JP3018860U - 魚裁割機 - Google Patents

魚裁割機

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JP3018860U
JP3018860U JP1995007399U JP739995U JP3018860U JP 3018860 U JP3018860 U JP 3018860U JP 1995007399 U JP1995007399 U JP 1995007399U JP 739995 U JP739995 U JP 739995U JP 3018860 U JP3018860 U JP 3018860U
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cutting machine
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光則 加賀谷
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Taiyo Seisakusho Co Ltd
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Taiyo Seisakusho Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 裁割用の左右回転カッターをちどり状に配す
ることで、迅速かつ簡単に歩留まり向上に最適なカッタ
ー間隔調整が図れ、裁割時において中骨に付着する身を
簡単かつ確実に減少せしめて歩留まりの向上を図ること
が可能な魚裁割機を提供することである。 【構成】 左右の回転カッター18,18を、魚搬送方
向前後にその配設位置をずらして千鳥状に配し、かつ第
一回転カッター18の排出側(後方側)18bと第二回
転カッター18の搬入側(前方側)18aのみが相対向
する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、種々の魚を中骨に沿って二枚あるいは三枚に裁割する魚裁割機に関 する。
【0002】
【従来の技術】
従来この種の魚裁割機には、特公平1−46087号等種々の機械が知られて いる。 すなわち、この種の従来技術は頭、内臓等を除去した前処理済みの魚体を、架 台上に配設した一対の左右のエンドレスベルトからなる魚搬送部によって搬入側 から送り込み、搬送方向中途部における上記左右のエンドレスベルト間において 、相対向せしめて配設した左右一対の裁割用回転カッターによって、左右身と中 骨とに魚体を三枚に裁割せしめるものである。
【0003】 また、搬送部の左右エンドレスベルトは、複数の押圧(加圧)ローラによって 夫々のベルト搬送面側を、左右ベルト間に形成される搬送空間方向へと押圧する ことにより魚体を左右から挟持搬送せしめ、裁割時における魚体のずれ防止を図 る。
【0004】 そして、上記左右回転カッターは、駆動源と連係した一本のシャフトの先端に 、所望幅のライナーを介して相対向せしめて同一位置に配設されている。 すなわち、左右回転カッターが裁割対象とされる魚の中骨に沿って切り込むこと のできる間隔となるように適当なライナーを選択し、裁割時に中骨に付着する身 をなるべく少なく抑えることのできる程度に調整可能とされているもので、汎用 性高く使用勝手に優れるという効果を有していた。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
しかし、実際の裁割時には上記せるように魚体を左右両側から押圧しつつ裁割 することとなり、押圧ローラによって押圧されながら搬送される魚の左右身は中 骨方向へと圧縮されている状態となり得るため、当初対象魚の中骨厚みに合わせ て選択した所望幅のライナーを介して所望間隔に左右カッター間を調整したとし ても、左右回転カッター間には中骨と共に該中骨回りの圧縮された左右身部分が 多量に入り込む虞れもあった。
