JP3019140B2 - 垂直磁気記録媒体 - Google Patents
垂直磁気記録媒体Info
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- Thin Magnetic Films (AREA)
Description
するものであり、特に、その入出力特性の改良に関する
ものである。
化が可能な方式として研究開発が進められている。一般
に、垂直磁気記録の高密度化を図るためには、高い記録
感度と高い再生出力が要求される。このような垂直磁気
記録媒体として、例えば、特開昭57−113415号
公報(文献1)又は特開昭61−131228号公報
(文献2)で示すものが提案されている。文献1に開示
された垂直磁気記録媒体は、飽和磁化Msが小さく保磁
力Hcの大きい垂直異方性磁性薄膜からなる書き込み層
と飽和磁化Msが大きく保磁力Hcの小さい垂直異方性
磁性薄膜からなる読み出し層を重ねて2重構造としたも
のである。そして、このような構成により、情報の保存
性及び読み出し時のS/Nをよくすることができる旨が
示されている。
体は、基板上に高透磁率磁性体層を形成し、この高透磁
率磁性体層上に非磁性体層を介して膜面に垂直方向に磁
気異方性を有する磁性体層を設けてなる磁気記録媒体に
おいて、この膜面に対し垂直方向に磁気異方性を有する
磁性体層上に、面内方向に対して高透磁率である磁性体
層(Ni−Fe)を積層形成したものである。そして、
このような構成により、スペ−シングに対する記録密度
の変動を抑えるのに有効である旨が示されている。
磁気記録媒体ように、上の層である読み出し層が下の層
である書き込み層より飽和磁化Msが大きく、保磁力H
cが小さいというだけでは、下の高Hc層に信号を書き
込むことが困難であるという事情は変わらず、記録感度
は向上しない。また、記録時には、書き込み層と同時に
上の層である読み出し層(低Hc)にも記録されてしま
うため、必ずしも読み出し時のS/N比の向上は期待で
きない。また、文献2の垂直磁気記録媒体は、垂直記録
層の上に面内方向に対して高透磁率である磁性層を設け
たもので、スペ−シングに対する記録密度の変動を抑え
るのには有効であるが、ヘッドと高透磁率磁性層との間
で閉ル−プが形成されてしまうため、記録感度、再生出
力の点ではマイナスである。そこで、本発明は上記の点
に着目してなされたものであり、記録感度、再生出力の
両方を向上させることを目的とするものである。
に鑑みなされたものであり、請求項1に係る発明は、
「垂直記録層の上に、垂直方向の磁界に対して軟磁性で
ある垂直軟磁性層を有することを特徴とする垂直磁気記
録媒体。」を提供するものであり、請求項2に係る発明
は、「該垂直軟磁性層は、CoPrを主成分とする合金
であることを特徴とする請求項1記載の垂直磁気記録媒
体。」を提供するものであり、請求項3に係る発明は、
「該垂直軟磁性層のCoPrを主成分とする合金は、P
rの組成比が4atm%乃至30atm%であることを特徴と
する請求項2記載の垂直磁気記録媒体。」を提供するも
のである。
く集束し、垂直記録層において小さな起磁力で大きなヘ
ッド磁界が得られる。この結果、記録感度が向上する。
また、再生時には、垂直記録層から発生した磁界が、垂
直軟磁性層によって増幅され、再生出力が向上する。
て説明する。図1は、本発明の垂直磁気記録媒体をディ
スク状の媒体として実施した場合の積層膜構造を示す断
面図である。同図において、1はガラス基板、2はCo
Smからなる面内ハード膜(膜厚150nm)、3はC
oZrNbからなる軟磁性膜(膜厚600nm)、4は
CoCrTaからなる垂直記録膜(膜厚50nm)、5
はCoPrからなる垂直軟磁性層(膜厚50〜200n
m)、6はSiO2からなる保護膜(膜厚15nm)を
それぞれ示す。なお、CoPr垂直軟磁性層5をCoC
rTa垂直記録層4の上に成膜するのにはDCマグネト
ロンスパッタ法を用いた。この際、CoPrの組成は、
Coの円板状のタ−ゲットの上にPrのチップを配置
し、このPrのチップ数を変えることにより制御した。
の磁気特性について説明する。図2に、CoPr膜の膜
面垂直方向と面内方向の典型的なM−Hカ−ブを示す。
同図において、カーブAは膜面に垂直な方向のM−Hカ
ーブを示し、カーブBは面内方向のM−Hカーブを示
す。垂直方向の保磁力Hcは、200 Oe以下と小さ
い。また、異方性磁界Hkを同図のように面内方向のカ
−ブBの接線から求めると、約4KOeと大きい。更に
垂直方向のカ−ブをHd=4πMで反磁界補正して得ら
れる角型比Rsはほぼ1である。以上のことから、この
CoPr膜は垂直磁気異方性が極めて強く、かつ垂直方
向の磁界に対して軟磁性を示しているといえる。
関係を示したものである。同図(A)、(B)、(C)
の横軸は何れも、CoPr合金中のPrの組成比(at
