JP3016333U - 乳幼児等の入浴補助器 - Google Patents

乳幼児等の入浴補助器

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JP3016333U JP1995003720U JP372095U JP3016333U JP 3016333 U JP3016333 U JP 3016333U JP 1995003720 U JP1995003720 U JP 1995003720U JP 372095 U JP372095 U JP 372095U JP 3016333 U JP3016333 U JP 3016333U
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plate
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泰二 佃
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泰二 佃
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 浴槽の槽壁の上面に、乳幼児の着席部を備え
た基板を載着してお湯内に浸漬した着席部に乳幼児を安
定して着席、または仰臥させて入浴介護ができ、乳幼児
を保持することなく、両手先を使用して乳幼児の体を洗
いながら入浴介護を楽に行うことができ、未熟な母親等
の介護者でも補助者の助けを借りることなく入浴介護を
行える乳幼児等の入浴補助器を提供することを目的とす
る。 【構成】 浴槽の対向した槽壁14、14の上面に載着
し得るように渡設された基板16と、この基板に、前記
浴槽内に貯留されるお湯側に向け凹設された着席部18
と、この着席部に開孔された通水孔20とを備え、槽壁
の上面に基板を載着して着席部をお湯内に着水させ、該
着席部内に乳幼児を安定して着席させながら入浴を補助
する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、乳幼児等の入浴補助器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
生まれた赤ちゃんは、すぐにうぶ湯を使わせて清潔にした状態で寝かせている ものであり、乳幼児にとっても入浴により頭から足先までを洗って清潔に保持し ながら育児することが大事である。 従来、家庭内等で乳幼児を入浴させる場合には、たらい内にお湯を溜めて入浴 させる場合もあるが、大抵は家庭の浴槽内で母親等の介護者が乳幼児を抱きなが ら入浴している。 そして、お湯内で乳幼児を抱く様にして、一方の手先で頭部を保持しながら両 耳を押えてお湯の浸入を防止し、他方の手先に把持したガーゼ等で軽く体をこす りながら洗浄している。
【0003】
【考案が解決しようとする問題点】
しかしながら、浴槽のお湯内で介護者も入浴しながら一方の手先で乳幼児の頭 部を保持し、他方の手先にガーゼ等を把持して洗浄する場合は、乳幼児の頭部が お湯内に沈まない様に保持するのに気を取られ、乳幼児の体を充分に洗浄するこ とができにくいものである。特に、初めて赤ちゃんを産んだ未熟な母親では、ほ とんど乳幼児の入浴介護ができないものである。 また、介護者が一人で乳幼児を入浴させても、入浴後に体を拭き、おしめ付け 、或は着物付けするのに他の補助者が必要である等の問題があった。
【0004】 本考案は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、浴槽 の槽壁の上面に着席部を備えた基板を載着して着席部に乳幼児を安定して着席、 または仰臥させた状態で介護者は乳幼児を保持する必要がなく、両手を使用して 乳幼児の体を洗いながら入浴介護を楽に行うことができ、未熟な母親等の介護者 でも他の補助者の助けを借りることなく乳幼児の入浴介護を容易に行え、かつ介 護者自身も楽に入浴できる乳幼児等の入浴補助器を提供することにある。
【0005】
