JP3016397B2 - ニトリル基含有不飽和共重合体の水素化方法 - Google Patents
ニトリル基含有不飽和共重合体の水素化方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ニトリル基を含有する共役ジエン系重合体
の炭素−炭素二重結合を効率的に水素化する方法に関す
る。
の炭素−炭素二重結合を効率的に水素化する方法に関す
る。
共役ジエン系重合体の炭素−炭素二重結合を水素化す
る方法として従来より周期表第VIII族の金属触媒を用い
る方法が知られており、この触媒としては大きく分けて
カーボン、シリカ、アルミナ、ケイソウ土等への担体
に金属を担持させた担持型不均一系触媒と、金属錯体
触媒やチーグラー型触媒等の均一系触媒がある。特にア
クリロニトリル−ブタジエン共重合体(以下NBRと略
す)のようにニトリル基が還元されると耐油性が著しく
低下する場合には重合体中の共役ジエン部分の炭素−炭
素二重結合のみが選択的に水素化されなければならず、
このような選択性を有する触媒としてはRh、Pt、Pdのよ
うな高価な貴金属が多用される。例えば、NBRのブタジ
エン部の炭素−炭素二重結合を選択的に(部分)水素化
する方法としては特開昭56−81305号、及び同56−81306
号各公報に記載のようにPdと他の元素とを同時に担体に
担持させて触媒活性を高めた担体担持型不均一系触媒を
用いる方法、米国特許第3700637号明細書やドイツ特許
公開第2539132号公報に記載のように過剰の錯体配位子
とロジウム錯体化合物を組合せた均一系触媒を用いる方
法、及び特開昭61−78802号、同62−125858号、同62−4
2937号各公報に記載のようにルテニウム錯体を用いた均
一系触媒を用いる方法が知られている。
る方法として従来より周期表第VIII族の金属触媒を用い
る方法が知られており、この触媒としては大きく分けて
カーボン、シリカ、アルミナ、ケイソウ土等への担体
に金属を担持させた担持型不均一系触媒と、金属錯体
触媒やチーグラー型触媒等の均一系触媒がある。特にア
クリロニトリル−ブタジエン共重合体(以下NBRと略
す)のようにニトリル基が還元されると耐油性が著しく
低下する場合には重合体中の共役ジエン部分の炭素−炭
素二重結合のみが選択的に水素化されなければならず、
このような選択性を有する触媒としてはRh、Pt、Pdのよ
うな高価な貴金属が多用される。例えば、NBRのブタジ
エン部の炭素−炭素二重結合を選択的に(部分)水素化
する方法としては特開昭56−81305号、及び同56−81306
号各公報に記載のようにPdと他の元素とを同時に担体に
担持させて触媒活性を高めた担体担持型不均一系触媒を
用いる方法、米国特許第3700637号明細書やドイツ特許
公開第2539132号公報に記載のように過剰の錯体配位子
とロジウム錯体化合物を組合せた均一系触媒を用いる方
法、及び特開昭61−78802号、同62−125858号、同62−4
2937号各公報に記載のようにルテニウム錯体を用いた均
一系触媒を用いる方法が知られている。
これらはいずれも共役ジエン系重合体の炭素−炭素二
重結合を(部分)水素化して耐候性、耐オゾン性及び耐
熱性等を改善する目的のために開発された方法である。
重結合を(部分)水素化して耐候性、耐オゾン性及び耐
熱性等を改善する目的のために開発された方法である。
しかしながら不均一系触媒を用いた高分子量重合体の
水素化反応の場合にはそれに起因した立体障害の影響、
重合体による触媒細孔の閉塞、あるいは高粘度化による
かくはん効率の低下等の影響で触媒との接触効率が悪化
することから比較的多量の触媒が必要とされる。
水素化反応の場合にはそれに起因した立体障害の影響、
重合体による触媒細孔の閉塞、あるいは高粘度化による
かくはん効率の低下等の影響で触媒との接触効率が悪化
することから比較的多量の触媒が必要とされる。
一方均一系触媒は、不均一系触媒と較べて一般に活性
が高いものの高価な触媒金属の回収が困難であることか
ら触媒量の低減化のできる高活性触媒の開発が望まれ
る。
が高いものの高価な触媒金属の回収が困難であることか
ら触媒量の低減化のできる高活性触媒の開発が望まれ
る。
本発明の目的は共役ジエン系重合体の炭素−炭素二重
