JP3016745B2 - バランスチェアー - Google Patents

バランスチェアー

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JP3016745B2 JP9080175A JP8017597A JP3016745B2 JP 3016745 B2 JP3016745 B2 JP 3016745B2 JP 9080175 A JP9080175 A JP 9080175A JP 8017597 A JP8017597 A JP 8017597A JP 3016745 B2 JP3016745 B2 JP 3016745B2
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    • F16M2200/04—Balancing means
    • F16M2200/044—Balancing means for balancing rotational movement of the undercarriage

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明はバランスチェアーに関
する。
【０００２】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】脳外科
手術や心臓外科手術などは、非常に細かくて神経を使う
手術であると共に、手術時間も８〜９時間の長時間にな
るケースが多い。例えば、脳外科手術の場合は、手術顕
微鏡で患部を観察しながら行うものであり、ドクターは
メス等を持った腕を持ち上げたまま、何時間もその姿勢
を保つことを強いられる。このような長時間の手術は、
患者だけでなく、ドクターにとっても、肉体的且つ精神
的に負担をかけていた。また、このような医療に携わる
ドクターに限らず、腕を上げたまま作業をする者に、例
えば細かい作業を長時間行う技術職人にとっても、上記
の如き苦労は共通してある。
【０００３】この発明はこのような観点に基づいて発明
されたものであり、腕を上げたまま作業を行う者の肉体
的負担を少なくすることができるバランスチェアーを提
供するものである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】この発明に係るバランス
チェアーは、上記の目的を達成するために、椅子本体に
設けた関節式保持アームにて座者の腕を支持するバラン
スチェアーにおいて、前記関節式保持アームは、椅子本
体に取付けられる第１アームと、該第１アームの先端部
に取付けられる第２アームとから成り、前記第１アーム
は、全体が概略筒形状で、基端部寄りの途中部分に椅子
本体に固定した第１球体部が自由回転自在に設けられ、
先端部に第２アームの基端部を取付ける第２球体部が自
由回転自在に設けられ、第１球体部と第２球体部との間
に微小間隔を介してロック軸が長手方向において移動自
在に設けれ、基端部にバネ手段により第１球体部を常時
先端側へ押圧し且つ油圧手段又は空気圧手段により第１
球体部を前記バネ手段に抗して基端側へ移動可能なピス
トンが設けられており、前記第２アームは、その先端部
に座者の腕を支持するための支持部が設けられている。
【０００５】関節式保持アームは、基本的に、椅子本体
に固定された第１球体部と、第１アームと第２アームと
の間の第２球体部を中心に自由運動可能である。但し、
通常時は、バネ手段によりピストンが第１球体部を先端
側へ押圧するため、該第１球体部によりロック軸が押さ
れ、更に該ロック軸により第２球体部が押され、結果と
して、第１球体部はピストンとロック軸との間に挟持さ
れ、第２球体部はロック軸と先端部との間に挟持される
こととなり、第１球体部及び第２球体部の自由回転がロ
ックされた状態となる。従って、関節式保持アーム全体
がロックされた状態となり、座者の腕を（腕の重さを）
確実に支持することができる。このように、座者は腕の
重さを自分で支える必要がなくなるため、長時間の手術
や作業を行っても肉体的負担が小さい。
【０００６】そして、関節式保持アームのロック状態を
解除して、腕を自由に動かしたい場合は、油圧手段又は
空気圧手段によりピストンをバネ手段に抗して基端側へ
移動させれば良い。すると、第１球体部及び第２球体部
がそれぞれ自由に回転するようになるため、関節式保持
