JP3013821U - 管継手 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 使用時に、連接する管を予め加丁処理する必
要がなく、完全に連接して密閉固定する効果が得られ
る、管継手を提供すること。 【構成】 本考案の継手の開口部にユニオンナットを設
け、開口内側には環状圧縮部を設け、該環状圧縮部と該
ユニオンナットとの間の収容室に、上述の可塑性を有す
る変形材料で形成した圧縮リング、ガスケット等の部品
を置き入れる。これらの部品を製造するときは、相対的
に互いに異なる円錐面を形成し、かつ円錐面の傾斜角度
による調整上、その傾斜角度は僅かに異なるように設
け、一つ一つを収容室に置いた後、ユニオンナットによ
り締める。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、一種の管継手に関し、特に、使用時に、連接する管を予め加工処理 する必要がなく、完全に連接して密閉固定する効果が得られる、管継手に関する 。

【０００２】

【従来の技術】

従来より、施工現場においては、管と管とを連接する時には、通常、開口部に ねじを切った管継手を使用し、使用時には、予め、管上に管継手とはめあうねじ を切る作業が必要である。この方式の施工上極めて不便な所は、手工方式でねじ を切る場合、時間及び労働力を費やすばかりか、切ったねじの品質が一定せず、 組立てが難しくなるほか、機械でねじを切る場合には、現場に電源を備える必要 があり、かつ施工に使用する機器を現場に搬入する必要があり、不便であった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、まず、一種の構造が簡単で、簡単に使用でき、施工時に管に対して 加工処理を施す必要のない管継手を提供することを課題とする。

【０００４】 本考案は、第２に、従来の管継手の構造をさらに簡単にし、最低のコストで管 と、該管と同じもう一つの管とを連接することができる管継手を提供することを 課題とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

基本的には、本考案は、２種類の方式を採用して、上述の従来の技術における 、管にねじを切る必要を克服する。そのうち一つの方式とは、部品の相対位置の 変化を利用することである。第２には、可塑性による変形を利用することであり 、アルミニウム合金、軟性黒鉛、或いは加熱により軟化、変形する金属材料を応 用することである。

【０００６】 本考案の継手の開口部には、ユニオンナットを設け、開口内側には環状圧縮部 を設け、該環状圧縮部と該ユニオンナットとの間の収容室に、上述の可塑性を有 する変形材料で形成した圧縮リング、ガスケット等の部品を置き入れる。これら の部品を製造するときは、相対的に互いに異なる円錐面を形成し、かつ円錐面の 傾斜角度による調整上、その傾斜角度は僅かに異なるように設ける。故に、一つ 一つを収容室に置いた後、ユニオンナットにより締めるとき、相対位置が変化し 、相互の押し合いを形成し、押圧により最後には密閉状態となす。このように、 加工を施さない管を連結することができ、且つ同時に密閉効果を得る。

【０００７】 或いは、上記スリーブには、ユニオンナットを設けず、該スリーブの開口部を 広口状とし、広口部の内側を二斜面から構成し、該二斜面により挟まれる角を１ ８０度より小さく設け、且つ上斜面の内径を上下の斜面の境界部の内径より小さ く設け、圧縮リングは、内穴を連接したい管を収容できる大きさに設け、該圧縮 リングの外側は、軸方向に対称に設け、中間を三角形の隆起状とし、該外側の最 大直径をスリーブの広口部の開口端内径より小さく設け、ガスケットは内側が収 縮する円錐状とし、該ガスケットの内径は連接したい管を収容できるものとし、 その外径と該スリーブの広口部の開口端内径とを適当に配する。

【０００８】

【作用】

本考案をユニオンナットで締めつける方式とした場合、まず、２本の管の１本 を先にスリーブに差し込み、さらにガスケット及び圧縮リングに差し込み、もう １本の管を、ユニオンナットに差し込んでから座金、及び、上記ガスケットに反 向するように置かれたガスケットに差し込み、その後、該２本の管を対向して接 するように置き、さらにユニオンナットを締める。このとき２つのガスケットと 圧縮リングの円錐面はその傾斜角度が異なるように設けられているため、ユニオ ンナットによる圧縮の下で、相対位置が変化する結果、変形を形成し互いに圧迫 し、究めてよい密閉性を有する固定効果を得る。

