JP3017643B2 - ファブリック調内装成形品 - Google Patents

ファブリック調内装成形品

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JP3017643B2
JP3017643B2 JP25651294A JP25651294A JP3017643B2 JP 3017643 B2 JP3017643 B2 JP 3017643B2 JP 25651294 A JP25651294 A JP 25651294A JP 25651294 A JP25651294 A JP 25651294A JP 3017643 B2 JP3017643 B2 JP 3017643B2
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紀久 根本
信明 近藤
憲男 風間
一雄 竹内
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Meiwa Industry Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、基材の表面に布地が貼
着されたものと同等の外観、即ちファブリック調外観を
有する例えば自動車などの乗り物の内装成形品に関す
る。ここでいう自動車などの乗り物の内装成形品とは、
クラスタ、センタピラー、バックトレイ、コラムカバ
ー、クローブボックスカバー等、意匠性及び触感が重視
される内装成形品をいう。自動車以外では、家屋、劇場
などの内装成形品、或いは家具、工芸品などの成形品に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上記のような内装成形品にファブ
リック調外観を付与する方法としては、特開平1−16
4642号公報に示すものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】然しながら、前記従来
のファブリック調内装成形品によれば、接着剤とシンナ
ー、パイルを同時に混合して吹き付ける作業工程を有す
るので、吹き付け面の接着面積を超えた余剰のパイルは
落下するものの、このパイルには熱硬化性の接着剤が塗
布されているので、溶融させてパイルだけにする必要が
あり、原価高騰の一原因になる。
【0004】また、前記従来のファブリック調内装成形
品によれば、シンナーに対するパイルの量が少ないの
で、色むらが生じないだけの量のシンナーを塗布する
と、シンナーが流れてまう。また、シンナーが流れない
だけの量を吹き付けると、パイルの量が少なくて色むら
が生じてしまう。
【0005】更に、多量低圧スプレーガン内に接着剤と
シンナー、パイルを同時に混合して封入することで、目
詰まりが生じるおそれがあり、しかも、スプレーガン内
に流入させる接着剤の量が限定されてしまうので、度々
補充しなければならないという作業性の改善の余地が残
り、少量生産になるので、原価低減が図られないことに
なる。
【0006】そこで、本発明は、以上のような点に鑑み
てなされたもので、その目的とするところは、パイルの
再利用が容易で色むらが生ぜず、スプレーガンの目詰ま
りが生じないファブリック調内装成形品を提供すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1の発明は、所定形状に形成された合成樹脂
成形品本体上に接着層が形成され、該接着層が硬化する
前に、短繊維のパイルを多量低圧スプレーガンの容器内
で空気を吹き付けることにより浮遊させると共に該空気
により前記接着層に吹き付けることで、該パイルの少な
くとも一端が前記接着層に突き刺さり且つ該パイルの側
面が前記接着層の表面上に露出する状態で該接着層の硬
化により固持されて斜面をなすことを特徴とする。
【0008】請求項2の発明は、請求項1記載のファブ
リック調内装成形品であって、前記パイルは、合成樹脂
よりなり、太さが0.5〜2.0デニール、長さが0.
