JP3012626U - プリペイドカードの重ね書きマーク読出装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単な構成で重ね書きマークの判別に効果的
なプリペイドカード読出装置を提供する。 【構成】 イメージセンサ３の捉えた信号に基づいて、
プリペイドカード１０表面に印字された重ね書きマーク
画像を形成する画像形成手段４と、形成された重ね書き
マーク画像の輪郭を抽出する輪郭抽出手段５と、抽出さ
れた輪郭から中心付近を横切る縦／横線を検出する縦／
横線検出手段６と、抽出された輪郭から円形を検出する
円形検出手段７と、縦／横線の検出結果あるいは円形検
出結果に基づき重ね書きマークを判定するマーク判定手
段８を備える。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、プリペイドカードの読出装置に関し、特にプリペイドカード面に印 字される重ね書きマークの読出装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

最近、プリペイドカードとして、主としてデータ改竄や不正防止の目的で、紙 製あるいはプラスチック製カード表面に、残高を２進化データとして濃淡マーク で印刷表示し、残高更新の度に表示を更新する構成のプリペイドカードが使用さ れるに至っている。このようなプリペイドカードは、取引の度に一連のマークか らなる残高表示を、古い残高表示に並べて追記印字するものである。

【０００３】 このようなプリペイドカードでは、残高表示の印字スペースが限られているゆ えに、多くの取引がなされると、短期間のうちにスペースが一杯になり、以降の 書き込み記録ができなくなる。そこで、限られた小さい印字スペースに多くの取 引の記録をするために、重ね書きが提案されている。 このような重ね書きプリペイドカードは、図２に示すように、プリペイドカー ド１０への１回目の印字は十字マーク１２で行ない、２回目の印字は塗りつぶし 丸マーク１１で、中心を１回目の印字の十字マーク１２の中心と同一にして重ね 書きするものである。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、前記のような重ね書き構成のプリペイドカードになされた印字 を誤読なく正確に読出しできる装置は、従来存在しなかった。 本考案は、このような事情に鑑みて為されたもので、その目的は簡単な構成で 重ね書きマークの判別に効果的なプリペイドカード読出装置を提供することにあ る。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案のプリペイドカードの重ね書きマーク読出装置は、カード表面に、２進 数値で構成された残高データの各ビットの、”０”と”１”のいずれかの側を十 字マークで、他の側を無マークによって残高表示し、かつ前記十字マークを覆う 寸法を有し、前記十字マークと中心を同一にする塗りつぶし丸マークで重ね書き したプリペイドカードの読出装置において、イメージセンサからの、カード表面 に印字された重ね書きマークを捉えた信号に基づいて、重ね書きマーク画像を形 成する画像形成手段と、該画像形成手段の形成した重ね書きマーク画像の輪郭を 抽出する輪郭抽出手段と、抽出された前記輪郭から中心付近を横切る縦／横線を 検出する縦／横線検出手段と、抽出された前記輪郭から円形を検出する円形検出 手段と、前記縦／横線の検出結果あるいは前記円形検出結果に基づき重ね書きマ ークを判定するマーク判定手段を備えて構成したことを特徴とする。

【０００６】

【作用】

前記のように構成された本考案のプリペイドカードの重ね書きマーク読出装置 では、塗りつぶし丸マークが存在すると、円形検出手段が抽出された輪郭から円 形を検出を検出する。また塗りつぶし丸マークが存在せず、十字マークのみが存 在する場合は、縦／横線検出手段が十字マークの縦／横線を検出する。さらに塗 りつぶし丸マークも十字マークも存在しない場合には、円形検出手段と縦／横線 検出手段はともに像を検出しない。以上の結果に基づきマーク判定手段が重ね書 きマークを判定する。

【０００７】 また、プリペイドカードの印字面全般にわたって塗りつぶし丸マークを検出し ない場合は第１回目の記録であり、１個でも塗りつぶし丸マークを検出した場合 は第２回目（重ね書き）の記録であると容易に判定される。 以上によって、最初の記録あるいは重ね書き記録が判別でき、さらに各マーク の有無によって”０”と”１”が判別できる。この結果、小さい印字スペースに ２度書きできることになり、より多くの取引記録に対応できる。

【０００８】

【実施例】

本考案が対象にするプリペイドカードは、その表面に、２進数値で構成された 残高データの各ビットの、”０”と”１”のいずれかの側を、１回目の記録では 十字マークで、他の側を無マークによって残高表示し、２回目（重ね書き）の記 録では、十字マークを覆う寸法を有し、十字マークと中心を同一にする塗りつぶ し丸マークで”０”と”１”のいずれかの側を、他の側を無マークによって残高 表示しているものとする。 なお、十字マークや塗りつぶし丸マークを黒色で構成することが望ましい。ま た、カード表面に印刷表示された残高データの少なくとも１個がマークであるも のとする。