【問題点を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に係る考案は、浴槽12の対向した槽壁 14、14の上面に載着し得るように渡設された基板16と、この基板16に、 前記浴槽12内に貯留されるお湯側に向け凹設された着席部18と、この着席部 18に開孔された通水孔20とを備え、槽壁14、14の上面に基板16を載着 して着席部18をお湯内に着水させ、該着席部18内に乳幼児を安定して着席さ せながら入浴を補助して成る乳幼児等の入浴補助器10から構成される。
【0006】 また、請求項2に係る考案では、前記着席部18には、足突出し孔28、28 が開孔されて成ることとしてもよい。
【0007】 また、請求項3に係る考案では、前記着席部18は、断面略椀状に形成されて 成ることとしてもよい。
【0008】 また、請求項4に係る考案では、前記着席部18は、着席する前面側に設けら れた前隠し板30と、この前隠し板30の両側から前記着席部18の周縁に沿っ て周回状に連設された胴側板32と、前記前隠し板30から胴側板32へ連設さ れた座板34とを備え、前記座板34の前隠し板30寄りの両側に足突出し孔2 8、28が配置されて成ることとしてもよい。
【0009】 また、請求項5に係る考案では、前記着席部18の胴側板32は前隠し板30 よりも断面緩傾斜状に形成されて成ることとしてもよい。
【0010】 また、請求項6に係る考案では、前記胴側板32には、その延設方向に頭部受 け板36が設けられて成ることとしてもよい。
【0011】 また、請求項7に係る考案では、前記着席部18の前方側には、把手38が設 置されて成ることとしてもよい。
【0012】 また、請求項8に係る考案では、前記基板16の両端部には、槽壁14、14 の上面に着脱固定するための固定部材24、24が設けられて成ることとしても よい。
【0013】 また、請求項9に係る考案では、前記基板16の渡設方向端部には槽壁14、 14への渡設幅の調整のための調整部46が設けられて成ることとしてもよい。
【0014】
【作用】
本考案に係る乳幼児の入浴補助器においては、浴槽の対向した槽壁の上面に基 板の両端部を載着して基板を浴槽に渡設する。 このときに着席部は、浴槽内に貯留されたお湯内に着水され、通水孔から着席 部内にお湯が侵入して一部着水する。 そこで、介護者は乳幼児を抱きかかえて着席部内に着席させたり、或は背面側 へ仰臥させ、介護者も浴槽内に入浴しながら自由な両手先にガーゼ等を把持して 乳幼児の頭部から両手、胸腹部、背中部、脚部等を充分に洗浄してゆくものであ る。 従って、介護者は乳幼児を保持する必要がなく、入浴介護作業を楽に行え、両 手を自由に使用しながら乳幼児の体を充分に洗浄してやることができる。 また、乳幼児を着席部に着席、或は仰臥状態に放置してもお湯内に転落する危 険もない。
【0015】 また、請求項2によれば、前記着席部には、足突出し孔が開孔されて成ること により、足突出し孔から両足を突き出して着席部に着席、或は仰臥させることが でき、着席又は仰臥した乳幼児の姿勢が安定して介護者は乳幼児を保持する必要 がない。
【0016】 また、請求3によれば、前記着席部は、断面略椀状に形成されてなることによ り、着席部内に着席、或は仰臥させたときに、乳幼児に臀部や背中部に違和感を 感じることがない姿勢で安定させることができる。
【0017】 また、請求項4によれば、前記着席部は、着席する前面側に設けられた前隠し 板と、この前隠し板の両側から前記着席部の周縁に沿って周回状に連設された胴 側板と、前記前隠し板から胴側板へ連設された座板と、を備え、前記座板の前隠 し板寄りの両側に足突出し孔が配置されて成ることにより、乳幼児の足を足突出 し孔からお湯内へ突出して座板に着座させた状態で背中部や首部の洗浄を行い、 また、座板に着座した状態から背面側の胴側板へ仰臥させながら胸腹部、或は足 を足突出し孔から引出して簡易に洗浄できる。 また、洗浄作業中には、着席部内における乳幼児の姿勢が安定して介護者は乳 幼児を保持する必要がなく、介護者は両手を自由に使用して乳幼児の洗浄や入浴 後のおしめ付け、着物の着付け等の用意も自由にできる。
