JP3011388B2 - 膨張性及びハンドリング性に優れる軽量スタンパブルシート - Google Patents

膨張性及びハンドリング性に優れる軽量スタンパブルシート

Info

Publication number
JP3011388B2
JP3011388B2 JP6163464A JP16346494A JP3011388B2 JP 3011388 B2 JP3011388 B2 JP 3011388B2 JP 6163464 A JP6163464 A JP 6163464A JP 16346494 A JP16346494 A JP 16346494A JP 3011388 B2 JP3011388 B2 JP 3011388B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheet
glass fiber
fiber
diameter
reinforcing glass
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP6163464A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0825489A (ja
Inventor
正文 小松
泰次 松本
高野  茂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
K Plasheet Corp
Original Assignee
JFE Steel Corp
K Plasheet Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JFE Steel Corp, K Plasheet Corp filed Critical JFE Steel Corp
Priority to JP6163464A priority Critical patent/JP3011388B2/ja
Publication of JPH0825489A publication Critical patent/JPH0825489A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3011388B2 publication Critical patent/JP3011388B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Moulding By Coating Moulds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば天井材、ドアト
リムなどの自動車用内装材として有用な高強度を有する
軽量スタンパブルシートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】軽量スタンパブルシートを製造する方法
として、抄紙法が知られている。抄紙法は、微小気泡を
含む界面活性剤水溶液中で長さ6〜50mmのガラス繊維と
粒状の熱可塑性樹脂を分散させ、この分散液を多孔性支
持体で抄くことによりウエブを調製し、このウエブに熱
と圧力を加えて、固化した緻密なシート(以下コンソリ
シートと称するときもある)を製造する。このシートを
熱可塑性樹脂の融点以上に加熱し、樹脂を溶融させる。
この時シートはガラス繊維のスプリングバックにより、
元の厚みよりも膨張する。この膨張したシートを金型上
に置き、圧縮成形により必要な形状を得る。圧縮成形時
に金型のクリアランスを調整することにより、コンソリ
シートよりも密度の小さい軽量スタンパブルシートを得
ることができる。この技術は特開昭60-179233 号公報に
開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記した抄
紙法で得られる軽量スタンパブルシートを対象とするも
のである。パネルなどの平板の剛性は(弾性率)×(厚
み)3 に比例するため、部品の剛性を高くするには、板
厚を大きくすることが有利である。軽量スタンパブルシ
ートはマトリックス樹脂の融点以上に加熱した時のガラ
ス繊維のスプリングバックによる膨張を利用したもので
あり、平板の剛性を高くするのに適している。しかしな
がら、抄紙法で得られる従来の軽量スタンパブルシート
は、十分に膨張しないため、剛性の向上が不十分であっ
た。
【0004】膨張性を改良する方法として、ガラス繊維
の含有量を増加させる方法、ガラス繊維の繊維径を増大
させる方法や本出願人が既に出願している特願平6−49
94号の発明のように複数のウエブを積層し、最外層のウ
