JP3018995U - 自動車用成形天井 - Google Patents

自動車用成形天井

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JP3018995U
JP3018995U JP1995006396U JP639695U JP3018995U JP 3018995 U JP3018995 U JP 3018995U JP 1995006396 U JP1995006396 U JP 1995006396U JP 639695 U JP639695 U JP 639695U JP 3018995 U JP3018995 U JP 3018995U
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resin sheet
fiber
layer
molded ceiling
polypropylene
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毅 幸島
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Hirotani Co Ltd
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Hirotani Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 芯材となる繊維強化熱可塑性樹脂シートの単
位重量を減少させ、必要な剛性を確保し、且つ、適当に
柔軟性を有し、軽量で安価な自動車用成形天井を提供す
る。 【構成】 長さ10〜80mm、繊維径10〜20μm
のガラス繊維を強化繊維とし、マトリックス樹脂として
ポリプロピレンを使用して抄造法で製造した厚さ0.7
mm前後の繊維強化熱可塑性樹脂シート2の表面側に、
ポリプロピレンの層3、ポリアミドの層4、ポリエチレ
ンの層5を順に重ねて形成した芯材Xを、加熱炉で加熱
軟化させることにより樹脂シート2中の強化繊維の応力
を除去することで樹脂シート2を膨張させて表皮材Yと
裏打材Zを重ね、成形型で成形して一体の積層体とした
自動車用成形天井1。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、車室上部に装着される自動車用成形天井に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車用成形天井は、車内の見栄えと、断熱・防音のために車室上部に装着さ れるものである。そのため、以下の条件を満足することが必要である。すなわち 、成形後の表皮材の見栄えが良いこと、湿熱に対する変形量及び伸縮性が小さい こと。剛性があり垂れ下がりが少ないこと、構成体相互の接着性が良いこと、加 工しやすいこと、臭い等が無く作業環境上問題が少ないこと、重量が軽いこと、 安価であること等である。
【0003】 このような条件を満足するべく、従来、繊維強化熱可塑性樹脂シートを使用す る自動車用成形天井が数多くあった。それは、芯材の剛性をアップするため、一 般に単位重量1400g/m2 程度の樹脂シートを使用し、剛性が大きくがっち りした板状の成形天井が主流であった。材料の例には、強化繊維として長さ10 〜50mmのガラス繊維40重量%を使用し、マトリックス樹脂としてポリプロ ピレン60重量%を使用する厚さ1.3mmのガラス中繊維長強化樹脂シート等 が挙げられる。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
上記従来の繊維強化熱可塑性樹脂シートを材料とする自動車用成形天井では、 剛性は必要条件に対して満足するものであったが、単位重量が大きいためコスト が高くつき、全体の重量が重く、堅すぎ、柔軟性に乏しいという欠点があった。
【0005】 この考案は、上記欠点を除去するためなされたものであり、芯材となる繊維強 化熱可塑性樹脂シートの単位重量を減少させ、必要な剛性を確保し、且つ、適当 に柔軟性を有し、軽量で安価な自動車用成形天井を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この考案の自動車用成形天井は、繊維強化熱可塑性樹脂シートを抄造法で製造 する場合に使用する従来の強化繊維に対比して長さ及び繊維径が1〜1.6倍程 度の強化繊維を使用し、抄造法で製造した繊維強化熱可塑性樹脂シートの厚みを 従来品と対比して0.5倍程度の厚さにしたものの表面側に、ポリプロピレンの 層、ポリアミドの層、ポリエチレンの層を順に重ねて形成した芯材を、加熱炉で 加熱軟化させることにより上記樹脂シート中の強化繊維の応力を除去することで 上記樹脂シートを膨張させて表皮材又は表皮材と裏打材を重ね、成形型で成形し て一体の積層体とした自動車用成形天井である。