【０００９】 図１は、本考案に係るプリペイドカードの重ね書きマーク読出装置の一実施例 の機能ブロック図である。また図２は、本考案の重ね書きマーク読出装置の動作 説明図である。 以下、本考案の実施例を両図に基づき説明する。本考案のプリペイドカードの 重ね書きマーク読出装置１は、カード表面に印字された重ね書きマークを捉える イメージセンサ３、イメージセンサ３からの信号基づいて、重ね書きマーク画像 を形成する画像形成手段４、該画像形成手段４の形成した重ね書きマーク画像の 輪郭を抽出する輪郭抽出手段５、抽出された輪郭から中心付近を横切る縦／横線 を検出する縦／横線検出手段６、抽出された輪郭から円形を検出する円形検出手 段７、縦／横線の検出結果あるいは円形検出結果に基づき重ね書きマークを判定 するマーク判定手段８を備える。 さらに、カード先端によってオンされるリミットスイッチＳＷ１〜ＳＷｎと、 リミットスイッチＳＷ１〜ＳＷｎからの信号に基づきカード先端位置を検出して 信号を画像形成手段４に送るカード先端位置検出手段２を備える。

【００１０】 つぎに動作を説明する。図２に示すようにプリペイドカード１０が在来の定速 送り機構（図示しない）で矢印方向に送られ、プリペイドカード１０面上の印字 がリニヤイメージセンサ３に捉えられる位置まで進むと、プリペイドカード１０ 先端がリミットスイッチＳＷ１をオン状態とし、カード先端位置検出手段２がト リガ信号を画像形成手段４に送り、画像形成手段４はリニヤイメージセンサ３か らイメージ信号を取り込んで画像を形成する。この画像が輪郭抽出手段５に送ら れると、輪郭抽出手段５は抽出した輪郭情報を出力する。

【００１１】 着目位置に塗りつぶし丸マーク１１が存在すると、輪郭情報に基づきその外周 の円形を円形検出手段７が検出して、マーク判定手段８に送る。 これによって、プリペイドカード面上の着目位置に塗りつぶし丸マーク１１が 存在することが判定される。

【００１２】 一方、プリペイドカード面上の着目位置に塗りつぶし丸マーク１１が存在せず 、十字マーク１２のみが存在すると、縦／横線検出手段６のみが縦／横線検出信 号をマーク判定手段８に出力する。よってマーク判定手段８は、プリペイドカー ド面上の着目位置に塗りつぶし丸マークが存在せず、十字マーク１２のみが存在 すると判定する。

【００１３】 つぎに塗りつぶし丸マーク１１も十字マーク１２も存在しない場合には、縦／ 横線検出手段も円形検出手段も、いずれも信号出力をしない。よってマーク判定 手段８は、プリペイドカード面上の着目位置に塗りつぶし丸マーク１１も十字マ ーク１２も存在しないと判定する。

【００１４】 また、プリペイドカードの印字面全般にわたって塗りつぶし丸マークを検出し ない場合は第１回目の記録であり、１個でも塗りつぶし丸マークを検出した場合 は第２回目（重ね書き）の記録であると容易に判定される。 以上によって、最初の記録あるいは重ね書き記録が判別でき、さらに各マーク の有無によって”０”と”１”が判別できる。

【００１５】

【考案の効果】

以上の説明のように、本考案に係るプリペイドカードの重ね書きマーク読出装 置は、塗りつぶし丸マークが存在すると円形検出手段が外周の円形を検出し、ま た塗りつぶし丸マークが存在せず、十字マークのみが存在すると縦／横線検出手 段が検出信号を出力し、塗りつぶし丸マークも十字マークも存在しない場合には 円形検出手段も縦／横線検出手段もともに検出信号を出力しない構成としたから 、マークの有無および種類を実用に十分な高い精度で判別できる。また、最初の 記録あるいは重ね書き記録が容易に判別できる。 以上の結果、小さい印字スペースへの２度書きを可能にし、より多くの取引記 録に対応可能として、その産業上効果頗る大なるものがある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の重ね書きマーク読出装置の一実施例の
機能ブロック図である。

【図２】本考案の重ね書きマーク読出装置の動作説明図
である。

【符号の説明】

１ プリペイドカードの重ね書きマーク読出装置 ２ カード先端位置検出手段 ３ リニヤイメーニセンサ ４ 画像形成手段 ５ 輪郭抽出手段 ６ 縦／横線検出手段 ７ 円形検出手段 ８ マーク判定手段 １０ プリペイドカード １１ 塗りつぶし丸マーク １２ 十字マーク ＳＷ１〜ＳＷｎ リミットスイッチ ＣＰＵ マイクロコンピュータ Ｍ メモリ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 カード表面に、２進数値で構成された残
   高データの各ビットの、”０”と”１”のいずれかの側
   を十字マークで、他の側を無マークによって残高表示
   し、かつ前記十字マークを覆う寸法を有し、前記十字マ
   ークと中心を同一にする塗りつぶし丸マークで重ね書き
   したプリペイドカードの読出装置において、イメージセ
   ンサからの、カード表面に印字された重ね書きマークを
   捉えた信号に基づいて、重ね書きマーク画像を形成する
   画像形成手段と、該画像形成手段の形成した重ね書きマ
   ーク画像の輪郭を抽出する輪郭抽出手段と、抽出された
   前記輪郭から中心付近を横切る縦／横線を検出する縦／
   横線検出手段と、抽出された前記輪郭から円形を検出す
   る円形検出手段と、前記縦／横線の検出結果あるいは前
   記円形検出結果に基づき重ね書きマークを判定するマー
   ク判定手段を備えて構成したことを特徴とするプリペイ
   ドカードの重ね書きマーク読出装置。