4〜2.0ミリメートルよりなることを特徴とする。
【0009】請求項3の発明は、請求項2記載のファブ
リック調内装成形品であって、前記パイルは、ナイロン
66よりなり、太さが1.5デニール、長さが0.6ミ
リメートルよるなることを特徴とする。
【0010】請求項4の発明は、請求項2記載のファブ
リック調内装成形品であって、前記パイルは、長さが
0.4ミよび0.6ミリメートルの二種類を混在させて
なることを特徴とする。
【0011】請求項5の発明は、請求項1〜4何れか記
載のファブリック調内装成形品であって、前記接着層
は、ウレタン系、アクリル系、クロロプレン系、望まし
くはウレタン系よりなることを特徴とする。
【0012】請求項6の発明は、請求項5のファブリッ
ク調内装成形品であって、前記接着層は、顔料を加入さ
れてなることを特徴とする。
【0013】請求項7の発明は、請求項1〜6何れか記
載のファブリック調内装成形品であって、前記多量低圧
スプレーガンは、前記短繊維パイルが浮遊し得る空間を
残して封入された容器と、該容器に一方が接続され且つ
多量低圧コンプレッサに他方が接続されて前記封入され
た短繊維パイルに向けて空気を吹き付け得る圧送手段
と、該圧送手段に直列接続され且つ前記浮遊した短繊維
パイルを吹き出し得る吹き付け手段とより構成されたこ
とを特徴する。
【0014】
【作用】上記手段の請求項1の発明によれば、合成樹脂
成形品本体上の未だ硬化していない接着層に、短繊維の
パイルが多量低圧スプレーガンにより吹き付けられるこ
とで、前記パイルの少なくとも一端が接着層に付き刺さ
り且つ該パイルの側面を前記接着層の表面上に露出する
状態で固持されるので、該パイルの側面が斜面をなすこ
とにより合成樹脂成形品本体上に凹凸が生じ、該凹凸に
より繊維による織物のイメージ、即ちファブリック調の
風合いを醸し出すことが出来る。また、接着層に突き刺
さらなかったパイルは接着剤が付着しないまま落下する
ので、落下したパイルをそのまま再び多量低圧スプレー
ガンに封入するだけで良いから、再使用が安価に可能で
ある。また、合成樹脂成型品本体上の接着層は一様に覆
われていて、パイルが接着層のみに突き刺さるので、色
むらが生じないことになる。また、多量低圧スプレーガ
ンに封入されているのは、パイルだけであるから、空気
のみによって圧送されるので、目詰まりが生じないこと
になる。
【0015】請求項2の発明によれば、請求項1の発明
の作用に加え、前記パイルは、太さが0.5〜2.0デ
ニール、長さが0.4〜2.0ミリメートルの合成樹脂
繊維よりなるので、接着層にパイルの一端が突き刺さっ
たまま合成樹脂成形品本体上に様々な曲率をなすパイル
により合成樹脂成形品本体上に凹凸が生じ、該凹凸によ
り繊維による織物のイメージ、即ちファブリック調の風
合いを醸し出すことが出来る。
【0016】請求項3の発明によれば、請求項2の発明
の作用に加え、前記パイルは、太さが1.5デニール、
長さが0.6ミリメートルの「ナイロン66」繊維より
なるので、接着層にパイルの一端が突き刺さったまま合
成樹脂成形品本体上に様々な曲率をなすパイルにより合
成樹脂成形品本体上に凹凸が生じ、該凹凸により繊維に
よる織物のイメージ、即ちファブリック調の風合いを醸
し出すことが出来る。
【0017】請求項4の発明によれば、請求項2記載の
発明の作用に加え、長さが0.4ミリメートルおよび
0.6ミリメートルの二種類を混在させたパイルは、接
着層にパイルの一端が突き刺さったまま合成樹脂成形品
本体上に様々な曲率をなすパイルにより合成樹脂成形品
本体上に凹凸が生じると共にパイル自体の長さを異にす
る二種類のパイルよりなるので、該凹凸がより大きな差
となって現われやすく、それにより繊維による織物のイ
メージ、即ちファブリック調の風合いを醸し出すことが
出来る。
【0018】請求項5の発明によれば、請求項1〜4何
れか記載の発明の作用に加え、望ましくはウレタン系よ
りなる接着層によるので、耐熱性に勝れ、100℃近辺
の高熱に晒されても、パイルの剥離強度が劣化せず、接
着強度に勝れ、更にパイルを介して柔かい感触を与える
ことが出来る。
【0019】請求項6の発明によれば、請求項5記載の