結合を効率的に水素化する方法を提供することにある。
結合を効率的に水素化する方法を提供することにある。
本発明を概説すれば、本発明はニトリル基含有不飽和
共重合体の水素化方法に関する発明であって、共役ジエ
ン及び(メタ)アクリロニトリルを必須成分とするニト
リル基含有不飽和共重合体の炭素−炭素二重結合を選択
的に水素化するに際し、単独で供給する有機ホスフィ
ン、金属ルテニウム、二酸化ルテニウム、四酸化ルテニ
ウム、二水酸化ルテニウム、塩化ルテニウム、臭化ルテ
ニウム、ヨウ化ルテニウム、硝酸ルテニウム、酢酸ルテ
ニウム、トリス(アセチルアセトン)ルテニウム、ヘキ
サクロロルテニウム酸ナトリウム、テトラカルボニルル
テニウム酸ナトリウム、ペンタカルボニルルテニウム、
シクロペンタジエニルジカルボニルルテニウム、ジブロ
モトリカルボニルルテニウム、ドデカカルボニルトリル
ルテニウム、テトラヒドリドデカカルボニルテトラルテ
ニウム、オクタデカカルボニルヘキサルテニウム酸ジセ
シウムから選ばれるルテニウム触媒、周期表I A若しく
はII A族金属の塩化物、及びアルキルアンモニウム塩化
物よりなる群から選択した助剤の存在下で水素化を行う
ことを特徴とする。
共重合体の水素化方法に関する発明であって、共役ジエ
ン及び(メタ)アクリロニトリルを必須成分とするニト
リル基含有不飽和共重合体の炭素−炭素二重結合を選択
的に水素化するに際し、単独で供給する有機ホスフィ
ン、金属ルテニウム、二酸化ルテニウム、四酸化ルテニ
ウム、二水酸化ルテニウム、塩化ルテニウム、臭化ルテ
ニウム、ヨウ化ルテニウム、硝酸ルテニウム、酢酸ルテ
ニウム、トリス(アセチルアセトン)ルテニウム、ヘキ
サクロロルテニウム酸ナトリウム、テトラカルボニルル
テニウム酸ナトリウム、ペンタカルボニルルテニウム、
シクロペンタジエニルジカルボニルルテニウム、ジブロ
モトリカルボニルルテニウム、ドデカカルボニルトリル
ルテニウム、テトラヒドリドデカカルボニルテトラルテ
ニウム、オクタデカカルボニルヘキサルテニウム酸ジセ
シウムから選ばれるルテニウム触媒、周期表I A若しく
はII A族金属の塩化物、及びアルキルアンモニウム塩化
物よりなる群から選択した助剤の存在下で水素化を行う
ことを特徴とする。
本発明者らは、前記した状況下、鋭意検討を重ねた結
果、上記したルテニウム触媒と助剤を用いることによ
り、従来のルテニウム触媒に較べ著しく活性が上がり同
一条件で大幅に高い水素化率を得ることを見出した。
果、上記したルテニウム触媒と助剤を用いることによ
り、従来のルテニウム触媒に較べ著しく活性が上がり同
一条件で大幅に高い水素化率を得ることを見出した。
以下本発明を詳細に説明する。
本発明で使用される共役ジエン系重合体は(メタ)ア
クリロニトリルと共役ジエンモノマーとの共重合体であ
る。共役ジエンモノマーとして1,3−ブタジエン、2,3−
ジメチルブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエ
ン、1,3−シクロペンタジエンが挙げられるが、1,3−ブ
タジエンが好適に用いられる。
クリロニトリルと共役ジエンモノマーとの共重合体であ
る。共役ジエンモノマーとして1,3−ブタジエン、2,3−
ジメチルブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエ
ン、1,3−シクロペンタジエンが挙げられるが、1,3−ブ
タジエンが好適に用いられる。
本発明においては、(メタ)アクリロニトリル及びこ
れらの共役ジエンと共重合可能な1種あるいはそれ以上
のモノマーとの共重合体を用いてもよい。
れらの共役ジエンと共重合可能な1種あるいはそれ以上
のモノマーとの共重合体を用いてもよい。
(メタ)アクリロニトリル及びこれらの共役ジエンと
共重合可能なモノマーとしてはスチレン、α−メチルス
チレン及びジビニルベンゼン等のアルケニル芳香族炭化
水素、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸、アクリル酸
及びエチレングリコールジメタクリレート、メタクリル
酸等のα,β−不飽和カルボン酸、及びそのエステルで
あるα,β−不飽和カルボン酸エステル、あるいは下記
一般式(I)から(IV)で表される分子内にアミノ基若
