた
めには、必然的に高いエネルギーを感熱記録紙1に与え
る必要があるが、これは感熱記録紙1の熱感度を低下さ
せることになるためである。
なお、本実施例では、印字を行ったときに所望の色相
を記録紙2上に転写することができるようにするため
に、インキ層3の染料を適宜選択し、必要に応じて染料
が異なる2種以上の染料を並べて形成しておいてもよ
い。たとえば、画像形成装置からの分色信号に応じて各
色の印字を繰り返すことにより天然色写真のような画像
を形成するときは、印字したときの色相がシアン、マゼ
ンタ、イエローの各色で有ることが望ましいため、この
ような色相を与える染料を含有する3つのインキ層3を
並べて形成する。さらに、シアン、マゼンタ、イエロー
に加えてブラックの色相を与える染料を含有するインキ
層3を追加して形成しておいてもよい。なお、これらの
インキ層3を形成する際に、いずれかのインキ層3の形
成と同時に位置検出用のマークを設けておくと、インキ
層3を形成するための別のインキやその印刷工程を要し
ないので好ましい。
を記録紙2上に転写することができるようにするため
に、インキ層3の染料を適宜選択し、必要に応じて染料
が異なる2種以上の染料を並べて形成しておいてもよ
い。たとえば、画像形成装置からの分色信号に応じて各
色の印字を繰り返すことにより天然色写真のような画像
を形成するときは、印字したときの色相がシアン、マゼ
ンタ、イエローの各色で有ることが望ましいため、この
ような色相を与える染料を含有する3つのインキ層3を
並べて形成する。さらに、シアン、マゼンタ、イエロー
に加えてブラックの色相を与える染料を含有するインキ
層3を追加して形成しておいてもよい。なお、これらの
インキ層3を形成する際に、いずれかのインキ層3の形
成と同時に位置検出用のマークを設けておくと、インキ
層3を形成するための別のインキやその印刷工程を要し
ないので好ましい。
ポリエステル樹脂フィルム層4 本実施例のポリエステル樹脂フィルム層4は、前記イ
ンキ層3を支持するためのものである。このポリエステ
ル樹脂フィルム層4には、周知のポリエステル樹脂が用
いられる。具体的には、たとえばテレフタル酸、イソフ
タル酸、ナフタレンジカルボン酸、ビス−α,β(2−
クロロフェノキシ)エタン−4,4′−ジカルボン酸、ア
ジピン酸、ゼバシン酸等の脂肪族及び芳香族の2官能カ
ルボン酸の少なくとも1種と、エチレングリコール、ト
リエチレングリコール、テトラメチレングリコール、ヘ
キサメチレングリコール、デカメチレングリコール等の
グリコールの少なくとも1種とを縮重合して得られるポ
リエステルを例示することができる。前記未官能カルボ
ン酸及びグリコールは、それぞれ2種以上混合して用い
られてもよい。なお、本実施例に用いられるポリエステ
ル樹脂として特に望ましいものは、ポリエチレンテレフ
タレート及びポリエチレン−2,6−ナフタレートであ
る。
ンキ層3を支持するためのものである。このポリエステ
ル樹脂フィルム層4には、周知のポリエステル樹脂が用
いられる。具体的には、たとえばテレフタル酸、イソフ
タル酸、ナフタレンジカルボン酸、ビス−α,β(2−
クロロフェノキシ)エタン−4,4′−ジカルボン酸、ア
ジピン酸、ゼバシン酸等の脂肪族及び芳香族の2官能カ
ルボン酸の少なくとも1種と、エチレングリコール、ト
リエチレングリコール、テトラメチレングリコール、ヘ
キサメチレングリコール、デカメチレングリコール等の
グリコールの少なくとも1種とを縮重合して得られるポ
リエステルを例示することができる。前記未官能カルボ
ン酸及びグリコールは、それぞれ2種以上混合して用い
られてもよい。なお、本実施例に用いられるポリエステ
ル樹脂として特に望ましいものは、ポリエチレンテレフ
タレート及びポリエチレン−2,6−ナフタレートであ
る。
上述のポリエステル樹脂には、本実施例の効果を阻害
しない範囲内で、他種のポリマーが共重合されていても
よいしブレンドされていてもよい。また、酸化防止剤、
熱安定剤、顔料、紫外線吸収剤、ワックス、帯電防止
剤、酸化珪素,炭酸カルシウム,酸化アルミニュウム等
の各種無機滑剤が添加されていてもよい。
しない範囲内で、他種のポリマーが共重合されていても
よいしブレンドされていてもよい。また、酸化防止剤、
熱安定剤、顔料、紫外線吸収剤、ワックス、帯電防止
剤、酸化珪素,炭酸カルシウム,酸化アルミニュウム等
の各種無機滑剤が添加されていてもよい。
また、本実施例に用いられるポリエステル樹脂は、25
℃のオルトクロルフェノール中で測定した固有粘度の値
が0.4〜2.0が望ましく、さらに0.5〜1.0が望ましい。
℃のオルトクロルフェノール中で測定した固有粘度の値
が0.4〜2.0が望ましく、さらに0.5〜1.0が望ましい。
本実施例に用いられるポリエステル樹脂フィルムは、
1軸延伸または2軸延伸されていてもよい。これらの延
