JP3011684B2 - 近接効果補正方法及び近接効果補正装置 - Google Patents
近接効果補正方法及び近接効果補正装置Info
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Description
術に係わり、特にビーム照射による後方散乱電子の影響
で生じる近接効果を低減するための近接効果補正方法
と、この方法を実施するための近接効果補正装置に関す
る。
射電子(後方散乱電子・前方散乱電子)によって、近接
した図形の見掛上の露光量が増加する。このため、同じ
照射量であっても、密集パターンと孤立パターンとで実
際の露光量が異なってくる。これは、近接効果と称され
ており、パターンの微細化に伴いこれをいかにして補正
するかが重要な課題となっている。
場所X´における電子ビームエネルギーE(X')は、 E(X')=(1/πσf 2 ) exp{−(X−X')2 /σf 2 } +(η/πσb 2 ) exp{−(X−X')2 /σb 2 } … (1) で表される。
後方散乱の広がり、ηは前方散乱電子によるレジストの
全域光量と後方散乱によるそれとの比である。近接効果
を低減する方法の一つに、図形パターンのサイズや疎密
に基づいて後方散乱量の影響を計算し、場所によって照
射量を調整する照射量補正の方法がある。
は、それぞれの図形の中心(Xi,Yi)から、場所
(Xj,Yj)への後方散乱の影響U(j)によって、
近似的に下記の式で求められる。
辺を示す。
によって求められる。計算時間は殆ど (3)式で決定され
るため、(3) 式の後方散乱を求める演算方法が、照射量
演算に要する計算時間を左右する。
例を、図12及び図13を参照して説明する。図12
は、前記 (3)式において、誤差関数erf をサブルーチン
化して別計算とする場合の一例である。描画データとし
ては、代表図形の面積と位置が入力される。erf の計算
に入る前に、まず図形面積から辺の長さA,Bを求め、
次に erfの引数であるXi,Yi,Xj,Yj,A,
B,σb をそれぞれ、erf の関数サブルーチンに渡し、
各項の erfの値を演算より求め、(3) 式の演算を行う。
他のルーチンでパラレルに行う分だけ計算時間は短くな
るが、erf はその都度計算により求めることになり、十
分な短縮とは言えず、1cm2 の領域の補正計算を行う
には約20分(クロック:50MIPS)必要とする。
erf をテーブル化し、後方散乱量Uの計算時にテーブル
値を用いる場合の一例である。この場合、後方散乱量U
を求める点は図12の場合と同じであるが、引数として
括弧内のXi,Yi,Xj,Yj,A,B,σb を用い
た各項の演算を予め行い、更に erfの値をテーブルとし
て予め用意しておくため、その都度演算で erfを求める
時間が短縮される。
分(クロック:50MIPS)である。
算に適用する場合、レチクルの面積が例えば200cm
2 と大きいため、補正計算に多大な時間がかかる。即
ち、図12のように、(3) 式のerf 演算をサブルーチン
化した場合の計算方法では、その都度 erfの演算が必要
なため、照射量計算に約7日(クロック:50MIPS)もの
計算時間を必要とする。また、図13のように、(3) 式
の erfの計算部分のみテーブル化した場合では、erf の
計算においてアクセスは4回と前者よりも少ないが、照
射量計算に約3日(クロック:50MIPS)の計算時間が必
要である。
は、後方散乱の影響Uの計算を行うための計算時間は、
直接描画には十分なスピードであるが、レチクル描画に
は未だ不足であり、更なる計算時間の短縮が求められて
いた。
効果低減のための照射量補正においては、後方散乱の影
響を計算するために誤差関数erf をサブルーチン化して
計算する方法があるが、このような方法であってもレチ
クル描画には多大な計算時間がかかり、計算時間の短縮
が求められていた。
ので、その目的とするところは、近接効果低減のための
照射量補正において、後方散乱の影響を短時間で計算す
ることができ、レチクル描画にも十分対応できる近接効
果補正方法及び近接効果補正装置を提供することにあ
る。
な構成を採用している。即ち本発明は、試料上に荷電ビ