しくはイミノ基を少なくとも1個含有したビニル系化合
物が挙げられる。
共重合可能なモノマーとしてはスチレン、α−メチルス
チレン及びジビニルベンゼン等のアルケニル芳香族炭化
水素、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸、アクリル酸
及びエチレングリコールジメタクリレート、メタクリル
酸等のα,β−不飽和カルボン酸、及びそのエステルで
あるα,β−不飽和カルボン酸エステル、あるいは下記
一般式(I)から(IV)で表される分子内にアミノ基若
しくはイミノ基を少なくとも1個含有したビニル系化合
物が挙げられる。
式中、R1、R2は水素、塩素、臭素又は炭素数1〜12の
アルキル基、R3は水素又は炭素数1〜4のアルキル基、
R4は水素、炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数6〜12
のアリール基、 但しnは2〜8の整数を示す。
アルキル基、R3は水素又は炭素数1〜4のアルキル基、
R4は水素、炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数6〜12
のアリール基、 但しnは2〜8の整数を示す。
一般式(I)の例としてはN−(4−アニリノフェニ
ル)アクリルアミド、N−(4−アニリノフェニル)メ
タクリルアミド、N−(4−アニリノフェニル)シンナ
ムアミド、N−(4−アニリノフェニル)クロトンアミ
ド、N−〔4−(4−メチルアニリノ)フェニル〕アク
リルアミド、N−〔4−(4−メチルアニリノ)フェニ
ル〕メタクリルアミド、3−N−(4−アニリノフェニ
ル)アミノ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アリルエ
ーテル、10−N−(4−アニリノフェニル)アミノ−9
−ヒドロキシ−10−n−オクチルデシル(メタ)アクリ
レート、5−N−(4−アニリノフェニル)アミノ−2
−ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、2−N−
(4−アニリノフェニル)アミノエチル(メタ)アクリ
レート等が挙げられる。
ル)アクリルアミド、N−(4−アニリノフェニル)メ
タクリルアミド、N−(4−アニリノフェニル)シンナ
ムアミド、N−(4−アニリノフェニル)クロトンアミ
ド、N−〔4−(4−メチルアニリノ)フェニル〕アク
リルアミド、N−〔4−(4−メチルアニリノ)フェニ
ル〕メタクリルアミド、3−N−(4−アニリノフェニ
ル)アミノ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アリルエ
ーテル、10−N−(4−アニリノフェニル)アミノ−9
−ヒドロキシ−10−n−オクチルデシル(メタ)アクリ
レート、5−N−(4−アニリノフェニル)アミノ−2
−ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、2−N−
(4−アニリノフェニル)アミノエチル(メタ)アクリ
レート等が挙げられる。
また、一般式(II)の例としては、N−(4−アニリ
ノフェニル)マレイミド、N−〔4−(4−メチルアニ
リノ)フェニル〕マレイミド等が挙げられる。
ノフェニル)マレイミド、N−〔4−(4−メチルアニ
リノ)フェニル〕マレイミド等が挙げられる。
また、一般式(III)の例としては、N−フェニル−
4−(3−ビニルベンジルオキシ)アニリン等、一般式
(IV)の例としては、N−フェニル−4−(4−ビニル
ベンジルオキシ)アニリン等が挙げられる。そして、こ
れらの量比としては好ましくは約45〜85重量%の共役ジ
エン、約15〜55重量%の(メタ)アクリロニトリル及び
約0〜10重量%の他の単量体からなるものである。
4−(3−ビニルベンジルオキシ)アニリン等、一般式
(IV)の例としては、N−フェニル−4−(4−ビニル
ベンジルオキシ)アニリン等が挙げられる。そして、こ
れらの量比としては好ましくは約45〜85重量%の共役ジ
エン、約15〜55重量%の(メタ)アクリロニトリル及び
約0〜10重量%の他の単量体からなるものである。
これらの共重合体は乳化重合、溶液重合、塊状重合な
