JP3013537U - Ｉｖチューブセット用のフレキシブルクランプ - Google Patents

Ｉｖチューブセット用のフレキシブルクランプ

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JP3013537U
JP3013537U JP1995000034U JP3495U JP3013537U JP 3013537 U JP3013537 U JP 3013537U JP 1995000034 U JP1995000034 U JP 1995000034U JP 3495 U JP3495 U JP 3495U JP 3013537 U JP3013537 U JP 3013537U
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tube
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スタンフォード・クリントン・ストーン
ジョン・アレン・ハワード・ジュニア
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ミネソタ マイニング アンド マニュファクチャリング カンパニー
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 使用容易であって、チューブが注入ポンプか
ら取り外されたときに、チューブを自動的に閉じて流体
の流れを防止するとともに、閉状態において両クランプ
アームが安定する構成のクランプアームを提供する。 【構成】 一対のクランプアーム２６,２８間に、第１
部位３１と第２部位３２を含むスロット３０を有する。
第２部位３２は第１部３１より幅寸法が小さい。クラン
プアームが閉位置にあって、かつチューブ２２が第２部
位３２にあるとき、チューブ内の流体の流れが阻止され
る。各アームの先端部には突出部５６Ａ，５８Ａと凹部
５６Ｂ，５８Ｂとを備えており、アームが閉じられたと
き、それらの突出部と凹部とが圧入嵌合して、両アーム
に歪みのない安定な状態が得られる。

Description

【考案の詳細な説明】
【０００１】
【技術分野】
本考案は、一般に、患者に流体を制御しながら投与するためのＩＶチューブセ ットに関し、特に、チューブが注入ポンプから外されたときに、ＩＶチューブ内 の流体の流れを防止するようにした流出防止システムおよびフレキシブルクラン プに関する。
【０００２】
【従来の技術】
注入ポンプは、一般に、危険性のある薬剤を含む流体を患者に対して高精度で 制御しながら投与するために使用される。２、３年前までは、流体の自由な流れ すなわち流体の流出を防ぐために、チューブを注入ポンプより取り外す前に、ロ ーラクランプを閉位置の方向に動かしてＩＶチューブ内の流体の流れを停止して いた。流体の自由な流れ又は流体の流出は、流体が注入ポンプによる制御を受け ずにＩＶチューブ内を自由に速く流れるという好ましくない現象である。このよ うなローラクランプは、手動で閉位置の方向に動かされたときのみ流体の自由な 流れを防ぐという意味で効果的であって、ローラクランプが開状態になれば、流 体の自由な流れ又は流体の流出が生ずることになる。そのため、自動流出防止シ ステムが近年提供されている。このシステムにおいては、ポンプのオペレータが ローラクランプすなわちスライドクランプを閉じることに気が付くかどうかに関 係なく、流体の流出が防止される。
【０００３】 流出防止システムの好ましい一例が米国特許第５,０１７,１９２号明細書に 記載されている。このシステムにおいては、幅寸法が可変であるスロットを形成 する複数のクランプアームを備えたフレキシブルクランプが採用されている。こ れらのクランプアームは、流体の流れを止めるためにＩＶチューブの内腔を閉じ る閉位置に向けて付勢されている。注入ポンプの運転中に、該注入ポンプ内のク ランプ開口ウエッジがクランプアームを開位置に向けて押し広げ、これにより、 ＩＶチューブの内腔が開かれて流体が流れるようになる。この流出防止システム は成功しており、流体の流出を容易に防止できるものである。
【０００４】 米国特許第４,５８５,４４１号明細書には他の方法が記載されている。これに よれば、チューブ内を流れる流体の流れが停止されない限りＩＶセットの取り外 しができないようにした連結構造が示されている。注入ポンプがＩＶセットの取 り外しを許容する前に、ポンプのオペレータは手動でクランプを閉じてチューブ 内の流体の流れを停止しなければならない。
