JP3014363U - 調理用具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 包丁で刻む裁断物が、該包丁の面に付着する
のを防ぐ調理用具を提供する。 【構成】 板材１５の両端をＣ字形に折り曲げ形成した
係合要素１６，１７を、包丁の刀身部１０の刃部１１と
背部１２とに被せ、コの字形に切り抜いて形成した舌状
形のバネ片２０で刀身部１０の面を押圧し、板材１５を
刀身部１０にしっかりと固定する。また板材の背部に多
数列のスリット２３を切り込み、きゅうりを刻んだと
き、前記スリット２３の存在によりきゅうり片と刀身部
の面との間に空気層を形成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、包丁で刻む裁断物が、該包丁の面に付着するのを防ぐ調理用具に関 する。

【０００２】

【従来の技術】

例えば薄切りのきゅうり、或は刺身など、それを包丁で裁断するときに包丁に 付着することは、誰もが極一般的に経験するが、従来では付着物を手で包丁の面 から取り除きながら調理を行うか、或は付着物を包丁に付けたまま調理作業を続 けるかしている。

【０００３】

【考案が解決しょうとする課題】

しかし、前者の手で除去する方法では、刻み作業に時間がかかりロスが生ずる し、後者のように包丁に裁断物を付けたまま作業を続けると、裁断物を一定の厚 みに刻むことがむつかしい欠点がある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は上記の欠点を除去するために、包丁の刀身部の面に添わせて使用する 板材であって、前記板材は、前記刀身部刃側の側縁全体２１が刀身の面に密着す ると共に、同板材の、刀身背側１２の面に裁断物が密着しないように隙加工を施 す一方、前記板材を前記刀身部に固定するための係合手段１６を設けて構成する 。

【０００５】

【作用】

包丁の刀身部に対し係合手段１６によって固定した板材１５は、刀身部刃側に 相当する縁全体２１が、前記刀身部の面に密着しているから、例えばきゅうりを 薄く刻むとき、包丁の刃と前記板材とは一体にきゅうりに、くさび状に突入する 。この場合薄く刻まれるきゅうり片は、板材１５の面を滑り、板材ときゅうり片 との間には相対変位が起こるが、板材の背部には隙加工２４が施され、板材とき ゅうり片との間に空気が侵入するので、きゅうり片は板材から自動的に剥離され る。

【０００６】

【実施例】

包丁の刀身部１０の面に添わせた板材１５はその両端にそれぞれ同構造の係合 要素１６，１７を備える。図２に示すように、前記係合要素１６は、刀身部１０ を抱え込むような折り曲げ１８を備え、切り込み１９に形成した舌状のバネ片２ ０が刀身部１０を押圧し、結局係合要素１６は刀身部に対する挟圧力を発揮し、 板材１５を刀身部１０に固定する。

【０００７】 刀身部刃側１１と同じ方向の板材１５の縁全体２１は、図２に示すように、わ ずかな角度で折り曲げ２２を施し、かかる曲げ加工は板材の補強を兼ね、刀身部 に対する密着効果を発揮する。

【０００８】 また板材１５の、刀身部背側１２と同じ方向に、多数列のスリット２３を切り 込み、隙加工２４を施している。つまり、例えばきゅうりを薄切りしたとき、き ゅうり片は板材１５の面を滑って上方に変位するが、隙加工２４によりきゅうり 片と刀身との間に空気の入り込む隙間が生ずる。なおスリット２３の間に残存す る板片２５を、図３のごとく外側に反らすことが好ましい。

【０００９】 図４は、板材１５において、すでに述べたと同じ構造の係合要素１６，１７を 、刀身部の背側１２と後端２９とに設けたもので、図５は刀身部の背側１２と前 端３３とに形成した実施例である。

【００１０】 図６ないし図８では、板材１５を磁性材料により形成し、磁力によって板材１ ５を刀身部１０に固定させる係合手段について説明した。

【００１１】 図６では、板材における刀身部背側１２と同じ側端３５を、図７のように波形 に曲げ加工３６することにより、隙加工を施す。

【００１３】

【効果】

本考案の調理用具は、包丁刀身部の面に板材で隙加工を施し、刻んだ野菜など が刀身部との間の空気層によって自動的に剥離するようにしたから、従来のよう に、包丁に密着する裁断物を手で除去する時間ロスをなくすことができ、あるい は時間ロスなく一定の厚みで野菜などを裁断できる効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】 側面図

【図２】 前図のＩＩ−ＩＩ線断面図

【図３】 図１におけるＩＩＩ−ＩＩＩ線断面図

【図４】 側面の他の実施例

【図５】 側面の他の実施例

【図６】 側面の他の実施例

【図７】 前図のＶＩＩ−ＶＩＩ線矢視図

【図８】 側面の他の実施例

【符号の説明】

１５−板材 １６，１７−係合手段 ２１−縁 ２３−
スリット ２４−隙加工 ３６−曲げ加工 ３７−端

Claims (6)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 包丁の刀身部の面に添わせて使用する板
   材であって、前記板材は、前記刀身部刃側の側縁全体２
   １が刀身の面に密着すると共に、同板材の、刀身背側１
   ２の面に裁断物が密着しないように隙加工を施す一方、
   前記板材を前記刀身部に固定するための係合手段１６を
   設けた調理用具。
2. 【請求項２】 板材の背側に施した隙加工は、板材１５
   に切り込んだ多数列のスリット２３により形成した請求
   項１に記載の調理用具。
3. 【請求項３】 板材の背側に施した隙加工は、板材１５
   を面方向に波形加工３６して形成した請求項１に記載の
   調理用具。
4. 【請求項４】 板材の背側に施した隙加工は、板材１５
   の面に多数の溝３７を切り込んで形成した請求項１に記
   載の調理用具。
5. 【請求項５】 板材を刀身部に固定するための係合手段
   は、刀身部を両面から挟圧するような固定具２０を前記
   板材の端に設置して形成した請求項１に記載の調理用
   具。
6. 【請求項６】 板材を刀身部に固定するための係合要素
   は、板材を磁性材料によって形成した請求項１に記載の
   調理用具。