JP3017277B2 - 光アニール装置 - Google Patents

光アニール装置

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JP3017277B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は各種の半導体材料のアニールに使用する光ア
ニール装置に関するものである。
従来の技術 現在、良質な半導体材料を得るための方法の一つとし
てアニールが存する。これは、加熱や冷却で結晶中の格
子欠陥を除去するなどして半導体材料を改質するもの
で、基板上に形成して多結晶や非晶質等のシリコン薄膜
を再結晶化させるSOI(Silicon on Insulator)技術
などに利用されている。
だが、このSOI技術はシリコンウエハーを用いた三次
元LSI(Large Scale Integrated Circuit)の開発を
主眼としているため、ガラス基板上に単結晶シリコン薄
膜を形成する方法については研究例が少ない。その一例
としては第14図に例示するように、石英ガラス基板1上
に多結晶シリコン薄膜2と保護膜である酸化シリコン膜
3とを積層形成し、第15図に例示するように、これを帯
状に順次加熱して多結晶シリコン薄膜2を溶融させた後
に再結晶化させることで単結晶シリコン薄膜4を作成す
る方法が報告されている。
このような方法は、ZMR(Zone Melting Recrystall
ization)と称されており、利用される加熱方式として
はストリップヒータ加熱、カーボンサセプタによる高周
波加熱、電子ビーム加熱、ハロゲンランプ加熱、レーザ
ビーム加熱等が提案されている。そして、この中でも光
アニールの一つであるレーザビーム加熱方式は他の加熱
方式に比して、 エネルギ密度が高い 出力制御が用意である 光学部品でビーム経路を任意に形成できる 大気中で使用可能 材料に最適な波長のビームを選択できる 等の利点を有している。だが、レーザビームは加熱領域
がスパット状で強度分布もビーム断面中で一定でないた
め、これらを補正して幅広い帯状の領域を均一な強度で
ビーム照射できる機構を形成する必要がある。
そこで、このような課題を解決するものとしては、例
えば、特開昭59−52831号公報に開示されている提案が
あり、これは等間隔に線形配置した複数のレーザ光源の
出射光が線形方向でビーム径の半ピッチでオーバラップ
する位置に反射面が放物線状に湾曲したミラーを設け、
このミラーの反射光軸上に配置される基板に強度分布が
均一で幅広のビームを照射するようになっている。ま
た、特開昭59−121822号公報に開示されている方法で
は、一個のレーザ光源の出射光をプリズムで複数の平行
光に分割することでビーム径の半ピッチでオーバラップ
する幅広のビームを形成するようになっている。だが、
これらの方法では完全に強度が均一で線形のビームを形
成することは困難である。
また、第16図に例示する光アニール装置5は、ビーム
の強度分布がガウス型のレーザ光源61〜68を基板7に対
して連続的に対向配置することで、第17図(a),
(b)に例示するように、基板7上に線形配置されたビ
ームスポット81〜88を半ピッチでオーバラップさせるこ
とができるようになっている。
なお、ここで云う基板7とは前述の石英ガラス基板1
と多結晶シリコン薄膜2及び酸化シリコン膜3等から形
成されている。
発明が解決しようとする課題 上述の光アニール装置5では、連続的に配置されたレ
ーザ光源61〜68のビームスポット81〜88を半ピッチ毎に
オーバラップさせることはできる。だが、レーザ光源61
〜68の横幅はビーム径に比して必然的に大きいので、第
16図に例示するように、そのビームスポット81〜88をオ
ーバラップさせるためにはレーザ光源61〜68は基板に対
して放射状に配置する必要があり、端部近傍のレーザ光
源6は基板7に対する照射角が直角からずれてビームス
ポットが楕円形となり、その強度分布がガウス型でなく
