JPH0684670B2 - 内外装パネル - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は内外装パネルに関し、更に詳細には無機芯材を
両側から金属板で挟んでなる複合板から構成される内外
装パネルに関する。

（従来の技術） 無機芯材の両面に金属板を接合してなる複合板で形成さ
れる内外装パネルは既に知られている。この種の内外装
パネル１は第４図および第５図に示されるように無機芯
材２の両面に金属板３を接合してなる複数板の周囲を一
方の金属板３から内部の無機芯材２にまで入れたＵ字状
の切込み部４で折曲げ、表面パネル部５およびその周囲
に立ち上がった側面パネル部６を形成してなる背方開放
の箱状パネル部材７を含み、この箱状パネル部材７に
は、該箱状パネル部材７を建造物の外壁面又は内壁面に
取付けるための箱状パネル部材取付用の支持板８が取付
けられている。

この支持板８は、箱状パネル部材７の側面パネル部内側
面に密着させられリベットなどで該側面パネル部６に固
着された固定部8aと、この固定部8aの一端から表面パネ
ル部５の背面に沿って伸長し、該表面パネル部背面に接
着剤で接合された内方フランジ部8bと、固定部8aの他端
から伸長し、側面パネル部６の先端を越えて箱状パネル
部材７の外方へ張出した外方フランジ部8cとから構成さ
れている。

なお、第４図において符号９は箱状パネル部材７の各コ
ーナーに背方から嵌着固定して側面パネル部６同士を接
合するコーナー部材を示している。

このような内外装パネル１は、第６図に示されるよう
に、天井面や外壁面に取付けられたアルミニウム形材や
鉄骨下地のバー10に係止された特殊な吊り金具11によっ
て最初に目地材12が取付けられる。そして、この目地材
12の一側方の上部におけるバー10との隙間に内外装パネ
ル１の一側方に位置する外方フランジ部8cが差し込ま
れ、同時にこの内外装パネル１の他側方の外方フランジ
部8cがバー10にビス13で固定される。このようにしてそ
の列の内装パネルがすべて取付けられたら、ビス止めし
た内外装パネル１の外方フランジ部8cを他側方の上部に
相対的に差し入れたような状態に別の目地材12が吊り金
具11によって取付けられ、その後次の列の内外装パネル
１を順に目地材12とバー10との隙間に一側方の外方フラ
ンジ部8cを差し込み且つ他側方の外方フランジ部8cをバ
ー10にネジ止めすることで固定される。

（発明が解決しようとする課題） 上述した従来の内外装パネル１は、軽量であること、意
匠性に優れること等から大型化される傾向にあり。ま
た、庶音性に優れることから振動の激しい工場等におけ
る内外装パネルとしても用途が広がっている。

しかしながら、パネルの大型化や振動を受ける用途に用
いられる場合、従来のようにパネルと支持板を接着剤で
接着し、リベット等で側面パネル部を固着したのみで
は、接着剤の経時劣化等で長期間の耐久性に若干の不安
が残る。

本発明の目的は、かかる従来の問題点を解決するために
なされたもので、表面パネル部を特殊な構造で支持板に
固定し、表面パルスの保持を完全とした内外装パネルを
提供することにある。

（課題を解決するための手段） 本発明の内外装パネルは、無機芯材を両側から金属板で
挟んでなる複合板の周囲を一方の金属板から前記無機芯
材にまで入れた切込み部で折曲げ、表面パネル部および
その背面周囲に立ち上がった側面パネル部を形成してな
る背方開放の箱状パネル部材と、該箱状パネル部材の前
記表面パネル部背面および前記側面パネル部内側面に密
着して固定され前記側面パネル部の端部から外方へ張り
出した箱状パネル部材取付用の支持板と、該支持板に設
けられ、前記複合板の周囲を折曲げる前に前記切込み部
から前記表面パネル部に差込まれる釘部とを含んで構成
されている。

（作 用） 本発明の内外装パネルによると、多数の内外装パネルが
前述したように天井や壁面に取付けられた鉄骨バーなど
を利用して所定の間隔をあけて配列固定され、建造物の
外装材又は室内の内装材として供される。

この内外装パネルは表面パネル部に支持板に設けられた
釘部が切込み部から差し込まれて表面パネル部が支持板
に直接、機械的に結合されているため、極めて耐久性に
優れている。