ームを照射して所望パターンを描画する際に、ビーム照
射による近接効果の影響を低減するためにビーム照射位
置毎に照射量を補正する近接効果補正方法において、予
め、図形或いは代表図形が近接効果或いは補正計算に及
ぼす寄与を求め、これらを補正計算に利用する図形の面
積でブロック化し、各ブロック毎に図形周囲の各位置に
図形が及ぼす上記量を記述したテーブルを用意してお
き、補正計算にあたっては、照射量を補正すべき位置と
これに隣接する図形との位置関係及び該図形の面積より
前記テーブル内から前記寄与量を求め、この寄与量に基
づいて各位置毎に照射量を補正することを特徴としてい
る。
して所望パターンを描画する際に、ビーム照射による近
接効果の影響を低減するためにビーム照射位置毎に照射
量を補正する近接効果補正方法において、予め、図形或
いは代表図形が近接効果或いは補正計算に及ぼす寄与を
求め、これらを補正計算に利用する図形の面積及び図形
の重心位置でブロック化し、各ブロック毎に図形周囲の
各位置に図形が及ぼす上記量を記述したテーブルを用意
しておき、補正計算にあたっては、照射量を補正すべき
位置とこれに隣接する図形との位置関係及び該図形の面
積、更に該図形の重心位置より前記テーブル内から前記
寄与量を求め、この寄与量に基づいて各位置毎に照射量
を補正することを特徴とする。
近接効果補正装置において、図形面積ブロック別の後方
散乱量データを格納したテーブルデータメモリと、図形
データと図形位置情報から面積及び重心位置を規定した
代表図形を算出する演算回路と、この演算回路で得られ
た代表図形の面積及び重心位置から、前記テーブルデー
タメモリを参照して該図形による後方散乱量をそれぞれ
求める手段と、該手段で求められた後方散乱量を同じア
ドレス毎に累積加算して格納し、補正領域全域における
後方散乱量データを格納する後方散乱量データメモリ
と、この後方散乱量データメモリの内容を基に照射量を
補正する照射量補正回路を具備してなることを特徴とす
る。
は、図形或いは代表図形が近接効果或いは補正計算に及
ぼす寄与を求め、ブロック毎に図形周囲の各位置に図形
が及ぼす上記量を記述したテーブルを用意し、補正計算
にあたってこのテーブルを参照することにより、前記
(3)式において、該当する図形面積Sの後方散乱量Uを
そのまま累積加算することで、それぞれの位置の後方散
乱量Uが求まる。
下(クロック:50MIPS)である。
イズと、図形と補正すべき点に位置関係で決まる。この
ため、上記のように面積でブロック分けすることが可能
となるのである。
散乱量Uで決定される。このUの値は代表図形の大きさ
(Aj,Bj)と位置で決定されることが知られてい
る。本発明では、代表図形の大きさ(Aj,Bj)の代
りに面積を利用することによって処理スピードを向上さ
せる。面積を利用することによって、ブロックは代表図
形の形状に拘らず分類される。即ち、1μm×4μmの
図形も2μm×2μmの図形の面積4μm2 として、同
一に扱うことができる。
うに、テーブル参照回数が前記図9の場合の1/4とな
り、計算量は前記 (3)式を使った場合のおよそ1/4以
下になり、約2.5時間(クロック:50MIPS)で領域2
00cm2 の補正照射量を求めることが可能となる。こ
れは、レチクルの描画にも十分に対処できる計算速度で
ある。
の重心位置をも考慮して図形或いは代表図形をブロック
化することにより、図形或いは代表図形の中心と重心位
置を常に一致させることができ、正確な照合を行って補
正精度を更に高めることが可能となる。
形態によって説明する。ここでは、電子ビーム描画装置
に適用した例を説明する。 (第1の実施形態)図1(a)はフレーム上のパターン
データ例、図1(b)は(a)のパターンデータそれぞ
れについての代表図形化例、図1(c)はそれぞれの代
表図形が周囲の照射量メッシュに及ぼす影響範囲を示し
ている。図2は1つの代表図形について、その面積Sa
に対する後方散乱量データの分布を2次元テーブルに格
納した一例を示し、図3はフレーム領域中2つの代表図
形が、それぞれ各照射量メッシュに対して及ぼす影響に
ついて、テーブルデータを利用した求めた一例を示して
いる。
