JP3011754U - 防水パン等用栓 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 防水パンに振動が伝わっても、取付孔に挿入
した栓体の外れがなく防水、防塵機能を向上する。 【構成】 排水受用の床板１₁ と、その周縁に立設され
る框部１₂ を一体成形した防水パン１に設けた家屋床面
定着用固定子の挿入孔３に着脱自在に嵌着される栓体５
として、合成樹脂材で弾性リブ５₁ を放射状に複数突設
した中空筒部５₂と、該中空筒部５₂ の一端に前記固定
子挿入孔３に嵌合するフランジ部５₃ とを一体成形した
ことにより、防水パンの取付孔に挿入した栓体を接着手
段を用いることなく定着でき、防水パンに振動や衝撃が
伝わっても防水パンから栓体の外れ現象がなく、安全に
取付ネジの挿入孔の封緘ができて防塵、防水に役立ち、
しかも栓体の露出もなく体裁良好で組立取扱いも容易で
ある。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、流し場や住宅内の玄関、トイレ、洗濯機用、若しくは浴室用、その 他、洗場などの床面上に載置定着されて用いられる防水パンまたはその定着基台 等用栓に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

一般に、流し場などの汚水その他水を扱う場所には、タイル張りその他防水性 の施工をすることが煩雑で、施行時間もかかり施工コストも高くなるため、簡易 な施工方法として排水性が考慮され、床面上に載置される皿状の防水パンを取付 ネジなどで固定して用いることが知られている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来の防水パンは、家屋床部に固定するのに取付ネジの挿通孔が設けられてい て、使用中に挿通孔から飛沫水等が洩れたり汚れが溜まり易いし、防水パンに衝 撃が加わると挿入孔付近より破損しやすいために、化粧を兼ねた詰め栓体を嵌装 しても、この栓体が挿入孔より露出して体裁が悪いばかりか洗濯機などの防水パ ンに伝わる振動や衝撃で外れやすく、従来の欠点が発生するし、接着手段で接着 剤などを用いると施工性が煩雑でコスト高となるほか、取外しが出来なくて排水 修理、点検に支障をきたすなど問題があった。 本考案は、従来の欠点を排除しようとするもので、防水パンの取付孔に挿入し た栓体を接着手段を用いることなく定着でき、防水パンに振動や衝撃が伝わっテ も防水パンから栓体の外れ現象がなく安全に取付ネジの挿入孔の封緘ができて防 塵、防水に役立ち、しかも栓体の露出もなく体裁良好で組立取扱いも容易である 防水パン等用栓を構成簡単で安価な形態で提供することを目的としたものである 。

【０００４】

【課題を解決するための手段】 本考案は、排水受用の床板と、その周側縁に立設される框部を一体成形した防 水パンに設けた家屋床面定着用固定子の挿入孔に着脱自在に嵌着される栓体にお いて、合成樹脂材で前記固定子挿入孔に嵌合するフランジ部と、挿入中空筒部か らなり、該挿入中空筒部の外周面に複数の弾性リブを突設したものである。

【０００５】

【作用】

施工すべき床スラブなどの床面上に防水パンを直接または防水パン定着基台を 介して防水パンを載置すると共に、取付ネジを挿入孔に挿入してねじ込み定着固 定化する。次で取付ネジを挿入した挿入孔中に栓体のリブ付き中空筒体を先にし て、リブを押し曲げ変形しつつ嵌入して、さらにフランジ部を挿入孔開口端に圧 入して固定子挿入孔を密閉閉塞し、防水防塵機能を持たせた体裁の良い洗場とし て防水パンを用いることができる。

【０００６】

【実施例】

本考案の実施例を洗場用防水パンの例で図１乃至図３を参照して説明すると、 洗場床面上に載置される防水パン１は、平坦状の床板１１の全周または少なくと も開口側の一側面を除いた側面に凹部２のある周側壁の框部１₂ を備えて皿状の 防水パンを構成し、該框部１₂ に複数設けた固定子用挿入孔３のそれぞれに固定 子の取付ネジ４を挿入してねじ込んでネジ止めし、該挿入孔３に栓体５を嵌着し て洗場用防水パンとして用いられるようになっている。

【０００７】 前記排水受用の床板１₁ と、その周縁に立設される框部１₂ を一体成形した防 水パン１に設けた家屋床面定着用固定子の挿入孔３に、着脱自在に嵌着される栓 体５として、合成樹脂材で弾性リブ５₁ を放射状に複数突設した中空筒部５₂ と 、該中空筒部５₂ の一端に前記固定子挿入孔３に嵌合するフランジ部５₃ とを一 体成形して防水パン用栓としてある。