伸フィルムは、機械物性のバランスが良好であるため好
ましい。
1軸延伸または2軸延伸されていてもよい。これらの延
伸フィルムは、機械物性のバランスが良好であるため好
ましい。
耐熱コート層5 本実施例の耐熱コート層5は、上述のポリエステル樹
脂フィルム層4が感熱プリンターのサーマルヘッド等に
粘着するのを防止するためのものである。
脂フィルム層4が感熱プリンターのサーマルヘッド等に
粘着するのを防止するためのものである。
こような耐熱コート層5は、たとえば、ニトロセルロ
ース等のセルロース系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリ
ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、塩化ビニリデン,塩
化ビニル等の塩素系樹脂、シランカップリング剤,シリ
コンオイル等のシリコン系の化合物または樹脂、フッ素
系の化合物または樹脂、アイオノマー,塩素化ポリエチ
レン等の各種変性オレフィンを含むオレフィン系樹脂、
ブチラール系樹脂、各種ワックス、スチレン−ブタジエ
ン樹脂等のスチレン系樹脂を用いることができる。ま
た、前記各樹脂にシリコン系の側鎖やフッ素系の側鎖を
設けたグラフト共重合体樹脂、前記樹脂のオイルまたは
ワックスの混合物、前記樹脂の構成単位を組み合わせた
ランダム共重合体樹脂またはブロック共重合体樹脂、及
びこれらの樹脂化合物の混合物を主な構成成分とするも
のが用いられてもよい。なお、これらの耐熱コート層5
を形成するための塗料中には、メラミン、ジイソシアネ
ート,ポリイソシアネート等の各種イソシアート、及び
チタンキレート剤等の通常用いられる架橋剤が添加され
ていてもよい。
ース等のセルロース系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリ
ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、塩化ビニリデン,塩
化ビニル等の塩素系樹脂、シランカップリング剤,シリ
コンオイル等のシリコン系の化合物または樹脂、フッ素
系の化合物または樹脂、アイオノマー,塩素化ポリエチ
レン等の各種変性オレフィンを含むオレフィン系樹脂、
ブチラール系樹脂、各種ワックス、スチレン−ブタジエ
ン樹脂等のスチレン系樹脂を用いることができる。ま
た、前記各樹脂にシリコン系の側鎖やフッ素系の側鎖を
設けたグラフト共重合体樹脂、前記樹脂のオイルまたは
ワックスの混合物、前記樹脂の構成単位を組み合わせた
ランダム共重合体樹脂またはブロック共重合体樹脂、及
びこれらの樹脂化合物の混合物を主な構成成分とするも
のが用いられてもよい。なお、これらの耐熱コート層5
を形成するための塗料中には、メラミン、ジイソシアネ
ート,ポリイソシアネート等の各種イソシアート、及び
チタンキレート剤等の通常用いられる架橋剤が添加され
ていてもよい。
本実施例において、記録紙2とインキ層3とを接着さ
せる接着剤層6に用いられる接着剤は、特に限定される
ものではないが、たとえば次のものが用いられる。
せる接着剤層6に用いられる接着剤は、特に限定される
ものではないが、たとえば次のものが用いられる。
天然物接着剤:ニカワ,ゼラチン,アルブミン,カゼ
イン,大豆蛋白等の蛋白質系接着剤、デキストリン,酸
変性澱粉,酸化澱粉,澱粉誘導体,メチルセルロース,
エチルセルロース,ヒドロキシエチルセルロース,カル
ボキシメチルセロルース,硝酸セルロース,酢酸セルロ
ース,ビスコース,アラビアゴム,トラガントガム,カ
ラヤゴム,ローカストビーンガム,グアーゴム,コンニ
ャクマンナン,アルギン酸,ふのり等の炭水化物系接着
剤。
イン,大豆蛋白等の蛋白質系接着剤、デキストリン,酸
変性澱粉,酸化澱粉,澱粉誘導体,メチルセルロース,
エチルセルロース,ヒドロキシエチルセルロース,カル
ボキシメチルセロルース,硝酸セルロース,酢酸セルロ
ース,ビスコース,アラビアゴム,トラガントガム,カ
ラヤゴム,ローカストビーンガム,グアーゴム,コンニ
ャクマンナン,アルギン酸,ふのり等の炭水化物系接着
剤。
熱可塑性樹脂接着剤:ポリ酢酸ビニル樹脂、酢酸ビニ
ルとアクリル酸エステルまたはエチレンとの共重合体樹
脂、アクリル系樹脂、エチレン共重合体樹脂、ポリアミ
ド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂等の水溶
液、溶剤溶液及びエマルジョン。
ルとアクリル酸エステルまたはエチレンとの共重合体樹
脂、アクリル系樹脂、エチレン共重合体樹脂、ポリアミ
ド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂等の水溶
液、溶剤溶液及びエマルジョン。
熱硬化性樹脂接着剤:アミノ系樹脂、尿素樹脂、メラ
