JP3018339U - 座椅子 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 背もたれ枠体２は、倒立Ｕ字状であり、一対
の縦枠部８，８と、頭載置部９と、から成る。また、該
枠体２は、座部１に揺動・固定自在に連設されている。
該枠体２の縦枠部８，８には、背中保持用ベルト11が付
設されている。 【効果】 長時間着座しても、疲れず、かつ、快適であ
る。また、自然と背筋が伸びるので、正しい姿勢の状態
を保持したまま着座することができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は座椅子に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の座椅子としては、床面等に載置される座部と、該座部に傾斜角度調整機 構を介して連設される背もたれ枠体とから成り、この枠体は略腰の位置までの高 さ寸法であった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、このような座椅子に長時間着座すれば、枠体より背中が突出するため に腰部が疲れてしまい、かつ、背すじを伸ばした状態に保持しにくいという問題 があった。

【０００４】 そこで、本考案は、座るだけで正しい姿勢になれると共に、長時間着座しても 疲れない座椅子を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案に係る座椅子は、一対の縦枠部と、該縦枠部の先端部を連結する頭載置 部とから成る倒立Ｕ字状の背もたれ枠体を、座部に揺動・固定自在に連設すると 共に、該枠体の縦枠部に背中保持用ベルトを付設したものである。

【０００６】 また、座部の前後方向略中央の両側部に、背もたれ枠体の下端部が枢着された ものである。

【０００７】 また、背もたれ枠体が座部と同一平面上に配設される後倒水平状態の変位を可 能とすることもできる。

【０００８】 そして、傾斜角度調整機構としては、外カバー内に収納されるものが好ましい 。

【０００９】 ベルトとしては、着脱可能に背もたれ枠体の縦枠部に取付けられるものが好ま しい。

【００１０】 また、ベルトに指圧用突起を有することもできる。

【００１１】

【作用】

（請求項１によれば、）座部に着座すると、頭載置部に首乃至頭部を当接状と することができ、背もたれ枠体の縦枠部の間に臀部を挿入状とすることができる 。

【００１２】 また、背中が当接する背中保持用ベルトにて、縦枠部の間からの背中のはみ出 しを防止することができる。

【００１３】 そして、背もたれ枠体は、揺動・固定自在なので、この背もたれ枠体を任意の 傾斜角度に調節し、座部に着座することができる。

【００１４】 （請求項２によれば、）背もたれ枠体が起立状態にある場合、座部の後部が背 もたれ枠体よりも後方に突出することになり、安定して、この状態を保持するこ とができる。

【００１５】 （請求項３によれば、）枠体を、後倒水平状態にした場合、この枠体と座部が 同一平面上に位置するので、全体的に座椅子が偏平となる。

【００１６】 （請求項４によれば、）傾斜角度調整機構にて、人の好みに応じて、背もたれ 枠体の傾斜角度を可変とすることができる。

【００１７】 また、傾斜角度調整機構が外カバーに収納されているため、該傾斜角度調整機 構は外部に露出しない。

【００１８】 （請求項５によれば、）ベルトを適宜、背もたれ枠体に取付ける、あるいは、 背もたれ枠体から取外すことができる。

【００１９】 （請求項６によれば、）腰や背中等が指圧用突起に当接し、指圧される。

【００２０】

【実施例】

図１は、本考案に係る座椅子の一実施例を示し、この座椅子は、座部１と、倒 立Ｕ字状の背もたれ枠体２と、を備えている。

【００２１】 また、上記座部１は、内部のスチールパイプ等の骨材３と、この骨材３を被覆 するウレタンフォーム等のクッション材と、このクッション材を被覆する皮革、 合成皮革や布等の外カバー４ａと、を備えている。

【００２２】 また、座部１は矩形状の座部本体５と、この本体５の後端縁から突設される突 部６と、から成る。

【００２３】 しかして、上記背もたれ枠体２も、内部のスチールパイプ等の骨材７と、この 骨材７を被覆するウレタンフォーム等のクッション材と、このクッション材を被 覆する合成皮革等の外カバー４ｂと、を備えている。

【００２４】 そして、座部１の外カバー４ａと、枠体２の外カバー４ｂとは一体とされ、こ の座椅子の外カバー４となる。なお、外カバー４は袋状とされ、端部がスライド ファスナー等にて連結され、クッション材にて包囲された骨材３，７が被覆され る。

【００２５】 また、枠体２は、一体の縦枠部８，８と、該縦枠部８，８の先端部を連結する 頭載置部９と、から成る。

【００２６】 そして、図２に示す如く、座部１の骨材３と、枠体２の骨材７が、座部１の前 後方向略中央付近で、傾斜角度調整機構10を介して枢着されている。即ち、座部 １の前後方向略中央の両側部に、背もたれ枠体２の下端部が枢着されている。

【００２７】 この場合、上記機構10は、外カバー４に収納され、外部から見えない。

【００２８】 また、機構10は、具体的にはラチェット機構から成る。即ち、図２の（イ）に 示すように、枠体２を矢印Ａの如く上方へ起こして行くことにより、段階的かつ 自動的に所定傾斜角度にロックされる。

【００２９】 そして、図２の（ロ）に示す如く、枠体２の起立鉛直状態より矢印Ｂ方向へ僅 かに揺動させることでロックが解除され、図２の（ハ）に示すように枠体２を後 倒水平状態にすることができるように構成されている。

【００３０】 また、（図１にもどって）枠体２の縦枠部８，８の裏面側には、着脱可能にホ ック、面状ファスナー、ボルト等にて背中保持用ベルト11を取付けている。なお 、上記枠体２の縦枠部８，８の裏面側に上記ベルト11を、縫合、接着等にて固定 することもできる。