（実施例） 以下、本発明の内外装パネルを添付図面に示された実施
例について更に詳細に説明する。

第１図には本発明の一実施例に係る内外装パネル20が複
数設置された状態で示されている。本実施例の内外装パ
ネル20において、無機芯材（例えば石膏ボード，セメン
ト系のボート，硅酸カルシュウム板など）の両面に金属
板（例えばアルミニユウム板，ステンレス板，鉄板な
ど）を接合した複合板の周囲を一方の金属板から内部の
無機芯材にまで入れたＵ字状の切込み部で折曲げ、表面
パネル部およびその背面周囲に立ち上がった側面パネル
部を形成してなる背方開放の箱状パネル部材は、第４図
で説明した従来の内外装パネル１における箱状パネル部
材７と同じであるので、各構成部分に同一の参照符号を
付してこの説明を省略する。

この箱状パネル部材７にはこれを建造物の内外壁面又は
天井面に取付けるための箱状パネル部材取付用の支持板
21が取付けられている。この支持板21は基本的には第４
図に示された内外装パネル１を構成する支持板８と同じ
であり、側面パネル部６の内側面に固定される固定部21
a,この固定部21aの一端から表面パネル部５の背面に沿
って伸長し、該表面パネル部背面に接着剤で接合された
内方フランジ部21b、および固定部21aの他端から伸長
し、側面パネル部６の先端を越えて箱状パネル部材７の
外方へ張出した外方フランジ部21cで構成されている。
この支持板21はスチール又は、ステンレス成形品からな
り、第２図に示されるように内方フランジ部21bには固
定部21aとの連接部を基部として先端が尖った切り起し
部が形成されて釘部22とされている。この釘部22は内方
フランジ部21bの長手方向に沿って間隔をあけて複数個
形成されている。

このような支持板21を箱状パネル部材７に取付ける際に
は、第３図に示されるように複合板のＵ字状切込み部４
を中心に側面パネル部６となる周囲部を反対側（切込み
部４が開く方向）に少し折り返えし、広げられた切込み
部４における傾斜面4aから表面パネル部５の無機芯材２
へ、内方フランジ部21bを表面パネル部５の背面に密着
させるようにしながら釘部22を差し込む。その時、内方
フランジ部21b又は表面パネル部５の背面所定個所に予
め接着剤を塗布しておけば、釘部22の差し込み完了と同
時に表面パネル部５の背面に密着する内方フランジ部21
bが表面パネル部５の背面に接合される。その後、反対
側に折り返えされていた周囲部を切込み部４で折曲げ、
側面パネル部６として支持板21の固定部21aに密着され
ると共にリベット等適宜の手段で固着され、これで内外
装パネル20が完成される。

このような内外装パネル20は、第６図に関連して説明し
たと同様な方法又は第１図に示されるように支持板21の
外方フランジ部21cを隣接するそれとビスでバーに直接
固定する方法などにより建造物天井面や壁面に設置され
る。なお、第１図において、符号23は隣接する内外装パ
ネル20間の目じ部に充填された目地バックアップ部材、
24は１次防水シール部材をそれぞれ示している。

上述したような実施例の内外装パネル20によると、支持
板21の内方フランジ部21bから切り起された釘部22が表
面パネル部５に折曲げ部内側溝部から内部に差し込ま
れ、内方フランジ部21bに機械的に結合されているた
め、耐久性に極めて優れたものである。

（発明の効果） 以上説明したように、本発明の内外装パネルによれば、
支持板に設けた釘部を表面パネル部に差込んで該表面パ
ネル部に対しての機械的連結を確保しているため耐久性
に極めて優れる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例に係る内外装パネルを複数枚
設置した状態の断面図、第２図は本発明の内外装パネル
を構成する箱状パネル部を支持する支持板を部分的に示
す斜視図、第３図は第２図に示された支持板を箱状パネ
ル部に取付ける状態を示す断面図、第４図は従来のこの
種の内外装パネルを示す斜視図、第５図は内外装パネル
を構成する箱状パネル部の形成段階を示す断面図、第６
図は従来の内外装パネルの設置状態を示す斜視図であ
る。 ２……無機芯材、３……金属板、４……切込み部、５…
…表面パネル部、６……側面パネル部、７……箱状パネ
ル部材、20……内外装パネル、21……支持板、22……釘
部。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】無機芯材を両側から金属板で挟んでなる複
   合板の周囲を一方の金属板から前記無機芯材にまで入れ
   た切込み部で折曲げ、表面パネル部およびその背面周囲
   に立ち上がった側面パネル部を形成してなる背方開放の
   箱状パネル部材と、該箱状パネル部材の前記表面パネル
   部背面および前記側面パネル部内側面に密着して固定さ
   れ、前記側面パネル部の端部から外方へ張り出した箱状
   パネル部材取付用の支持板と、該支持板に設けられ前記
   複合板の周囲を折曲げる前に前記切込み部から前記表面
   パネル部に差込まれる釘部とを含む内外装パネル。