【0006】 従って、三枚おろしされて排出される中骨には、結果的に当初予定していた付 着量よりも沢山の量の身が付着してしまうため歩留まりが悪くなることもあり、 またその都度歩留まりを確認し、ライナーを選択、変更することも可能であった が、それでは作業能率が悪いため、当業者間においては簡単かつ確実に歩留まり の向上が図れないものかとの要望が強くでているのが現状である。
【0007】 さらに、この種の従来技術にあっては上記せるように種々の場合に対応できる ように多種のライナーを多数必要とし、コスト的な嵩張り、ライナー保管におけ る煩わしさをも残していた。
【0008】 本考案は、従来技術の有するこのような問題点に鑑みなされたものであり、そ の目的とするところは、裁割用の左右回転カッターをちどり状に配することで、 迅速かつ簡単に歩留まり向上に最適なカッター間隔調整が図れ、裁割時において 中骨に付着する身を簡単かつ確実に減少せしめて歩留まりの向上を図ることが可 能な魚裁割機を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本考案がなした技術的手段は、架台上に配した前後 プーリー間にわたって回転可能に掛け渡されるエンドレスベルトを、左右に並設 せしめて魚搬送部を構成すると共に、搬送される魚を中骨に沿って裁割する左右 二枚の回転カッターが、両者間に所定間隙を設けて上記左右エンドレスベルト間 に配され、かつ上記魚搬送部の左右エンドレスベルトは、複数の押圧(加圧)ロ ーラによって夫々のベルト搬送面側を、左右ベルト間に形成される搬送空間方向 へと押圧されてなる魚裁割装置であって、上記左右の回転カッターを魚搬送方向 前後にその配設位置をずらして千鳥状に配し、かつ互いのカッターは夫々の一部 のみが相対向するように配されていることである。
【0010】 また、左右回転カッターは平行状に配設されているか、あるいは架台上面と対 向する左右回転カッターの夫々の下方側を、上方側に比してエンドレスベルト内 面から離間せしめるように各カッターをエンドレスベルトと非平行状に配して傾 斜させ、搬入方向から直視して略逆ハの字状としているか、あるいは左右回転カ ッターにおける夫々の搬入側を、夫々の排出側よりもエンドレスベルト内面から 離間せしめて各カッターをエンドレスベルトと非平行状に配して傾斜させている か、あるいは架台上面と対向する左右回転カッターの夫々の下方側を、上方側に 比してエンドレスベルト内面から離間せしめると共に、該左右の回転カッターの 夫々の搬入側を、夫々の排出側よりもエンドレスベルト内面から離間せしめて各 カッターをエンドレスベルトと非平行状に配して傾斜させている。
【0011】 また、架台上に配した前後プーリー間にわたって回転可能に掛け渡されるエン ドレスベルトを、左右に並設せしめて魚搬送部を構成すると共に、搬送される魚 を中骨に沿って裁割する左右二枚の回転カッターが、両者間に所定間隙を設けて 上記左右エンドレスベルト間に配されてなる魚裁割装置であって、上記左右の回 転カッターは、架台の左右両サイドにおける夫々の前後方向にずれた位置にボッ クス状のカッター支持部を備え、該夫々の支持部は、後端側を駆動部と連係せし めたカッターシャフトをボックスの搬送部対向面側に突出せしめると共に、その 先端側に回転カッターを取り付け、該夫々の回転カッターが魚搬送部の左右エン ドレスベルト間に設けられる搬送空間内において、夫々前後にその配設位置をず らして千鳥状に配されると共に、互いのカッターの一部のみが相対向するように 配されており、上記カッター支持部は、その台座部分を魚搬送部側に対して上下 傾斜可能に構成され、該夫々の台座の搬送部側を上昇せしめて架台上面と対向す る夫々の回転カッターの夫々の下方側を、上方側に比してエンドレスベルト内面 から離間せしめると共に、上記支持部を左右回動可能に構成して該夫々の回転カ ッターの夫々の搬入側を、その排出側よりもエンドレスベルト内面から離間せし めて各カッターをエンドレスベルトと非平行状に配して傾斜させるものとし、か つ上記支持部はハンドルの回動作動によって前後進可能に構成されていることで ある。
【0012】
【作用】
上記技術的手段により、魚体は搬送部の左右エンドレスベルト間に挟持されて 搬入側から排出側へと送られ、搬入側に位置する最初の回転カッター(第一回転 カッター)に到達する。尚、左右回転カッター間の間隔は、予め作動前に対象魚 の一般的な中骨幅に合うように調整しておく。