【０００９】 本考案をユニオンナットを設けず、スリーブの開口部を広口とした方式とした 場合は、管にガスケット及び圧縮リングを嵌めた後、スリーブの広口部に差し込 み、工具を用いて、ガスケットに加圧して内に押し込み、相対位置を変化させ、 変形により相互圧迫して緊密な状態とし、これにより、密閉固定効果を得る。

【００１０】

【実施例】

図１及び図２に示されるように、本考案は、主に、一つのスリーブ（１）及び その内に置き入れる密閉固定部材（２）から構成する。そのうちスリーブ（１） の一端或いは複数端の開口部（１１）の所には、ユニオンナット（１１１）を設 け、該開口部（１１）の内側に、環状圧縮部（１２）を設ける。該環状圧縮部（ １２）と該ユニオンナット（１１１）の内径は、結合したい管（３）を差し込め るものとする。該ユニオンナット（１１１）と環状圧縮部（１２）の間には一つ の収容室（１３）を形成し、その内に密閉固定部材（２）を置き入れるのに用い る。

【００１１】 上記密閉固定部材（２）は、二つのガスケット（２１）、（２１’）、一つの 圧縮リング（２２）、及び一つの座金（２３）から構成する。ガスケット（２１ ）は円錐状とし、その外径の大きい方の一端は上記スリーブ（１）の内径に組み 合わせるのに適するように設け、その内径は結合したい管（３）より僅かに大き く設ける。圧縮リング（２２）は、その末端の開口部を内に収縮する円錐状とし 、その外径は上記スリーブ（１）の内径に組み合わせるのに適するように設け、 内穴は、結合したい管（３）よりも僅かに大きく設ける。また、上記座金（２３ ）は、通常の締結に供される、一種の緩衝部品である。

【００１２】 図２及び図３に示されるように、操作時は、まず、２本の管（３）の内、１本 を先にスリーブ（１）に差し込み、さらにガスケット（２１）及び圧縮リング（ ２２）に差し込む。もう１本の管（３）は、まずユニオンナット（１１１）に差 し込んでから座金（２３）及び、上記ガスケット（２１）と反向するように置か れたもう一つのガスケット（２１’）に差し込み、その後、該２本の管（３）を 対向するように接する。さらにユニオンナット（１１１）を締める。このときガ スケット（２１）、（２１’）と圧縮リング（２２）の円錐面はその傾斜角度が 異なるように設けられているため、ユニオンナット（１１１）の圧迫の下で、相 対位置が変化する結果、変形を形成し圧迫して締めつけ、究めてよい密閉性を有 する固定効果を得る。

【００１３】 図４及び図５に示されるのは、以上の実施例と同じ原理を応用した実施例であ る。そのうち、スリーブ（４）の開口部は、口の広い広口部（４１）とし、該広 口部（４１）の内側は、２斜面状とし、この２斜面間に挟まれた角を１８０度よ り小さく設け、且つ上斜面（４１１）の内径は上斜面（４１１）と下斜面（４１ ２）の接する部分の内径より小さく設け、その内に密閉固定部材（５）を置く。 該密閉固定部材（５）は、ガスケット（５１）と圧縮リング（５２）から構成す る。

【００１４】 該圧縮リング（５２）は、その内穴は、連接したい管（３）を収容できるもの とし、その外側は軸方向に対称な構造とし、すなわち、中間は三角形の隆起状と し、その外側の最大直径、即ち三角形の隆起の最頂端の外形は、スリーブ（４） の広口部（４１）の開口端内径より小さく設ける。

【００１５】 該ガスケット（５１）の内側は内に向かって収縮する円錐形状とし、内径は、 連接したい管（３）を収容できるものとし、その外径とスリーブ（４）の広口部 （４１）の最大内径とを適当に配する。

【００１６】 図５及び図６に示されるように、組立時には、管（３）にガスケット（５１） 及び圧縮リング（５２）を嵌めた後、スリーブ（４）の広口部（４１）に差し込 み、工具を用いて、ガスケット（５１）に加圧して内に押し込み、相対位置を変 化させ、変形により相互圧迫して緊密な状態とし、これにより、密閉固定効果を 得る。