なるので、得られた線形のビームは均一強度にならな
い。また、このように基板7に対して傾斜した入射光が
存すると、この基板7の内部で入射光が過剰にオーバラ
ップするなどして発熱が不均一となることが考えられ
る。
課題を解決するための手段 請求項1記載の発明は、ビーム径と略同一ピッチの線
形配置でガウス型強度分布のビームをそれぞれ出射する
第一の光出射装置と第二の光出射装置とをそれぞれの出
射光が互いに直交するように配置して設け、入射光を偏
光面方向に従って反射及び透過するビームコンバイナー
を設け、前記第一・第二の光出射装置から出射されて前
記ビームコンバイナーを経た反射光と透過光とが線形方
向でビーム径の半ピッチでオーバラップする位置に前記
第一・第二の光出射装置と前記ビームコンバイナーとを
配置した。
請求項2記載の発明は、ビームコンバイナーの出射光
軸上にビームを偏向走査する光偏向素子を配置した。
請求項3記載の発明は、ビーム径と略同一ピッチの線
形放置でガウス型強度分布のビームをそれぞれ出射する
第一の光アニールユニットと第二の光アニールユニット
とを設け、これらの第一の光アニールユニットと第二の
光アニールユニットとの出射光軸上にそれぞれの出射光
を偏向走査する第一の光走査ユニットと第二の光走査ユ
ニットとを設け、被照射面上で前記第一の光走査ユニッ
トと前記第二の光走査ユニットとから出射された出射光
がオーバラップするように前記第一の光アニールユニッ
トと前記第二の光アニールユニット及び前記第一の光走
査ユニットと前記第二の光走査ユニットとを配設した。
作用 請求項1記載の発明は、第一・第二の光出射装置から
出射されてビームコンバイナーを経た透過光と反射光と
が線形方向でビーム径の半ピッチでオーバラップするこ
とで、強度分布がガウス型のビームを簡易にビーム径の
半ピッチでオーバラップさせることができ、しかも、ビ
ームコンバイナーを経たビームの照射方向を平行として
基板への入射角を各々直角とすることができるので、各
ビームスポットの形状が維持されて光強度が均一で線形
のビーム照射を行なうことができ、さらに、基板に対す
る各ビームの入射角が直角なので基板の深さ方向でも入
射光のオーバラップが均一で基板内部での発熱が均一で
ある。
請求項2記載の発明は、ビームコンバイナーの出射光
軸上に配置された光偏向素子がビームを偏向走査するこ
とで、ビームの光強度差が分散されて加熱される対象物
の分布が均一になる。
請求項3記載の発明は、複数個の光アニールユニット
の出射光が被照射面上でオーバラップすることで、ある
光アニールユニットのビームで対象物を予熱しておいて
他の光アニールユニットのビームで光アニールを実行す
るようなことができ、対象物の全体をヒータなどで予熱
しておく必要がなく、さらに、波長が異なる複数のビー
ムで光アニールを行なうことができるので、対象物の構
造に対応した加熱を行なうことができる。
実施例 請求項1記載の発明の第一の実施例を第1図ないし第
3図に基づいて説明する。まず、本実施例の光アニール
装置9では、ビーム径と略同一ピッチの線形配置でガウ
ス型強度分布のビームを出射する第一・第二の光出射装
置10,11が、基板12の表面に対して45度に傾斜したビー
ムコンバイナーである半透過ミラー13に対して、後述す
るように出射光が反射及び透過される位置に配置されて
いる。ここで、前記第一・第二の光出射装置10,11は、
両端部に外部ミラー14を備えたCO2ガスレーザ管15等か
らなるレーザ光源161〜164,171〜174を線形に連続配置
して金蒸着シリコンミラー18〜20を所定配置した光学系
21,22に組合わせた構造となっており、ここではレーザ
光源16,17間でガスレーザ管15のブリュースター窓23の
方向を規定することで偏光面方向が互いに直交したS偏
光・P偏光のビーム24,25を出射するようになってい
る。
ここで、上述のようにして第一・第二の光出射装置1
0,11から出射される各々四本のS偏光・偏光のビーム24
1〜244,251〜254は、前記金蒸着シリコンミラー18〜20