アーム全体が第１球体部及び第２球体部を中心に自由に
動くようになる。
【０００７】
【発明の実施の形態】以下、この発明の好適な実施形態
を図面に基づいて説明する。１が椅子本体であり、この
椅子本体１に関節式保持アーム２が取付けられている。
【０００８】この関節式保持アーム２は、椅子本体１に
取付けられる第１アーム３と、該第１アーム３の先端部
４に取付けられる第２アーム５とから成っている。
【０００９】第１アーム３は、全体が概略円筒形状をし
ており、その基端部６寄りの途中部分に連結部７ａを外
部へ突出させた状態の第１球体部７が自由回転自在に設
けられている。第１アーム３の先端部４にも連結部８ａ
を外部へ突出させた状態の第２球体部８が自由回転自在
に設けられている。第１球体部７の連結軸７ａは椅子本
体１に固定されている。また、先端部４の頂内面４ａは
第２球体部８の表面に相応した円弧内面となっている。
【００１０】第１アーム３の内部には、前記第１球体部
７と第２球体部８との間に、中空状のロック軸９が設け
られている。このロック軸９の両端部には、それぞれ第
１球体部７及び第２球体部８の表面に相応する円弧内面
の当接面９ａ、９ｂが形成されている。従って、ロック
軸９と、第１球体部７及び第２球体部８の表面とが当接
した場合の接触面積が大きく十分な摩擦力が得られる。
このロック軸９と第１球体部７及び第２球体部８との間
には微小間隔ｄ（図５参照）が設けられており、該微小
間隔ｄの範囲内で第１アーム３の長手方向において移動
自在である。尚、図５では、微小間隔ｄを誇張して図示
しているが、実際は第１球体部７等の回転を許容できれ
ば良いため非常に小さく、またロック軸９の当接面９ａ
も第１球体部７にて押され易いように、実際は図示の状
態よりも第１球体部７寄りに位置している。
【００１１】第１アーム３の基端部６は中空構造をして
おり、その内部空間１０にピストン１１が設けられてい
る。このピストン１１の先端には第１球体部７の表面に
相応する円弧内面の当接面１１ａが形成されている。ま
た、ピストン１１の内部空間１０の内面との摺動面には
Ｏリング１１ｂが設けられている。このピストン１１は
三方等角位置に配した３つのコイルバネ（バネ手段）１
２（図面上は１つか現れない）により、常時先端側へ付
勢されている。
【００１２】また、ピストン１１と内部空間１０の内面
との間にはシリンダ室１３が形成され、該シリンダ室１
３内に油圧ポンプ（油圧手段）１４からオイルＲを圧入
することができる。この油圧ポンプ１４は座者（ドクタ
ー）Ｄの足元に設置されたフットスイッチ１５にて作動
させることができる。更に、基端部６にはカウンタウェ
イト１６も設けられている。
【００１３】一方、第１アーム３の先端部４に設けられ
た第２球体部８の連結部８ａには、第２アーム５の基端
部１７が取付けられる。第２アーム５の基端部１７はネ
ジ１８により取付けられており、このネジ１８を弛める
ことにより、第２アーム５全体を簡単に取外せる。従っ
て、第２アーム５を滅菌処理する場合等に便利である。
【００１４】第２アーム５は湾曲レバー形状をしてお
り、その先端部１９には板状の支持部２０が自由回転自
在な球体部２１を介して取付けられている。また、この
支持部２０には腕Ａを固定するためのベルト部材２２も
設けられている。ベルト部材２２により腕Ａを固定して
も、手首及び指先は自由に動くため、手術や作業に支障
はない。尚、図２中には、二点鎖線により、腕Ａを支持
した状態の第２アーム５の全体が示されているが、これ
は全体形状を分かり易くするために、角度を変えて図示
したものである。
【００１５】次に、この関節式保持アーム２のロック状
態とフリー状態を説明する。
【００１６】ロック状態（図４参照）：通常時は、コイ
ルバネ１２のバネ圧によりピストン１１が第１球体部７
を先端側へ押圧するため、該第１球体部７によりロック
軸９が押され、更に該ロック軸９により第２球体部８が
押され、結果として、第１球体部７はピストン１１とロ
ック軸９との間に挟持され、第２球体部８はロック軸９
と先端部４の頂内面４ａとの間に挟持されることとな
り、第１球体部７及び第２球体部８の自由回転がロック
された状態となる。従って、関節式保持アーム２全体が
ロックされた状態となり、座者Ｄの腕Ａを（腕Ａの重さ
を）確実に支持することができる。このように、座者Ｄ