【0013】 そして、上記最初の回転カッター(第一回転カッター)が中骨と一方側の身と の間に切り込んでいき、次に後方に位置する回転カッター(第二回転カッター) が他方側の身と中骨との間に切り込んでいき、中骨、左右身との三枚におろされ た状態で排出される。
【0014】 この時、当初設定調整した左右回転カッター間の間隔よりも押圧された状態で 魚体が搬送され、結果的に中骨回りへの身の付着量が多すぎた場合には、いずれ か一方あるいは双方のカッターを前進(搬送空間方向へ)せしめるだけで、カッ ター間隔が適当な間隔、すなわちカッターを中骨に簡単に近接せしめることがで き、カッター間は歩留まりの良い間隔に迅速に調整される。
【0015】 また、上記のように左右回転カッターを千鳥状とすることは、夫々別個の駆動 構成を有していることとなるため、カッターの交換が容易に行える。
【0016】 そして、上記左右の回転カッターは夫々の一部のみが相対向するように配され ているものとしたため、カッターの刃先がエンドレスベルトの内面に接し損傷し てしまうこともない。
【0017】 また、架台上面と対向する左右回転カッターの夫々の下方側を、上方側に比し てエンドレスベルト内面から離間せしめるように各カッターをエンドレスベルト と非平行状に配して傾斜させ、搬入方向から直視して略逆ハの字状とすれば、搬 送されてくる魚体が腹部を上にした状態であるため、左右回転カッターは中骨に 沿って切り込んでいくと共に、背側への夫々その先端切り込み位置が略交差状に なるため、両カッターを平行状に配した場合に比して中骨と背側との間で付着す る身の量が減少される。
【0018】 また、左右回転カッターにおける夫々の搬入側を、夫々の排出側よりもエンド レスベルト内面から離間せしめて各カッターをエンドレスベルトと非平行状に配 して傾斜させるものとすれば、各カッターは魚体への切り込み時に中骨方向へと 滑り込むように切り込まれていき、なるべく中骨に近接した位置で裁割すること ができる。
【0019】 さらに、架台上面と対向する左右回転カッターの夫々の下方側を、上方側に比 してエンドレスベルト内面から離間せしめると共に、該左右の回転カッターの夫 々の搬入側を、夫々の排出側よりもエンドレスベルト内面から離間せしめて各カ ッターをエンドレスベルトと非平行状に配して傾斜させることにより、左右回転 カッターは中骨に沿って切り込んでいくと共に、背側への夫々その先端切り込み 位置が略交差状になり、かつ各カッターは魚体への切り込み時に中骨方向へと滑 り込むように切り込まれていき、なるべく中骨に近接した位置で裁割するため、 両カッターを平行状に配した場合に比して中骨と背側との間で付着する身の量が 減少される。
【0020】
【実施例】
以下、本考案魚裁割機の一実施例を図に基づいて説明する。
【0021】 図中1は、本実施例の魚裁割機を構成する架台を示し、該架台1は、架台本体 1aの上面に上面部1bを設けると共に、その上面部1bの前方側に供給用テー ブル2を配設して搬入側aとし、そして後方側からは下り傾斜状にシュート(排 出スロープ)3を配設して排出側bとしており、該架台1の上方部には魚搬送部 5と、魚裁割用の左右回転カッター18,18とを備えている。また、図中39 はコントロール部である。
【0022】 そして、上記架台本体1aの上面部1bにおける供給用テーブル2の後端(排 出)側には、該供給用テーブル2の背部受け用溝2aと、ガイド溝4aが連通す るように背受けガイドレール4を配設する。
【0023】 上記供給用テーブル2は、略中央に前端側から後端側へと、魚の背部を受ける 背部受け用溝2aが刻設されている。なお、上記背部受け用溝2aはその溝幅を 任意とし、対象魚に応じて変更可能としてもよい。 また、該供給用テーブル2は特に限定されるものではないが、溝2aの両側に位 置するテーブル面2b,2bを夫々溝2a側から下り傾斜状となるように構成せ しめた方が水切りの点から好ましい。