【0007】
【作用】
上記の構成によって、芯材に使われる上記樹脂シート中の強化繊維が従来品よ り太く長いため応力が大きく、加熱軟化させると、この応力が除去されて上記樹 脂シートが従来品より大きく膨張し、成形後の厚さがこの分だけ大きくなり、剛 性が高くなる。また、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリエチレンの各層は、互 いに強固に接合し、強靱な樹脂層を形成するとともに、ポリプロピレンの層によ り上記樹脂シートに強固に接合する。従って、材料として使用する繊維強化熱可 塑性樹脂シートの厚さが薄く、全体として単位重量が小さくても、十分な剛性を 確保でき、しかも安価な自動車用成形天井を提供できる。
【0008】
【実施例】
この考案の一実施例を図面を参照して説明する。図1は、この考案の自動車用 成形天井(1)を示す斜視図であり、図2は、図1に示す成形天井(1)を厚さ 方向に切断した局部拡大断面図である。
【0009】 図2において、(2)は繊維強化熱可塑性樹脂シートであり、強化繊維には一 般に、天然繊維、ガラス繊維、カーボン繊維、金属繊維、プラスチックス繊維、 アラミッド繊維及びそれらの混合物等が使用されるが、ここでは、直径10〜2 0μm、長さが10〜80mm程度のガラス繊維を使用している。これは、従来 使用されていた強化繊維の直径が10〜13μmで、長さが10〜50mmであ ったのに対し、1〜1.6倍程度の大きさになっている。尚、ガラス繊維に限定 するものではない。
【0010】 また、樹脂シート(2)のマトリックス樹脂には、一般に、ポリエチレン、ポ リプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ABS樹脂、ポリアミド、ポリ オキシメチレン、アクリル樹脂、ポリエステル、ポリカーボネートその他の樹脂 あるいはこれらの変性体やブレンド物等のあらゆる熱可塑性樹脂を適用できるが 、ここではポリプロピレンを使用する。尚、ポリプロピレンに限定するものでは ない。
【0011】 上記のガラス繊維とポリプロピレンを使用して抄造法で製造した繊維強化熱可 塑性樹脂シートが(2)である。一般に、このようなシートには単位重量140 0g/m2 前後で厚さ1.3mm前後のものが使用されるが、ここでは、その半 分程度の単位重量400〜900g/m2 で厚さ0.7mm前後のものを使用す る。
【0012】 図2において、(3)はポリプロピレンの層、(4)はポリアミドの層、(5 )はポリエチレンの層であり、この3層を接合して強固に樹脂層を形成し、樹脂 シート(2)の表面側に接合してある。ポリプロピレンの層(3)が樹脂シート (2)に接しており、樹脂シート(2)の材質のポリプロピレンと同種のため、 馴染みが良く、ポリアミドの層(4)やポリエチレンの層(5)と樹脂シート( 2)とを強く結び付けている。以上の樹脂シート(2)とポリプロピレンの層( 3)、ポリアミドの層(4)、ポリエチレンの層(5)とを接合させて芯材(X )を形成する。
【0013】 芯材(X)を加熱炉で加熱軟化させ樹脂シート(2)中のガラス繊維の応力を 解放し膨張させたものを、図2の如く重ねて、コールドプレスにより加圧成形す ることにより、自動車用成形天井(1)を製造するものである。
【0014】 図2において、(Y)は表皮材である。加熱炉で加熱軟化させた芯材(X)と 表皮材(Y)を重ねて加圧成形する際に、ポリエチレンの層(5)がこの条件下 で溶融し、接着剤の代替となり得るため、ホットメルトその他の接着剤を使用せ ずに芯材(X)と表皮材(Y)を接着できる。従ってコストダウンできる。
【0015】 図2において、(Z)は裏打材であり不織布を使用している。これは、必ずし も必要としないが、より大きい剛性を確保するとともに、成形天井(1)となっ て車内に装着されたとき、裏側の擦れ音等を防止する役目もある。
【0016】 樹脂シート(2)は、従来品よりも径が太く長さが長い繊維長10〜80mm 、直径10〜20μmのガラス繊維を強化繊維として使用しているため、そのガ ラス繊維は従来品より大きな応力を有している。芯材(X)を加熱軟化させた時 に、このガラス繊維の応力を解放することにより、樹脂シート(2)の部分がよ り大きく膨張する。これを使って上記のように加圧成形すると、大きく膨張した 分だけ成形天井(1)の厚さが大きくなり、そのため成形天井(1)の剛性が大 きくなる。