ミン樹脂、キシレン樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン
系樹脂、シアノアリレート系樹脂。
ミン樹脂、キシレン樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン
系樹脂、シアノアリレート系樹脂。
ゴム系接着剤:ポリクロロプレン系ゴム、ニトリルゴ
ム(NBR)、ブタジエン−スチレンゴム(SBR)及び天然
ゴム。
ム(NBR)、ブタジエン−スチレンゴム(SBR)及び天然
ゴム。
合成水溶性接着剤:ポリビルニアルコール、イソブテ
ン−無水マレイン酸共重合体、ポリアクリルアミド、ポ
リエチレンオキサイド及びポリビニルピロリドン。
ン−無水マレイン酸共重合体、ポリアクリルアミド、ポ
リエチレンオキサイド及びポリビニルピロリドン。
エマルジョン系接着剤:ポリ塩化ビニル。
液状ポリマー:レゾール樹脂、不飽和ポリエステル樹
脂、低重合度ジエンポリマー、エポキシ樹脂、液状多硫
化ポリマー、液状珪素ポリマー、ポリエーテルジオー
ル,ポリエステルジオール等の室温で液体のポリマー。
脂、低重合度ジエンポリマー、エポキシ樹脂、液状多硫
化ポリマー、液状珪素ポリマー、ポリエーテルジオー
ル,ポリエステルジオール等の室温で液体のポリマー。
これらの接着剤については、日本接着協会編「接着ハン
ドブック、第2版」(昭和55年11月10日発行)213〜535
頁に述べられている。これらの接着剤は、例えば後述す
る記録紙2とインキ層3との接着力に応じて適宜選択さ
れる。
ドブック、第2版」(昭和55年11月10日発行)213〜535
頁に述べられている。これらの接着剤は、例えば後述す
る記録紙2とインキ層3との接着力に応じて適宜選択さ
れる。
本実施例では、ポリエステル樹脂フィルム層4とイン
キ層3との接着力Aと、インキ層3と記録紙2との接着
力Bとは、0.95A≧B≧0.05Aの関係に設定されている。
接着力Bが0.05A未満の場合には、インキ層3を記録紙
2上に熱転写させるとき、特に高速で熱転写を行うため
に高温で熱転写させるときにポリエステル樹脂フィルム
層4に皺が発生し、転写むらが生じ易い。また、感熱記
録紙1をハンドリングしたり保管する際に、インキ層3
と記録紙2とが剥離することもある。一方、接着力Bが
0.95Aを超える場合には、記録紙2を感熱記録紙1から
剥離したときに、記録紙2上に転写されたインキ層3の
パターン界面が不明瞭になりやすい。
キ層3との接着力Aと、インキ層3と記録紙2との接着
力Bとは、0.95A≧B≧0.05Aの関係に設定されている。
接着力Bが0.05A未満の場合には、インキ層3を記録紙
2上に熱転写させるとき、特に高速で熱転写を行うため
に高温で熱転写させるときにポリエステル樹脂フィルム
層4に皺が発生し、転写むらが生じ易い。また、感熱記
録紙1をハンドリングしたり保管する際に、インキ層3
と記録紙2とが剥離することもある。一方、接着力Bが
0.95Aを超える場合には、記録紙2を感熱記録紙1から
剥離したときに、記録紙2上に転写されたインキ層3の
パターン界面が不明瞭になりやすい。
なお、接着力Aと接着力Bとは、次のようにして測定
することができる。
することができる。
接着力A ポリエステル樹脂フィルム層4上に形成されたインキ
層3に幅1cmのセロハンテープ(商品名、ニチバン
(株)製)を貼り付け、充分にインキ層3とセロハンテ
ープとを密着させる。そして、セロハンテープを引き剥
がすことにより、ポリエステル樹脂フィルム層4とイン
キ層3との界面に剥ぎ出し点を設ける。このようにして
得られたサンプルについて、引っ張り速度300mm/分で18
0°剥離試験を行いその測定値を接着力Aとする。
層3に幅1cmのセロハンテープ(商品名、ニチバン
(株)製)を貼り付け、充分にインキ層3とセロハンテ
ープとを密着させる。そして、セロハンテープを引き剥
がすことにより、ポリエステル樹脂フィルム層4とイン
キ層3との界面に剥ぎ出し点を設ける。このようにして
得られたサンプルについて、引っ張り速度300mm/分で18
0°剥離試験を行いその測定値を接着力Aとする。
接着力B ポリエステル樹脂フィルム層4上に酢酸ビニル系樹脂
でアンカー処理を施し、その上にインキ層3を設ける。
そして、インキ層3上に所定の方法で記録紙2を貼り合
わせた積層体を作成する。この積層体について、接着力
Aと同様に180°剥離試験を行って記録紙2とインキ層
3との接着力を測定し、この値を接着力Bとする。
でアンカー処理を施し、その上にインキ層3を設ける。
そして、インキ層3上に所定の方法で記録紙2を貼り合
わせた積層体を作成する。この積層体について、接着力
Aと同様に180°剥離試験を行って記録紙2とインキ層
3との接着力を測定し、この値を接着力Bとする。