【0024】 魚搬送部5は、架台1上の前後方向および左右方向に所定間隔をあけて配した 前後のプーリー6,7間および6,7間にわたって夫々掛け渡したエンドレスベ ルト8,8を、所定間隔をあけて並設せしめて構成されており、詳しくは、架台 1における上記上面部1bと供給用テーブル2との間に配した支持プレート9上 に前側プーリー6,6を所定間隔をあけて並設し、そして架台1の最後端側には 後側(駆動側)プーリー7,7を所定間隔をあけて並設し、夫々の前側プーリー 6と後側プーリー7とにわたってエンドレスベルト8を掛け渡し、上記後側プー リー7を駆動部(駆動モーター)16と連係して各エンドレスベルト8,8を回 転可能に構成し、各エンドレスベルト8,8の相対向している夫々の搬送面8a ,8a間に搬送空間10が形成されている。
【0025】 上記前側のプーリー6,6は、両者間隔を広狭調整可能で、詳しくは、図示せ るように支持プレート9の長手方向(魚搬送方向と直交する方向)に並設状に刻 設した長孔(図示省略)を介してシャフト12,12が下方から上方へと突出し 、上方突出部分にプーリー6,6を回動可能に取り付け、一方下方突出部分は、 ハンドル13の回転作動によって上記プレート9の長手方向(魚搬送方向と直交 する方向)に前後進作動する移動部14に連結され、上記ハンドル13の回転作 動で両プーリー6,6が近接あるいは離間してその間隔を広狭調整する。
【0026】 上記後側(駆動側)のプーリー7,7は、架台1の最後端側上に立設せしめた ボックス15の上方空間に並設した駆動部(駆動モーター)16,16と連係し 、そして下方空間において上記前側のプーリー6,6と上下方向同一レベル位置 に配設されている。
【0027】 また、上記魚搬送部5は、各前後プーリー6,7間に複数の押圧(加圧)ロー ラ17…を夫々搬送空間10を挟んで左右同一位置に一対で配し、特に各カッタ ー18,18の夫々の切り込み位置と、後方のカッター(第二回転カッター)1 8の後端位置には夫々配設されるものとする。 尚、本実施例では一対の押圧ローラ17,17…を合計で四対配設するものとし ている。
【0028】 上記各一対の押圧ローラ17,17は、夫々にわたって架け渡したばね等の弾 性部材(図示省略)によって常時両者引き寄せ状に付勢されており、一方のロー ラ17側に設けたストッパー杆17aと他方のローラ17側に設けたストッパー 板(図示省略)との当接状態で両者の間隔を調整して押圧力の調整を図る。 すなわち、ストッパー杆17aをストッパー板方向に前進せしめれば間隔が広 がり、その逆にストッパー杆17aを後退せしめれば間隔が狭くなる。尚、図中 17cは夫々の押圧ローラ17,17と連結する歯車を示す。
【0029】 尚、本実施例のように押圧ローラ17,17の連結部分を架台1の上方位置と 下方位置とに夫々別けて位置させるものとし(図2)、このように構成すること で機械全体の長さを縮小することができ、使用勝手、コスト安等の利点があり好 ましいが、単に一実施例にすぎず、これに限定されるものではなく、連結部分を 架台1の上方あるいは下方のいずれかに揃えて配するものとしてもよく任意であ る。
【0030】 左右の回転カッター18,18は、上記架台1の両サイドから夫々の位置を前 後方向にずらして突出せしめた載置フレーム1c,1c上にボックス状のカッタ ー支持部19,19を配設し、該支持部19,19によって夫々が回転支持され ているもので、上記左右の回転カッター18,18は、魚搬送方向の前後にその 配設位置をずらして第一回転カッター18、第二回転カッター18と千鳥状に配 し、かつ第一回転カッター18の排出側(後方側)18bと第二回転カッター1 8の搬入側(前方側)18aのみが相対向するように配されることとなる(図1 )。
【0031】 左右回転カッター18,18は、ボックス状カッター支持部19の搬送部対向 面側19aから突出する夫々別個のシャフト20,20の先端に円盤状のカッタ ー21,21を夫々固着せしめ、そしてシャフト20,20の他端側(後端側) をカッター支持部19,19に備えた軸受け22,22および22,22を介し て回転可能に支持し、そしてその後端側の後端23,23を各駆動部(駆動モー ター)24,24とベルト25,25を介して連係せしめており、上記駆動部( 駆動モーター)24は、ボックス状のカッター支持部19に備えている。