エブのガラス繊維径を内層のそれより小さくする方法な
どが考えられる。しかしながら、ガラス繊維の含有量を
増加させる方法は成形性が低下し、特に深絞りの必要な
ドアトリムの成形が困難である。また、ガラス繊維径を
増大させる方法は、ガラス繊維自体の剛性が高くなるた
め、スタンパブルシートの膨張性は向上するが、ハンド
リング性の劣化、すなわち取扱時にガラス繊維が手に刺
さり痛み(チクチク感)が生じるとともに、さらに成形
時にシートの両端をクランプで固定して予熱する際、垂
れ下がり(ドローダウンと称する)が生じ、ヒーターに
接触するなどの不備が生じる。また、特願平6−4994号
の方法は複数のウエブを積層させる必要があり、製造工
程が複雑になる問題を有している。
【0005】本発明の目的は、前記問題点を解決し、膨
張性、ハンドリング性に優れ、かつドローダウンの小さ
い軽量スタンパブルシートを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、強化用ガラス
繊維と粒状のマトリックス樹脂とを空気の微小気泡が分
散した界面活性剤含有水性媒体中に分散させた分散液を
調製し、この分散液を多孔性支持体で抄くことによりシ
ート状のウエブを調製し、乾燥後、熱と圧力を加えてシ
ートを固化した後、マトリックス樹脂の融点以上に加熱
し、シートの厚み方向に膨張させた後、シート中の空隙
率がゼロのときの理論密度よりも、密度が小さくなるよ
うに圧縮成形することにより製造した軽量スタンパブル
シートにおいて、該強化用ガラス繊維が、繊維長が10〜
26mmで繊維径の異なる2種の強化用ガラス繊維である径
が20〜30μm の大径繊維および径が5〜20μm の小径繊
からなり、スタンパブルシートに対して、前記小径繊
維の添加量をW1wt%、前記大径繊維の添加量をW2wt
%としたとき、W2/(W1+W2)の値0.3 〜0.7
で、密度が0.8g/cm 3 以下であることを特徴とする膨張性
及びハンドリング性に優れる軽量スタンパブルシートで
ある。
【0007】
【作用】以下に本発明をさらに詳細に説明する。 〈強化用ガラス繊維〉 強化用ガラス繊維の十分な補強効果を得、かつ成形時の
成形性を確保する上で、強化用ガラス繊維の長さは10
26mmが好ましい。強化用ガラス繊維が短すぎると、十分
な補強効果が得られず、抄紙工程で断紙し易くなる。ま
た繊維長が長すぎると、成形時の流動性が低下し、抄紙
工程で強化用ガラス繊維が十分に開繊せず、さらに膨張
が不均一になるとともに、スプリングバックの効果が小
さい。
【0008】強化用ガラス繊維径は強化用ガラス繊維の
補強効果、膨張効果を確保する上で5〜30μm であるこ
とが好ましい。さらに好ましくは10〜25μm である。繊
維径が小さいと、加熱時に十分な膨張が得られない。繊
維径が大きすぎると、十分な補強効果が得られない。本
発明では、スタンパブルシートに対して、小径繊維の添
加量をW1wt%、大径繊維の添加量をW2wt%としたと
き、W2/(W1+W2)の値(以下強化用ガラス繊維
の混合比ともいう)を0.3 〜0.7 に限定している。
【0009】このガラス繊維の混合比が0.3 〜0.7 の場
合、チクチク感がなく、表面の肌ざわり感が良好で、剛
性も高いバランスの取れた膨張板ができる。より好まし
くは0.4 〜0.6 である。ガラス繊維の混合比が0.3 より
小さいときは、膨張板のチクチク感はないが、剛性も小
さい。ガラス繊維の混合比が0.7 より大きいときは、剛
性は高くなるが、チクチク感がひどく取扱が困難であ
る。
【0010】大径強化用ガラス繊維の径は20〜30μm が
好ましく、一方小径強化用ガラス繊維の径は5〜20μm
が好ましい。より好ましくは、上記範囲において大径強
化用ガラス繊維の径と小径強化用ガラス繊維の径の比が
2倍以上であるようにすることである。本発明において
は、太い強化用ガラス繊維と細い強化用ガラス繊維がか
らみ合い太い強化用ガラス繊維の反撥力(スプリングバ
ック)が細い強化用ガラス繊維に分散される結果、太い
強化用ガラス繊維が樹脂表面より外に出る頻度が減りチ
クチク感が減少する。なお、本発明では繊維の径を2種
に限定しているが、本発明の思想を満足する範囲におい
て3種以上の径の繊維を用いることができる。
【0011】軽量スタンパブルシート中において、強化
用ガラス繊維(全重量)とマトリックス樹脂の重量比
(ガラス繊維/樹脂)は20/80から70/30となるように
用いられることが好ましい。強化用ガラス繊維の過少の
配合は補強効果が少ない。また強化用ガラス繊維の過剰
の使用は、マトリックス樹脂が強化用ガラス繊維接合点