る。代表図形の各辺B=A=S1/2 とすると、中心位置
(0,0)にある代表図形が位置(Xj,Yj)に及ぼ
す後方散乱量は、 U(Xj,Yj) = [erf{-(Xj-A)/σb }-erf{-(Xj+B)/σb }] × [erf{-(Yj-A)/σb }-erf{-(Yj+B)/σb }] … (6) で与えられる。
射量メッシュに及ぼす後方散乱量を求め、図2に示すよ
うに、上記テーブル値、つまり後方散乱量U1〜Unを
代表図形の面積Saに応じて配列する。後方散乱量Uの
強度分布は、それぞれの図形中心を原点0に、照射量メ
ッシュと同じ2μm×2μmの小領域を単位に配列して
ある。
代表図形の最大面積)はσb =σとし、これは照射量メ
ッシュの整数倍とする。ここで、加速電圧50kVとす
る場合、対応するσb =σ=10μmである(図1
(b))。このとき、代表図形の1辺は最大約1σの矩
形であることから、代表図形の最大面積は σ×σ=10μm×10μm=100μm2 となる。
方散乱電子の影響範囲は、図形中心から約2.5σb の
範囲まで、つまり5σb ×5σb とした。上記代表図形
面積Sのテーブル・ブロックは、Sa=0.0μm2 〜
100μm2 において、0.1μm2 ピッチに、S=S
1〜S1000まで1000個用意する。
のテーブル値を用いた計算方法の一例を次に述べる。図
1(a)のように、所望のパターン1のEBデータか
ら、補正照射に利用するパターンデータである代表図形
を求める。図1(b)のように、代表図形メッシュ10
μm×10μm(矩形領域2)を設定し、補正照射量演
算に利用する代表図形4を求める。図1(b)の矩形は
それぞれ代表図形4のパターン配置を示す。ここで、パ
ターン1が矩形であり、矩形領域2の中心付近に配置さ
れている場合、パターン1そのものが代表図形となる。
した小領域(照射量メッシュ)3と代表図形4による寄
与範囲5を示している。最終的に、この領域に照射量が
設定される。
の一部の代表図形4について、その後方散乱量の影響範
囲5とテーブル値の使用例を示したものである。図形A
による後方散乱量がUaiで記述され、図形Bによる後方
散乱量がUbiで記述されている。
例を図4のフローチャートを参照して説明する。まず、
代表図形を選択し、その面積Sを求める(T1)。ある
代表図形Aを考えた場合、この面積がSaであったとす
る。そこで、面積Saを引数に、対応するテーブル値を
取出し(T2)、メッシュ状の代表図形Aの中心(Xa
i,Yai)と、テーブル値の座標中心(0,0)を合わ
せて照射量メッシュに当てはめると、代表図形Aが周囲
の各照射量メッシュに及ぼす後方散乱量Ua1〜Ua9の値
がそれぞれ配列される(T3)。
bの影響Ub1〜Ub7をテーブル値から取出し累積加算す
ると(T4)、各照射量メッシュには、代表図形AとB
の影響による後方散乱量U(=Ua+Ub)がそれぞれ
配列される。さらに、全ての代表図形の選択が終了した
か否かの判定(T5)を用い、全て代表図形について上
記したテーブル参照,後方散乱量の配列,及び累積加算
等の処理を行うことにより、各々2μm×2μmの照射
量メッシュそれぞれに、求める後方散乱量Uが全て配列
されることになる。
様の演算が行われる。さらに、得られた後方散乱量Uと
前記 (2)式、或いは D(j)=1/{1+ηU(j)} … (7) によって、各照射量メッシュ毎の補正照射量D(j)は
求められる。従って、この補正照射量D(j)でパター
ンを描画することで、近接効果補正の成された描画を行
うことができる。なお、50kVで照射した場合、ηは
約0.7μmである。
すような図形面積に対応する後方散乱量U1〜Unをテ
ーブル化しておき、近接効果低減のための補正計算時に
このテーブルを参照することで後方散乱量Uを求めるこ
とができ、これにより補正照射量を求めることができ
る。そしてこの場合、後方散乱量Uを求める計算におい
て、テーブル参照は代表図形の数だけとなり(図9の場
合の1/4)、計算量も少ないものとなる((4) 式の1
/4)。従って、後方散乱の影響を短時間で計算するこ
とができ、描画領域が広いレチクル描画にも十分対応す
ることが可能となる。
ズと、図形と補正すべき点の位置関係で決まるため、寄