【0032】 カッター支持部19は、ボックスが上記載置フレーム1c上に移動部26及び 台座27を介して捩子止めされ、台座27と載置フレーム1cとにわたって取り 付けた調整捩子28…により支持部19全体が傾斜可能に構成されるものであり 、本実施例にあっては魚搬送部側に位置する調整捩子28a,28aを他の調整 捩子28b,28bと比して載置フレーム1c側へと突出せしめることで、搬送 部対向面側19aのみが僅かに上昇し、これにより各カッター18,18が、架 台上面1aと対向する夫々の下方側を、上方側に比してエンドレスベルト8,8 内面から離間せしめるように傾斜させ、搬入方向から直視して略逆八の字状に構 成されている(図3,図6(a))。
【0033】 また、本実施例のボックス状支持部19は、その下位に配される移動部26と 突出片29,29同士で軸着しており、その軸着部を緩めることで、該軸着部を 支点として支持部19が左右回転可能となる構成とし、該回転操作によって、左 右カッター18,18の夫々の搬入側を、夫々の排出側よりもエンドレスベルト 8,8内面から離間せしめて各カッター18,18をエンドレスベルト8,8と 非平行状に配して傾斜させる(図1,図6(b))。
【0034】 また、上記支持部19は、移動部26のハンドル30の回転操作によって移動 部11が支持部19全体を搬送方向に直交する方向へと前後進せしめ、これによ り簡単かつ確実に左右カッター18,18間の間隔が調整される(図3)。
【0035】 上記左右カッター18,18の傾斜角度は、架台上面1bと対向する夫々の下 方側を、上方側に比してエンドレスベルト8,8内面から離間せしめてエンドレ スベルト8,8と非平行状とする傾斜角度と、左右の回転カッター18,18の 夫々の搬入側を、夫々の排出側よりもエンドレスベルト8,8内面から離間せし めてエンドレスベルト8,8と非平行状とする傾斜角度は、夫々カッター18と 上面部1bとが直交する状態から2°〜5°の傾斜範囲が好ましく、特に夫々の 傾斜角度を2.5°とするのが好ましい(図3,図6(a)(b))。
【0036】 また、本実施例では各支持部19,19の搬送部対向面側19a,19aの上 昇操作によるカッター18,18の傾斜と、上記支持部19,19の左右回動操 作によるカッター18,18の傾斜の双方を取り入れているが、いずれか一方の 傾斜のみ取り入れるものであってもよく、また左右の回転カッター18,18は 夫々を傾斜状とせず平行状に構成するものであってもよく任意である。
【0037】 尚、本実施例では上記カッター18に片刃のタイプを使用するが、両刃のタイ プを使用してもよく、また菊刃を使用してもよいものであり特に限定されるもの でなく適宜変更可能である。また、左右回転カッター18,18が夫々別構成と しているため、カッター18の交換が容易に行え、また両カッター18,18を 夫々別個に構成していることにより適宜各カッター位置を移動調整可能であるた め、夫々のカッター18を個別に中骨に近接せしめることができ、歩留まりをさ らに良くすることができる。
【0038】 さらに、本実施例では、上記カッター支持部19,19の搬送部対向面側19 a,19aと一体的に取り付けられて前後進可能な移動プレート31,31を備 えており、該プレート31,31には夫々の相対向する端縁31a,31a側の 上面位置にガイド板(まな板部)32,32を取り付けて構成されている。上記 ガイド板32,32には、夫々の対向面側にカッター18の下方の刃先が入り込 む切欠き33,33が設けられている(図3)。
【0039】 また、本実施例では、頭、内臓を除去した魚の腹部分を案内する従来周知の腹 ガイド部材34を設けている(図2)。
【0040】 腹ガイド部材34は、長尺板状のセンターガイド部35と、V字状開腹部36 とからなり、上記魚搬送部5の搬送空間10の搬入側において、左右エンドレス ベルト8,8間に吊り下げ状に配されている。従って、センターガイド部35が 内臓を除去し空となった腹内に挿入されて案内され、そして次にV字状開腹部3 6により腹部が左右に拡開されながら後方の第一回転カッター18へと安定され た状態で保持されつつ搬送することができる。