本実施例の感熱記録紙1は、次のような製造方法によ
り製造することができる。
り製造することができる。
まず、ポリエステル樹脂フィルムを作成する。ポリエ
ステル樹脂フィルムは、原料となるポリエステル樹脂を
押し出し機に供給し、これを口金から溶融状態で押し出
して冷却ドラムに巻付け、冷却固化させることにより得
ることができる。このようなポリエステル樹脂フィルム
に滑性を付与するためには、予めポリエステル樹脂に無
機粒子を添加しておく。無機粒子は、通常行われている
方法により添加される。ただし、無機粒子を効率良く分
散させるためには、無機粒子をエチレングリコール中に
分散させて必要に応じて60時間以内の沸騰加熱処理を施
し、その後必要に応じてガラスビーズ等のメディアを用
いてさらに無機粒子を分散させ、これをポリエステルの
重合時に添加するのが望ましい。この場合、無機粒子
は、ジカルボン酸またはグリコールのいずれかの特定の
原料に添加してもよいし、またはジカルボン酸及びグリ
コールの双方に均一に添加してもよい。
ステル樹脂フィルムは、原料となるポリエステル樹脂を
押し出し機に供給し、これを口金から溶融状態で押し出
して冷却ドラムに巻付け、冷却固化させることにより得
ることができる。このようなポリエステル樹脂フィルム
に滑性を付与するためには、予めポリエステル樹脂に無
機粒子を添加しておく。無機粒子は、通常行われている
方法により添加される。ただし、無機粒子を効率良く分
散させるためには、無機粒子をエチレングリコール中に
分散させて必要に応じて60時間以内の沸騰加熱処理を施
し、その後必要に応じてガラスビーズ等のメディアを用
いてさらに無機粒子を分散させ、これをポリエステルの
重合時に添加するのが望ましい。この場合、無機粒子
は、ジカルボン酸またはグリコールのいずれかの特定の
原料に添加してもよいし、またはジカルボン酸及びグリ
コールの双方に均一に添加してもよい。
また、ポリエステル樹脂フィルムとして、2軸延伸さ
れたものを用いる場合には、延伸条件は、使用するポリ
エステル樹脂の種類により異なり、一定の値に限定され
るものではない。しかし、通常は、長手方向及び幅方向
にそれぞれ2.5〜4.5倍、延伸速度100〜107%/分で延伸
される。また、延伸順序は特に限定されるものではな
く、逐次延伸であってもよいし同時延伸であってもよ
い。さらに2軸延伸されたポリエステル樹脂フィルム
は、再度延伸されてもよい。
れたものを用いる場合には、延伸条件は、使用するポリ
エステル樹脂の種類により異なり、一定の値に限定され
るものではない。しかし、通常は、長手方向及び幅方向
にそれぞれ2.5〜4.5倍、延伸速度100〜107%/分で延伸
される。また、延伸順序は特に限定されるものではな
く、逐次延伸であってもよいし同時延伸であってもよ
い。さらに2軸延伸されたポリエステル樹脂フィルム
は、再度延伸されてもよい。
こうして得られた2軸延伸ポリエステル樹脂フィルム
は、適宜熱処理が施されてもよい。熱処理条件は、特に
限定されるものではないが、通常100〜250℃で弛緩率20
%以下で行われる。
は、適宜熱処理が施されてもよい。熱処理条件は、特に
限定されるものではないが、通常100〜250℃で弛緩率20
%以下で行われる。
なお、ポリエステル樹脂フィルムは、通常0.1〜500μ
m(好ましくは0.5〜12μm)程度の厚さに設定される
のが望ましい。厚さが0.1μm未満の場合には、ハンド
リングが困難となる。逆に、厚さが500μm以上の場合
には、かさ高となることがある。
m(好ましくは0.5〜12μm)程度の厚さに設定される
のが望ましい。厚さが0.1μm未満の場合には、ハンド
リングが困難となる。逆に、厚さが500μm以上の場合
には、かさ高となることがある。
次に、得られたポリエステル樹脂フィルムの片面に耐
熱コート層5を形成し、また他面にインキ層3を形成す
る。この際、ポリエステル樹脂フィルムには、必要に応
じてコロナ放電処理等の表面処理が施されてもよい。な
お、耐熱コート層5及びインキ層3の形成は、上述の材
料を、リバースコート法、グラビアコート法、キスコー
ト法、ダイコート法、コンマコート法、バーコート法及
びスリットコート法等の周知の塗布方法を用いて塗布す
ることにより行うことができる。また前記材料は、溶剤
系塗料または水系塗料として、または無溶剤塗料やホッ
トメルト接着剤の形で塗布される。なお、耐熱コート層
5の厚みは、通常0.001〜5μm程度に設定されるのが
望ましい。0.001μm未満の場合には、耐熱コート層5
によるポリエステル樹脂フィルム層4のコート効果が充
分ではなく、ポリエステル樹脂フィルムがサーマルヘッ
ド等に粘着しやすくなる。逆に、5μmを超える場合に
は、コスト高となる。また、インキ層3の厚みは、通常
0.1〜50μm程度に設定される。インキ層3が0.1μm未