【0018】 また、請求項5によれば、前記着席部の胴側板は前隠し板よりも断面緩傾斜状 に形成されてなることにより、乳幼児を着席部の足突出し孔から足を突き出して 座板に着座させた状態から背面側の緩傾斜状の胴側板に上半身を仰臥させ、乳幼 児の顔面、胸腹部、脇腹部、両腕部等を簡易に洗浄できる。
【0019】 また、請求項6によれば、前記胴側板には、その延設方向に頭部受け板が設け られて成ることにより、乳幼児を着席部の足突出し孔から足を突き出して座板に 着座させた状態から背面側の緩傾斜状の胴側板に上半身を仰臥させたときに乳幼 児の後頭部を頭部受け板で支持できる。
【0020】 また、請求項7によれば、前記着席部の前方側には、把手が設置されて成るこ といより、着席部内に着席した乳幼児の両手で把手を把持させ、着席部内で乳幼 児の上半身を安定保持しながら乳幼児の背中部、首部、脇腹部等を楽に洗浄でき る。
【0021】 また、請求項8によれば、前記基板の両端部には、槽壁の上面に着脱固定する ための固定部材が設けられて成ることにより、浴槽の槽壁の上面に、基板を簡易 に着脱固定しながら基板が移動してお湯内に落下、着水する危険を防止できる。
【0022】 また、請求項9によれば、前記基板の渡設方向端部には、槽壁への渡設幅の調 整のための調整部が設けられて成ることいより、槽壁の渡設幅が異なる浴槽にお いても、基板の端部側の調整部を伸縮調整しながら基板を装着できる。
【0023】
【実施例】
以下、添付図面に基づき、本考案の好適な実施例を説明する。 図1、図2、図3には、本考案の実施例に係る乳幼児等の入浴補助器(以下、 入浴補助器と略する)10が示されている。 図より明らかな様に、前記入浴補助器10は、浴槽12の対向した槽壁14、 14の上面に載着し得るように渡設された基板16と、この基板16に前記浴槽 12内に貯留されるお湯W側に向け凹設された着席部18と、この着席部18に 開孔された通水孔20とを備えている。
【0024】 これにより、槽壁14、14に基板16を渡設すると、着席部18内には通水 孔20からお湯が通水され、この着席部18内に乳幼児を安心して着席、または 仰臥させ、介護者は乳幼児を保持する必要がなく、両手を使いながら乳幼児の体 を充分に洗浄しながら入浴介護を楽に行える。 また、初産で乳幼児の扱いに不慣れな母親等の介護者でも、補助者の助けを借 りることなく、介護者自身も楽な姿勢で安心して入浴できる。
【0025】 基板16は、硬質合成樹脂、或は軽金属等を素材として平面視長矩形状に形成 されている。 なお、基板16は長矩形状に限ることなく、円形、四角形、多角形等に形成し てもよい。
【0026】 図2、図3に示す様に、基板16の両端部には、基板16側から上方へ段差状 に曲折された載着板22、22が設けられている。 この載着板22、22の下面には、槽壁14、14の上面に着脱固定するため の固定部材24、24が布設されている。 実施例において、該固定部材24は吸盤26から形成されている。 この吸盤26を介して基板16の両端側の載着板22、22を槽壁14、14 の上面に着脱固定でき、基板16が滑ってお湯内に落下、着水する危険を防止で きる。 なお、固定部材24は吸盤26に限ることなく、ゴム板、発泡板等を用いて基 板16の滑りを防止してもよい。
【0027】 図1、図3に示す様に、着席部18は、基板16の中央部から後部寄り位置に おいて断面略椀状に形成され、この着席部16には、足突出し孔28、28が開 孔されている。 これにより、着席部18内に入用児を着席または仰臥させたときに乳幼児は、 臀部や背中部に違和感を感じることがない姿勢で安定でき、乳幼児を気持ち良く 入浴させることができる。また、足突出し孔28、28から両足を浴槽内のお湯 に突出して着席または仰臥でき、そのときの乳幼児の姿勢が安定して介護者は乳 幼児を保持する必要もなく、乳幼児の体を充分洗浄できる。