【０００５】 欧州特許公開第０ ５１０ ８８１号公報には、注入ポンプのための流出防止 システムが開示されていて、その中ではフレキシブルスプリングクリップについ て記載されている。このクリップは、特に、米国特許第４,２３６,８８０; ４, ２７７,２２６; ４,３２２,２０１; ４,３８２,７５３; ４,３９１,６００; ４, ４１０,３２２号各明細書に記載されたタイプのポンプカセットと共に用いられ る。
【０００６】 他の方法によれば、スライドクランプが採用されていて、このスライドクラン プにより、クランプを閉じることなくＩＶセットを取り外すという危険性を低減 もしくは防止するようになっている。米国特許第４,５８６,６９１; ４,６８９, ０４３; ４,８１８,１９０号各明細書には、スライドクランプを採用することに ついて記述されており、このスライドクランプにより、ＩＶセットを注入ポンプ から取り外す際に流体の流出が生じないようにしている。
【０００７】 米国特許第４,９４４,４８５号明細書には、回動自在にヒンジ結合されると共 にＩＶチューブのセグメントをクランプするように付勢された一対のクランプ部 材を備えたクランプについて述べている。このクランプも、また、開位置におい てクランプをラッチするためのラッチを備えている。
【０００８】
【考案の要旨】
本考案は、チューブが注入ポンプより外されるときに、ＩＶチューブ内の流体 の流れを防止するようにした流出防止システムおよび新規構成のフレキシブルク ランプを提供する。このシステムおよび新規構成のフレキシブルクランプは、使 用が容易であって、かつチューブが注入ポンプより取り外されたときに、ＩＶチ ューブを自動的に閉じて流体の流れを停止するように構成している。
【０００９】 本考案のフレキシブルクランプは、ＩＶチューブを受け入れるためのスロット を構成する大略細長形状の一対のクランプアームと、両クランプアームを閉位置 に向けて弾力的に付勢する付勢手段とを備えている。そして、両クランプアーム が閉位置にあるときには、ＩＶチューブが両クランプアーム間で絞られることに より、ＩＶチューブの内腔が閉じられて、液体の流れが阻止される。両クランプ アームは、付勢手段の付勢力に抗して開位置に向けて動くことができ、開位置に おいては、両クランプアームは閉位置の場合に比較して互いに広がっていて、Ｉ Ｖチューブの内腔が開られて、ＩＶチューブの内腔内の流体の流れが生じる。両 クランプアーム、また、自由端を有しており、該各自由端は、各クランプアーム が閉位置と開位置との間で動くとき、互いに相対的に動くようになっている。各 クランプアームの各自由端のほぼ近傍には、互いに協働するアライメント手段を 備えている。各アライメント手段は他方のクランプアームのアライメント手段と 協働するようになっており、両クランプアームが閉位置にあるとき、各クランプ アームの各自由端を合致させることにより、閉位置にある各クランプアームの歪 みを防止するようにしたことを特徴としている。
【００１０】 上記クランプアームは、好ましくは、該クランプアームが上記閉位置と開位 置との間で移動するところの移動平面を有している。上記両アライメント手段は 各クランプアームの各自由端に相補関係の組み合わせ構造を有し、これらの組み 合わせ構造により、クランプアームが閉位置に動かされるとき互いに組み合わさ れ、これにより、各クランプアームの各自由端が上記クランプアームの移動面か ら外れることを防止する。最も好ましくは、相補関係にある上記組み合わせ構造 は、各クランプアームに形成した相補関係にある突出部および凹部よりなり、一 方のクランプアームの突出部および凹部が、他方のクランプアームの突出部およ び凹部と対照となる雄構造又は雌構造を構成する。
【００１１】 最も好ましくは、相補関係にある上記組み合わせ構造は、各クランプアームに 相補関係にある突出部および凹部よりなり、上記両クランプアームが上記閉位置 にあるとき、一方のクランプアームの突出部が他方のクランプアームの上記凹部 に密に嵌合し、それにより、各クランプアームの自由端がクランプアームの上記 表面から外れることを防止する。
【００１２】 また、好ましくは、上記クランプアームが上記閉位置にあるときに、上記クラ ンプアームの上記組み合わせ構造は互いに圧入嵌合される。