与のテーブル値は面積でブロック分けすることができ
る。そして、最も計算時間が必要となる「後方散乱量を
計算するステップ」が、1箇所の補正点について、1回
のテーブル参照で済むため、高速の演算処理ができる。
これによれば、従来の4倍以上の速さでの演算が可能で
ある。
施形態においては、テーブルは、図形或いは代表図形が
近接効果或いは補正計算に及ぼす寄与及び後方散乱量
を、代表図形中心を重心として放射状に配置させたもの
で、面積ブロック毎のテーブルデータであり、重心位置
による配置は考慮していない。このため、テーブルを参
照する際、図形或いは代表図形の中心が重心と一致しな
い場合は、実際の寄与配置とずれてしまい、正確な照合
が得られない場合がある。
ず図形の重心位置をも考慮して図形或いは代表図形をブ
ロック化することにより、図形或いは代表図形の中心と
重心位置を常に一致させ、補正精度を更に高めている。
して本実施形態を説明する。図5〜図8は、1つの代表
図形について、その面積Saに対する後方散乱量データ
の分布に置き換えた2次元テーブルを格納した一例であ
る。図5及び図6は偶数メッシュタイプで、図5は偶数
メッシュと重心位置、図6は重心位置と後方散乱量分布
を示している。さらに、図7及び図8は奇数メッシュタ
イプで、図7は奇数メッシュと重心位置、図8は重心位
置と後方散乱量分布をそれぞれ示している。
る。代表図形の各辺B=A=Sa1/2 とすると、中心位
置(0,0)にある代表図形が位置(Xj,Yj)に及
ぼす後方散乱量は、 U(Xj,Yj) = [erf{-(Xj-A)/σb }-erf{-(Xj+B)/σb }] × [erf{-(Yj-A)/σb }-erf{-(Yj+B)/σb }] … (6) で与えられる。
射量メッシュに及ぼす後方散乱量を求め、図2に示すよ
うに、上記テーブル値、つまり後方散乱量U1〜Unを
代表図形の面積Saに応じて配列する。後方散乱量Uの
強度分布は、まず代表図形メッシュが照射量メッシュの
奇数倍か偶数倍かで、テーブルの形状を図7のような奇
数タイプ、図5のような偶数タイプに分け、更に図8、
図6のように、1つの面積当たり9通りの重心位置を考
慮した、9つの重心位置別の強度分布を配列する。
じ1μm×1μmの少量域を単位に配列してある。代表
図形を設定するメッシュのサイズ(=代表図形の最大面
積)はσb =σとし、これは照射量メッシュの整数倍と
する。
応するσb =σ=10μmである(図1(b))。この
とき、代表図形の1辺は最大約1σの矩形であることか
ら、代表図形の最大面積は σ×σ=10μm×10μm=100μm2 となる。
方散乱電子の影響範囲は、図形中心から約2.5σb の
範囲まで、つまり5σb ×5σb とした。上記代表図形
面積Sのテーブル・ブロックは、Sa=0.0μm2 〜
100μm2 において、0.2μm2 ピッチに、S=S
1〜S500まで500個用意する。
のテーブル値を用いた計算方法の一例を次に述べる。図
1(a)のように、所望のパターン1のEBデータか
ら、補正照射に利用するパターンデータである代表図形
を求める。図1(b)のように、代表図形メッシュ10
μm×10μm(矩形領域2)を設定し、補正照射量演
算に利用する代表図形4を求める。図1(b)の矩形は
それぞれ代表図形4のパターン配置を示す。図1(c)
は1μm×1μm区画に分割した少領域(照射量メッシ
ュ)3と代表図形4による寄与範囲5を示している。最
終的に、この領域に照射量が設定される。
の一部の代表図形4について、その後方散乱量の影響範
囲5とテーブル値の使用例を示したものである。図形A
による後方散乱量がUaiで記述され、図形Bによる後方
散乱量がUbiで記述されている。
Saの代表図形Aを考えた場合、面積Sa及びテーブル
形状、図形重心を引数に、対応するテーブル値を取り出
し、メッシュ上の代表図形Aの中心(Xai,Yai)と、
テーブル値の座標中心(0,0)を合わせて照射量メッ
シュに当てはめると、代表図形Aが周囲の各照射量メッ
シュに及ぼす後方散乱量Ua1〜Ua6の値がそれぞれ配列
される。
ても、その影響Ub1〜Ub4をテーブル値から取り出し累
積加算すると、各照射量メッシュには、代表図形AとB