【００３１】 ところで、ベルト11の表て面側には、指圧用突起12，12が設けられている。即 ち、この椅子に座ることによって、腰乃至背中等にこの突起12，12が圧接し、腰 部等を指圧することができる。

【００３２】 しかして、この座椅子によれば、図３に示す如く、枠体２の縦枠部８，８の間 に臀部を挿入状として、着座することができる。この場合、背もたれ枠体２を所 望の角度に保持することができ、使用者にとってもっとも楽な状態で着座するこ とができる。

【００３３】 また、着座時には、ベルト11にて背中等を受けることができ、自然に背筋が伸 び、かつ、背中全体が上記枠体２の縦枠部８，８の間に入り込むことがない。

【００３４】 なお、図４に示すように、頭載置部９とベルト11とがなす空隙に肩を挿入状と し、体を半身状態にして着座することもできる。

【００３５】 ところで、ベルト11としては、図５に示すように、縦枠部８，８の表て面側に 取付けることも可能である。この場合、ホック等にて着脱自在に取付けるも、接 着等にて固定するも自由である。

【００３６】 また、ベルト11としては、図６に示すように、枠体２の縦枠部８，８の表て面 側乃至裏面側に巻付けられるものであってもよい。この場合、帯状のベルト11を 、縦枠部８に巻付けて、その両端部を面状ファスナー等の取付具にて連結してい る。従って、該ベルト11を枠体２の縦枠部８，８に巻付ける高さ寸法を自由に変 更することができる。

【００３７】 なお、図５と図６においては、図示省略したが、ベルト11の表て面側に指圧用 突起12，12を付設してもよい。

【００３８】 しかして、背もたれ枠体２は、図１、図５及び図６においては、先端に向って 順次その間隙寸法が小となるように設定されているが、図７の（イ）に示すよう に、間隙寸法の略一定のものであってもよく、図７の（ロ）に示すように、半長 円形とされるものであってもよい。

【００３９】 また、図１又は図５に示すベルト11としては、高さ位置の変更が可能なもので あってもよい。即ち、取付具がボルト等であれば、枠体２側に複数個のねじ孔を 設ければよい。

【００４０】

【考案の効果】

本考案は上述の如く構成されているので、次に記載するような著大な効果を奏 する。

【００４１】 （請求項１によれば、）着座した際に、枠体２の縦枠部８，８の間に臀部が挿 入状となるので、腰部全体が枠体２にピッタリとはまり、かつ、頭載置部９に頭 を当接状とすることができるので、座り心地が良く、長時間着座しても疲れない 。

【００４２】 しかして、枠体２の縦枠部８，８には、ベルト11を付設しているので、より自 然に背筋を伸ばした状態を保持することができると共に、身体が縦枠部８，８間 に入り込まず姿勢が安定する。

【００４３】 また、着座したい姿勢に応じて、枠体２の傾斜角度を任意に調節して、該枠体 ２を対応させることができる。

【００４４】 （請求項２によれば、）枠体２を起立状態にした場合、座部１の後部が該枠体 ２よりも後方に突出しているので、安定し、着座しても、人と座椅子が共に後倒 れせずに安全である。

【００４５】 （請求項３によれば、）枠体２を後倒水平状態にすれば、該枠体２と座部１が 同一平面上に位置するので、この座椅子は偏平状となり、該座椅子を押入れや物 置等に収納する際、大幅なスペースをとらずに収納することができる。また、持 ち運びにも便利である。

【００４６】 （請求項４によれば、）傾斜角度調整機構10にて、枠体２の傾斜角度を自由自 在に変化させて着座したいと所望する姿勢に、該枠体２を対応させることができ る。

【００４７】 また、該機構10は、外カバー４に収納されているので、この機構10に人体が直 接的に当接して怪我することもなく、安全であり、しかも座椅子の外観が損なわ れない。

【００４８】 （請求項５によれば、）着座する人の（ベルトが必要、不必要といった）気分 次第で容易にベルト11の取付け乃至取外し作業を行うことができる。

【００４９】 （請求項６によれば、）指圧用突起12，12にて、腰や背中等が指圧され、健康 増進を計ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す斜視図である。

【図２】側面図である。

【図３】使用状態を示す説明図である。

【図４】他の使用状態を示す説明図である。

【図５】他の実施例を示す要部斜視図である。

【図６】別の実施例を示す要部斜視図である。

【図７】背もたれ枠体の変形例を示す正面図である。

【符号の説明】

１ 座部 ２ 背もたれ枠体 ４ 外カバー ８ 縦枠部 ９ 頭載置部 10 傾斜角度調整機構 11 背中保持用ベルト 12 指圧用突起

Claims (6)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 一対の縦枠部８，８と、該縦枠部８，８
   の先端部を連結する頭載置部９とから成る倒立Ｕ字状の
   背もたれ枠体２を、座部１に揺動・固定自在に連設する
   と共に、該枠体２の縦枠部８，８に背中保持用ベルト11
   を付設したことを特徴とする座椅子。
2. 【請求項２】 座部１の前後方向略中央の両側部に、背
   もたれ枠体２の下端部が枢着された請求項１記載の座椅
   子。
3. 【請求項３】 背もたれ枠体２が座部１と同一平面上に
   配設される後倒水平状態の変位を可能とした請求項１記
   載の座椅子。
4. 【請求項４】 傾斜角度調整機構10が、外カバー４内に
   収納された請求項１記載の座椅子。
5. 【請求項５】 ベルト11が着脱可能に背もたれ枠体２の
   縦枠部８，８に取付けられた請求項１記載の座椅子。
6. 【請求項６】 ベルト11に指圧用突起12，12を有する請
   求項１記載の座椅子。