【００１３】 本考案は、また本考案の上記フレキシブルクランプを組み込んだチューブセッ トを提供する。
【００１４】 このチューブセットにおいては、ＩＶチューブは外径を有し、また、各上記各 クランプアームにより構成される上記スロットは幅寸法が可変なスロットであっ て、ＩＶチューブはそのスロットに沿って第１部位と第２部位との間で移動でき るようになっている。第１部位においては、スロットの幅寸法は相対的に広く構 成されていて、クランプがＩＶチューブの長手方向に沿って位置決めが可能であ る一方、ＩＶチューブの上記外径以下に寸法構成されていて、それにより、フレ キシブルクランプがＩＶチューブに沿った長手方向の位置に保持されるようにな っている。第２部位においては、両クランプアームがＩＶチューブの内腔を閉じ て流体の流れを止める閉状態においては、スロットの幅寸法が、通常、クランプ アームの第１部位におけるスロットの幅寸法より、通常、小さい。
【００１５】 最も好ましくは、上記スロットの広幅部位の幅寸法はＩＶチューブの外径寸法 より僅かに小さく寸法構成して、流体の流れを止めるためにＩＶチューブの内腔 を閉じることなく、ＩＶチューブに沿った所定の位置にフレキシブルクランプを 保持できるようにするのがよい。
【００１６】 さらに本考案によれば、上記フレキシブルクランプは、注入ポンプおよびＩＶ チューブセットを含む流出防止システム内に組み込まれる。
【００１７】 本考案の他の特徴は実施例の説明より明らかとなるであろう。
【００１８】
【実施例】
以下に、添付図面に示した本考案の実施例を詳細に説明する。
【００１９】 図において、特に図１,２において、本考案に係るフレキシブルクランプの全 体を参照番号２０で示している。このフレキシブルクランプ２０は米国特許第５ ,０１７,１９２号に示されておりかつ成功を収めているフレキシブルクランプの 改良である。この米国特許第５,０１７,１９２号は参照文献として本明細書の一 部をなしている。このフレキシブルクランプ２０は、特に、上記米国特許第５, ０１７,１９２号に述べられた流出防止システムに適用できるようになっていて 、患者に対する流体の流量を制御するための注入ポンプ２４からＩＶチューブ２ ２を取り外したときに、ＩＶチューブ２２を通って液体が流出するという好まし くない事態を防止する。
【００２０】 上記ＩＶチューブ２２および注入ポンプ２４も、また、以下の特許および意匠 特許に記載された代表的タイプのものであることが好ましい。すなわち、これら の特許および意匠特許は、米国特許第４,２３６,８８０; ４,２７７,２２６; ４ ,３２２,２０１; ４,３８２,７５３; ４,３９１,６００; ４,４１０,３２２; ５ ,０１７,１９２; ５,１０３,２１４; ５,２０３,９４３; ５,２４２,４０７号明 細書、および１９９２年７月２３日に出願された米国意匠特許出願第Ｄ−０７／ ９１７,６１１号、およびＰＣＴ国際公開第ＷＯ９３／１０８３５号公報、およ び欧州特許公開第０ ６０２ ３９３号公報である。それらの注入ポンプ２４は ＩＶチューブ２２と共に使用されるようになっていて、ポンプカセット(図示せ ず)を有している。このポンプカセットは、圧力室を構成する可撓性壁面を有し ており、その壁面は、ＩＶチューブを流れる液体の流れを制御するように圧縮さ れる。このタイプの注入ポンプは、アメリカ合衆国ミネソタ州セントポールに住 所を有するミネソタ・マイニング・アンド・マニファクチュアリング・カンパニ ー社により販売されている。
【００２１】 上記注入ポンプ２４は、変形例として、「リニア型ぜん動ポンプ」と一般に呼ば れているタイプのものであってもよい。すなわち、ＩＶチューブ内を流れる流体 を制御するためにすなわちポンプ送りするために、ＩＶチューブの直線部分を選 択的に絞るタイプのポンプであってもよい。いずれにせよ、この注入ポンプ２４ は、患者投与用のＩＶチューブ２２内を流れる流体の流れを制御する。
【００２２】 米国特許第５,０１７,１９２号明細書に開示されたクランプと同様であるが、 図１,２に示すように、フレキシブルクランプ２０は一対のクランプアーム２６, ２８を備えている。この一対のクランプアーム２６,２８は幅寸法が可変である スロット３０を形成している。ＩＶチューブ２２は、第１部位３１と第２部位３ ２との間で、幅寸法可変のスロット３０に沿って移動できる。第１部位３１にお いては、スロット３０の幅寸法は、フレキシブルクランプ２０がＩＶチューブ２ ２に沿って縦方向で位置決めされ得るに十分な寸法である。一方、第２部位３２ においては、スロット３０の幅寸法は、通常、第１部位３１におけるスロット３ ０の幅寸法より小さくしている。