【００１７】 上述のガスケット（２１）、（５１）、圧縮リング（２２）、（５２）は、そ れぞれ可塑性を有して変形するアルミニウム合金、軟性黒鉛、加熱により変形、 軟化する全属材料或いはその他適当な材料より製造する。且つガスケット（２１ ）、（５１）及び圧縮リング（２２）、（５２）上に設ける円錐面の最末端部は 、任意で水平方向のフランジ（２１１）、（５１１）としてもよい。図１及び図 ５に示されるように、この部分は接合時、圧迫の動作に従い、明らかに変形を生 じ、接合効果をさらに良くするものである。スリーブ（１）、（４）は、図７及 び図８に示されるように、両側の管、あるいは３方以上の管の継手方式に、或い は従来の管継手と組み合わせて（図９）、或いは管にねじを切る方式と組み合わ せても実施でき、このときは上述のスリーブ（１）、（４）のもう一端にそれぞ れ従来の管継手、或いは管と直接はめあうねじを設ける。

【００１８】

【考案の効果】

本考案は、まず、一種の構造が簡単で、簡単に使用でき、施工時に管に対して 加工処理を施す必要がなく、安定した密着固定効果が得られる管継手を提供する ことができる。

【００１９】 本考案は、第２に、従来の管継手の構造をさらに簡単にし、最低のコストで管 と、該管と同じ別の管を連接することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の分解斜視図である

【図２】本考案の組立後の部分断面図である。

【図３】本考案の操作方法を示す、部分断面図である。

【図４】本考案の第２実施例の分解斜視図である。

【図５】本考案の第２実施例の組立後の部分断面図であ
る。

【図６】本考案の第２実施例の操作方法を示す、部分断
面図である。

【図７】本考案の第３実施例を示す、部分断面図であ
る。

【図８】本考案の第４実施例を示す、斜視図である。

【図９】本考案を、従来の継手と組み合わせる実施例の
斜視図である。

【符号の説明】

（１）スリーブ （１１）開口部 （１１１）ユニ
オンナット （１２）環状圧縮部 （１３）収容室 （２）密閉
固定部材 （２１）ガスケット （２１１）フランジ （２
１’）ガスケット （２２）圧縮リング （２３）座金 （３）管
（４）スリーブ （４１）広口部 （４１１）上斜面 （４１２）下
斜面 （５）密閉固定部材 （５１）ガスケット （５１
１）フランジ （５２）圧縮リング

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 一種の管継手であり、単一で、或いは両
   側の、或いは三方以上の管継手上に実施される構造であ
   り、主に、一つのスリーブとその内に置かれる密閉固定
   部材から構成し、 そのうち、該スリーブは、その一端或いは一端以上の開
   口部の所にユニオンナットを設け、開口内側に、環状圧
   縮部を設け、該環状圧縮部と該ユニオンナットの内径
   は、結合したい管を差し込める大きさに設け、該環状圧
   縮部と該ユニオンナットの間に一つの収容室を形成して
   その内に上記密閉固定部材を置き入れるのに供するもの
   であり、 上記密閉固定部材は、一つのガスケットと、一つの圧縮
   リングと、一つの座金から構成し、そのうちガスケット
   は円錐状とし、その外径の大きい方の一端と上記スリー
   ブの内径を適当に配し、該ガスケットの内径は、結合し
   たい管の外径よりも僅かに大きく設け、上記圧縮リング
   は、その開口部を内に収縮して円錐状とし、その外径と
   該スリーブとを適当に配し、該圧縮リングの内径は結合
   したい管より僅かに大きく設け、上記座金は、一般の座
   金とし、 上述のスリーブ及び密閉固定部材から構成する管継手で
   あって、取付け時に管を加工する必要がなく、直接緊密
   に連結させることを特徴とする、管継手。
2. 【請求項２】 スリーブには、ユニオンナットを設け
   ず、該スリーブの開口部を広口状とし、広口部の内側を
   二斜面から構成し、該二斜面により挟まれる角を１８０
   度より小さく設け、且つ上斜面の内径を上下の斜面の境
   界部の内径より小さく設け、圧縮リングは、内穴を連接
   したい管を収容できる大きさに設け、該圧縮リングの外
   側は、軸方向に対称に設け、中間を三角形の隆起状と
   し、該外側の最大直径をスリーブの広口部の開口端内径
   より小さく設け、ガスケットは内側が収縮する円錐状と
   し、該ガスケットの内径は連接したい管を収容できるも
   のとし、その外径と該スリーブの広口部の開口端内径と
   を適当に配する、請求項１に記載の管継手。
3. 【請求項３】 圧縮リング及びガスケットの円錐面の最
   末端は、水平方向のフランジとする、請求項１または請
   求項２に記載の管継手。
4. 【請求項４】 短く切断して単一方式で実施され、その
   もう一端は、従来の管継手或いは管と連接するねじ山を
   設ける、請求項１または請求項２に記載の管継手。