どいずれの重合方式で製造されたものであっても良いが
本発明のメリットをより有効に生かす意味で重合体の数
平均分子量は5000以上のものが好ましい。該共重合体は
溶液重合で重合した重合体を使用するときは重合体溶液
をそのままの状態で水素化反応に供することができ、乳
化重合で重合した重合体を使用するときはエマルジョン
のままで水素化反応に供することもできるが、固体の重
合体を水素化するときは、適当な有機溶媒に溶解させて
行うことにより良好な水素化反応を行うことができる。
どいずれの重合方式で製造されたものであっても良いが
本発明のメリットをより有効に生かす意味で重合体の数
平均分子量は5000以上のものが好ましい。該共重合体は
溶液重合で重合した重合体を使用するときは重合体溶液
をそのままの状態で水素化反応に供することができ、乳
化重合で重合した重合体を使用するときはエマルジョン
のままで水素化反応に供することもできるが、固体の重
合体を水素化するときは、適当な有機溶媒に溶解させて
行うことにより良好な水素化反応を行うことができる。
かかる溶媒としてアセトン、メチルエチルケトン等の
ケトン類、ジエチルエーテル、アニソール、テトラヒド
ロフラン等のエーテル類、ベンゼン、トルエン等の芳香
族炭化水素、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチ
ルアセトアミド等のカルボン酸アミド、クロロホルム、
クロルベンゼン、塩化メチレン等のハロゲン化炭素水
素、酢酸エチル、安息香酸ベンジル等のエステル類、ア
セトニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル類が挙げら
れる。
ケトン類、ジエチルエーテル、アニソール、テトラヒド
ロフラン等のエーテル類、ベンゼン、トルエン等の芳香
族炭化水素、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチ
ルアセトアミド等のカルボン酸アミド、クロロホルム、
クロルベンゼン、塩化メチレン等のハロゲン化炭素水
素、酢酸エチル、安息香酸ベンジル等のエステル類、ア
セトニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル類が挙げら
れる。
これらの溶媒は、混合溶媒としても使用することもも
ちろん可能である。溶媒は上記の溶媒を基にして好まし
くは1〜30重量%、特に好適には2.5〜15重量%の共重
合体を含有している。
ちろん可能である。溶媒は上記の溶媒を基にして好まし
くは1〜30重量%、特に好適には2.5〜15重量%の共重
合体を含有している。
ルテニウム源としては、金属ルテニウム及びルテニウ
ム化合物のいずれもが使用可能である。この場合のルテ
ニウム化合物は、二酸化ルテニウム、四酸化ルテニウ
ム、二水酸化ルテニウム、塩化ルテニウム、臭化ルテニ
ウム、ヨウ化ルテニウム、硝酸ルテニウム、酢酸ルテニ
ウム、トリス(アセチルアセトン)ルテニウム、ヘキサ
クロロルテニウム酸ナトリウム、テトラカルボニルルテ
ニウム酸ナトリウム、ペンタカルボニルルテニウム、シ
クロペンタジエニルジカルボニルルテニウム、ジブロモ
トリカルボニルルテニウム、ドデカカルボニルトリルル
テニウム、テトラヒドリドデカカルボニルテトラルテニ
ウム、オクタデカカルボニルヘキサルテニウム酸ジセシ
ウムから選ばれる。
ム化合物のいずれもが使用可能である。この場合のルテ
ニウム化合物は、二酸化ルテニウム、四酸化ルテニウ
ム、二水酸化ルテニウム、塩化ルテニウム、臭化ルテニ
ウム、ヨウ化ルテニウム、硝酸ルテニウム、酢酸ルテニ
ウム、トリス(アセチルアセトン)ルテニウム、ヘキサ
クロロルテニウム酸ナトリウム、テトラカルボニルルテ
ニウム酸ナトリウム、ペンタカルボニルルテニウム、シ
クロペンタジエニルジカルボニルルテニウム、ジブロモ
トリカルボニルルテニウム、ドデカカルボニルトリルル
テニウム、テトラヒドリドデカカルボニルテトラルテニ
ウム、オクタデカカルボニルヘキサルテニウム酸ジセシ
ウムから選ばれる。
溶解された共重合体を基にして好ましくは0.001〜10
重量%、特に好適には0.005〜2重量%の金属ルテニウ
ムあるいはルテニウム化合物を使用する。
重量%、特に好適には0.005〜2重量%の金属ルテニウ