満の場合には、印字がうすくなりやすい。逆に、50μm
を超える場合には、耐磨耗性不良となりやすい。
熱コート層5を形成し、また他面にインキ層3を形成す
る。この際、ポリエステル樹脂フィルムには、必要に応
じてコロナ放電処理等の表面処理が施されてもよい。な
お、耐熱コート層5及びインキ層3の形成は、上述の材
料を、リバースコート法、グラビアコート法、キスコー
ト法、ダイコート法、コンマコート法、バーコート法及
びスリットコート法等の周知の塗布方法を用いて塗布す
ることにより行うことができる。また前記材料は、溶剤
系塗料または水系塗料として、または無溶剤塗料やホッ
トメルト接着剤の形で塗布される。なお、耐熱コート層
5の厚みは、通常0.001〜5μm程度に設定されるのが
望ましい。0.001μm未満の場合には、耐熱コート層5
によるポリエステル樹脂フィルム層4のコート効果が充
分ではなく、ポリエステル樹脂フィルムがサーマルヘッ
ド等に粘着しやすくなる。逆に、5μmを超える場合に
は、コスト高となる。また、インキ層3の厚みは、通常
0.1〜50μm程度に設定される。インキ層3が0.1μm未
満の場合には、印字がうすくなりやすい。逆に、50μm
を超える場合には、耐磨耗性不良となりやすい。
次に、インキ層3上に記録紙2を積層する。この場
合、先に述べた接着剤は、インキ層3または記録紙2の
いずれに塗布されてもよい。また、接着剤は、記録紙2
を積層する前に、乾燥・冷却されていてもよい。接着剤
の塗布量は、インキ層3と記録紙2との接着力Bが上述
のような関係になるように塗布されるが、通常0.1〜500
g/m2程度に設定される。
合、先に述べた接着剤は、インキ層3または記録紙2の
いずれに塗布されてもよい。また、接着剤は、記録紙2
を積層する前に、乾燥・冷却されていてもよい。接着剤
の塗布量は、インキ層3と記録紙2との接着力Bが上述
のような関係になるように塗布されるが、通常0.1〜500
g/m2程度に設定される。
次に、感熱記録紙1の使用方法について説明する。感
熱記録紙1は、たとえばワードプロセッサやパーソナル
コンピュータ等の感熱プリンターに連続的に供給され
る。この際、感熱記録紙1は、第2図に示すようにミシ
ン目7で折り畳まれてコンパクトにされているため、感
熱プリンターに給紙中でも場所をとらない。
熱記録紙1は、たとえばワードプロセッサやパーソナル
コンピュータ等の感熱プリンターに連続的に供給され
る。この際、感熱記録紙1は、第2図に示すようにミシ
ン目7で折り畳まれてコンパクトにされているため、感
熱プリンターに給紙中でも場所をとらない。
感熱プリンターに供給された感熱記録紙1は、たとえ
ばワードプロセッサから伝達される画像信号にしたがっ
て作動するサーマルヘッドによって、耐熱コート層5側
から前記画像信号に適合する形状に加熱される。これに
より、インキ層3が記録紙2上に転写され、記録紙2上
に所定の画像が形成される。したがって、本実施例で
は、別にインキリボンを用意する必要がない。なお、た
とえば高速印字を実行するためにサーマルヘッドを高温
に設定したような場合には、サーマルヘッドの熱によっ
てポリエステル樹脂フィルム層4が収縮することがあ
る。しかし、インキ層3は記録紙2上に積層されてお
り、またポリエステル樹脂フィルム層4とインキ層3と
の接着力Aとインキ層3と記録紙2との接着力Bとが上
述の関係に設定されているため、インキ層3と記録紙2
との密着むらは起こりにくい。このため、このような場
合でも、記録紙2上に形成される画像の画質は良好に維
持される。
ばワードプロセッサから伝達される画像信号にしたがっ
て作動するサーマルヘッドによって、耐熱コート層5側
から前記画像信号に適合する形状に加熱される。これに
より、インキ層3が記録紙2上に転写され、記録紙2上
に所定の画像が形成される。したがって、本実施例で
は、別にインキリボンを用意する必要がない。なお、た
とえば高速印字を実行するためにサーマルヘッドを高温
に設定したような場合には、サーマルヘッドの熱によっ
てポリエステル樹脂フィルム層4が収縮することがあ
る。しかし、インキ層3は記録紙2上に積層されてお
り、またポリエステル樹脂フィルム層4とインキ層3と
の接着力Aとインキ層3と記録紙2との接着力Bとが上
述の関係に設定されているため、インキ層3と記録紙2
との密着むらは起こりにくい。このため、このような場
合でも、記録紙2上に形成される画像の画質は良好に維
持される。
記録紙2上に所定のパターンでインキ層3が転写され
た感熱記録紙1からは、記録紙2が剥離される。なお、
記録紙2は、たとえばポリエステル樹脂フィルム層4を
別の軸で巻き取ることにより、剥離させることができ
る。これにより、所定の画像が形成された記録紙2を得
ることができる。なお、剥離された記録紙2は、ミシン
目7により感熱記録紙1から切り離すのが容易である。