【００２３】 フレキシブルクランプ２０は、クランプアーム２６,２８が閉状態となるよう に、弾力的に付勢されている。この閉状態においては、図１０の１１−１１線の ところの第２部位で、ＩＶチューブ２２は絞られて、ＩＶチューブ２２の内腔が 閉じて、液体の流れが阻止される。このような弾力的な付勢力をクランプアーム ２６,２８に与えるために、例えば米国特許第５,０１７,１９２号明細書に述べ られたタイプの弾性スプリングを使用できる。クランプアーム２６,２８は、注 入ポンプ２４内に備えられたクランプ開口用ウエッジ３４(図１３参照)を用いる ことにより、フレキシブルクランプ２０の弾力的付勢力に抗して動かして開状態 にすることができる。この開状態では、ＩＶチューブ２２の内腔は開かれて、流 体が流れることができる。クランプアーム２６,２８が閉状態と開状態との間で 動かされると、それらの自由端３６,３８は相対的に動くことができる。
【００２４】 フレキシブルクランプ２０は、好ましくは、ボディ２０と、ほぼＵ字形状の弾 性スプリングとを備えている。ボディ２０は、ＡＢＳ樹脂のような熱可塑性樹脂 又は合成樹脂で構成している。また、弾性スプリングは、図示していないが米国 特許第５,０１７,１９２号明細書に記述されているものであって、クランプアー ム２６,２８を閉状態に付勢している。フレキシブルクランプ２０のボディは、 ヒンジ部４０を有しており、このヒンジ部４０はスロット３０の内端４２を形成 している。クランプ２０のクランプアーム２６,２８はヒンジ部４０から外方向 に（図１，２において左方向に）延在しており、その終端は自由端３６,３８で ある。スロット３０の外端４４はこれらの自由端３６,３８により構成される。 クランプアーム２６,２８の自由端３６,３８は内方向に向けて、すなわちスロッ ト３０およびそのヒンジ部４０に向けて、テーパーが形成されており、クランプ 開口用ウエッジ３４を、クランプアーム２６,２８間に形成されるスロット３０ の外端４４内に案内するようになっている。
【００２５】 クランプアーム２６,２８は、スロット３０の内端４２とそれらの自由端３６, ３８との間に、好ましくはほぼ自由端３６,３８の近傍に、内面部を有している 。この内面部は第１部位(広幅部位)３１を形成している。スロット３０の内端４ ２は通常第２部位３２に近接している。そして、クランプアーム２６,２８のヒ ンジ部４０に近い部分は第２部位(狭小部位)３２としての開口領域を形成してい る。スロット３０はクランプ２０の縦方向すなわち軸方向を決定している。
【００２６】 クランプ２０には、該クランプ２０の両側部から外側に延在する突出部４５, ４６のような止め手段を設けることができる。突出部４５,４６は、注入ポンプ ２４内の細長通路４８(図１３参照)内へのクランプ２０の挿入量を第１の設定距 離に制限するものである。そのとき、第１部位３１と第２部位３２はクランプ２ ０の軸方向に沿って互いに離れている。第２の設定距離は第１の設定距離と実質 的に等しい。換言すれば、これらの突出部４５,４６は、好ましくは、クランプ アーム２６,２８の自由端３６,３８から、第１および第２部位３１,３２を隔て ている距離に実質的に等しい距離だけ離れている。ポンプアセンブリ５２のカセ ット収納ブロック５０は壁面５４を含んでいる。この壁面５４は、クランプ２０ が通路４８内に挿入されるとき、ＩＶチューブ２２が通路４８内に移動すること を実質的に防ぐ。その結果、クランプ２０が通路４８内に第１の設定距離のとこ ろまで手作業で挿入されたときに、ＩＶチューブ２２は第１部位３１から第２部 位３２に壁面５４によって移動せしめられる。
【００２７】 米国特許第５,０１７,１９２号明細書に記載されているクランプと異なって、 本実施例では、新規な構成のアライメント手段５６,５８をクランプアーム２６, ２８の自由端３６,３８のところに設けている。各クランプアーム２６又は２８ の各アライメント手段５６,５８は、他方のクランプアーム２８又は２６のアラ イメント手段５８又は５６と協働して、クランプアーム２６,２８が閉状態にな るとき、各クランプアーム２６,２８の自由端３６,３８を相互に合致させること ができる。互いに協働関係のアライメント手段５６,５８は、クランプアーム２ ６,２８が閉状態にあるとき、クランプアーム２６,２８の歪みを防止するもので ある。