【0041】 ここで、本実施例の魚裁割機を使用して魚を三枚におろす作動を説明する。
【0042】 まず、左右回転カッター18,18間の間隔は、予め作動前に対象魚の一般的 な中骨幅に合うように支持部19,19の双方あるいは一方を前後進せしめて調 整しておき、そして頭、内臓等を除去した前処理済みの魚体を、背側を搬入側a にある供給テーブル2の背受け用溝2aに沿わせ、頭をカットしたそのカット面 側から、魚搬送部5の左右エンドレスベルト8,8間に挿入すると、上記魚はそ のカット面側を先(排出側に向けた)にした状態で左右エンドレスベルト8,8 により挟持されて搬入側aから排出側bへと送られ、腹ガイド部材34のセンタ ーガイド部35が内臓を除去し空となった腹内に挿入されて案内され、そして次 にV字状開腹部36により腹部が左右に拡開されながら後方の第一回転カッター 18へと安定された状態で保持されつつ搬送される。
【0043】 そして、上記最初の回転カッター(第一回転カッター)18が中骨と一方側の 身との間に切り込んでいき、次に後方に位置する回転カッター(第二回転カッタ ー)18が他方側の身と中骨との間に切り込んでいき、中骨、左右身との三枚に おろされた状態でシューター3から排出される。
【0044】 この時、当初設定調整した左右回転カッター18,18間の間隔よりも押圧さ れた状態で魚体が搬送され、結果的に中骨回りへの身の付着量が多すぎた場合に は、いずれか一方あるいは双方のカッター18を、各ハンドル30の回転操作に よって支持部19全体を前進(搬送空間10方向へ)せしめればよく、これによ りカッター18,18間隔が適当な間隔、すなわち歩留まりの良い間隔に調整さ れる。
【0045】 また、本実施例では本体カバー37が軸着部38を支点にして上下方向に回動 可能に構成され、開閉可能とされているが、カッター18,18の回転作動スイ ッチを入れたままでカバー37を開けると全体作動が停止するように危険防止手 段が採られている。
【0046】 本実施例では、コントロール部39と連絡されているリミットスイッチ40を 、駆動側プーリー7が配されているボックス15上に備え、そして上記本体カバ ー37の上面後方側端縁に突出杆41を備え、本体カバー37の閉まっている時 には突出杆41がリミットスイッチ40の切換えレバー42を押し下げて動作可 とし、そして本体カバー37を上方に回動せしめて開け放した際には、上記突出 杆41が切換えレバー42から離れ、動作停止とする(図4,図5)。 尚、上記危険防止手段は一実施例を示したにすぎず、他の従来周知の手段を採用 するも可能である。
【0047】 また、本体カバー37は、その両サイド面に左右カッター18,18のシャフ ト20,20用の逃げ溝43,43を備えている。
【0048】
【考案の効果】
三枚おろし等の裁割時の歩留まりが悪かった場合、従来技術では、当初対象魚 に合わせて選択し、左右カッター間に配設したライナーを、再度選択、変更しな ければならず作業能率が悪く当業者等の要望に充分に応えることができなかった が、本考案は上記の様に構成したことで、裁割時(二枚おろし、三枚おろし)に おいて、迅速かつ簡単に歩留まり向上に最適なカッター間隔調整が図れ、中骨に 付着する身を簡単かつ確実に減少せしめて歩留まりの向上を図ることが可能な魚 裁割機を提供できる。
【0049】 すなわち、上記構成により、最初の回転カッター(第一回転カッター)が中骨 と一方側の身との間に切り込んでいき、次に後方に位置する回転カッター(第二 回転カッター)が他方側の身と中骨との間に切り込んでいき、中骨、左右身との 三枚におろされた状態で排出される。
【0050】 この時、当初設定調整した左右回転カッター間の間隔よりも押圧された状態で 魚体が搬送され、結果的に中骨回りへの身の付着量が多すぎた場合には、いずれ か一方あるいは双方のカッターを前進(搬送空間方向へ)せしめるだけで、カッ ター間隔を適当な間隔、すなわちカッターを中骨に簡単に近接させることができ るためカッターを歩留まりの良い間隔に簡単かつ確実に、そして迅速に調整する ことができ、簡単かつ確実に歩留まりの向上を図り当業者等の要望に充分に応え ることができ大変有用である。