た感熱記録紙1からは、記録紙2が剥離される。なお、
記録紙2は、たとえばポリエステル樹脂フィルム層4を
別の軸で巻き取ることにより、剥離させることができ
る。これにより、所定の画像が形成された記録紙2を得
ることができる。なお、剥離された記録紙2は、ミシン
目7により感熱記録紙1から切り離すのが容易である。
(a)前記実施例では、ポリエステル樹脂フィルム層4
と耐熱コート層5及びポリエステル樹脂フィルム層4と
インキ層3とを直接積層させているが、ポリエステル樹
脂フィルム層4と耐熱コート層5との間及び/またはポ
リエステル樹脂フィルム層4とインキ層3との間には、
たとえばマット層等のアンカー層が設けられていてもよ
い。この場合、アンカー層の厚みは、通常0.01〜1μm
程度に設定される。
と耐熱コート層5及びポリエステル樹脂フィルム層4と
インキ層3とを直接積層させているが、ポリエステル樹
脂フィルム層4と耐熱コート層5との間及び/またはポ
リエステル樹脂フィルム層4とインキ層3との間には、
たとえばマット層等のアンカー層が設けられていてもよ
い。この場合、アンカー層の厚みは、通常0.01〜1μm
程度に設定される。
この実施例では、ポリエステル樹脂フィルム層4と耐
熱コート層5またはインキ層3との間の接着力の調整が
容易となる。
熱コート層5またはインキ層3との間の接着力の調整が
容易となる。
(b)前記実施例では、記録紙2とインキ層3との間に
接着剤層6を設けたが、記録紙2とインキ層3とを接着
させるための接着剤は、予めインキ層3中に練りこまれ
ていてもよい。この場合には、記録紙2はインキ層3上
に圧着するだけで積層することができる。
接着剤層6を設けたが、記録紙2とインキ層3とを接着
させるための接着剤は、予めインキ層3中に練りこまれ
ていてもよい。この場合には、記録紙2はインキ層3上
に圧着するだけで積層することができる。
(c)本考案の感熱記録紙は、本考案の目的が損なわれ
ない範囲でスプロケット加工が施されていてもよい。こ
の場合には、感熱記録紙のハンドリング性が更に改善さ
れる。
ない範囲でスプロケット加工が施されていてもよい。こ
の場合には、感熱記録紙のハンドリング性が更に改善さ
れる。
〔実験例〕 実験例1〜4及び比較例1〜3 沈降法により測定した粒径が1μmの酸化珪素を0.4
重量%添加したポリエチレンテレフタレート樹脂を充分
乾燥させ、これを押し出し器に供給して290℃で溶融さ
せた。この樹脂を口金から押し出し、静電印加キャスト
法により表面温度30℃のキャスティングドラムに巻き付
け、ポリエステル樹脂フィルムを得た。得られたポリエ
ステル樹脂フィルムを、90℃で縦方向に3.5倍延伸し、
続いて110℃で横方向に3.5倍延伸し、そして、延伸され
たポリエステル樹脂フィルムに、220℃で5%の弛緩処
理を施し、厚さ6μmの2軸延伸ポリエステル樹脂フィ
ルムを得た。
重量%添加したポリエチレンテレフタレート樹脂を充分
乾燥させ、これを押し出し器に供給して290℃で溶融さ
せた。この樹脂を口金から押し出し、静電印加キャスト
法により表面温度30℃のキャスティングドラムに巻き付
け、ポリエステル樹脂フィルムを得た。得られたポリエ
ステル樹脂フィルムを、90℃で縦方向に3.5倍延伸し、
続いて110℃で横方向に3.5倍延伸し、そして、延伸され
たポリエステル樹脂フィルムに、220℃で5%の弛緩処
理を施し、厚さ6μmの2軸延伸ポリエステル樹脂フィ
ルムを得た。
次に、得られた2軸延伸ポリエステル樹脂フィルムの
片面に耐熱コート層を形成した。耐熱コート層には、エ
ポキシ変性シリコンオイル40重量部と、カルボキシル基
及び水酸基をそれぞれ2.5モル%含有するガラス転移温
度45℃のアクリル樹脂60重量部との混合物を用いた。そ
して、この混合物を、ワイヤバーを用いて0.2g/m2の割
合で塗布することにより耐熱コート層を形成した。
片面に耐熱コート層を形成した。耐熱コート層には、エ
ポキシ変性シリコンオイル40重量部と、カルボキシル基
及び水酸基をそれぞれ2.5モル%含有するガラス転移温
度45℃のアクリル樹脂60重量部との混合物を用いた。そ
して、この混合物を、ワイヤバーを用いて0.2g/m2の割
合で塗布することにより耐熱コート層を形成した。
一方、2軸延伸ポリエステル樹脂フィルムの他面に
は、インキ層を形成した。インキ層には、次の組成の熱
溶融インキを用いた。
は、インキ層を形成した。インキ層には、次の組成の熱
溶融インキを用いた。
◎着色顔料:First Carmine 1480(塩化ビニル−酢酸ビ
ニル樹脂への分散性ランクが2のもの、大日精化(株)
製) 10部 ◎熱溶融性物質:カルナバワックス1号(野田ワックス
(株)製) 30部 ◎ラノニン脂肪酸オイルDES−183(吉川精油(株)製) 15部 ◎分散剤 0.5部 ◎流動パラフィン 3部 このような熱溶融インキ成分を、90℃でメチルエチルケ