の配置により各ビームがビーム径と同一ピッチで連続す
るようになっている。そして、これらS偏光・P偏光の
ビーム241〜244,251〜254が、各々前記半透過ミラー13
で反射及び透過されて前記基板12上に投射されたビーム
スポット261〜264,271〜274は、第2図に例示するよう
に、線形方向でビーム径の半ピッチでオーバラップする
ようになっている。
なお、前記レーザ光源16,17としては出力20Wでビーム
径が16(mm)のCO2ガスレーザを想定したが、これは出
射光がガウス型の強度分布を示すものであれば可視光レ
ーザの他に紫外線レーザや赤外線レーザなどでも良く、
例えば、エキシマレーザ、Arレーザ、He−Cdレーザ、He
−Neレーザ、ルビーレーザ、アレキサンドライトレー
ザ、YAG(Yttrium Aluminum Garnet)レーザ、半導体レ
ーザ、炭酸ガスレーザ、酸化炭素レーザなどが利用可能
である。また、上述のようなレーザ光源16,17等の出射
光をS偏光・P偏光とする方法は45度折り返しミラーの
取付方向を光軸に対して90度に変位させることでも可能
である。さらに、ここで云う半透過ミラー13とは、S偏
光のビーム24を反射すると共にP偏光のビーム25は透過
する光学材料であり、本実施例で例示した平板状の部材
の他にも各種のものが実施可能である。
このような構成において、第3図に例示するように、
ここでは厚さ1.0(mm)の石英ガラス基板1上にCVD法で
厚さ3000(Å)の多結晶シリコン薄膜2と厚さ1.5(μ
m)の酸化シリコン膜3とを順次積層形成した基板12を
光アニールする。
この光アニール装置9では、第一・第二の光出射装置
10,11のレーザ光源161〜164,171〜174から出射された各
々ビーム径16(mm)で四本が線形に連続配置されたS偏
光・P偏光のビーム241〜244,251〜254は、各光学系21,
22で反射されることでピッチが16(mm)となり、半透過
ミラー13で反射及び透過されることで各ビーム24,25が
8.0(mm)のピッチで連続した状態で基板12上に入射す
る。
そして、第2図に例示するように、強度分布がガウス
型で直径16(mm)の八つのビームスポット261〜264,271
〜274が基板12上で半ピッチでオーバラップすること
で、 16×(8−1)=56(mm) となり、約56(mm)の線形に光強度が均一なビームが形
成されて基板12に照射される。そこで、このような線形
のビームを1.0(mm/sec)で基板12を相対的に走査した
ところ、多結晶シリコン薄膜2から幅56mmの単結晶シリ
コン薄膜4が形成された。
つまり、この光アニール装置9は、各々強度分布がガ
ウス型でビーム径の半ピッチでオーバラップした線形の
ビームを得るため、ビーム径と同一ピッチで線形に連続
配置したビームの偏光面方向を直交させ、これらのビー
ムを偏光面方向に従って入射光を反射及び透過する半透
過ミラー13に入射させた。この光アニール装置9では、
ビーム24,25を平行として基板12への入射角を各々直角
とすることができ、強度分布がガウス型のビームスポッ
ト26,27が正確に半ピッチでオーバラップすることにな
って線形方向の光強度が均一である。
また、このように基板12に対する各ビーム24,25の入
射角が直角なので、この基板12の深さ方向でも入射光の
オーバラップは均一で発熱が均一である。
つぎに、請求項1記載の発明の第二の実施例を第4図
に基づいて説明する。この光アニール装置28は、第一・
第二の光出射装置29,30のレーザ光源311〜314,321〜324
が各々Arレーザ33からなり、特に前記第一の光出射装置
29のレーザ光源31はArレーザ33の光出射面にλ/2波長板
34を取付けることで得られている。また、前記第一・第
二の光出射装置29,30の光軸上に配置されたビームコン
バイナーはビームスプリッタ35で形成されている。
このような構成において、この光アニール装置28は、