【００２８】 クランプアーム２６,２８は、それらが閉状態と開状態の間で移動するところ の移動平面をもっている。この移動平面は図１,２における平面に沿っている。
【００２９】 図４〜７に最もよく示すように、好ましくは、これらのアライメント手段５６ ,５８は、クランプアーム２６,２８の自由端３６,３８にほぼ近い位置に構成し た相補関係になる組み合わせ構造５６,５８よりなる。組み合わせ構造５６,５８ は、クランプアーム２６,２８が閉状態になるとき組み合わされて、その結果、 クランプアーム２６,２８の自由端３６,３８がクランプアーム２６,２８の移動 面から外れて歪むことが防止される。
【００３０】 組み合わせ構造５６,５８は、例えば、各クランプアーム２６,２８に備えられ た、相補関係にある突出部および凹部５６Ａ,５６Ｂ,５８Ａ,５８Ｂよりなる。 一方のクランプアーム２６又は２８の突出部および凹部５６Ａ,５６Ｂ又は５８ Ａ,５８Ｂは、他方のクランプアーム２８又は２６の突出部および凹部５８Ａ,５ ８Ｂ又は５６Ａ,５６Ｂと対照の雄構造又は雌構造５６又は５８を構成している 。すなわち、クランプアーム２６,２８が閉状態となったときに、いずれか一方 のクランプアーム２６又は２８の突出部５６Ａ又は５８Ａが他方のクランプアー ム２８又は２６の凹部５８Ｂ又は５６Ｂ内に密にはまり込むことにより、クラン プアーム２６,２８の各自由端３６,３８がクランプアーム２６,２８の移動面か ら外れて歪むようなことがないようにしているのである。
【００３１】 最も好ましくは、各クランプアーム２６,２８のこれらの組み合わせ構造５６, ５８は、クランプアーム２６,２８が閉状態にあるときに、互いに圧入係合とな ることが最も好ましい。最良の形態は、十分に強力な弾力的を有する金属製のＵ 字型スプリングを用いることにより達成できる。ほぼＵ字状のスプリング(図示 せず)をフレキシブルクランプ２０の所定位置に保持するための構造を図９に詳 しく示している。
【００３２】 図６,７に、突出部および凹部５６Ａ,５６Ｂ,５８Ａ,５８Ｂの好ましい構成を 図示している。図示した突出部５６Ａ,５８Ａは、好ましくは、図５に示すよう にフレキシブルクランプ２０をその端面側から見たとき、実質的に平坦な形状を している。実質的に平坦な形状を有する突出部はフレキシブルクランプ２０の実 質的に両面間に延在しているので、クランプ開口用ウエッジ３４が各突出部５６ Ａ,５８Ａに挿入されて、それらのクランプアーム２６,２８がその開状態に保持 されるとき、クランプアーム２６,２８の歪みが防止されて安定することになる 。
【００３３】 また、米国特許第５,０１７,１９２号明細書に記載されたフレキシブルクラン プと異なって、幅寸法が可変であるスロット３０の広幅部位３１はＩＶチューブ ２２の外径寸法と同じかあるいは僅かに小さい寸法としている。従って、ＩＶチ ューブ２２がクランプ２０に沿った第１部位３１のところにあるときに、広幅部 位３１はＩＶチューブ２２と摩擦接触してフレキシブルクランプ２０をＩＶチュ ーブ２２に沿って直線方向すなわち長手方向に保持することができる。例えば、 スロット３０の広幅部位３１は約０．１２５in．(３．２mm)の幅寸法であり、ま た、ＩＶチューブ２２の外径寸法は約０．１６２in．(４．１mm)とすることがで きる。このように構成すれば、フレキシブルクランプ２０をＩＶチューブ２２に 沿って直線方向に又は長手方向に半永久的に位置せしめることが可能となると共 に、ＩＶチューブ２２に関して半径方向所定の向きに維持することも可能となる 。フレキシブルクランプ２０をＩＶチューブ２２に対して長手方向および半径方 向の位置決めを維持すれば、ＩＶチューブセット２２を注入ポンプ２４に接続す るときに、注入ポンプ２４のクランプ収納通路４８に対してフレキシブルクラン プ２０を一致させやすくなると共に、フレキシブルクランプ２０をクランプを収 納通路４８内に挿入しやすくなる。
【００３４】 また、スロット３０の狭小部位３２は若干角度をもって成形されている。すな わち、スロット３０の狭小部位３２が、フレキシブルクランプ２０が閉状態にあ るとき、その長手方向に沿ってギャップがほぼ一定になるようになっているので ある。 作 用 上記したこと以外のフレキシブルクランプ２０の作用は、米国特許第５,０１ ７,１９２号明細書に記載されたクランプの作用に類似している。このフレキシ ブルクランプ２０は、患者に対する投与のために液体をポンプ送りするところの 通路を有するＩＶチューブセット２２と共に用いられる。