は腕Ａの重さを自分で支える必要がなくなるため、長時
間の手術や作業を行っても肉体的負担が小さい。
【００１７】フリー状態（図５参照）：そして、関節式
保持アーム２のロック状態を解除して、腕Ａを自由に動
かしたい場合は、フットスイッチ１５を踏めば、油圧ポ
ンプ１４よりシリンダ室１３にオイルＲが圧送され、ピ
ストン１１をバネ圧に抗して基端側へ移動させる。する
と、第１球体部７及び第２球体部８がそれぞれ自由に回
転するようになるため、関節式保持アーム２全体が自由
に動くようになる。関節式保持アーム２を動かす場合
に、基端部６にカウンタウェイト１６が設けられている
ため、操作が楽である。尚、このカウンタウェイト１６
とは他に、図１に示すように、第２アーム５の基端部１
７側にも別のカウンタウェイト２３を設けるようにすれ
ば、操作が更に楽になる。
【００１８】この発明は、上記のような座者（ドクタ
ー）Ｄに限らず、例えば、工場内の製造ラインにおいて
腕を上げたまま作業を行う人、腕を上げたままキーボー
ド操作等を行う人、病気等によって腕の筋力が低下した
人などにも利用される。
【００１９】また、この実施形態の関節式保持アーム２
は、バネ圧と油圧だけを使用しており、電気系統を一切
使用していないため、電気的なトラブルが生じるおそれ
はなく、また滅菌処理も可能となる。更に、常時ロック
状態で、必要時のみフリー状態にする構造のため、駆動
手段に何らかのトラブルが生じても、関節式保持アーム
２のロック状態は維持される。尚、油圧手段に代えて空
気圧手段を用いても良い。
【００２０】
【発明の効果】この発明に係るバランスチェアーによれ
ば、座者の腕の重さを支えることができるため、長時間
の作業でも肉体的負担が小さい。また、着座状態のまま
どのような姿勢をとっても追従できるため、手術や作業
の支障にはならない。
【図面の簡単な説明】
【図１】この発明の実施形態に係るバランスチェアーを
示す側面図。
【図２】第１アームを示す断面図。
【図３】第２アームを示す図。
【図４】ロック状態を示す第１アームの基端部の断面
図。
【図５】フリー状態を示す第１アームの基端部の断面
図。
【符号の説明】
１ 椅子本体 ２ 関節式保持アーム ３ 第１アーム ５ 第２アーム ７ 第１球体部 ８ 第２球体部 ９ ロック軸 １１ ピストン １２ コイルバネ（バネ手段） １４ 油圧ポンプ（油圧手段） １６ カウンタウェイト ２０ 支持部 ２１ 球体部 ２２ ベルト部材 ２３ カウンタウェイト ｄ 微小間隔 Ａ 腕 Ｄ 座者

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 椅子本体に設けた関節式保持アームにて
    座者の腕を支持するバランスチェアーにおいて、 前記関節式保持アームは、椅子本体に取付けられる第１
    アームと、該第１アームの先端部に取付けられる第２ア
    ームとから成り、 前記第１アームは、全体が概略筒形状で、基端部寄りの
    途中部分に前記椅子本体に固定した第１球体部が自由回
    転自在に設けられ、先端部に第２アームの基端部を取付
    ける第２球体部が自由回転自在に設けられ、第１球体部
    と第２球体部との間に微小間隔を介してロック軸が長手
    方向において移動自在に設けれ、基端部にバネ手段によ
    り第１球体部を常時先端側へ押圧し且つ油圧手段又は空
    気圧手段により第１球体部を前記バネ手段に抗して基端
    側へ移動可能なピストンが設けられており、 前記第２アームは、その先端部に座者の腕を支持するた
    めの支持部が設けられていることを特徴とするバランス
    チェアー。
  2. 【請求項２】 第１アームの基端部にカウンタウェイト
    が設けられている請求項１記載のバランスチェアー。
  3. 【請求項３】 支持部が第２アームの先端部に対して自
    由回転自在な球体部を介して取付けられていると共に、
    該支持部に腕を固定するためのベルト部材が設けられて
    いる請求項１又は請求項２記載のバランスチェアー。
  4. 【請求項４】 第２アームの基端部にカウンタウェイト
    が設けられている請求項１〜３のいずれか１項に記載の
    バランスチェアー。
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