【0028】 図2、図3に示す様に、着席部18は、着席する前面側に設けられた前隠し板 30と、この前隠し板30の両側から着席部18の周縁に沿って周回状に連設さ れた胴側板32と、前隠し板30から胴側板32へ連設された座板34とを備え 、該座板34の前隠し板30寄りの両側に足突出し孔28、28が配置されてい る。該前隠し板30や胴側板32に複数の通水孔20が開孔されている。 前隠し板30は、基板16に対して略垂直に垂下されている。胴側板32は前 隠し板30の両側側で略垂直に連設され着席部18の後部側では次第に緩傾斜と なって周回されている。 この前隠し板30、胴側板32、座板34等から成る着席部18は、基板16 と共に硬質合成樹脂や軽金属等を素材として簡易に一体成型でき、安価に製造で きる。
【0029】 これにより、乳幼児の両足を足突出し孔28、28からお湯W内へ突出して座 板34に着座させた状態で背中部や首部の洗浄を行い、また、座板34に着座し た状態から背面側の胴側板32へ仰臥させながら胸腹部、或は足を足突出し孔か ら引出して簡易に洗浄できる。 また、洗浄作業中には、着席部18内における乳幼児の姿勢が安定しているた め、介護者は乳幼児を保持する必要がなく介護者は両手を自由に使用して乳幼児 の洗浄や入浴後のおしめ付け、着物の着付け等の用意も自由にできる。
【0030】 図3に示す様に、着席部18に着座したときの後部側の胴側板32は、前隠し 板30よりも断面緩傾斜状に形成されている。 これにより、乳幼児を着席部18の足突出し孔28、28から両足を突き出し て座板34に着座させた状態から後部側の緩傾斜状の胴側板32に上半身を仰臥 させ、乳幼児の顔面、胸腹部、脇腹部、両腕部等を簡易に洗浄できる。
【0031】 また、着席部18に着座したときの後部側の胴側板32には、その延設方向に 頭部受け板36が突出され、着席部18の前方側において基板16の上面に把手 38が設置されている。 図7に示す様に、頭部受け板36は、両側方向へ円弧状に曲成されており、乳 幼児の両足を足突出し孔28、28から突き出して座板34に着席させた状態か ら後部側の緩傾斜状の胴側板32に上半身を仰臥させたときに乳幼児の後頭部を 頭部受け板36で支持し、不安定な乳幼児の頭部が側方へ転動することなく、頭 部等を楽に洗浄できる。この頭部受け板36で直接頭部を支持してもよいが、タ オルやクッションシート40を布設して頭部を保護してもよい。
【0032】 また、前記把手38は、馬や犬等の動物を形取った縦支持板42の両側に把持 棒44が突出されており、着席した乳幼児の両手で把持棒44、44を把持させ て着席部18内で乳幼児の上半身を安定保持しながら乳幼児の背中部、首部、脇 腹部等を楽に洗浄できることとなる。
【0033】 図1、図2、図3に示す様に、前記基板16の渡設方向の端部には、槽壁14 、14への渡設幅の調整のための調整部46が設けられている。 この調整部46は、基板12の着席部18の前方側となる端部に設けた段差状 の載着板22を基板12から切断し、この載着板22を基板12に対して進退調 整し得る様に連係している。 このために、該載着板22側の切断縁に基板16に対して垂直状に対向した取 付板48を垂設して取付板48の両端寄り位置から基板16へ向けてガイド棒5 0、50を突設し、基板16の端部側の下面両側部に設けたカイド孔52、52 にガイド棒50、50を挿入している。
【0034】 これにより、基板16に対して一方の載着板22を進退移動しながら、対向し た槽壁14、14の渡設幅が異なる浴槽においても、基板16の端部側の調整部 46で基板16の一端側の載着板22を進退移動しながら調整して槽壁14、1 4の上面に着脱固定でき、基板16に設けた着席部18を利用しながら槽壁14 、14の渡設幅が異なる浴槽においても容易に乳幼児の入浴介護を行えることと なる。