【0051】 また、上記のように左右回転カッターを千鳥状とし、夫々別個独立した保持構 成を有しているため、カッター刃の損傷時あるいは摩耗時等には、夫々個別に修 理取り外しができ、カッターの刃の交換が容易に行える。
【0052】 そして、上記左右の回転カッターは夫々の一部のみが相対向するように配され ているものとしたため、回転しているカッターの刃先がエンドレスベルトの内面 に接し、ベルト内面を損傷してしまうこともなく安全性も高い。
【0053】 また、従来のように多数のライナーを用意する必要もなく、ライナー選択、交 換の煩わしさが解消されると共に、多種多数のライナー保管の煩わしさも解消さ れる。
【0054】 また、架台上面と対向する左右回転カッターの夫々の下方側を、上方側に比し てエンドレスベルト内面から離間せしめるように各カッターをエンドレスベルト と非平行状に配して傾斜させ、搬入方向から直視して略逆ハの字状とすれば、搬 送されてくる魚体が腹部を上にした状態であるため、左右回転カッターは中骨に 沿って切り込んでいくと共に、背側への夫々その先端切り込み位置が略交差状に なるため、両カッターを平行状に配した場合に比して中骨と背側との間で付着す る身の量が減少される。
【0055】 また、左右回転カッターにおける夫々の搬入側を、夫々の排出側よりもエンド レスベルト内面から離間せしめて各カッターをエンドレスベルトと非平行状に配 して傾斜させるものとすれば、各カッターは魚体への切り込み時に中骨方向へと 滑り込むように切り込まれていき、なるべく中骨に近接した位置で裁割すること ができるため、中骨に付着して排出される身の減少が充分に図れる。
【0056】 さらに、架台上面と対向する左右回転カッターの夫々の下方側を、上方側に比 してエンドレスベルト内面から離間せしめると共に、該左右の回転カッターの夫 々の搬入側を、夫々の排出側よりもエンドレスベルト内面から離間せしめて各カ ッターをエンドレスベルトと非平行状に配して傾斜させることにより、左右回転 カッターは中骨に沿って切り込んでいくと共に、背側への夫々その先端切り込み 位置が略交差状になり、かつ各カッターは魚体への切り込み時に中骨方向へと滑 り込むように切り込まれていき、なるべく中骨に近接した位置で裁割するため、 歩留まり向上において特に好ましい結果が得られる。
【0057】 また、上記左右の回転カッターは、架台の左右両サイドにおける夫々の前後方 向にずれた位置にボックス状のカッター支持部を備え、該夫々の支持部は、後端 側を駆動部と連係せしめたカッターシャフトをボックスの搬送部対向面側に突出 せしめると共に、その先端側に回転カッターを取り付け、該夫々の回転カッター が魚搬送部の左右エンドレスベルト間に設けられる搬送空間内において、夫々前 後にその配設位置をずらして千鳥状に配されると共に、互いのカッターの一部の みが相対向するように配されており、上記カッター支持部は、その台座部分を魚 搬送部側に対して上下傾斜可能に構成されると共に、上記支持部を左右回動可能 に構成すれば、左右回転カッターの傾斜操作が簡単に行えると共に、上記支持部 はハンドルの回動作動によって前後進可能に構成されるものとするため、左右回 転カッター間の間隔を歩留まりを向上せしめる間隔、すなわちカッターを中骨に 簡単かつ確実に、そして迅速に近接させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案魚裁割機の一実施例を一部省略して示
す平面図である。
【図2】 一部省略して示す正面図である。
【図3】 一部省略して示す縦断側面図である。
【図4】 カバーをした状態の全体斜視図である。
【図5】 本体カバーを上昇した状態を示す拡大正面図
である。
【図6】 裁割部のカッター傾斜を示す概略図で、
(a)は側面図、(b)は平面図を夫々示す。
【符号の説明】
1:架台 5:魚搬送部 6:前側プーリー 7:後側プーリー 8:エンドレスベルト 17:押圧(加圧)ローラ 18:第一回転カッター 18:第二回転カッター 19:カッター支持部 20:シャフト 21:カッター 27:台座

