JP3011959U - パネル用補強枠 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 単純な形状の枠材を用いて補強枠を形成する
ことができ、しかも、十分な強度を有し、加工や組み立
ても容易に行うことができるパネル用補強枠を提供す
る。 【構成】 パネル３の周長に対応した長さの略角筒状の
枠材２の所定位置に、内周側となる主壁５を残して外周
側に切り込み部４を形成し、該切り込み部４を外側にし
て折り曲げ、枠材２の両端部２ａを突き合わせて接続部
材６により接続するとともに、各折り曲げ部４における
枠材２の折り曲げ端の一方にコーナーブロック７を挿入
する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、パネル用補強枠に関し、詳しくは、建築設備用パネル、特にユニッ トバスなどに用いられる方形のパネルの背面四周に接着される補強枠の枠組み構 造に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来から、ユニットバスの壁パネルなどに用いられるパネルは、石膏パネルな どのパネルの背面四周にアルミニウムなどの金属を四周組みした補強枠を接着し て固定し、これにより、パネル端面の破損を防止するようにしていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

このような従来の補強枠は、例えば枠組み用のタッピングビスをねじ込むため のタッピングホールを一体成形したアルミニウム合金の押出形材で形成されるこ とが多く、また、竪方向、横方向で異なる断面形状の形材を用いることが多かっ た。

【０００４】 このため、補強枠を構成する枠材の製造コストが高くなり、結果的にパネル全 体の価格も高くなっていた。また、簡単な断面形状の形材を溶接により接合する ことも考えられるが、この場合は、形材のコストは下げることができるものの、 溶接に要するコストが大きくなり、全体的な製造コストを下げることはできなか った。

【０００５】 そこで本考案は、単純な形状の枠材を用いて補強枠を形成することができ、し かも、十分な強度を有し、加工や組み立ても容易に行うことができるパネル用補 強枠を提供することを目的としている。

【０００６】

【課題を解決するための手段】 上記した目的を達成するため、本考案のパネル用補強枠は、方形のパネルの背 面四周に接着固定されるパネル用補強枠において、前記パネルの周長に対応した 長さの略角筒状の枠材の所定位置に、内周側となる枠周壁を残して外周側に切り 込み部を形成し、該切り込み部を外側にして前記内周側となる枠周壁をそれぞれ 直角に折り曲げ、枠材の両端部を突き合わせて接続部材により接続して前記パネ ルの外周部に対応した方形に形成するとともに、各折り曲げ部における枠材の折 り曲げ端の一方に前記パネルの角部に対応するコーナーブロックを挿入したこと を特徴としている。

【０００７】

【作 用】

パネル用補強枠を上記のように構成することにより、タッピングホールなどを 有する複雑な形状の形材を用いる必要がなくなり、簡単な形状で、ロール成形な どで容易に、かつ、安価に製造することができる断面形状の形材を枠材として用 いることができる。また、形材に施す加工も、形材を所定長さに切断する切断と 、外周側の切り込み部の形成と、直角に折り曲げるだけであり、接続部材とコー ナーブロックを形材の所定位置に挿入するだけでパネル用補強枠を形成すること ができる。

【０００８】

【実施例】

以下、本考案を、図面に示す一実施例に基づいて、さらに詳細に説明する。 図はいずれも本考案のパネル用補強枠の一実施例を示すもので、図１はパネル 用補強枠の正面図、図２は枠材の加工状態を示す斜視図、図３はパネル用補強枠 をパネルの背面に接着固定した状態を示す側面断面図である。

【０００９】 本実施例に示すパネル用補強枠１は、一辺の中央部が開口した、いわゆるリッ プ付溝型と呼ばれる形状の形材（枠材）２により形成されるもので、素材として は、アルミニウムやスチールなどの金属材料だけでなく、硬質合成樹脂なども用 いることができる。