m%)を表し、縦軸は、それぞれ飽和磁化Ms、異方性
磁界Hk、保磁力Hcを表す。なお、CoPrの膜厚は
何れも0.1μmである。垂直記録層4の上に設ける垂
直軟磁性層5としては、Ms≧500 emu/cc、
Hk≧1 kOe、Hc≦200 Oe、Rs≧0.9で
あることが望ましい。即ちPrの組成比は、4〜30 a
tm%が望ましい。
媒体の電磁変換特性について図4を参照して説明する。
図4は、横軸に記録電流(mA)、縦軸に孤立波再生出
力(mV)をとったものであり、同図中、カーブCは垂
直軟磁性層5としてCoPrを50nm形成したサンプ
ルの特性を示し、カーブDは同様に垂直軟磁性層5とし
てCoPrを100nm形成したサンプルの特性を示
し、カーブEは同様に垂直軟磁性層5としてCoPrを
200nm形成したサンプルの特性を示す。なお、図5
は、比較例として、垂直軟磁性層5を形成していないサ
ンプルの特性であり、カーブFは垂直記録膜4としてC
oCrTaを50nm形成したサンプルの特性を示し、
カーブGは垂直記録膜4としてCoCrTaを100n
m形成したサンプルの特性を示す。なお、これらの特性
評価は、トラック幅7μm、主磁極厚0.3μm、コイ
ル40タ−ンの単磁極ヘッドを用いて行なった。また、
測定条件は、相対速度21.4m/s、スペ−シング
0.17μmとした。
Pr垂直軟磁性層がない場合、飽和記録ができておらず
再生出力も小さい。これに対し、本発明の実施例に係る
垂直磁気記録媒体では、垂直記録膜4の上に垂直軟磁性
膜5としてCoPrを設けることにより、小さな起磁力
M.M.Fでも充分飽和した高い記録感度が得られると
ともに、大きな再生出力が得られる。
層の上に、垂直方向の磁界に対して軟磁性である層を有
する垂直磁気記録媒体によれば、記録感度および再生出
力が高くなるという効果がある。
膜構造を示す断面図である。
カ−ブを示す図である。
である。
力特性を示す図である。
示す図である。
Claims (3)
- 【請求項1】垂直記録層の上に、垂直方向の磁界に対し
て軟磁性である垂直軟磁性層を有することを特徴とする
垂直磁気記録媒体。 - 【請求項2】該垂直軟磁性層は、CoPrを主成分とす
る合金であることを特徴とする請求項1記載の垂直磁気
記録媒体。 - 【請求項3】該垂直軟磁性層のCoPrを主成分とする
合金は、Prの組成比が4atm%乃至30atm%であるこ
とを特徴とする請求項2記載の垂直磁気記録媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7188040A JP3019140B2 (ja) | 1995-06-29 | 1995-06-29 | 垂直磁気記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7188040A JP3019140B2 (ja) | 1995-06-29 | 1995-06-29 | 垂直磁気記録媒体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0916940A JPH0916940A (ja) | 1997-01-17 |
JP3019140B2 true JP3019140B2 (ja) | 2000-03-13 |
Family
ID=16216629
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7188040A Expired - Lifetime JP3019140B2 (ja) | 1995-06-29 | 1995-06-29 | 垂直磁気記録媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3019140B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012203933A (ja) | 2011-03-24 | 2012-10-22 | Toshiba Corp | 記録層上部に軟磁性粒子混在保護層を有する垂直磁気記録媒体及びこれを備えた磁気ディスク装置 |
-
1995
- 1995-06-29 JP JP7188040A patent/JP3019140B2/ja not_active Expired - Lifetime
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
日本応用磁気学会誌 Vol.19 No.2 1995 pp.217−220 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0916940A (ja) | 1997-01-17 |
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