【００３５】 ＩＶチューブセット２２の所定部分、例えばポンプカセット、を注入ポンプ２ ４のポンプアセンブリ内に位置決めする。そうすれば、所定のポンプ手段はポン プカセットに作用して流体をＩＶチューブ２２内にポンプ送りすることができる 。また、フレキシブルクランプ２０は注入ポンプ２４内のクランプ収納通路４８ 内に挿入される。新規の構成のこのフレキシブルクランプ２０は、ＩＶチューブ ２２がスロット３０沿いの第１部位３１内にある場合であっても、ＩＶチューブ ２２沿いに長手方向および半径方向の位置が保持されるので、フレキシブルクラ ンプ２０は、オペレータの調整を必要することなく、クランプを収納通路４８内 に挿入されるべき所定の位置に位置決めされる。しかしながら、もしフレキシブ ルクランプ２０が正しく位置決めされていないならば、そのフレキシブルクラン プ２０はＩＶチューブ２２に沿って半径方向に移動させてその位置を調整するこ とができる。次いで、ドア６０のような解除可能な保持手段が閉じられて、注入 ポンプ２４の運転中にＩＶチューブセット２２およびフレキシブルクランプ２０ を保持する。
【００３６】 ドアラッチ６２がラッチ位置に動かされたときに(図１２参照)、解除可能なク ランプ開口用ウエッジ３４がフレキシブルクランプ２０のクランプアーム２６, ２８を分離して、クランプアーム２６,２８をその閉位置から開位置へ動かして 、ポンプアセンブリの運転中、ＩＶチューブ２２内に流体を流動させる。ドアラ ッチ６２がラッチされるか又はラッチ解除されたとき、クランプ開口用ウエッジ ３４はクランプ収納通路４８内に収納されたフレキシブルクランプ２０に対して 無負荷位置と運転位置との間を移動する。すなわち、無負荷位置においては、ク ランプ開口用ウエッジ３４は、フレキシブルクランプ２０のクランプアーム２６ ,２８を開状態に保持しない。一方、運転位置においては、クランプ開口用ウエ ッジ３４はフレキシブルクランプ２０のクランプアーム２６,２８をその開位置 に動かしてクランプアーム２６,２８を開状態に保持する。
【００３７】 ＩＶチューブセット２２をポンプ２４から取り外すためには、ドアラッチ６２ はラッチ解除され、それにより、クランプ開口用ウエッジ３４をクランプ収納通 路４８に対してフレキシブルクランプ２０から遠ざかる方向に移動させる。そう すれば、フレキシブルクランプ２０は閉状態に戻る。次いで、ドア６０が開られ て、ＩＶチューブセット２２(ＩＶチューブ２２およびフレキシブルクランプ２ ０)が注入ポンプ２４から外される。この時、ＩＶチューブ２２の内腔は、クラ ンプアーム２６,２８がその第２部位３２のところでチューブ２２をクランプす ることにより、閉じられている。その結果、標準ローラクランプ(図示せず)が閉 じられているかどうかに無関係に、ＩＶチューブセットの取り外し中および取り 外し後、チューブ２２からの流出が防止される。
【００３８】 上に本考案の一実施例を説明したが、本考案は上記実施例に限定されるもので はなく、その他種々の態様で実施できることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本考案に係るフレキシブルクランプの拡大平
面図である。
【図２】 図１のフレキシブルクランプの拡大底面図で
ある。
【図３】 図２の３−３線断面図である。
【図４】 図１〜３のフレキシブルクランプのクランプ
アームの自由端を示す拡大図である。
【図５】 図４のクランプアームの自由端の端面図であ
る。
【図６】 図４の６−６線断面図であって、図１〜５の
フレキシブルクランプのクランプアームの自由端に隣接
する組み合わせ構造を示している。
【図７】 図４の７−７線断面図であって、図６に示し
た組み合わせ構造と合致する他方のクランプアームの自
由端に隣接して設けた組み合わせ構造を示している。
【図８】 図２の８−８線断面図である。
【図９】 図２の９−９線断面図である。
【図１０】 図１〜９のスロット巾可変のフレキシブル
クランプの概略図である。
【図１１】 図１０の１１−１１線拡大断面図であっ
て、上記スロット幅不変のスロットを詳細に示してい
る。
【図１２】 図１〜１１のフレキシブルクランプを採用