発明の作用に加え、顔料を加入されてなる接着層による
ので、ウレタン系よりなる接着層の黄変が生じても隠蔽
されることになる。
【0020】請求項7の発明によれば、請求項1〜6何
れか記載の発明の作用に加え、前記容器内に封入された
短繊維パイルに低圧で多量の空気を吹き付けることによ
り、前記短繊維パイルは容器内で浮遊し、そこに前記し
た空気が圧送されることで浮遊した短繊維パイルが容器
外へ所定の速度、即ち接着層にパイルが突き刺さる速度
で吹き出されることになる。
【0021】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面と共に説明す
る。図1乃至図7は、本発明の一実施例に係るファブリ
ック調内装成形品1を示している。
【0022】この実施例では、ファブリック調内装成形
品1は、所定形状に形成された合成樹脂成形品本体上2
に接着層3が形成され、該接着層3が硬化する前に、短
繊維のパイル4,4を多量低圧(HVLP,High
Volume Low Pressure)スプレーガ
ン5により吹き付けることで、該パイル4の一端41が
前記接着層3に突き刺さり且つ該パイル4の側面42を
前記接着層3の表面上に露出する状態で、5〜10分の
セッティングの後、80℃で約30分間加熱することに
より該接着層3が硬化し、パイル4が固持される。
【0023】前記合成樹脂成形品本体2材料としては、
ABS樹脂、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル
(PVC)などを挙げることが出来、また、成形品の成
形方法は、射出成形、トランスファー成形、フロー成
形、コンプレッション成形、押し出し成形などがある。
【0024】前記接着層3としては、油変性形、湿気硬
化形、ブロック形等の一液型、触媒硬化形、ポリオール
硬化形等の二液型の何れでもよいが、ウレタン系、アク
リル系そして、クロロブレン系も考えられるが、ウレタ
ン系が望ましい。
【0025】ウレタン系の接着層3であれば、耐熱性に
勝れているので、100度C近辺の高熱に晒されても、
パイル4の剥離強度が劣化せず、接着強度に勝れ、更に
表面を押すと柔らかい感触を与えることが出来る。
【0026】なお、前記アクリル系の接着層3であれ
ば、ウレタン系の接着層3に比較して、材料費は安価で
あるが、接着強度が劣り且つ表面を押すと固い感触を与
える。
【0027】また、前記クロロブレン系の接着層3であ
れば、ウレタン系の接着層3に比較して、合成樹脂成形
品本体2の可塑材を引き出して接着硬化がなされず結果
として軟性状態を維持してしまって接着力が弱いことに
なる。また、ゴム系なので。糸引き状態になって噴霧に
なりにくく、溶剤で薄めねばならないなど、スプレー適
性が良くない。
【0028】この接着層3の塗布方法は、刷毛塗り、フ
ローコート、ロールコート、スプレー塗布等適宜選択し
て使用し得る。この接着層3の膜厚は、通常乾燥状態で
20〜40ミクロンとする。この接着層3の塗布に先立
ち、合成樹脂成形品本体2はアルコール等で脱脂処理を
施す。また、合成樹脂成形品本体2の材料が、ポリプロ
ピレン(PP)等の非極性材料である場合には、前もっ
て、表面をプラズマ等により極性化処理又はプライマー
処理をしておく必要があることは勿論である。
【0029】前記パイル4の材料は、「ナイロン6
6」、「ナイロン6」、ポリエステル、ポリ塩化ビニル
(PVC)、ポリプロピレン(PP)、ビニロン、レー
ヨン等の合成樹脂が考えられるが、「ナイロン66」が
望ましい。そして、太さが0.5〜2.0デニール、望
ましくは1.5デニール、長さが0.4〜2.0ミリメ
ートル、望ましくは0.6ミリメートルである。
【0030】前記多量低圧スプレーガン5は、図6及び
図7に示すように、前記短繊維パイル4が浮遊し得る空
間51を残して封入された容器52と、該容器52に一
方の開口53を有するパイプ54が接続され、且つ多量
低圧コンプレッサ55に他方のダクト56が接続されて
前記封入された短繊維パイル4に向けて空気Aを吹き付
け得る圧送手段57と、該圧送手段57に容器52を介
して直列に接続され且つ前記浮遊した短繊維パイル4を