に均一に含浸することが難しく、強度低下を招く。
【0012】強化用ガラス繊維の表面は、必要によりシ
ランカップリング剤および収束剤による処理が施され
る。シランカップリング剤は濡れ性や接着性を向上させ
るため、収束剤はガラス繊維の開繊状態を制御するため
のものである。シランカップリング剤として、ビニルシ
ラン系、アミノシラン系、エポキシシラン系、メタクリ
ルシラン系、クロロシラン系、メルカプトシラン系など
が使用可能である。なかでも、アミノシラン系、エポキ
シシラン系が好ましい。シランカップリング剤のガラス
繊維への処理方法はガラス繊維を混合しながらシランカ
ップリング剤水溶液を噴霧する乾式法やカップリング剤
水溶液中に浸漬するなどの公知の方法で行うことができ
る。シランカップリング剤の量はガラス繊維に対して
0.001〜 0.3wt%が好ましい。さらに好ましくは 0.005
〜 0.2wt%である。
【0013】0.001wt%未満では強度の向上が小さい。
軽量スタンパブルシートの強度、膨張性を向上させるた
めに、強化用ガラス繊維は単繊維に開繊させることが望
ましい。このため強化用ガラス繊維は、水溶性の収束剤
で処理される。これらの収束剤としてポリエチレンオキ
サイド系、ポリビニルアルコール系などがある。収束剤
の量は強化用ガラス繊維に対して0.03〜0.3wt%であ
る。さらに好ましくは0.05〜 0.2wt%である。 0.3wt%
超の場合、抄紙工程で開繊し難くなる。
【0014】〈マトリックス樹脂〉本発明に使用できる
マトリックス樹脂は、望ましくは熱可塑性樹脂で、例え
ば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィ
ン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリアセ
タールなど、ならびにこれらの樹脂を主成分とする共重
合体やグラフト化合物およびブレンド物、例えばエチレ
ン−塩化ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、スチレン−ブタジエン−アクリロニトリル共重合体
等が挙げられる。なかでも好ましいのはポリプロピレン
である。
【0015】マトリックス樹脂の平均分子量(Mw)は 5
0000〜700000が好ましい。Mwが 50000未満の場合、溶融
粘度が低く、ガラス繊維への濡れ性、接着性は良くなる
が、樹脂が脆性化するため、軽量スタンパブルシートの
機械特性は低下する。Mwが700000超の場合、ガラス繊維
接合点への含浸性、濡れ性が低下し、シートの機械特性
は低下する。さらに流動性も低下する。
【0016】樹脂とガラス繊維の接着性を向上させるた
めに、上記マトリックス樹脂を酸やエポキシなどの種類
の化合物で変性したものを併用できる。ポリプロピレン
の場合、マレイン酸、無水マレイン酸、アクリル酸など
で変性することができ、変性基が酸無水物基、カルボキ
シル基となるものが好ましい。変性樹脂の重量平均分子
量は20000 〜200000が好ましい。20000 未満の場合、溶
融粘度が低く、ガラス繊維への濡れ性、接着性は良くな
るが、樹脂が脆性化するため、軽量スタンパブルシート
の機械特性は低下する。200000超の場合、ガラス繊維接
合点への含浸性が低下し、シートの機械特性は低下す
る。さらに流動性も低下する。官能基の量は0.02〜 3.0
wt%〔(官能基の重量/マトリックス樹脂の重量)× 1
00〕が好ましい。より好ましくは0.05〜 2.0wt%であ
る。0.02wt%未満の場合は、シランカップリング剤との
接着性が不十分となり、強度向上が小さくなる。 3.0wt
%超の場合はマトリックス樹脂の脆化、シートの着色な
どを招く。
【0017】ウエブに用いられる熱可塑性樹脂の粒子は
重合後の粒子を用いてもよいし、ペレット状の樹脂を機
械粉砕あるいは溶媒へ一度溶解後、析出させるいわゆる
化学粉砕によって得られる粒子を用いてもよい。この熱
可塑性樹脂の粒子は、径が50〜2000μm であることが好
ましい。径があまり大きいと、ガラス繊維中に樹脂が均
一に含浸したコンソリシートが得にくい。また、径が小
さすぎると、後述するウエブの製造の脱水工程において
圧力損失が大きくなり、製造上のトラブルが生じる場合
がある。
【0018】マトリックス樹脂と変性樹脂を併用する場
合、それぞれの粒子を用いてウエブを製造してもよい
し、予め押し出し機などでこれらを溶融混練し、粉砕し
た物を使用してもよい。また一方の樹脂を他の樹脂でコ
ーティングする方法などを用いることができる。 〈コンソリシートの製造方法〉径の異なる2種類の強化