各Arレーザ33から出射されたP偏光のビームが第一の光
出射装置29ではλ/2波長板34によりS偏光とされ、以下
は前述の光アニール装置9と同様に機能する。
この駆動回路36は、八つのビームスポット261〜264,2
71〜274の中心点温度を各々計測する放射温度計や熱電
対等からなる温度センサ371〜378の出力端が、一番目の
ものは直結で以下順次オペアンプ381〜387で合成されて
レーザ光源16,17の駆動電源391〜398にフィードバック
接続されている。
このような構成において、この駆動回路36は、基板12
上に照射されたビームスポット261〜264,271〜274の中
心点温度が温度センサ371〜378により計測され、まず、
一番目の温度センサ371の温度上方が対応する駆動電源3
91にフィードバックされてレーザ光源161の出力が一定
になるよう制御される。つぎに、二番目の温度センサ37
2の温度情報は一番目の温度センサ371の温度情報とオペ
アンプ381で比較されて二番目の駆動電源392にフィード
バックされ、二番目のレーザ光源162は出力が一番目の
レーザ光源161と同一になるよう制御される。以下同様
にして八番目のレーザ光源174まで順次制御され、この
駆動回路36により光アニール装置9は八個のレーザ光源
161〜164,171〜174の光出力が均一されることになる。
つぎに、上述のような駆動回路の第二の実施例を第6
図に基づいて説明する。なお、本実施例の駆動回路40で
は、九個のレーザ光源414〜419を制御する場合について
説明する。まず、各レーザ光源411〜419は、レーザ管42
の光軸上に入射光の1%を反射して99%を透過する部分
反射ミラー43が配置され、この部分反射ミラー43の反射
光軸上に配置された光センサ44の出力端が後述する外部
入力45と共にオペアンプ46を介して駆動電源47に入力さ
れている。
一方、前記レーザ光源41の出射光が光学系48を経て線
形に連続配置された九つのビームスポット491〜499のう
ち、中央のビームスポット495の中心点温度を計測する
温度センサ505の出力端は定電圧電源51と共にカスタオ
ペアンプ52に入力され、スレイブオペアンプ531〜539
介して各レーザ光源411〜419の外部入力45に入力されて
いる。
また、九つのビームスポット491〜499のうち、両端の
ビームスポット491,499の中心点温度を計測する温度セ
ンサ501,509の出力端は合成されて平均化され、前記温
度センサ505の出力端と共にオペアンプ54を介して前記
ストイブオペアンプ531〜539の他の入力端に接続されて
いる。
このような構成において、この駆動回路40では、ま
ず、温度センサ505により計測された中央のビームスポ
ット495の温度情報が、マスタオペアンプ52で定電圧電
源51の基準電圧と比較されて各スレイブオペアンプ531
〜539に入力される。また、温度センサ501,509により計
測された両端のビームスポット491,499の温度情報は平
均化されてオペアンプ54で中央のビームスポット495
温度情報と比較され、これも各スレイブオペアンプ531
〜539に入力される。そこで、これらスレイブオペアン
プ531〜539は、両端のビームスポット491,499の中心点
温度が中央のビームスポット495と同一になるよう各レ
ーザ光源411〜419を制御することになる。
また、各レーザ光源411〜419内では、部分反射ミラー
43によりレーザ管42の出射ビームの1%が光センサ44で
モニタされており、この光センサ44のモニタ情報がオペ
アンプ46を介して駆動電源47にフィードバックされるこ
とで、各レーザ光源411〜419毎に光出力の変動が防止さ
れている。
つぎに、請求項2及び3記載の発明の実施例を第7図
ないし第13図に基づいて説明する。この光アニール装置
55では、第7図に例示するように、前述した光アニール
装置9と略同様な構造の第一・第二の光アニールユニッ
ト56,57が対向配置されており、これらの出射光軸上に
配置された光偏向素子である第一・第二の光走査ユニッ