の影響による後方散乱量U(=Ua+Ub)がそれぞれ
配列される。これを、全ての代表図形について行うこと
により、各々1μm×1μmの照射量メッシュそれぞれ
に、求める後方散乱量Uが全て配列されることになる。
算による後方散乱量U(j)と同じものが与えられ、 U(j)=Σi[erf{(Xi-Xj+A)/σb }-erf{(Xi-Xj-B)/σb }] × [erf{(Yi-Yj+A)/σb }-erf{(Yi-Yj-B)/σb }] … (3) 更に、上記後方散乱量Uと(3) 式 D(j)=1−KU(j) … (2) 或いは D(j)=1/{1+ηU(j)} … (7) によって、各照射量メッシュ毎の補正照射量D(j)は
求められる。従って、この補正照射量D(j)でパター
ンを描画することで、近接効果補正の成された描画を行
うことができる。なお、50kVで照射した場合、ηは
約0.7μmである。
すような図形面積に対応する後方散乱量U1〜Unをテ
ーブル化しておき、近接効果低減のための補正計算時に
このテーブルを参照することで後方散乱量Uを求めるこ
とができ、これにより補正照射量を求めることができ
る。そしてこの場合、後方散乱量Uを求める計算におい
て、テーブル参照は代表図形の数だけとなり、計算量も
少ないものとなる。従って、後方散乱の影響を短時間で
計算することができ、描画領域が広いレチクル描画にも
十分対応することが可能となる。
図形の重心位置をも考慮して図形或いは代表図形をブロ
ック化することにより、図形或いは代表図形の中心と重
心位置を常に一致させることができる。しかも、代表図
形メッシュの大きさが、照射量メッシュの奇数倍のみな
らず、偶数倍の場合の配置を行っている。従って、第1
の実施形態では、代表図形の重心と図形中心が一致して
いた場合のみ、正確な寄与配置が可能だったテーブルデ
ータの活用を、本実施形態では、代表図形の重心と図形
中心が一致していない場合についても、全ての寄与配置
について正確に行うことが可能なため、より精度の高い
演算処理が可能である。これによれば、誤差1%未満と
なり、演算精度向上が可能である。
をハードウェアで実現したものであり、図9〜11を用
いてこれを説明する。
の概要である。制御計算機10から順次バッファメモリ
20(21,22)に図形及びその位置データが入力さ
れ、バッファメモリ20のデータは近接効果補正回路3
0と共にパターンデータメモリ40(41,42)に入
力される。近接効果補正回路30で補正されたデータは
順次照射量データメモリ50(51,52)に入力され
る。そして、照射量データメモリ50及びパターンデー
タメモリ40のデータが制御回路60に入力されるもの
となっている。
例を示したものが図10である。バッファメモリ20よ
りデータ展開回路31に送られた図形及びその位置デー
タは、データ展開回路31で面積データ化され、代表図
形作成回路32に供給される。代表図形作成回路32で
は、矩形の代表図形の面積データとそれぞれの代表図形
の重心位置データが作成され、作成されたデータは補正
計算回路33に供給される。補正計算回路33において
は、前記 (3)式と同様な演算が行われ、各照射量メッシ
ュ毎の最適照射量が求められ、照射量メモリ50に格納
される。
ドに応用したものが図11である。代表図形作成回路7
0において、代表図形の面積データと重心位置データが
それぞれ算出される。そして、アドレス計算回路71に
おいて、図形面積ブロックのアドレスαが算出される。
さらに、アドレス計算回路72においては、その代表図
形が照射量メッシュ上のどこに存在するかを示す配置位
置アドレスβが算出される。
予め代表図形メッシュサイズを最大面積として、等刻み
に1/1000までの代表図形面積データSと、それぞ
れの面積サイズに伴う後方散乱量U(X,Y)が算出さ
れ、これらがテーブルデータ格納メモリ81にそれぞれ
格納されている。
ドレスαより、テーブルデータ格納メモリ81の中から
該当する後方散乱量Ua(X,Y)が順次算出される。
一方、アドレス計算回路72で算出された配置位置アド
レスβを基に、後方散乱量データ格納メモリ75から該
当する領域の各後方散乱量Uab(X',Y')が順次取出さ
れる。
