JP3017096U - 面状発熱体の安全装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【構成】 発熱シート２１の両側端縁部に電極帯を設け
るとともにこの発熱シート２１の表面および裏面に絶縁
シート３１，３２を重ねた状態で貼着し、更に、この絶
縁シート３１の外側面に導電シート５１を重ねた状態で
貼着し、発熱シート２１の両側端縁部の電極帯に電源供
給するとともに発熱シート２１と導電シート５１とが短
絡したときにコントロール部を介して発熱シート２１へ
の電源供給を遮断する面状発熱体の安全装置において、
導電シート５１をカーボン含浸布とした面状発熱体１０
の安全装置である。 【効果】 導電シート５１をカーボン含浸布としたた
め、柔軟性に富み、面状発熱体１０を取り扱うにあたっ
て、発熱体１０の形状に沿って変形しやすく、この結
果、折れ曲がったり、割れたりしにくく、その耐久性は
向上するものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は面状発熱体の安全装置に関し、電気敷物等の安全装置として使用さ れるものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来におけるこの種の安全装置は、発熱シートの両側端縁部に電極帯を設ける とともにこの発熱シートの表面および裏面に絶縁シートを重ねた状態で設置し、 更に、この絶縁シートの外側面に、カーボンを混練したポリ塩化ビニルクロライ ド等よりなる導電性フィルムを重ねた状態で設置し、前記発熱シートの両側端縁 部の電極帯に電源供給するとともに前記発熱シートと前記導電シートとが短絡し たときにコントロール部を介して前記発熱シートへの電源供給を遮断するように していた（実公昭63-21116号）。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、かかる従来の安全装置にあっては、絶縁シートの外側に設置さ れた導電シートが、合成樹脂製のフィルムであったため、柔軟性が乏しく、よっ て、面状発熱体を取扱う際に、面状発熱体の形状に沿って変形しにくい結果、折 れ曲がったり、割れたりして、故障をおこしやすいという不都合を有した。

【０００４】 この考案の課題はかかる不都合を解消することである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

前記課題を達成するために、この考案に係る面状発熱体の安全装置においては 、発熱シートの両側端縁部に電極帯を設けるとともにこの発熱シートの表面およ び裏面に絶縁シートを重ねた状態で貼着し、更に、この絶縁シートの外側面に導 電シートを重ねた状態で貼着し、前記発熱シートの両側端縁部の電極帯に電源供 給するとともに前記発熱シートと前記導電シートとが短絡したときにコントロー ル部を介して前記発熱シートへの電源供給を遮断する面状発熱体の安全装置にお いて、前記導電シートをカーボン含浸布としたものである。

【０００６】

【作用】

この考案に係る面状発熱体の安全装置は上記のように構成されているため、即 ち、前記導電シートをカーボン含浸布としたため、当該導電シートは柔軟性に富 むものである。

【０００７】

【実施例】

図１は面状発熱体の斜視図、図２は図１におけるII-II 線拡大部分断面図、図 ３はこの面状発熱体の電気回路図、図４はカーボン含浸布の平面部分拡大図、図 ５はカーボン含浸布の織糸の拡大断面図である。

【０００８】 図１および図２において、10は面状発熱体である。この面状発熱体10において 、21は発熱シートである。この発熱シート21は例えば布にカーボン液を塗布した ものである。この発熱シート21の両側端部には電極帯211,211 が織りこまれてい る。この電極帯211,211 からはリード線22,23 が延び、図３に示すように、コン トロール部Ｃに繋がれている。

【０００９】 次に、31,32 は電気絶縁シートであり、前記発熱シート２０の表面および裏面 に重ねられた状態で貼着されている。この電気絶縁シート31,32 は塩化ビニルシ ートのようなものである。

【００１０】 51はカーボン含浸布であり、前記電気絶縁シート31の外側面に重ねられた状態 で貼着されている。このカーボン含浸布51は、その表裏面にカーボン層60を有す るとともに、布における縦糸511 と横糸512 との織り目の隙間53にカーボン60を 侵入させる（図４を参照）とともに縦糸511 および横糸512 を構成する繊維素Ｆ の間にカーボン60を侵入させたものである（図５を参照）。このため、例え、表 裏面のカーボン層60がなくても、導電シートとして機能することができる。なお 、このカーボン含浸布51からはリード線52が延び、コントロール部Ｃに繋がれて いる（図３を参照のこと）。なお、70は電気絶縁シートであり、カーボン含浸布 51に貼着されている。

【００１１】 電源Ｅを入れるとコントロール部Ｃを介して、前記発熱シート20に電流が流れ 、当該面状発熱体10は発熱する。このような状態で、万一、発熱シート20が局部 的に過熱されて前記絶縁シート31,32 が炭化すると、発熱シート20とカーボン含 浸布51とが短絡して、リード線52に電流が流れ、コントロール部Ｃを作動させ、 発熱シート20への電流の供給を停止して、面状発熱体10の過熱を防止する。

【００１２】

【考案の効果】

この考案に係る面状発熱体の安全装置は、発熱シートの両側端縁部に電極帯を 設けるとともにこの発熱シートの表面および裏面に絶縁シートを重ねた状態で貼 着し、更に、この絶縁シートの外側面に導電シートを重ねた状態で貼着し、前記 発熱シートの両側端縁部の電極帯に電源供給するとともに前記発熱シートと前記 導電シートとが短絡したときにコントロール部を介して前記発熱シートへの電源 供給を遮断する面状発熱体の安全装置において、前記導電シートをカーボン含浸 布としたため、即ち、前記導電シートをカーボン含浸布としたため、当該導電シ ートは柔軟性に富むものである。

【００１３】 よって、この面状発熱体の安全装置を使用すれば、当該面状発熱体を取り扱う にあたって、面状発熱体の形状に沿って変形しやすく、この結果、折れ曲がった り、割れたりしにくく、その耐久性は向上するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案に係る面状発熱体の斜視図である。

【図２】図１におけるII-II 線拡大部分断面図である。

【図３】この面状発熱体の電気回路図である。

【図４】カーボン含浸布の平面部分拡大図である。

【図５】カーボン含浸布の織糸の拡大断面図である。

【符号の説明】

10 … 面状発熱体 21 … 発熱シート 211 … 電極帯 31,32 … 絶縁シート 51 … 導電シート（カーボン含浸布）

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 発熱シートの両側端縁部に電極帯を設け
   るとともにこの発熱シートの表面および裏面に絶縁シー
   トを重ねた状態で貼着し、更に、この絶縁シートの外側
   面に導電シートを重ねた状態で貼着し、前記発熱シート
   の両側端縁部の電極帯に電源供給するとともに前記発熱
   シートと前記導電シートとが短絡したときにコントロー
   ル部を介して前記発熱シートへの電源供給を遮断する面
   状発熱体の安全装置において、前記導電シートをカーボ
   ン含浸布としたことを特徴とする面状発熱体の安全装
   置。