【０００８】 この場合、前記栓体５の中空筒部５₂ は円筒体であって、突設リブ５₁ の側端 縁を円弧状の曲面縁とし、かつ前記フランジ部も円筒状部であって、その周側面 が先細りのテーパー面に形成して嵌着状態が強固となるように配慮されている。

【０００９】 図４乃至図７の実施例では、防水パン１を横引排水、縦引排水関係で枠状基台 １０を用いて定着した例で、防水パン１の周側の框部１₂ をそれぞれ載置定着す る支側板を相欠継となるように段状接合面１１を形成して、互いに隣接する支側 板の接合面１１，１１をボルト１４で当接結合して角形に組立てた枠状基台１０ を構成し、該枠状基台１０に防水パン１の底面を載置しうる受け底板１２を設け ると共に、前記ボルト１４の挿入孔１３に栓体１５を着脱自在に嵌装してある。 この栓体１５は、前記栓体５と同様にリブ１５₁ のある中空筒部１５₂ とフラン ジ部１５₃ とからなり定着性が強固となるように考慮してある。

【００１０】 また、この場合、枠状基台１０の上面には防水パン１の框部１₂ の凹部２に嵌 入する突起部１６を環状に突設してあり、該枠状基台１０上に合板の底板１２を 嵌合載置し、必要に応じ固定する。この底板１２は防水パン１の底板１₂ に突設 される排水トラップ７を嵌挿する貫通孔１７を突設してある。

【００１１】 図６の例では、洗場の横引排水の場合で、排水管１８を底板１２下に配管して 排水溝に連結してあり、排水口のトラップ７にホース継手（図示せず）或いはト ラップ接続口構造にして洗濯機などの機器類の排水に便宜をはかるのがよい。

【００１２】

【考案の効果】

本考案は、排水受用の床板と、その周側縁に立設される框部を一体成形した防 水パンに設けた家屋床面定着用固定子の挿入孔に着脱自在に嵌着される栓体にお いて、合成樹脂材で前記固定子挿入孔に嵌合するフランジ部と挿入中空筒部から なり、該挿入中空筒部の外周面に複数の弾性リブを突設したことにより、防水パ ンの取付孔に挿入した栓体を接着手段を用いることなく定着でき、防水パンに振 動や衝撃が伝わっテも防水パンから栓体の外れ現象がなく安全に取付ネジの挿入 孔の封緘ができて防塵、防水に役立ち、しかも栓体の露出もなく体裁良好で組立 取扱いも容易であるほか、防水パンの施工作業も簡便で床面の各種サイズにも容 易に対応でき、施工上防水パンの外観不良となることなく体裁良好であるなどの 実用上の効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例の使用状態の一部の縦断面図で
ある。

【図２】図１の例の栓体の底面図である。

【図３】図２のＡ−Ａ線における一部切断側面図であ
る。

【図４】本考案の他の実施例の使用状態の一部の縦断面
図である。

【図５】図４の例の全体平面図である。

【図６】図４のＢ−Ｂ線における縦断面図である。

【図７】図６のＣ−Ｃ線における一部切欠平面図であ
る。

【符号の説明】

１ 防水パン １₁ 床板 １₂ 框部 ２ 凹部 ３ 固定子挿通孔 ４ 取付ネジ ５ 栓体 ５₁ リブ ５₂ 中空筒体 ５₃ フランジ部 １０ 枠状基台 １１ 接合面 １２ 底板 １３ 挿入孔 １４ ボルト １５ 栓体

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 排水受用の床板と、その周側縁に立設さ
   れる框部を一体成形した防水パンに設けた家屋床面定着
   用固定子の挿入孔に着脱自在に嵌着される栓体におい
   て、合成樹脂材で前記固定子挿入孔に嵌合するフランジ
   部と、挿入中空筒部からなり、該挿入中空筒部の外周面
   に複数の弾性リブを突設したことを特徴とする防水パン
   等用栓。
2. 【請求項２】 前記栓体の中空筒部が、円筒体であって
   突設リブの側端縁を円弧状の曲面縁とした請求項１記載
   の防水パン等用栓。
3. 【請求項３】 前記フランジ部が、円筒状部であって、
   その周側面が先細りのテーパー面に形成されている請求
   項１または２記載の防水パン等用栓。