【0035】 次に、本考案の実施例に係る乳幼児等の入浴補助器の作用を説明する。 本考案に係る入浴補助器10は、浴槽12の対向した槽壁14、14の上面に 基板16の両端部に設けた載着板22を固定部材24で移動しない様に載着して 基板16を浴槽12に渡設する。 このときに着席部18は、浴槽内に貯留されたお湯W内に着水され、通水孔2 0から着席部18内にお湯が一部浸水する。 そこで、介護者は乳幼児を抱きかかえて着席部18内に内に着席させたり、或 は背面側の頭部受け板36に後頭部を受けさせながら仰臥させる。 この状態で、介護者も浴槽内に入浴しながら自由な両手先でガーゼ等を把持し て乳幼児の頭部から両手、胸腹部、両手、脚部、背中部等を充分に洗浄するもの である。
【0036】 従って、介護者は乳幼児を保持する必要がなく、入浴介護作業を楽に行え、両 手を自由に使用できるので、乳幼児の体を充分に洗浄してやることができる。 また、初産で乳幼児の扱いに不慣れな母親等の介護者でも、乳幼児の入浴から 体の拭取り、おしめ付け、着物の着付けまで他の補助者の必要もなくでき、乳幼 児を着席部に着席、或は仰臥状態に放置しても溺れることなく、介護者も楽な姿 勢で安心して入浴できることとなる。
【0037】
【発明の効果】
以上説明した様に、請求項1に係る乳幼児等の入浴補助器によれば、浴槽の対 向した槽壁の上面に載着し得るように渡設された基板と、この基板に、前記浴槽 内に貯留されるお湯側に向け凹設された着席部と、この着席部に開孔された通水 孔と、を備え、槽壁の上面に基板を載着して着席部をお湯内に着水させ、該着席 部内に乳幼児を安定して着席させながら入浴を補助して成ることにより、浴槽の 槽壁の上面に基板を載着し、お湯内に浸漬した着席部に乳幼児を安心して着席、 または仰臥させながら簡易に入浴させることができ、介護者は乳幼児を保持する 必要がなく、入浴介護作業を楽に行える。 また、介護者は両手を自由に使用できるので、乳幼児の体を充分に洗浄してや ることができる。 また、初産で乳幼児の扱いに不慣れな母親等の介護者でも、乳幼児の入浴から 体の拭取り、おしめ付け、着物の着付けまで他の補助者の必要もなくできる。 更に、乳幼児を着席部に着席、或は仰臥状態に放置しても転落の危険もなく、 介護者も楽な姿勢で安心して入浴できる。 更に、基板は槽壁上面に載着しただけであり、着脱が自在に行われるので該入 浴補助器の洗浄や交換作業は簡単に行える。更に、構造が簡単であるから製造が 容易であり、しかも、低コストを維持可能である。
【0038】 また、請求項2によれば、前記着席部には、足突出し孔が開孔されて成ること により、着席部に設けた足突出し孔から両足を突き出して着席部に着席、或は仰 臥させることができ、着席又は仰臥した乳幼児の姿勢が安定して介護者は乳幼児 を保持する必要もなく、乳幼児の体を充分洗浄できる。
【0039】 また、請求項3によれば、前記着席部は、断面略椀状に形成されて成ることに より、着席部内に着席、或は仰臥させたときに、乳幼児に臀部や背中部に違和感 を感じることがない姿勢で安定させることができ、乳幼児を気持ち良く入浴させ ることができる。
【0040】 また、請求項4によれば、前記着席部は、着席する前面側に設けられた前隠し 板と、この前隠し板の両側から前記着席部の周縁に沿って周回状に連設された胴 側板と、前記前隠し板から胴側板へ連設された座板と、を備え、前記座板の前隠 し板寄りの両側に足突出し孔が配置されて成ることにより、乳幼児の足を足突出 し孔からお湯内へ突出して座板に着座させた状態で背中部や首部の洗浄を行いま た、座板に着座した状態から背面側の胴側板へ仰臥させながら胸腹部、或は足を 足突出し孔から引出して簡易に洗浄できる。 また、洗浄作業中には、着席部内における乳幼児の姿勢が安定しているため、 介護者は乳幼児を保持する必要がなく、介護者は両手を自由に使用して乳幼児の 洗浄や入浴後のおしめ付け、着物の着付け等の用意も自由にできる。
【0041】 また、請求項5によれば、前記着席部の胴側板は前隠し板よりも断面緩傾斜状 に形成されて成ることにより、乳幼児を着席部の足突出し孔から足を突き出して 座板に着座させた状態から背面側の緩傾斜状の胴側板に上半身を仰臥させ、乳幼 児の顔面、胸腹部、脇腹部、両腕部等を簡易に洗浄できる。