ト58,59で偏向走査されたビーム601〜604,611〜615の各
ビームスポット621〜624,631〜635が基板12上でオーバ
ラップするようになっている。ここで、前記第一の光ア
ニールユニット56は、出力が50Wでビーム径が10(mm)
のCO2レーザ(図示せず)を四個内蔵した光源部64と光
学系65とで形成されており、前記第二の光アニールユニ
ット57は、出力が5Wでビーム径が5(mm)のArレーザ
(図示せず)を五個内蔵した光源部66と光学系67とで形
成されている。そして、前記第一の光走査ユニット58
は、第9図及び第10図に例示するように、制御回路68が
接続された駆動モータ69で細長い走査ミラー70を長手方
向と直交する面内で回動自在に軸支した構造となってお
り、前記第二の光走査ユニット59は、第11図及び第12図
に例示するように、制御回路71が接続された駆動モータ
72で細長い走査ミラー73を長手方向と平行な面内で回動
自在に軸支してシリンドリカルレンズ74に対向配置した
構造となっている。
このような構成において、この光アニール装置55で
は、第一・第二の光アニールユニット56,57は前述の光
アニール装置9と同様に線形に連続して半ピッチでオー
バラップするビーム601〜604,611〜615を出射するよう
になっており、前述したように二種類のビームスポット
621〜624,631〜635が基板12上でオーバラップするよう
になっている。
そして、この光アニール装置55では、第一・第二の光
走査ユニット58,59の偏向走査により、第一の光アニー
ルユニット56のビームスポット621〜624が連続方向と直
角に周波数300(KHz)で振幅5(mm)に振動し、第二の
光アニールユニット57のビームスポット631〜635が連続
方向に周波数300(KHz)で振動5(mm)に振動するよう
になっている。このようにすることで、ビームスポット
621〜624,631〜635の光強度差が分散されるので、基板1
2は極めて均一に光アニールされることになる。
さらに、この光アニール装置55では、第一光走査ユニ
ット58のビームスポット621〜624とシリンドリカルレン
ズ74で収束したビームスポット631〜635とを基板12上で
重複させることで、第13図に例示するように、広範囲に
照射されるビームスポット621〜624で予熱された基板12
が細いビームスポット631〜635で光アニールされること
になる。従って、この光アニール装置55では、基板12の
全体をヒータなどで予熱しておく必要がないので、長時
間の加熱により変質や変形などが基板12に生じることが
ない。しかも、この光アニール装置55では、第一・第二
の光アニールユニット56,57のビーム601〜604,611〜615
の波長が異なるので、基板12の構造に対応した加熱が行
なわれるようになっている。
そこで、このような光アニール装置55で、前述した光
アニール装置9と同様に、厚さ1.0(mm)の石英ガラス
基板1上にCVD法で厚さ3000(Å)の多結晶シリコン薄
膜2と厚さ15(μm)の酸化シリコン膜3とを順次積層
形成した基板12を光アニールし、各々約15(mm)の線形
に形成されて重複した二種類のビームスポット621〜6
24,631〜635を1.0(mm/sec)で走査移動する基板12に照
射したところ、多結晶シリコン薄膜2から幅15mmの単結
晶シリコン薄膜4が形成された。
そして、この光アニール装置55では、以下のテーブル
に例示するように、第一・第二の光アニールユニット5
6,57のビームスポット621〜624,631〜635の振動の有無
を組合わせることで各々異なる結果が得られた。
なお、ここで云う結晶性とは、結晶粒界や亜粒界の密
度を評価対象としており、その検出はエッチングで行な
った。
上述のテーブルから自明であるように、この光アニー
ル装置55では、第一の光アニールユニット56のCO2レー
ザのビーム601〜604を振動させることで、結晶性が良好