吹き出し得る吹き付け手段58とよりなる。この吹き付
け手段58は、吹き出す先端58aが15ミリメートル
の径を有し、5m/secの速度で短繊維パイル4を吹
き出すように0.1〜0.7kg/cm2 と非常に低い
圧力に制御されている。
【0031】従って、本実施例によれば、合成樹脂成形
品本体2上の接着層3に、短繊維のパイル4が多量低圧
スプレーガン5により吹き付けられることで、図3に示
すように、前記パイル4の一端41が接着層3に突き刺
さったり或いは図4に示すように、前記パイル4の一端
41が突き刺さり且つその途中43が接着層3に接着さ
れて他端44が接着層3から突出したり、或いは図5に
示すように、前記パイル4がブリッジ状をなしてその一
端41と他端44が接着層3に突き刺さることで、パイ
ル4の途中43である側面42を前記接着層3の表面上
に露出する状態で固持されるので、該パイル4の側面4
2が斜面をなすことにより合成樹脂成形品本体2上に凹
凸が生じ、該凹凸により繊維による織物のイメージ、即
ちファブリック調の風合いを醸し出すことが出来る。
【0032】また、図6に示すように、多量低圧スプレ
ーガン5により吹き付けられるパイル4のうち、接着層
3に突き刺さらなかったパイル4aは接着層3の接着剤
が付着しないまま落下するので、落下したパイル4a
は、パイル4aのみであり、回収箱7に回収されたパイ
ル4aをそのまま再び多量低圧スプレーガン5の容器5
2に封入するだけで、再使用が安価に可能である。
【0033】また、合成樹脂成形品本体2上の接着層3
は一様に覆われているので、パイル4が接着層3のみに
突き刺さるので、色むらが生じないことになる。
【0034】また、多量低圧スプレーガン5の容器52
に封入されているのは、パイル4だけであるから、空気
Aのみによって圧送されるので、目詰まりが生じないこ
とになる。
【0035】前記多量低圧スプレーガン5の容器52内
に封入された短繊維パイル4に低圧で多量の空気Aを吹
き付けることにより、前記短繊維パイル4は容器52内
で浮遊し、そこに前記した空気Aが圧送されることで浮
遊した短繊維パイル4bが容器52外へ所定の速度、即
ち接着層3にパイル4が突き刺さる速度(実験的に確認
した速度では前記したように、5m/sec)で吹き出
されることになる。
【0036】前記した実施例では、短繊維パイル4は一
様の長さであるが、それに限らず、長さが0.4ミリメ
ートルおよび0.6ミリメートルの二種類を混在させて
なるものでもよい。
【0037】この実施例によれば、長さが0.4ミリメ
ートルおよび0.6ミリメートルの二種類を混在させた
パイル4,4は、接着層3にパイル4,4の一端が突き
刺さったまま合成樹脂成形品本体2上に様々な曲率をな
すパイル4,4により合成樹脂成形品本体2上に凹凸が
生じると共にパイル4,4自体の長さを異になる二種類
のパイル4,4よりなるので、該凹凸がより大きな差と
なって現われやすく、それにより繊維による織物のイメ
ージ、即ちファブリック調の風合いを醸し出すことが出
来る。
【0038】前記した実施例では、接着層3の色につい
て開示していないが、それに限らず、前記接着層3に、
顔料を加入されてなるものでもよい。
【0039】この実施例によれば、ウレタン系よりなる
接着層3の黄変が生じても、接着層3に加入された顔料
により隠蔽されることになる。
【0040】
【発明の効果】以上より明らかなように、請求項1の発
明によれば、所定形状に形成された合成樹脂成形品本体
上に接着層が形成され、該接着層が硬化する前に、短繊
維のパイルを多量低圧スプレーガンの容器内で空気を吹
き付けることにより浮遊させると共に該空気により前記
接着層に吹き付けることで、該パイルの少なくとも一端
が前記接着層に突き刺さり且つ該パイルの側面を前記接
着層の表面上に露出する状態で該接着層の硬化により固
持されて斜面をなすことを特徴とするので、該パイルの
側面が斜面をなすことにより合成樹脂成形品本体上に凹
凸が生じ、該凹凸により繊維による織物のイメージ、即
ちファブリック調の風合いを醸し出すことが出来る。ま
た、接着層に突き刺さらなかったパイルは接着層が付着
しないまま落下するので、パイルのみであり、回収した