【0017】 ここで、強化繊維の長さが10mm未満、また直径が10μm未満となると、 繊維の応力が小さいため樹脂シートを加熱させた時に所望の厚さに膨張しない場 合が発生する。一方、強化繊維の長さが80mmを越える、または直径が20μ mを越えるとなると、抄造法で樹脂シートを製造する際に繊維の開繊が困難にな り、均一分散を損なう恐れがある。
【0018】 また、ポリプロピレンの層(3)、ポリアミドの層(4)、ポリエチレンの層 (5)が強く接合した樹脂層によっても成形天井(1)の剛性が大きくなる。
【0019】 樹脂シート(2)の材料に単位重量が従来品の半分程度のもの〔すなわち、厚 さが半分程度のもの〕を使用するので、剛性が小さくなるのは当然であるが、上 記の芯材(X)の膨張に伴い厚さが厚くなることと、樹脂層によって剛性が大き くなることとにより、天井材に使用できる十分な剛性を確保できる。
【0020】 また、適当な柔軟性を持つことができ、成形天井(1)を車内に組み付ける際 に、成形天井(1)を折り曲げて取り付けることができ、組み付け作業が容易に できる。
【0021】 ポリアミドの層(4)は耐熱性があるため、耐熱性に優れた成形天井(1)に することができる。
【0022】
【考案の効果】
この考案によると、材料になる繊維強化熱可塑性樹脂シートの厚さを従来品よ り薄くしたために、重量が軽く安価な成形天井を提供できる。また、従来の強化 繊維に対比して長さ及び繊維径が1〜1.6倍程度のものを使用しているために 、上記樹脂シート中の強化繊維の応力が大きく、加熱軟化させてその応力を解放 させると、上記樹脂シートが従来品に比較して、より大きく膨張し、成形後の厚 さがこの分だけ大きくなり、剛性が大きくなることと、ポリプロピレン、ポリア ミド、ポリエチレンの各層を順に重ねてあるため、互いに強固に接合し、強靱な 樹脂層を形成するので剛性が大きくなることとによって、単位重量は小さくても 十分な剛性を有する成形天井を提供できる。また、ポリエチレンの層が加熱した 際に溶融するため、ホットメルトその他の接着剤を使用せずに表皮材を芯材に接 着でき、コストダウンできる。また、単位重量が小さいことから、成形天井にあ る程度の柔軟性を持たせることができ、成形天井を車内に取り付ける際に折り曲 げて取り付けることができ、組み付け作業が容易にできる。また、ポリアミドの 層は耐熱性があるため、耐熱性に優れた成形天井にすることができる。さらに、 ポリプロピレン、ポリアミド、ポリエチレンの各層による樹脂層は非通気性であ るため、表皮材を車内の汚れた空気が通過することを防止でき、表皮材の汚れや 変色を防止でき、美観に優れた成形天井を提供できる等極めて有益な効果を奏す る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の一実施例を示す全体斜視図である。
【図2】この考案の一実施例を厚み方向に切断した局部
拡大断面図である。
【符号の説明】
1 自動車用成形天井 2 繊維強化熱可塑性樹脂シート 3 ポリプロピレンの層 4 ポリアミドの層 5 ポリエチレンの層 X 芯材 Y 表皮材 Z 裏打材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B32B 27/04 Z 8413−4F 27/32 D 8115−4F B60R 13/02 A // B29K 105:08 B29L 31:58

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維強化熱可塑性樹脂シートを抄造法で
    製造する場合に使用する従来の強化繊維に対比して長さ
    及び繊維径が1〜1.6倍程度の強化繊維を使用し、抄
    造法で製造した繊維強化熱可塑性樹脂シートの厚みを従
    来品と対比して0.5倍程度の厚さにしたものの表面側
    に、ポリプロピレンの層、ポリアミドの層、ポリエチレ
    ンの層を順に重ねて形成した芯材を、加熱炉で加熱軟化
    させることにより上記樹脂シート中の強化繊維の応力を
    除去することで上記樹脂シートを膨張させて表皮材又は
    表皮材と裏打材を重ね、成形型で成形して一体の積層体
    としたことを特徴とする自動車用成形天井。
JP1995006396U 1995-06-01 1995-06-01 自動車用成形天井 Expired - Lifetime JP3018995U (ja)

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