【００１０】 上記枠材２は、まず、パネル用補強枠１が取り付けられるパネル３の周長に対 応した長さに切断される。この枠材２の長さは、パネル３の周長と枠材２の断面 寸法とにより決定されるもので、後述のように方形に折り曲げ形成したときに、 その外周がパネル３の外周に略一致するように決定される。

【００１１】 次に、枠材２の所定位置に切り込み部４を形成する。この切り込み部４は、図 ２に示すように、枠材２の開口側に対向する枠周壁（主壁）５を残して他の部分 を切断することにより形成されるもので、その形成位置は、前記切断長さと同様 に、パネル３の各辺の長さと枠材２の断面寸法とにより決定される。

【００１２】 上記のように所定位置に切り込み部４を形成した後、該切り込み部４を外側に して内周側となる主壁５をそれぞれ直角に折り曲げてパネル用補強枠１の形状に 応じた方形とし、枠材２の両端部２ａ，２ａを突き合わせて接続部材６により接 続にする。

【００１３】 次いで、各折り曲げ部外側に形成される略正方形の空間を、コーナーブロック ７により塞ぐ。このコーナーブロック７は、各折り曲げ部における枠材２の折り 曲げ端２ｂ，２ｂの一方の折り曲げ端２ｂの開口内に挿入される挿入部７ａと前 記折り曲げ部の空間を塞ぐ大きさのコーナー部７ｂとからなるもので、挿入部７ ａを枠材２に挿入することにより、枠材２と４個のコーナーブロック７とにより パネル３の外周部に対応した額縁状のパネル用補強枠１が形成される。

【００１４】 このようにパネル用補強枠１を形成することにより、パネル用補強枠１となる 枠材２として、前記リップ付溝型材などの簡単な形状のものを用いることが可能 となり、枠材２の製造コストを大幅に低減することができる。

【００１５】 また、枠材２に施す加工も、所定長さへの切断と、所定位置への切り込み部４ の形成と、折り曲げ加工だけであり、必要な補助部材も直方体状の接続部材６と コーナーブロック７だけであり、これらの製造も容易に行えるとともに、枠材２ への組み付けも極めて簡単に行うことができる。

【００１６】 したがって、パネル用補強枠１が固着されるパネル３の大きさに応じて長尺の 枠材を所定長さに切断し、簡単な加工を施して接続部材６とコーナーブロック７ とを組み付けるだけで枠組みすることができるので、パネル用補強枠１の製造コ ストを大幅に低減させることができる。

【００１７】 なお、パネル用補強枠１とパネル３との接着固定は、従来と同様に行うことが でき、また、枠材の板厚などを適切に設定することにより従来と同等の強度を得 ることができる。また、接続部材６をＬ字状に形成してコーナー部で枠材２の両 端部２ａ，２ａを接続することも可能である。

【００１８】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案のパネル用補強枠によれば、簡単な形状の形材を 用いることが可能となり、また、加工や組み立ても容易に行えるので、補強枠の 製造コストを低減することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示すパネル用補強枠の正面
図である。

【図２】枠材の加工状態を示す斜視図である。

【図３】パネル用補強枠をパネルの背面に接着固定した
状態を示す側面断面図である。

【符号の説明】

１ パネル用補強枠 ２ 枠材 ３ パネル ４ 切り込み部 ５ 主壁 ６ 接続部材 ７ コーナーブロック

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 方形のパネルの背面四周に接着固定され
   るパネル用補強枠において、前記パネルの周長に対応し
   た長さの略角筒状の枠材の所定位置に、内周側となる枠
   周壁を残して外周側に切り込み部を形成し、該切り込み
   部を外側にして前記内周側となる枠周壁をそれぞれ直角
   に折り曲げ、枠材の両端部を突き合わせて接続部材によ
   り接続して前記パネルの外周部に対応した方形に形成す
   るとともに、各折り曲げ部における枠材の折り曲げ端の
   一方に前記パネルの角部に対応するコーナーブロックを
   挿入したことを特徴とするパネル用補強枠。