トン100部とトルエン130部との混合液中にボールミルを
用いて約48時間かけて充分分散させた。次いで、20重量
%の塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂溶液(樹脂10
部、トルエン20部、メチルエチルケトン20部)300部を
前記インキ分散液に加え、これを約1時間かけてボール
ミルによって分散させ、インキを作成した。インキ層の
形成は、前記インキをワイヤバーを用いて2軸延伸ポリ
エステル樹脂フィルムの片面に塗布し、これを100℃で
1分間乾燥させることにより行った。なお、本実験例で
は、インキ層の厚さは、5μmに設定した。
ニル樹脂への分散性ランクが2のもの、大日精化(株)
製) 10部 ◎熱溶融性物質:カルナバワックス1号(野田ワックス
(株)製) 30部 ◎ラノニン脂肪酸オイルDES−183(吉川精油(株)製) 15部 ◎分散剤 0.5部 ◎流動パラフィン 3部 このような熱溶融インキ成分を、90℃でメチルエチルケ
トン100部とトルエン130部との混合液中にボールミルを
用いて約48時間かけて充分分散させた。次いで、20重量
%の塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂溶液(樹脂10
部、トルエン20部、メチルエチルケトン20部)300部を
前記インキ分散液に加え、これを約1時間かけてボール
ミルによって分散させ、インキを作成した。インキ層の
形成は、前記インキをワイヤバーを用いて2軸延伸ポリ
エステル樹脂フィルムの片面に塗布し、これを100℃で
1分間乾燥させることにより行った。なお、本実験例で
は、インキ層の厚さは、5μmに設定した。
次に、インキ層上に記録紙を積層することにより感熱
記録紙を作成した。記録紙には、長網抄紙器により製造
された秤量75g/m2、厚み75μm、ベック平滑度350秒の
原紙を用いた。また、記録紙とインキ層との貼り合わせ
には、ポリ酢酸ビニル系の粘着剤を用い、その塗布量
は、2g/m2とした。
記録紙を作成した。記録紙には、長網抄紙器により製造
された秤量75g/m2、厚み75μm、ベック平滑度350秒の
原紙を用いた。また、記録紙とインキ層との貼り合わせ
には、ポリ酢酸ビニル系の粘着剤を用い、その塗布量
は、2g/m2とした。
得られた感熱記録紙についいて、フィルム皺、転写む
ら及びハンドリング性を調べた。結果を第1表に示す。
なお、これらの試験方法は、次の通りである。
ら及びハンドリング性を調べた。結果を第1表に示す。
なお、これらの試験方法は、次の通りである。
試験方法 フィルム皺 出力1W/1ドット、パルス幅0.3〜4.2msec、ドット密度
3ドット/mmの条件で記録紙上にインキ層の転写を行
い、2軸延伸ポリエステル樹脂フィルムに長さ2mm以上
の皺が入った場合を×とし、それ以外を○とした。
3ドット/mmの条件で記録紙上にインキ層の転写を行
い、2軸延伸ポリエステル樹脂フィルムに長さ2mm以上
の皺が入った場合を×とし、それ以外を○とした。
転写むら フィルム皺の試験と同様の条件で記録紙上にインキ層
の転写を行った後、記録紙を剥離させた。そして、剥離
された記録紙上に形成された画像の状態を200倍の光学
顕微鏡で観察した。転写むらが明らかに観察されたもの
を×、転写むらがほとんど観察されなかったものを○、
転写むらが全く観察されなかったものを◎とした。
の転写を行った後、記録紙を剥離させた。そして、剥離
された記録紙上に形成された画像の状態を200倍の光学
顕微鏡で観察した。転写むらが明らかに観察されたもの
を×、転写むらがほとんど観察されなかったものを○、
転写むらが全く観察されなかったものを◎とした。
ハンドリング性 長さ1000mの感熱記録紙を、その端部をスリットしな
がら100m/分で直径1インチ、長さ300mmの紙管に巻き取
った。この際、2軸延伸ポリエステル樹脂フィルムと記
録紙との間に浮きが生じたものを×、それ以外のものを
○で表示した。
がら100m/分で直径1インチ、長さ300mmの紙管に巻き取
った。この際、2軸延伸ポリエステル樹脂フィルムと記
録紙との間に浮きが生じたものを×、それ以外のものを
○で表示した。
〔考案の効果〕 本考案では、記録紙上にインキ層が積層されているた
め、別にインキリボンを用意する必要はない。また、感
熱記録紙において、2軸延伸ポリエステル樹脂フィルム
層とインキ層との接着力Aと、インキ層と記録紙との接
着力Bとは、0.7A≧B≧0.4Aの関係に設定されている。
このため、インキ層のパターン界面が明瞭で転写むらの
ない、良好な画質の画像を記録紙上に形成することがで
きる。しかも、熱転写時に2軸延伸ポリエステル樹脂フ
ィルム層に皺が発生することはなく、感熱記録紙をハン