した流出防止システムを組み入れた注入ポンプの斜視図
である。
【図１３】 図１２の１３−１３線断面図であって、図
１〜１１のフレキシブルクランプを示している。
【符号の説明】
２０…フレキシブルクランプ(ボディ） ２１…弾性スプリング ２２…ＩＶチューブ（ＩＶチューブセット) ２４…注入ポンプ ２６,２８…クランプアーム ３０…スロット ３１…第１部位(広幅部位) ３２…第２部位(狭小部位) ３４…クランプ開口用ウエッジ ３６,３８…自由端 ４０…ヒンジ部 ４２…内端 ４４…外端 ４５,４６…突出部 ４８…通路 ５０…カセット収納ブロック ５２…ポンプアセンブリ ５４…壁面 ５６,５８…アライメント手段(組み合わせ構造) ５６Ａ,５８Ａ…突出部 ５６Ｂ,５８Ｂ…凹部 ６０…ドア ６２…ドアラッチ
フロントページの続き (72)考案者 ジョン・アレン・ハワード・ジュニア アメリカ合衆国55144−1000ミネソタ州セ ント・ポール、スリーエム・センター（番 地の表示なし)

Claims (8)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項１】 ＩＶチューブ(２２)を受け入れるための
    スロット(３３)を構成する大略細長形状の一対のクラン
    プアーム(２６,２８)と、両クランプアーム(２６,２８)
    を閉位置に向けて弾力的に付勢する付勢手段とを備え、
    両クランプアーム(２６,２８)が閉位置にあるときに
    は、ＩＶチューブ(２２)が両クランプアーム(２６,２
    ８)間で絞られることにより、ＩＶチューブ(２２)の内
    腔が閉じられて、液体の流れが阻止され、また、両クラ
    ンプアーム(２６,２８)は、付勢手段の付勢力に抗して
    開位置に向けて動くことができ、開位置においては、両
    クランプアーム(２６,２８)は閉位置の場合に比較して
    互いに広がっていて、ＩＶチューブ(２２)の内腔が開ら
    れて、ＩＶチューブ(２２)の内腔内の流体の流れが生
    じ、さらに、両クランプアーム(２６,２８)は、自由端
    (３６,３８)を有しており、該各自由端(３６,３８)は、
    各クランプアーム(２６,２８)が閉位置と開位置との間
    で動くとき、互いに相対的に動くようになっている、Ｉ
    Ｖチューブ(２２)用のフレキシブルクランプにおいて、 各クランプアーム(２６,２８)の各自由端(３６,３８)の
    ほぼ近傍に互いに協働するアライメント手段(５６,５
    ８)を備え、各アライメント手段(５６,５８)は他方のク
    ランプアーム(２６,２８)のアライメント手段(５８)又
    は(５６)と協働するようになっており、両クランプアー
    ム(２６,２８)が閉位置にあるとき、各クランプアーム
    (２６,２８)の各自由端(３６,３８)を合致させることに
    より、閉位置にある各クランプアーム(２６,２８)の歪
    みを防止するようにしたことを特徴とするフレキシブル
    クランプ。
  2. 【請求項２】 上記クランプアーム(２６,２８)は、該
    クランプアームが上記閉位置と開位置との間で移動する
    ところの移動平面を有しており、上記両アライメント手
    段(５６,５８)は各クランプアーム(２６,２８)の各自由
    端(３６,３８)に相補関係の組み合わせ構造(５６Ａ,５
    ６Ｂ,５８Ａ,５８Ｂ)を有し、これらの組み合わせ構造
    により、クランプアーム(２６,２８)が閉位置に動かさ
    れるとき互いに組み合わされ、これにより、各クランプ
    アーム(２６,２８)の各自由端(３６,３８)が上記クラン
    プアームの移動面から外れることを防止するようにした
    ことを特徴とする請求項１記載のフレキシブルクラン
    プ。
  3. 【請求項３】 相補関係にある上記組み合わせ構造(５
    ６,５８)は、上記各クランプアーム(２６,２８)に形成
    した相補関係の突出部および凹部(５６Ａ,５６Ｂ,５８
    Ａ,５８Ｂ)よりなり、一方のクランプアーム(２６)の突
    出部および凹部(５６Ａ,５６Ｂ)が、他方のクランプア
    ーム(２８)の突出部および凹部(５８Ａ,５８Ｂ)と対照
    となる雄構造又は雌構造を構成することを特徴とする請
    求項２記載のフレキシブルクランプ。