パイルをそのまま再び多量低圧スプレーガンに封入する
だけで良いから、再使用が安価に可能である。また、合
成樹脂成形品本体上の接着層は一様に覆われているの
で、パイルが接着層のみに突き刺さるので、色むらが生
じないことになる。また、多量低圧スプレーガンに封入
されているのは、パイルだけであるから、空気のみによ
って圧送されるので、目詰まりが生じないことになる。
【0041】請求項2の発明によれば、請求項1の発明
の硬化に加え、前記パイルは、合成樹脂よりなり、太さ
が0.5〜2.0デニール、長さが0.4〜2.0ミリ
メートルよりなることを特徴とするので、接着層にパイ
ルの一端が突き刺さったまま合成樹脂成形品本体上に様
々な曲率をなすパイルにより合成樹脂成形品本体上に凹
凸が生じ、該凹凸により繊維による織物のイメージ、即
ちファブリック調の風合いを醸し出すことが出来る。
【0042】請求項3の発明によれば、請求項2の発明
の効果に加え、前記パイルは、ナイロン66よりなり、
太さが1.5デニール、長さが0.6ミリメートルより
なることを特徴とするので、接着層にパイルの一端が突
き刺さったまま合成樹脂成形品本体上に様々な曲率をな
すパイルにより合成樹脂成形品本体上に凹凸が生じ、該
凹凸により繊維による織物のイメージ、即ちファブリッ
ク調の風合いを醸し出すことが出来る。
【0043】請求項4の発明によれば、請求項2の発明
の効果に加え、前記パイルは、長さが0.4ミリメート
ルおよび0.6ミリメートルの二種類を混在させてなる
ことを特徴とするので、接着層にパイルの一端が突き刺
さったまま合成樹脂成形品本体上に様々な曲率をなすパ
イルにより合成樹脂成形品本体上に凹凸が生じると共に
パイル自体の長さを異にする二種類のパイルよりなるの
で、該凹凸がより大きな差となって現われやすく、それ
により繊維による織物のイメージ、即ち、ファブリック
調の風合いを醸し出すことが出来る。
【0044】請求項5の発明によれば、請求項1〜4何
れか記載の発明の効果に加え、前記接着層は、ウレタン
系、アクリル系、クロロプレン系、望ましくはウレタン
系よりなることを特徴とするので、耐熱性に勝れ。10
0℃近辺の高熱に晒されても、パイルの剥離強度が劣化
せず、接着強度に勝れ、更にパイルを介して柔らかい感
触を与えることが出来る。
【0045】請求項6の発明によれば、請求項5記載の
発明の効果に加え、前記接着層は、顔料を加入されてな
ることを特徴とするので、ウレタン系よりなる接着層の
黄変が生じても隠蔽されることになる。
【0046】請求項7の発明によれば、請求項1〜6何
れか記載の発明の効果に加え、前記多量低圧スプレーガ
ンは、前記短繊維パイルが浮遊し得る空間を残して封入
された容器と、該容器に一方が接続され且つ多量低圧コ
ンプレッサに他方が接続されて前記封入された短繊維パ
イルに向けて空気を吹き付け得る圧送手段と、該圧送手
段に直列で接続され且つ前記浮遊した短繊維パイルを吹
きし得る吹き付け手段とより構成されことを特徴とする
ので、前記容器内に封入された短繊維パイルに低圧で多
量の空気を吹き付けることにより、前記短繊維パイルは
容器内で浮遊し、そこに前記した空気が圧送されること
で浮遊した短繊維パイルが容器外へ所定の速度、即ち接
着層にパイルが突き刺さる速度で吹き出し可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例にかかるファブリック調内
装成形品の平面図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】図2のB部にかかる一実施例の拡大断面図であ
る。
【図4】図2のB部にかかる他の実施例の拡大断面図で
ある。
【図5】図2のB部にかかる更に他の実施例の拡大断面
図である。
【図6】図2の合成樹脂成形品本体に多量低圧スプレー
ガンでパイルを吹き付けている作業側面説明図である。
【図7】図6の多量低圧スプレーガンの断面説明図であ
る。
【符号の説明】
