JP3012530U - プリペイドカード - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 デザイン的に自然な下地の白色に近いまま
で、しかも不可視な情報を印字でき、かつ該不可視な情
報として固有の可変情報を印字可能とし、改造に対する
セキュリティー性を高くしうるプリペイドカードを提供
する。 【構成】 少なくとも五二酸化リンを主成分とし、酸化
鉄及び／又は酸化銅を１．０重量％以上含む粉末リン酸
塩ガラス及びバインダーからなる赤外線吸収性インキ層
と、該赤外線吸収インキ層上に積層され、中空マイクロ
カプセルを含有し、常温では赤外線透過率が低く、所定
の温度以上で赤外線透過率が増大する感熱記録層とを、
基板上に設けたことを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は不可視な情報を印字できるプリペイドカードに関するものである。

【０００２】

【従来技術】

プリペイドカードといった金券に変わる証券関連商品の発展はめざましい物が あり、必然的にそれらの偽造を効果的に防止する方法、および容易にそれらの真 偽の判別をおこなえる技術の重要性が非常に高まっている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

そこで近年、赤外吸収ロイコサーマルを中心とし記録された情報を赤外線を照 射したとき、その反射率の差を検出器で読み取る事により機械読み取りを行う提 案がなされている。

【０００４】 しかしながら、前記記録情報は発色部が黒色、若しくは有濃色のものが殆どで あるので、その情報を不可視な物とするためにはプロセスインキを混ぜ合わせる ことにより作った墨インキ等で隠蔽することが考えられている。

【０００５】 しかし、その隠蔽性を設けた場合、該隠蔽層上に印刷を施すのが困難でありデ ザイン的にもあまり見栄の良いものとは言えず、部分的に隠蔽層を設けるにして も、デザイン的にも不自然な黒色のパターンがあると、赤外線読み取り可能なコ ードがその下に隠されていることを容易に想像させる結果となるため、改造のタ ーゲットに成りやすいという欠点もあった。

【０００６】 以上の理由によりコードをデザイン的に不自然な黒色にすることなく目視によ り確認できないものにする方法が望まれている。

【０００７】

【課題を解決するための手段】 本考案の上記目的は、基板上に、少なくとも五二酸化リンを主成分とし、酸化 鉄及び／又は酸化銅を１．０重量％以上含む粉末リン酸塩ガラス及びバインダー からなる赤外線吸収性インキ層、該赤外線吸収インキ層上に積層され、中空マイ クロカプセルを含有し、常温では赤外線透過率が低く、所定の温度以上で赤外線 透過率が増大する感熱記録層を有するプリペイドカードを提供することにより、 達成されることを見出した。

【０００８】 以下に、本考案を更に詳細に説明する。本考案のプリペイドカードは、基板上 に赤外線吸収インキ層を有しているが、該インキ層に用いられる赤外線吸収性イ ンキは粉末リン酸塩ガラス、バインダー及び溶剤から成っている。

【０００９】 本考案において上記赤外線吸収インキ層上には、中空マイクロカプセルを乳化 分散することにより得たエマルションを塗布乾燥することにより得られ、常温で は赤外線透過率が低く、所定の温度以上で赤外線透過率が増大して、この赤外線 透過率の差で記録像を達成する感熱記録層（以下、本考案の感熱記録層と称す） が設けられる。

【００１０】 本考案において可視光線遮断層とは、赤外線センサーで読み取り可能な程度の 赤外線を透過すると共に、肉眼で記録像の識別が不可能な程度に可視光線を遮断 するものをいい、赤外線の透過率が可視光線の透過率より大きいものはもちろん 、赤外線センターの感度が優れていること等から、赤外線の透過率が可視光線の 透過率より小さいものであっても、肉眼の記録像が識別できず、赤外線センサー で識別できるものであればよい。

【００１１】

【作用】

本考案の構成、特に本考案の感熱記録層を用いることにより、デザイン的に自 由度の大きな白色に近い下地の上に、不可視情報を感熱印字でき、また、これに 本考案の赤外線吸収インキ層を組み合わせることにより、赤外線を利用してその 情報を読み取ることが可能となる。

【００１２】

【実施例】

以下考案の一実施例を図面を参照して具体的に説明する。

【００１３】 図１及び図２によれば本考案のプリペイドカードＣは紙あるいはプラスチック からなる基板１上に下記赤外線吸収インキ層２、さらに下記の本考案の感熱記録 層３、その上の下記赤外透過のプロセスインキを印刷してなる可視光線遮断層４ 、その上に感熱保護層として下記保護層５を積層してなる。

【００１４】 上記得られた記録媒体にサーマルヘッドを用いてパターンを印字した。印字さ れたパターンは肉眼で認識することは出来なかったがＩＲスコープ（池上通信社 製）にて印字パターンを認識できた。

【００１５】 つまり記録像は可視光線遮断層により被覆されているから、肉眼では識別でき ず、情報の秘密性が維持されている。記録像を読む際には、波長７００ｎｍ以上 の赤外線レーザーを照射し、記録像からの反射光線を赤外線センターにより感知 すればよい。赤外線透過率の小さい部位では入射した赤外線を反射散乱するが、 赤外線透過率の大きい部位では赤外線吸収インキ層に入射光線が吸収されて反射 が生じないから、記録像の有無を識別することができる。

【００１６】

【考案の効果】

以上説明したように本考案によれば、デザイン的に自由度の大きな白色に近い 下地上に、不可視情報を感熱印字でき、しかも赤外線を利用することによりその 情報を読み取ることが可能である。

【００１７】 よって、記録されたパターンは察知する事が難しいのみならず、偽造防止のた めのパターンの存在を察知される事がないため、偽造防止をより確実に行なう事 ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のプリペイドカードの一実施例の平面図
を示す。

【図２】図１に示すプリペイドカードの拡大断面図であ
る。

【符号の説明】

１ 基板 ２ 赤外線吸収インキ層 ３ 感熱記録層 ４ 可視光線遮断層 ５ 保護層

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｇ０６Ｋ 19/10 Ｇ１１Ｂ 7/24 ５７１ Ｇ 7215−5Ｄ Ｇ０６Ｋ 19/00 Ｒ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 少なくとも五二酸化リンを主成分とし、
   酸化鉄及び／又は酸化銅を１．０重量％以上含む粉末リ
   ン酸塩ガラス及びバインダーからなる赤外線吸収性イン
   キ層と、該赤外線吸収インキ層上に積層され、中空マイ
   クロカプセルを含有し、常温では赤外線透過率が低く、
   所定の温度以上で赤外線透過率が増大する感熱記録層と
   を、基板上に設けたことを特徴とするプリペイドカー
   ド。