な単結晶シリコン薄膜4を得ることができ、第二の光ア
ニールユニット57のArレーザのビーム611〜615を振動さ
せることで、均一性が良好な単結晶シリコン薄膜4を得
ることができるので、各ビームスポット621〜624,631
635を共に振動させることで、結晶性も均一性も良好な
光アニールを行なうことができる。
なお、上述した実施例では、光アニール装置9,28,55
の作業対象として石英ガラス基板1上に多結晶シリコン
薄膜2と酸化シリコン膜3とを形成した基板12を例示し
たが、これは単体や化合物の半導体や半導体以外の金属
の光アニール等の他、、誘電体材料の単結晶薄膜や有機
結晶薄膜などの形成にも利用可能である。
また、上述した光アニール装置55では、第一・第二の
光アニールユニット56,57で種類が異なるレーザ光源を
採用したが、これは同一のレーザ光源も利用可能であ
り、そのビームスポット621〜624,631〜635の振動方向
や周波数及び振幅なども各種の組合わせが考えられる。
なお、この振幅としてはビームスポット621〜624,631
635の直径の1/100〜1/2とすることで良好な結果が得ら
れると考えられ、例えば、ビーム列の長さが50(mm)で
幅1.0(mm)ならば、その振幅を列方向と直角な方向で
は10〜500(μm)として列方向では0.5〜25(mm)とす
る。また、その周波数は高いほど良好な結果が得られる
が、実際的には数(Hz)〜数(KHz)とすることが可能
である。さらに、上述のようなビームスポット621〜6
24,631〜635の振動を実現する光偏向素子としても、走
査ミラー70,73を回動させる光走査ユニット58,59の他、
走査ミラー70,73を平行移動させるものや、プリズムを
回動や平行移動等させるものや、音響光学型光変調器や
電気光学型光変調器などが利用可能である。
さらに、光アニール装置9でビーム24,25の合成に利
用した半透過ミラー13を利用して、光アニール装置55の
複数の光アニールユニット56,57のビーム601〜604,611
〜615を重複させることも可能である。
発明の効果 請求項1記載の発明は、ビーム径と略同一ピッチの線
形配置でガウス型強度分布のビームをそれぞれ出射する
第一の光出射装置と第二の光出射装置とをそれぞれの出
射光が互いに直交するように配置して設け、入射光を偏
光面方向に従って反射及び透過するビームコンバイナー
を設け、第一・第二の光出射装置から出射されてビーム
コンバイナーを経た反射光と透過光とが線形方向でビー
ム径の半ピッチでオーバラップする位置に第一・第二の
光出射装置とビームコンバイナーとを配置したことによ
り、強度分布がガウス型のビームを簡易にビーム径の半
ピッチでオーバラップさせることができ、しかも、ビー
ムコンバイナーを経たビームの照射方向を平行として基
板への入射角を各々直角とすることができるので、各ビ
ームスポットの形状が維持されて光強度が均一で線形の
ビーム照射を行なうことができ、簡易な構造で良好な光
アニールを実行することができ、さらに、基板に対する
各ビームの入射角が直角なので基板の深さ方向でも入射
光のオーバラップが均一で基板内部での発熱が均一なの
で、より良好な光アニールを実行することができる等の
効果を有するものである。
請求項2記載の発明は、ビームコンバイナーの出射光
軸上にビームを偏向走査する光偏向素子を配置したこと
により、ビームの光強度差が分散されて加熱される対象
物の温度分布が均一になるので、極めて良好な光アニー
ルを実行することができる等の効果を有するものであ
る。
請求項3記載の発明は、ビーム径と略同一ピッチの線
形放置でガウス型強度分布のビームをそれぞれ出射する
第一の光アニールユニットと第二の光アニールユニット
とを設け、これらの第一の光アニールユニットと第二の
光アニールユニットとの出射光軸上にそれぞれの出射光
を偏向走査する第一の光走査ユニットと第二の光走査ユ
ニットとを設け、被照射面上で第一の光走査ユニットと
第二の光走査ユニットとから出射された出射光がオーバ
