JP3019476U - 衣料用品用吊紐 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 紐に調整金具を複数個取り付けることで、調
整金具の取付位置が変化せず、一定の長さを保持可能な
衣料用品用吊紐を提供する。 【構成】 幅狭紐４の一端を、仕切片２により隔離され
た複数の条溝３、３を平行に設けて成る調整金具１の前
記仕切片２に取り付け、前記紐４の適当位置にスリップ
１１等に係止するための留め具５を取り付け、該留め具
５の取付位置にて前記紐４を前記調整金具１方向へ折り
返して前記条溝３、３に潜らせ他端にはスリップ１１等
に係止するための留め具１０を取り付けた衣料用品用吊
紐において、仕切片８により隔離された複数の条溝を平
行に穿設された調整金具９を紐４のうち前記調整金具１
と前記留め具５間に位置し折り返されて重合している部
分を前記条溝に潜らせて取り付ける。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は，女性用肌着等に使用する衣料用品用吊紐に関するもので、詳しくは 例えばスリップ、ブラスリップ、ブラジャー等の紐が着用時の張力により変化し ないようにした衣料用品用吊紐に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

この種の吊紐は、その長さによっては肩から上腕部へとずれ落ち、着用感の悪 化を招来していた。このずれ落ちを防止するために、従来より縦方向に伸縮可能 な弾性糸より成る吊紐（例えば、特開平７−４８７５３号公報参照）に、仕切片 と条溝を交互に穿設した調整金具を取り付けたものが一般的に知られている。一 例を図５を参照にして説明すると、仕切片２を中心として２条の条溝３、３を平 行に設けた調整金具１の仕切片２に紐４の一端を環状に形成して縫着固定し、留 め具５の取付位置にて紐４を折り返すと共に、折り返した紐４を条溝３、３に潜 らせて、他端には留め具１０を縫着している。

【０００３】 しかしながら、図５に示されている吊紐であると、着用時の張力により紐４が 収縮し、調整金具１の位置移動により、結果的に紐４が長くなり肩から上腕部へ と吊紐がずれ落ちるという不具合があった。

【０００４】 近年、前記不具合を除去するために、調整金具の条溝内壁面に凹凸を形成して 着用時の張力による紐及び調整金具の移動を凸部の係止作用により阻止するよう に形成したもの（実開平３−７７１０号公報参照）や、紐の左右両側縁にループ 状に凹凸を織成して形成し、この凸部が条溝左右内側に引っ掛って紐の滑りを悪 くしたものが提案されている。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、前記従来例のうち実開平３−７７１０号公報開示の考案は、吊 紐が一般にはサテン状の織物より成るので、凸部が紐に食い込まず、現実の使用 においては紐の移動を回避出来ないという問題点があった。

【０００６】 又、左右両側縁に凹凸を織成した紐においては、紐の位置の一定化を図り得る ものの、製造技術上、紐が分厚く、重いため婦人肌着用吊紐に適さないという問 題点があった。

【０００７】 そこで、本考案は紐に調整金具を複数個取り付けることによりサテン状の紐で あっても、着用時の張力により調整金具の取付位置が変化せず、一定の長さを保 持可能な衣料用品用吊紐を提供することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

前記目的を達成するために本考案は、幅狭紐の一端を仕切片により隔離された 複数の条溝を平行に穿設して成る調整金具を取り付け、この紐の適当位置にスリ ップ等に係止するための留め具を取り付け、この留め具の取付位置にて折り返し た紐を調整金具の条溝に潜らせ、他端にはスリップ等に係止するための留め具を 取り付けた衣料用品用吊紐において、別の調整金具の条溝に紐のうち折り返され て重合された部分を潜らせて調整金具を取り付けて形成している。

【０００９】

【作用】

２個の留め具に対して夫々前後方向に張力が働くと、重合している２本の紐に 均等な力が作用するので、紐が動くことがない。

【００１０】

【実施例】

以下、図を参照にして本考案の好適な実施例について説明する。

【００１１】 図１〜図４において全体を１で示す調整金具は、仕切片２により隔離された複 数の条溝３、３を平行に穿設して形成されている。幅狭紐４は、弾性糸により伸 縮可能に織成されている。紐４の一端は、折り返されて仕切片２を環状に包み込 んで縫着し、調整金具１に固着している。留め具５は、紐４を挿通するための挿 通孔６と係止片７とより構成されている。紐４を挿通孔６に挿通して留め具５を 取り付け、この取付位置にて紐４を調整金具１の方向に折り返す。折り返して重 合された２本の紐４を、仕切片８と条溝とより構成される調整金具９の条溝に潜 らせて留め具５の近傍に取り付けられている。調整金具９は図３に示される調整 金具１と同様の構成である。紐４のうち、調整金具９の上方より延設されている 部分は、調整金具１の条溝３、３に潜らせて他端には留め具１０を縫着により取 り付けられている。１１はスリップである。

【００１２】 次に本実施例の作用について作用について説明する。留め具５、１０に互いに 反対方向に力が作用すると、留め具の５の近傍に調整金具９を設けているので、 この調整金具１、９間の紐４に略均等な力が加わり紐４は移動しない。

【００１３】

【考案の効果】

本考案は，以上説明したように構成されているので以下に記載されるような効 果を奏する。

【００１４】 本考案は調整金具と留め具間の重合した紐に調整金具を取り付けているので、 使用時における張力により金具がずれて紐の長さが変化することがなく、一定の 長さを保持するという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】吊紐の一部切欠正面図である。

【図２】図１のＡ−Ａ線断面図である。

【図３】調整金具の正面図である。

【図４】使用状態を示す側面図である。

【図５】従来例を示す一部切欠正面図である。

【符号の説明】

１、９ 調整金具 ２、８ 仕切片 ３ 条溝 ４ 紐 ５、１０ 留め具 １１ スリップ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 幅狭紐４の一端を、仕切片２により隔離
   された複数の条溝３、３を平行に設けて成る調整金具１
   の前記仕切片２に取り付け、前記紐４の適当位置にスリ
   ップ１１等に係止するための留め具５を取り付け、該留
   め具５の取付位置にて前記紐４を前記調整金具１方向へ
   折り返して前記条溝３、３に潜らせ他端にはスリップ１
   １等に係止するための留め具１０を取り付けた衣料用品
   用吊紐において、仕切片８により隔離された複数の条溝
   を平行に穿設された調整金具９を紐４のうち前記調整金
   具１と前記留め具５間に位置し折り返されて重合してい
   る部分を前記条溝に潜らせて取り付けたことを特徴とす
   る衣料用品用吊紐。