  4. 【請求項４】 相補関係にある上記組み合わせ構造(５
    ６,５８)は、上記各クランプアーム(２６,２８)に形成
    した相補関係にある突出部および凹部(５６Ａ,５６Ｂ,
    ５８Ａ,５８Ｂ)よりなり、上記両クランプアーム(２６,
    ２８)が上記閉位置にあるとき、一方のクランプアーム
    (２６,２８)の突出部(５６Ａ)又は(５８Ａ)が他方のク
    ランプアーム(２８)又は(２６)の上記凹部(５８Ｂ)又は
    (５６Ｂ)に密に嵌合し、それにより、各クランプアーム
    (２６,２８)の自由端(３６,３８)がクランプアームの上
    記移動平面から外れることを防止するようにしたことを
    特徴とする請求項２記載のフレキシブルクランプ。
  5. 【請求項５】 上記クランプアーム(２６,２８)が上記
    閉位置にあるときに、上記クランプアームの上記組み合
    わせ構造(５６,５８)は互いに圧入嵌合されることを特
    徴とする請求項２,３又は４のいずれかに記載のフレキ
    シブルクランプ。
  6. 【請求項６】 患者に対して流体を流すための内腔を有
    するＩＶチューブ(２２)と、請求項１〜５のいずれかに
    記載の上記フレキシブルクランプ(２０)とを備えたこと
    を特徴とするＩＶチューブセット。
  7. 【請求項７】 上記ＩＶチューブ(２２)は外径を有し、
    また、各上記各クランプアーム(２６,２８)により構成
    される上記スロット(３０)は幅寸法が可変なスロット
    (３０)であって、ＩＶチューブ(２２)はそのスロット
    (３０)に沿って第１部位(３１)と第２部位(３２)との間
    で移動できるようになっており、第１部位(３１)におい
    ては、スロット(３０)の幅寸法は相対的に広く構成され
    ていて、クランプ(２０)がＩＶチューブ(２２)の長手方
    向に沿って位置決めが可能である一方ＩＶチューブ(２
    ２)の上記外径以下に寸法構成されていて、それによ
    り、フレキシブルクランプ(２０)がＩＶチューブ(２２)
    に沿った長手方向の位置に保持されるようになってお
    り、 第２部位(３２)においては、両クランプアーム(２６,２
    ８)がＩＶチューブ(２２)の内腔を閉じて流体の流れを
    止める閉状態においては、スロット(３０)の幅寸法が、
    通常、クランプアーム(２６,２８)の第１部位における
    スロット(３０)の幅寸法より、通常、小さいことを特徴
    とする請求項６記載のチューブセット。
  8. 【請求項８】 請求項６又は７に記載の上記ＩＶチュー
    ブセット(２２)と、 ＩＶチューブ(２２)内に流体をポンプ送りするためのポ
    ンプ手段と、ＩＶチューブ(２２)を保持するための解除
    可能な保持手段(６０)とを含む注入ポンプ(２４)と、 上記フレキシブルクランプ(２０)を解除自在に受け入れ
    るために注入ポンプ内に設けたクランプ収納手段(４８)
    と、 注入ポンプ(２４)の運転前に、フレキシブルクランプ
    (２０)の両クランプアーム(２６,２８)を引き離すと共
    にクランプアーム(２６,２８)をその閉状態から開状態
    へ動かすための解除可能なクランプ開口手段(３４)とを
    備え、 上記クランプ収納手段(４８)と上記クランプ開口手段
    (３４)は注入ポンプ(２４)内に設けられて、クランプ開
    口手段(３４)がクランプ収納手段(４８)内に受け入れら
    れたフレキシブルクランプ(２０)に対して、無負荷位置
    と運転位置との間で移動できるようになっており無負荷
    位置においては、クランプ開口手段(３４)は開状態にお
    いてフレキシブルクランプ(２０)の各アーム(２６,２
    ８)を保持せず、一方、運転位置においては、クランプ
    開口手段(３４)はフレキシブルクランプ(２０)の各アー
    ム(２６,２８)を開位置に動かすと共に該開位置に保持
    するようにしたことを特徴とする流出防止システム。
JP1995000034U 1994-01-14 1995-01-10 Ｉｖチューブセット用のフレキシブルクランプ Expired - Lifetime JP3013537U (ja)

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