1 ファブリック調内装成形品 2 合成樹脂成形品本体 3 接着層 4 短繊維のパイル 5 多量低圧スプレーガン 41 パイルの一端 42 パイルの側面 51 多量低圧スプレーガンの空間 52 多量低圧スプレーガンの容器 57 圧送手段 58 吹き付け手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 風間 憲男 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日 産自動車株式会社内 (72)発明者 竹内 一雄 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日 産自動車株式会社内 (56)参考文献 特開 平7−872(JP,A) 特開 平4−281064(JP,A) 特開 平3−52670(JP,A) 特開 昭62−199882(JP,A) 実開 昭62−82260(JP,U) 実開 昭59−15531(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 1/00 - 35/00 B05D 1/00 - 1/14

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定形状に形成された合成樹脂成形品本
    体上に接着層が形成され、 該接着層が硬化する前に、短繊維のパイルを多量低圧ス
    プレーガンの容器内で空気を吹き付けることにより浮遊
    させると共に該空気により前記接着層に吹き付けること
    で、該パイルの少なくとも一端が前記接着層に突き刺さ
    り且つ該パイルの側面が前記接着層の表面上に露出する
    状態で該接着層の硬化により固持されて斜面をなすこと
    を特徴とするファブリック調内装成形品。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のファブリック調内装成形
    品であって、 前記パイルは、合成樹脂よりなり、太さが0.5〜2.
    0デニール、長さが0.4〜2.0ミリメートルよりな
    ることを特徴とするファブリック調内装成形品。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のファブリック調内装成形
    品であって、 前記パイルは、ナイロン66よりなり、太さが1.5デ
    ニール、長さが0.6ミリメートルよりなることを特徴
    とするファブリック調内装成形品。
  4. 【請求項4】 請求項2記載のファブリック調内装成形
    品であって、 前記パイルは、長さが0.4ミリメートルおよび0.6
    ミリメートルの二種類を混在させてなることを特徴とす
    るファブリック調内装成形品。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4何れか記載のファブリック
    調内装成形品であって、 前記接着層は、ウレタン系、アクリル系、クロロプレン
    系、望ましくはウレタン系よりなることを特徴とするフ
    ァブリック調内装成形品。
  6. 【請求項6】 請求項5記載のファブリック調内装成形
    品であって、 前記接着層は、顔料を加入されてなることを特徴とする
    ファブリック調内装成形品。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6何れかのファブリック調内
    装成形品であって、 前記多量低圧スプレーガンは、前記短繊維パイルが浮遊
    し得る空間を残して封入された容器と、該容器に一方が
    接続され且つ多量低圧コンプレッサに他方が接続されて
    前記封入された短繊維パイルに向けて空気を吹き付け得
    る圧送手段と、該圧送手段に直列で接続され且つ前記浮
    遊した短繊維パイルを吹き出し得る吹き付け手段とより
    構成されたことを特徴とするファブリック調内装成形
    品。
JP25651294A 1994-10-21 1994-10-21 ファブリック調内装成形品 Expired - Lifetime JP3017643B2 (ja)

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