【0042】 また、請求項6によれば、前記胴側板には、その延設方向に頭部受け板が設け られて成ることにより、乳幼児を着席部の足突出し孔から足を突き出して座板に 着座させた状態から背面側の緩傾斜状の胴側板に上半身を仰臥させたときに乳幼 児の後頭部を頭部受け板で支持でき、不安定な乳幼児の頭部が側方へ転動するこ となく、頭部等を楽に洗浄できる。
【0043】 また、請求項7によれば、前記着席部の前方側には、把手が設置されて成るこ とにより、着席部内に着席した乳幼児の両手で把手を把持させ、着席部内で乳幼 児の上半身を安定保持しながら乳幼児の背中部、首部、脇腹部等を楽に洗浄でき る。
【0044】 また、請求項8によれば、前記基板の両端部には、槽壁の上面に着脱固定する ための固定部材が設けられて成ることにより、浴槽の槽壁の上面に、基板を簡易 に着脱固定しながら基板が移動してお湯内に落下、着水する危険を防止できる。
【0045】 また、請求項9によれば、前記基板の渡設方向端部には、槽壁への渡設幅の調 整のための調整部が設けられて成ることにより、槽壁の渡設幅が異なる浴槽にお いても、基板の端部側の調整部を伸縮調整しながら基板を装着でき、この基板に 設けた着席部を利用しながら乳幼児の入浴介護を行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例に係る乳幼児等の入浴補助器の
平面図である。
【図2】図1に示す乳幼児等の入浴補助器の右側面図で
ある。
【図3】図1のA−A線拡大断面図である。
【図4】図1のB−B線拡大断面図である。
【図5】図1のC−C線拡大断面図である。
【図6】入浴補助器を浴槽に設置した斜視図である。
【図7】入浴補助器の頭部受け板を示した一部拡大平面
図である。
【符号の説明】
10 乳幼児等の入浴補助器 12 浴槽 14 槽壁 16 基板 18 着席部 20 通水孔 24 固定部材 28 足突出し孔 30 前隠し板 32 胴側板 34 座板 36 頭部受け板 38 把手 46 調整部 W お湯

Claims (9)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 浴槽の対向した槽壁の上面に載着し得る
    ように渡設された基板と、 この基板に、前記浴槽内に貯留されるお湯側に向け凹設
    された着席部と、 この着席部に開孔された通水孔と、を備え、 槽壁の上面に基板を載着して着席部をお湯内に着水さ
    せ、該着席部内に乳幼児を安定して着席させながら入浴
    を補助して成る乳幼児等の入浴補助器。
  2. 【請求項2】 前記着席部には、足突出し孔が開孔され
    て成る請求項1記載の乳幼児等の入浴補助器。
  3. 【請求項3】 前記着席部は、断面略椀状に形成されて
    なる請求項1又は2記載の乳幼児等の入浴補助器。
  4. 【請求項4】 前記着席部は、着席する前面側に設けら
    れた前隠し板と、この前隠し板の両側から前記着席部の
    周縁に沿って周回状に連設された胴側板と、前記前隠し
    板から胴側板へ連設された座板と、を備え、 前記座板の前隠し板寄りの両側に足突出し孔が配置され
    て成る請求項1ないし3のいずれかに記載の乳幼児等の
    入浴補助器。
  5. 【請求項5】 前記着席部の胴側板は前隠し板よりも断
    面緩傾斜状に形成されてなる請求項4記載の乳幼児等の
    入浴補助器。
  6. 【請求項6】 前記胴側板には、その延設方向に頭部受
    け板が設けられて成る請求項4または5記載の乳幼児等
    の入浴補助器。
  7. 【請求項7】 前記着席部の前方側には、把手が設置さ
    れて成る請求項1ないし5のいずれかに記載の乳幼児等
    の入浴補助器。
  8. 【請求項8】 前記基板の両端部には、槽壁の上面に着
    脱固定するための固定部材が設けられて成る請求項1記
    載の乳幼児等の入浴補助器。
  9. 【請求項9】 前記基板の渡設方向端部には、槽壁への
    渡設幅の調整のための調整部が設けられて成る請求項1
    または8記載の乳幼児等の入浴補助器。
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