JP3013213U - 原稿読取り装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 原稿読取り装置のシェーディング補正用基準
面又は読取りローラーの汚れ、ゴミ等による補正データ
の劣化を低減し、汚れがひどい場合は警告する原稿読取
り装置。 【構成】 オール白のテストパターンを用いて求めた初
期のシェーディング補正データを記憶する初期データ記
憶手段６１と、この初期データと装置使用後の以降の補
正データを比較して補正データの劣化位置を抽出する比
較手段６２と、劣化位置のデータを補正して初期データ
を置換交信する置換手段６３と、劣化位置の補正データ
の劣化度が限界値以上の場合は警告する警告手段６４を
備えている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、原稿読取り装置のシェーディング補正に関する。

【０００２】

【従来の技術】

図２は従来の原稿読取り装置のブロック図であり、また、図３は、図１の原稿 読取り装置を組込んだファクシミリ装置の概要を示す断面図である。ここで、１ はファクシミリ装置本体のケース、２は原稿読取部である送信部ケース、３は開 閉自在な印刷記録部である受信部ケース、６はロール紙支持ケース、７は記録紙 、８は送出口、９はプラテンローラ、１０はシャーシ、１１は記録ヘッド、１２ は原稿ガイド板、１３はペーパーガイド、１４は取り込みローラ、１５は読み取 り窓、１６は透明板、１７はプラテンローラ、１８は光源、１９，２０は取出し ローラ、２１は差し込み口、２２は原稿紙、２３は取り出し口、２４は反射鏡、 ２５は集光レンズ、２６はＣＣＤ、２７は読み取りヘッド、５４は遮光用ＬＣＤ である。

【０００３】 以下、図面を参照しながら、その動作を説明する。 ます、図３を参照しながら、ファクシミリ装置１全体の動作を説明する。送信 部ケース２前側の差し込み口２１より、原稿紙２２が挿入されると、取り込みロ ーラ１４によって原稿紙２２は読み取り窓１５の前に送られる。光源１８から放 射される光が、読み取り窓１５と透明板１６を介して原稿紙２２に照射される。 原稿紙２２で反射された光は、反射鏡２４で反射された後、遮光用ＬＣＤ５４で 面内に均一な照度となるように調整されて、集光レンズ２５からＣＣＤ２６に達 し、読み取られる。

【０００４】 尚、ここでの例では均一な照度となるように調整される遮光用ＬＣＤ５４を示 してあるが、均一な照度になるように調整される他の方法であってもよい。例え ば光源１８を一次元配置のＬＥＤとして各ＬＥＤの発光出力を調整するようにし てもよい。

【０００５】 従来の原稿読取り装置の動作を図２により、以下に詳細に説明する。 一次元のＣＣＤ２６に集光された光で電気信号に変換され、画処理装置５２で 画信号に変換され出力される。画処理装置５２で得られた画信号は制御装置５３ で画信号の面内均一性を分析し、これを補正するための、いわゆるシェーディン グ補正データを求める。

【０００６】 この場合の補正データは、読取り原稿の位置に基準となる均一なオール白のテ ストパターンを配置し、光源の光を照射して読み込んだ白基準データの大きさに 対応するものであり、ＣＣＤ２６の集光レンズの前面に配置してシェーディング を補正する遮光装置５４の遮光用ＬＣＤの、各液晶素子に印加する濃度を決める 電圧値のデータである。

【０００７】 この補正データに基づき遮光用ＬＣＤ５４の光に対する透過パターンを変えて 、最終的に画信号の面内の不均一が無くなるまで先の電圧値の調整が行われ、電 圧値を調整して均一な画信号が得られれば、その電圧値データをシェーディング 補正データとして記憶装置５５に記憶しておき、画信号の補正データとして使用 する。 この場合、遮光用ＬＣＤ５４の透過パターンは、光源が両端になるほど暗くな るので両端ほど透過量の高いものとなる。

【０００８】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記従来例では、白基準パターンを用いて求め記憶装置５５に 記憶したシェーディング補正データによって、画信号のシェーディング補正を行 うようにしているので、原稿読取り装置を使い込んでいるうちに、原稿をセッテ ィングするシェーディング補正用基準面や読取りローラーの汚れ、ゴミ等により 画面内の状態が劣化したような場合、正常なシェーディング補正ができなくなる という問題がある。

【０００９】 そこで、本考案の目的は、原稿読取り装置のシェーディング補正用基準面又は 読取ローラーの汚れ、ゴミ等の影響による補正データの劣化を減少させると共に 、汚れ等が限度以上にひどい場合はユーザーに警告する原稿読取り装置を提供す ることにある。