ムあるいはルテニウム化合物を使用する。
本発明の方法においては、ルテニウム源と共に有機ホ
スフィンの使用が必要であって、このものは主触媒であ
るルテニウムの電子状態を制御したり、ルテニウムの活
性状態を安定化するのに寄与するものと考えられる。か
かる有機ホスフィンの具体例としては、トリ−n−ブチ
ルホスフィン、ジメチル−n−オクチルホスフィン等の
トリアルキルホスフィン類、トリシクロヘキシルホスフ
ィン等のトリシクロアルキルホスフィン類、トリフェニ
ルホスフィン等のトリアリールホスフィン類、ジメチル
フェニルホスフィン等のアルキルアリールホスフィン
類、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン等の多
官能性ホスフィン類等が挙げられる。
スフィンの使用が必要であって、このものは主触媒であ
るルテニウムの電子状態を制御したり、ルテニウムの活
性状態を安定化するのに寄与するものと考えられる。か
かる有機ホスフィンの具体例としては、トリ−n−ブチ
ルホスフィン、ジメチル−n−オクチルホスフィン等の
トリアルキルホスフィン類、トリシクロヘキシルホスフ
ィン等のトリシクロアルキルホスフィン類、トリフェニ
ルホスフィン等のトリアリールホスフィン類、ジメチル
フェニルホスフィン等のアルキルアリールホスフィン
類、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン等の多
官能性ホスフィン類等が挙げられる。
これらの有機ホスフィンの使用量は、主触媒のルテニ
ウム1モルに対して好ましくは0.1〜1000モル、特に好
適には1〜100モルの範囲である。
ウム1モルに対して好ましくは0.1〜1000モル、特に好
適には1〜100モルの範囲である。
また、これらの有機ホスフィンは、それ自体単独で反
応系に供給する。
応系に供給する。
水素化反応主触媒のルテニウム触媒に対する付加的な
促進剤となる助剤として周期表I A若しくはII A族金属
の塩化物あるいはアルキルアンモニウム塩化物を用いる
ことによって水素化触媒活性の向上がはかられる。
促進剤となる助剤として周期表I A若しくはII A族金属
の塩化物あるいはアルキルアンモニウム塩化物を用いる
ことによって水素化触媒活性の向上がはかられる。
上記塩化物としては、塩化カリウム、塩化リチウム、
塩化カルシウム、塩化マグネシウム、テトラメチルアン
モニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムクロラ
イド等が挙げられる。
塩化カルシウム、塩化マグネシウム、テトラメチルアン
モニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムクロラ
イド等が挙げられる。
これらの塩化物の使用量はルテニウム1モルに対して
好ましくは0.1〜500モル、特に好適には1〜100モルの
範囲である。
好ましくは0.1〜500モル、特に好適には1〜100モルの
範囲である。
本発明の方法により水素化反応を行うためには、反応
容器に好ましくは1〜30重量%、特に好適には2.5〜15
重量%の共重合体を含有している溶液に触媒成分及び助
剤を装入し窒素や二酸化炭素等の不活性なガスで系内を
置換し、反応温度まで加熱後水素を反応圧力まで導入す
る。あるいは当該共重合体溶液に助剤を装入し水素導入
後反応温度まで加熱し触媒成分を後添加してもよい。前
者の方法がより好適である。
容器に好ましくは1〜30重量%、特に好適には2.5〜15
重量%の共重合体を含有している溶液に触媒成分及び助
剤を装入し窒素や二酸化炭素等の不活性なガスで系内を
置換し、反応温度まで加熱後水素を反応圧力まで導入す
る。あるいは当該共重合体溶液に助剤を装入し水素導入
後反応温度まで加熱し触媒成分を後添加してもよい。前
者の方法がより好適である。
水素は窒素や二酸化炭素等の反応に不活性なガスで希
釈されたものであってもよい。
釈されたものであってもよい。
反応温度は通常50〜200℃好ましくは70〜160℃であ
る。反応系内の水素分圧は通常1〜300kg/cm2好ましく
は10〜200kg/cm2である。もちろん更に低い圧力又は高
い圧力下で実施することも不可能ではないが工業的に有