(X',Y')はそれぞれ該当するメッシュ毎に累積加算回
路76で順次累積加算され、値は後方散乱量格納メモリ
75の該当メッシュ位置にそれぞれ格納される。
により代表図形面積毎の寄与のデータがまとめられてい
るため、従来のメッシュアドレス毎に一つ一つ寄与を計
算していたものに比べ、回路からメモリアクセス回数が
少なく、演算時間の短縮となる。
れるものではない。実施形態では、電子ビーム描画方法
を例にとり説明したが、ビーム照射による後方散乱等の
影響が問題となる描画方法であれば適用することがで
き、例えばイオンビーム描画方法に適用することも可能
である。また、照射量メッシュの大きさや代表図形面積
のブロック数やピッチ等の条件は、仕様に応じて適宜変
更可能である。その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲
で、種々変形して実施することができる。
形或いは代表図形が近接効果或いは補正計算に及ぼす寄
与を求め、ブロック毎に図形周囲の各位置に図形が及ぼ
す上記量を記述したテーブルを用意し、補正計算にあた
ってこのテーブルを参照することによって、近接効果低
減のための照射量補正において、後方散乱の影響を短時
間で計算することができ、レチクル描画にも十分対応で
きることになる。
すべきパターンとフレーム内の代表図形配置及びフレー
ム内の図形影響範囲を示す図。
図。
A,Bによる各照射量メッシュの後方散乱量を示す図。
算方法を示す図。
数メッシュと重心位置)。
心位置と後方散乱量分布)。
数メッシュと重心位置)。
心位置と後方散乱量分布)。
補正計算部を示すブロック図。
を示す図。
Claims (3)
- 【請求項1】試料上に荷電ビームを照射して所望パター
ンを描画する際に、ビーム照射による近接効果の影響を
低減するためにビーム照射位置毎に照射量を補正する近
接効果補正方法において、 予め、図形或いは代表図形が近接効果或いは補正計算に
及ぼす寄与を求め、これらを補正計算に利用する図形の
面積でブロック化し、各ブロック毎に図形周囲の各位置
に図形が及ぼす上記量を記述したテーブルを用意してお
き、 補正計算にあたっては、照射量を補正すべき位置とこれ
に隣接する図形との位置関係及び該図形の面積より前記
テーブル内から前記寄与量を求め、この寄与量に基づい
て各位置毎に照射量を補正することを特徴とする近接効
果補正方法。 - 【請求項2】試料上に荷電ビームを照射して所望パター
ンを描画する際に、ビーム照射による近接効果の影響を
低減するためにビーム照射位置毎に照射量を補正する近
接効果補正方法において、 予め、図形或いは代表図形が近接効果或いは補正計算に
及ぼす寄与を求め、これらを補正計算に利用する図形の
面積及び図形の重心位置でブロック化し、各ブロック毎
に図形周囲の各位置に図形が及ぼす上記量を記述したテ
ーブルを用意しておき、 補正計算にあたっては、照射量を補正すべき位置とこれ
に隣接する図形との位置関係及び該図形の面積、更に該
図形の重心位置より前記テーブル内から前記寄与量を求
め、この寄与量に基づいて各位置毎に照射量を補正する
ことを特徴とする近接効果補正方法。 - 【請求項3】試料上に荷電ビームを照射して所望パター
ンを描画する荷電ビーム描画装置に用いられ、ビーム照
射による近接効果の影響を低減するためにビーム照射位
置毎に照射量を補正する近接効果補正装置において、 図形面積ブロック別の後方散乱量データを格納したテー
ブルデータメモリと、図形データと図形位置情報から面
積及び重心位置を規定した代表図形を算出する演算回路
と、この演算回路で得られた代表図形の面積及び重心位
置から、前記テーブルデータメモリを参照して該図形に
よる後方散乱量をそれぞれ求める手段と、該手段で求め
られた後方散乱量を同じアドレス毎に累積加算して格納
し、補正領域全域における後方散乱量データを格納する
後方散乱量データメモリと、この後方散乱量データメモ
リの内容を基に照射量を補正する照射量補正回路を具備
してなることを特徴とする近接効果補正装置。
Priority Applications (1)
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