【００１０】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案は、原稿紙に光照射を行うための光源と原 稿紙より反射される光を集光手段を介して読み取る受光手段と、光源のシェーデ ィングの影響を除去するシェーディング補正手段とシェーディング補正用データ を記憶する手段を具備する原稿読取り装置において、シェーディング補正の初期 データを記憶する初期データ記憶手段と、前記初期データと以降の補正データを 比較する比較手段と、前記比較手段による比較の結果前記初期データに対する劣 化位置の補正データに基づき置換処理を行う置換手段とを備えている。 また、前記劣化位置の補正データの劣化度が所定限界値以上の場合は警告する 警告手段を備えたことを特徴とする。

【００１１】

【作用】

上記構成によれば、比較手段によりシェーディング補正の初期データと、以降 の装置使用後のシェーディング補正データを比較して、比較の結果装置の使用後 のシェーディング補正データの劣化位置を置換手段が置換処理するので、シェー ディング補正データの劣化位置のデータを置換更新することができる。 また、前記劣化位置における劣化度が所定の限界値を超えれば例えばブザーや 表示管などで警告する。

【００１２】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図に基づいて説明する。 図１は本考案の実施例に係る原稿読取り装置のブロック図である。

【００１３】 図１において、６１はシェーディング補正初期データを記憶する記憶手段であ る。６２は記憶手段６１に記憶する初期補正データと装置使用後に採取したシェ ーディング補正データの比較を行う比較手段であり、６３は比較手段６２により 抽出したシェーディング補正データの劣化位置を更新する置換手段である。６４ は劣化度がひどい場合に表示等により警告する警告手段である。その他、ＣＣＤ ２６、画処理装置５２、全体の動作を制御する制御装置５３は従来例と同様な装 置である。

【００１４】 つぎに動作について説明する。 先ず、原稿位置に均一なオール白のテストパターンを置いてシェーディング補 正データを求め、シェーディング補正の初期データとして記憶手段６１に記憶す る従来と同様処理を行った後、装置使用中に繰り返しシェーディング補正データ を求める。

【００１５】 使用中に再度求めたシェーディング補正データと、記憶手段６１に記憶する初 期補正データを比較手段６２により比較して、シェーディング補正用基準面や読 取ローラーの汚れ、ゴミ等によって劣化したシェーディング補正データの位置を 抽出する。

【００１６】 比較手段６２により抽出した劣化データを補正するシェーディング補正データ を、置換手段６３により求め記憶手段６１の劣化データ該当番地のデータを更新 する。あるいは、シェーディング補正データを用いてシェーディング補正された 画処理装置５２からの画信号上で、劣化位置の画信号を周囲の画信号の平均値に よって置換える相関置換により補正するようにしてもよい。これによって、使用 中の汚れやゴミ等の影響によるシェーディング補正データ、画信号の劣化を低減 できるものである。

【００１７】 シェーディング補正用基準面や読取りローラの汚れ、ゴミ等が更に増加する場 合は、初期補正データに対する劣化度の限界値を例えば何％と決めて設定し、劣 化度が限界値を越えたら制御装置５３は警告手段６４に警告表示を行い、ユーザ ーに清掃を促すようにする。

【００１８】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案の原稿読取り装置によれば、シェーディング補正 の初期データを記憶する初期データ記憶手段と、その初期データと以降の補正デ ータを比較する比較手段と、比較手段による比較の結果初期データに対する劣化 位置の補正データに基づき置換処理を行う置換手段とを設けたので、常に適切な シェーディング補正データが得られ汚れ、ゴミ等の影響により画信号の劣化度も 低減できる効果がある。 更に、劣化位置の補正データの劣化度が所定限定値以上の場合は警告する警告 手段を受けたので、前記の汚れ、シミを取り除くタイミングのよい時期を知るこ とができ効率のよい時に清掃ができる効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例に係る原稿読取り装置のブロッ
ク図である。

【図２】従来の原稿読取り装置のブロック図である。

【図３】原稿読取り装置を組込んだファクシミリ装置の
断面図である。

【符号の説明】

６１ 初期データ記憶手段 ６２ 比較手段 ６３ 置換手段 ６４ 警告手段

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 原稿紙に光照射を行うための光源と原稿
   紙より反射される光を集光手段を介して読み取る受光手
   段と、光源のシェーディングの影響を除去するシェーデ
   ィング補正手段とシェーディング補正用データを記憶す
   る手段を具備する原稿読取り装置において、シェーディ
   ング補正の初期データを記憶する初期データ記憶手段
   と、前記初期データと以降の補正データを比較する比較
   手段と、前記比較手段による比較の結果前記初期データ
   に対する劣化位置の補正データに基づき置換処理を行う
   置換手段とを備えたことを特徴とする原稿読取り装置。
2. 【請求項２】 前記劣化位置の補正データの劣化度が所
   定限界値以上の場合は警告する警告手段を備えたことを
   特徴とする請求項１記載の原稿読取り装置。