利でない。
る。反応系内の水素分圧は通常1〜300kg/cm2好ましく
は10〜200kg/cm2である。もちろん更に低い圧力又は高
い圧力下で実施することも不可能ではないが工業的に有
利でない。
水素化生成物は常法によって例えば蒸発、水蒸気の導
入又は貧溶媒の添加によって溶液から取出される。本発
明に従って水素化された重合体は常法に従いパーオキシ
ド又は硫黄での架橋によって硬化させることができる。
入又は貧溶媒の添加によって溶液から取出される。本発
明に従って水素化された重合体は常法に従いパーオキシ
ド又は硫黄での架橋によって硬化させることができる。
次に本発明を実施例により更に具体的に説明するが、
本発明はその要旨を超えない限りこれらの実施例に限定
されるものではない。重合体の水素化率はヨウ素価法に
より求め、ルテニウム化合物のルテニウム含有率はICP
発光分析法による分析値を採用した。
本発明はその要旨を超えない限りこれらの実施例に限定
されるものではない。重合体の水素化率はヨウ素価法に
より求め、ルテニウム化合物のルテニウム含有率はICP
発光分析法による分析値を採用した。
実施例1 1000mlオートクレーブ中にNBR〔結合アクリロニトリ
ル量38重量%、ML1+4(100℃)25〕75.0gとアセトン425
gを加え溶解させた後、塩化ルテニウム(III)・三水和
物(Ru含有率38.0重量%)14.6mg、トリフェニルホスフ
ィン93.4mg、及びテトラエチルアンモニウムクロライド
0.85gを添加し、系内を窒素で置換後140℃に昇温し、全
圧100kg/cm2まで水素を導入し、145℃で5時間反応させ
た。その結果を他の例と共に後記第1表に示す。
ル量38重量%、ML1+4(100℃)25〕75.0gとアセトン425
gを加え溶解させた後、塩化ルテニウム(III)・三水和
物(Ru含有率38.0重量%)14.6mg、トリフェニルホスフ
ィン93.4mg、及びテトラエチルアンモニウムクロライド
0.85gを添加し、系内を窒素で置換後140℃に昇温し、全
圧100kg/cm2まで水素を導入し、145℃で5時間反応させ
た。その結果を他の例と共に後記第1表に示す。
実施例2 テトラエチルアンモニウムクロライドの替わりに塩化
リチウム0.21gを使用した以外実施例1と同様の反応を
行った。その結果を第1表に示す。
リチウム0.21gを使用した以外実施例1と同様の反応を
行った。その結果を第1表に示す。
参考例1 テトラエチルアンモニウムクロライドの替わりにトリ
エチルアミン塩酸塩0.35gを使用した以外実施例1と同
様の反応を行った。その結果を第1表に示す。
エチルアミン塩酸塩0.35gを使用した以外実施例1と同
様の反応を行った。その結果を第1表に示す。
比較例1 1000mlオートクレーブ中にNBR〔結合アクリロニトリ
ル量32重量%、ML1+4(100℃)32〕50.0gとアセトン450
gを加え溶解させた後、ジクロロトリストリフェニルホ
スフィンルテニウム(Ru含有率7.7重量%)59.7mg、を
添加し、その後は実施例1と同様に反応を行った(ただ
し、反応時間は4時間)。その結果を第1表に示す。
ル量32重量%、ML1+4(100℃)32〕50.0gとアセトン450
gを加え溶解させた後、ジクロロトリストリフェニルホ
スフィンルテニウム(Ru含有率7.7重量%)59.7mg、を
添加し、その後は実施例1と同様に反応を行った(ただ
し、反応時間は4時間)。その結果を第1表に示す。
比較例2 テトラエチルアンモニウムクロライドを添加しなかっ
た以外実施例1と同様の反応を行った。その結果を第1
表に示す。
た以外実施例1と同様の反応を行った。その結果を第1
表に示す。
〔発明の効果〕 第1表から明らかなように、本発明範囲の塩化物を助
剤として用いることにより共役ジエン系重合体の炭素−
炭素二重結合の水素化活性を著しく向上させることがで
きる。
剤として用いることにより共役ジエン系重合体の炭素−
炭素二重結合の水素化活性を著しく向上させることがで
きる。
フロントページの続き (72)発明者 竹内 健 三重県四日市市東邦町1番地 三菱化成 株式会社四日市工場内 (56)参考文献 特開 昭64−45403(JP,A) 特開 昭64−45404(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 8/04 C08F 236/12