ドリングしたり巻き取って保管する際に、インキ層と記
録紙との剥離が生じにくい。さらに、本考案の感熱記録
紙は、ミシン目を有しかつそのミシン目で折り畳まれて
いる。このため、本考案の感熱記録紙は、コンパクトに
保管することができ、また取扱いが容易である。
め、別にインキリボンを用意する必要はない。また、感
熱記録紙において、2軸延伸ポリエステル樹脂フィルム
層とインキ層との接着力Aと、インキ層と記録紙との接
着力Bとは、0.7A≧B≧0.4Aの関係に設定されている。
このため、インキ層のパターン界面が明瞭で転写むらの
ない、良好な画質の画像を記録紙上に形成することがで
きる。しかも、熱転写時に2軸延伸ポリエステル樹脂フ
ィルム層に皺が発生することはなく、感熱記録紙をハン
ドリングしたり巻き取って保管する際に、インキ層と記
録紙との剥離が生じにくい。さらに、本考案の感熱記録
紙は、ミシン目を有しかつそのミシン目で折り畳まれて
いる。このため、本考案の感熱記録紙は、コンパクトに
保管することができ、また取扱いが容易である。
第1図は本考案の一実施例の展開平面図、第2図はその
斜視図、第3図は第1図のIII−III断面部分図である。 1……感熱記録紙、2……記録紙、3……インキ層、4
……ポリエステル樹脂フィルム層、5……耐熱コート
層、7……ミシン目。
斜視図、第3図は第1図のIII−III断面部分図である。 1……感熱記録紙、2……記録紙、3……インキ層、4
……ポリエステル樹脂フィルム層、5……耐熱コート
層、7……ミシン目。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 山岸 英樹 滋賀県大津市園山1丁目1番1号 東レ 株式会社滋賀事業場内 (56)参考文献 特開 昭60−222294(JP,A) 特開 昭62−111719(JP,A) 実開 昭63−170250(JP,U) 実開 昭58−17166(JP,U) 実開 昭57−167858(JP,U) 実開 昭61−177863(JP,U)
Claims (1)
- 【請求項1】記録紙と、前記記録紙上に積層されたイン
キ層と、前記インキ層上に積層された2軸延伸ポリエス
テル樹脂フィルム層と、前記2軸延伸ポリエステル樹脂
フィルム層上に積層された耐熱コート層とを備え、前記
2軸延伸ポリエステル樹脂フィルム層と前記インキ層と
の接着力Aと、前記インキ層と前記記録紙との接着力B
とは、0.7A≧B≧0.4Aの関係に設定され、少なくとも1
列のミシン目を有しかつそのミシン目で折り曲げられて
いる、感熱記録紙。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1989123024U JP2551762Y2 (ja) | 1989-10-19 | 1989-10-19 | 感熱記録紙 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1989123024U JP2551762Y2 (ja) | 1989-10-19 | 1989-10-19 | 感熱記録紙 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0362871U JPH0362871U (ja) | 1991-06-19 |
JP2551762Y2 true JP2551762Y2 (ja) | 1997-10-27 |
Family
ID=31671017
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1989123024U Expired - Lifetime JP2551762Y2 (ja) | 1989-10-19 | 1989-10-19 | 感熱記録紙 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2551762Y2 (ja) |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS57167858U (ja) * | 1981-04-16 | 1982-10-22 | ||
JPS5817166U (ja) * | 1981-07-28 | 1983-02-02 | 株式会社リコー | 感熱記録材料 |
JPS63170250U (ja) * | 1987-04-27 | 1988-11-07 |
-
1989
- 1989-10-19 JP JP1989123024U patent/JP2551762Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0362871U (ja) | 1991-06-19 |
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