Claims (6)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 架台上に配した前後プーリー間にわたっ
    て回転可能に掛け渡されるエンドレスベルトを、左右に
    並設せしめて魚搬送部を構成すると共に、搬送される魚
    を中骨に沿って裁割する左右二枚の回転カッターが、両
    者間に所定間隙を設けて上記左右エンドレスベルト間に
    配され、かつ上記魚搬送部の左右エンドレスベルトは、
    複数の押圧ローラによって夫々のベルト搬送面側を、左
    右ベルト間に形成される搬送空間方向へと押圧されてな
    る魚裁割装置であって、上記左右の回転カッターを魚搬
    送方向の前後にその配設位置をずらして千鳥状に配し、
    かつ互いのカッターは夫々の一部のみが相対向するよう
    に配されていることを特徴とする魚裁割機。
  2. 【請求項2】 左右回転カッターが平行状に配設されて
    いることを特徴とする請求項1記載の魚裁割機。
  3. 【請求項3】 架台上面と対向する左右回転カッターの
    夫々の下方側を、上方側に比してエンドレスベルト内面
    から離間せしめるように各カッターをエンドレスベルト
    と非平行状に配して傾斜させ、搬入方向から直視して略
    逆ハの字状としたことを特徴とする請求項1記載の魚裁
    割機。
  4. 【請求項4】 左右回転カッターにおける夫々の搬入側
    を、夫々の排出側よりもエンドレスベルト内面から離間
    せしめて各カッターをエンドレスベルトと非平行状に配
    して傾斜させたことを特徴とする請求項1記載の魚裁割
    機。
  5. 【請求項5】 架台上面と対向する左右回転カッターの
    夫々の下方側を、上方側に比してエンドレスベルト内面
    から離間せしめると共に、該左右の回転カッターの夫々
    の搬入側を、夫々の排出側よりもエンドレスベルト内面
    から離間せしめて各カッターをエンドレスベルトと非平
    行状に配して傾斜させたことを特徴とする請求項1記載
    の魚裁割機。
  6. 【請求項6】 架台上に配した前後プーリー間にわたっ
    て回転可能に掛け渡されるエンドレスベルトを、左右に
    並設せしめて魚搬送部を構成すると共に、搬送される魚
    を中骨に沿って裁割する左右二枚の回転カッターが、両
    者間に所定間隙を設けて上記左右エンドレスベルト間に
    配されてなる魚裁割装置であって、上記左右の回転カッ
    ターは、架台の左右両サイドにおける夫々の前後方向に
    ずれた位置にボックス状のカッター支持部を備え、該夫
    々の支持部は、後端側を駆動部と連係せしめたカッター
    シャフトをボックスの搬送部対向面側に突出せしめると
    共に、その先端側に回転カッターを取り付け、該夫々の
    回転カッターが魚搬送部の左右エンドレスベルト間に設
    けられる搬送空間内において、夫々前後にその配設位置
    をずらして千鳥状に配されると共に、互いのカッターの
    一部のみが相対向するように配されており、上記カッタ
    ー支持部は、その台座部分を魚搬送部側に対して上下傾
    斜可能に構成され、該夫々の台座の搬送部側を上昇せし
    めて架台上面と対向する夫々の回転カッターの夫々の下
    方側を、上方側に比してエンドレスベルト内面から離間
    せしめると共に、上記支持部を左右回動可能に構成して
    該夫々の回転カッターの夫々の搬入側を、その排出側よ
    りもエンドレスベルト内面から離間せしめて各カッター
    をエンドレスベルトと非平行状に配して傾斜させるもの
    とし、かつ上記支持部はハンドルの回動作動によって前
    後進可能に構成されていることを特徴とする魚裁割機。
JP1995007399U 1995-05-29 1995-05-29 魚裁割機 Expired - Lifetime JP3018860U (ja)

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