Claims (1)
- 【請求項1】共役ジエン及び(メタ)アクリロニトリル
を必須成分とするニトリル基含有不飽和共重合体の炭素
−炭素二重結合を選択的に水素化するに際し、単独で供
給する有機ホスフィン、金属ルテニウム、二酸化ルテニ
ウム、四酸化ルテニウム、二水酸化ルテニウム、塩化ル
テニウム、臭化ルテニウム、ヨウ化ルテニウム、硝酸ル
テニウム、酢酸ルテニウム、トリス(アセチルアセト
ン)ルテニウム、ヘキサクロロルテニウム酸ナトリウ
ム、テトラカルボニルルテニウム酸ナトリウム、ペンタ
カルボニルルテニウム、シクロペンタジエニルジカルボ
ニルルテニウム、ジブロモトリカルボニルルテニウム、
ドデカカルボニルトリルルテニウム、テトラヒドリドデ
カカルボニルテトラルテニウム、オクタデカカルボニル
ヘキサルテニウム酸ジセシウムから選ばれるルテニウム
触媒、周期表I A若しくはII A族金属の塩化物、及びア
ルキルアンモニウム塩化物よりなる群から選択した助剤
の存在下で水素化を行うことを特徴とするニトリル基含
有不飽和共重合体の水素化方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2330238A JP3016397B2 (ja) | 1990-11-30 | 1990-11-30 | ニトリル基含有不飽和共重合体の水素化方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2330238A JP3016397B2 (ja) | 1990-11-30 | 1990-11-30 | ニトリル基含有不飽和共重合体の水素化方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04202403A JPH04202403A (ja) | 1992-07-23 |
JP3016397B2 true JP3016397B2 (ja) | 2000-03-06 |
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ID=18230408
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2330238A Expired - Fee Related JP3016397B2 (ja) | 1990-11-30 | 1990-11-30 | ニトリル基含有不飽和共重合体の水素化方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3016397B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012174734A1 (en) * | 2011-06-24 | 2012-12-27 | Lanxess Deutschland Gmbh | Solution polymerization/co-polymerization of dienes, hydrogenation of dienerubbers and hydrogenated dienerubbers |
-
1990
- 1990-11-30 JP JP2330238A patent/JP3016397B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012174734A1 (en) * | 2011-06-24 | 2012-12-27 | Lanxess Deutschland Gmbh | Solution polymerization/co-polymerization of dienes, hydrogenation of dienerubbers and hydrogenated dienerubbers |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04202403A (ja) | 1992-07-23 |
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