ラップするように第一の光アニールユニットと第二の光
アニールユニット及び第一の光走査ユニットと第二の光
走査ユニットとを配設したことにより、ある光アニール
ユニットのビームで対象物を予熱しておいて他の光アニ
ールユニットのビームで光アニールを実行するようなこ
とができ、対象物の全体をヒータなどで予熱しておく必
要がないので、長時間の加熱による対象物の変質や変形
などを防止することができ、さらに、波長が異なる複数
のビームで光アニールを行なうことができるので、対象
物の構造に対応した加熱を行なうことができ、各種の対
象物を良好に光アニールすることができる等の効果を有
するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は請求項1記載の発明の第一の実施例を示す平面
図、第2図は要部を拡大した平面図、第3図は基板を示
す縦断側面図、第4図は第二の実施例を示す平面図、第
5図及び第6図は駆動回路の実施例を示すブロック図、
第7図は請求項2及び3記載の発明の実施例を示す側面
図、第8図は斜視図、第9図は要部の平面図、第10図は
側面図、第11図は要部の平面図、第12図は斜視図、第13
図は特性図、第14図は従来例を示す基板の縦断側面図、
第15図はZMR法の説明図、第16図は従来例を示す平面
図、第17図はビームスポットの説明図である。 9,28,55……光アニール装置、10,29……第一の光出射装
置、11,30……第二の光出射装置、13,35……ビームコン
バイナー、24,25,60,61……ビーム、56,57……光アニー
ルユニット、58,59……光偏向素子
フロントページの続き (72)発明者 日野 威 宮城県名取市高館熊野堂字余方上5番地 の10 リコー応用電子研究所株式会社内 (72)発明者 入野田 貢 宮城県名取市高館熊野堂字余方上5番地 の10 リコー応用電子研究所株式会社内 (72)発明者 熊野 勝文 宮城県名取市高館熊野堂字余方上5番地 の10 リコー応用電子研究所株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/268 H01L 21/20

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ビーム径と略同一ピッチの線形配置でガウ
    ス型強度分布のビームをそれぞれ出射する第一の光出射
    装置と第二の光出射装置とをそれぞれの出射光が互いに
    直交するように配置して設け、入射光を偏光面方向に従
    って反射及び透過するビームコンバイナーを設け、前記
    第一・第二の光出射装置から出射されて前記ビームコン
    バイナーを経た反射光と透過光とが線形方向でビーム径
    の半ピッチでオーバラップする位置に前記第一・第二の
    光出射装置と前記ビームコンバイナーとを配置したこと
    を特徴とする光アニール装置。
  2. 【請求項2】ビームコンバイナーの出射光軸上にビーム
    を偏向走査する光偏向素子を配置したことを特徴とする
    請求項1記載の光アニール装置。
  3. 【請求項3】ビーム径と略同一ピッチの線形放置でガウ
    ス型強度分布のビームをそれぞれ出射する第一の光アニ
    ールユニットと第二の光アニールユニットとを設け、こ
    れらの第一の光アニールユニットと第二の光アニールユ
    ニットとの出射光軸上にそれぞれの出射光を偏向走査す
    る第一の光走査ユニットと第二の光走査ユニットとを設
    け、被照射面上で前記第一の光走査ユニットと前記第二
    の光走査ユニットとから出射された出射光がオーバラッ
    プするように前記第一の光アニールユニットと前記第二
    の光アニールユニット及び前記第一の光走査ユニットと
    前記第二の光走査ユニットとを配設したことを特徴とす
    る光アニール装置。
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