用ガラス繊維のチョップドストランドと熱可塑性樹脂粒
子とを、空気の微小気泡が分散した界面活性剤水溶液中
に均一に分散させる。この分散液を多孔性支持体を介し
て脱水することにより、均一なウエブを得ることができ
る。ウエブは強化用ガラス繊維と熱可塑性樹脂等から構
成され、強化用ガラス繊維の中に熱可塑性樹脂の粒子が
均一に分散している。またウエブの厚さは1〜10mm程度
である。次にウエブを乾燥後、熱可塑性樹脂の融点以上
に加熱し樹脂を溶融させ、冷却盤間で圧力を加え緻密な
固化したコンソリシートを得る。
【0019】ウエブを加熱、加圧し、コンソリシートを
製造する際の加熱温度は熱可塑性樹脂の融点以上、分解
温度以下である。マトリックス樹脂がポリプロピレンの
場合、加熱温度は170 〜230 ℃が好ましく、より好まし
くは190 〜220 ℃である。230 ℃以上ではポリプロピレ
ンの分解による着色、強度低下が生ずる。ウエブを加圧
する際の圧力は、緻密なたコンソリシートを得る目的で
3〜500kgf/cm2とするのが好ましい。過剰の圧力は強化
用ガラス繊維の破損が生じる可能性がある。
【0020】なおコンソリシートには酸化防止剤、耐光
安定剤、金属不活性化剤、難燃剤、カーボンブラックな
どの添加剤や着色剤等を含有することができる。これら
の添加剤、着色剤は、たとえば粒状の熱可塑性樹脂にあ
らかじめ配合やコーティングしたり、コンソリシート製
造工程中にスプレーなどで添加することによりコンソリ
シート中に含有させることができる。
【0021】〈膨張・圧縮成形方法〉以上のようにして
製造されたコンソリシートは公知の方法で膨張・圧縮成
形させ、軽量スタンパブルシートを得る。すなわちコン
ソリシートを樹脂の融点以上に加熱後、成形金型上に置
き、金型のクリアランスを調整し、膨張・圧縮成形する
ことにより所定の厚み、密度を有する軽量スタンパブル
シートを得る。
【0022】コンソリシートの成形時の加熱温度は熱可
塑性樹脂の融点以上、分解温度以下である。熱可塑性樹
脂がポリプロピレンの場合、加熱温度は170 〜230 ℃が
好ましい。より好ましくは190 〜210 ℃である。コンソ
リシートの加熱方法は熱盤加熱、赤外線加熱、通風式加
熱などがあり、特に限定されない。コンソリシートは加
熱時に強化用ガラス繊維のスプリングバックにより膨張
する。膨張倍率は通常1.1 〜7倍である。膨張倍率が大
きすぎる場合、加熱時の表面温度と中心部分の温度差が
大きくなり、均一な加熱が困難になるため、好ましくは
1.3 〜6.5 倍、より好ましくは1.5 〜6倍である。
【0023】金型温度は熱可塑性樹脂の凝固点以下であ
ればよい。ハンドリング性、生産性の点から通常室温〜
60℃である。圧縮・成形圧は製品形状により異なるが、
通常1〜50kgf/cm2 である。過剰の圧力は強化用ガラス
繊維を破断させる。軽量スタンパブルシートの密度は金
型のクリアランスにより制御される。空隙率がゼロのと
きの理論密度(ρ)は次式から求められる。
【0024】ρ= 100/(Wm /ρm +Wf /ρf ) ここでWm はマトリックスの重量分率 Wf は強化用ガラス繊維の重量分率 ρm はマトリックスの密度 ρf は強化用ガラス繊維の密度 である。
【0025】軽量スタンパブルシートの密度は理論密度
よりも小さければよい。好ましくは0.8g/cm3以下、さら
に好ましくは0.7g/cm3以下である。
【0026】
【実施例】以下に本発明を実施例に基づいて具体的に説
明する。実施例で用いたマトリックス樹脂と強化用ガラ
ス繊維は次のとおりである。 マトリックス樹脂:ポリプロピレン(重量平均分子量20
0000、平均粒径 500μm ) ガラス繊維チョップドストランドA:長さ13mm、直径10
μm 、アミノシラン0.005 wt%、ポリエチレンオキサイ
ド系収束剤0.05wt%、収束本数5000本/束 ガラス繊維チョップドストランドB:長さ13mm、直径23
μm 、アミノシラン0.005 wt%、ポリエチレンオキサイ
ド系収束剤0.05wt%、収束本数5000本/束 (実施例1)ポリプロピレン18.75g、ガラス繊維チョッ
プドストランドA(繊維径10μm )8.12g およびガラス
繊維チョップドストランドB(繊維径23μm )4.38g を
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.8 wt%水溶液
10l中で攪拌、起泡して分散液を調整した。この分散液
を抄紙面積 250×250 mmの抄紙器に流し込み、吸引、脱
泡して、目付け500g/m2 のウエブを製造後、 130℃で1
時間乾燥した。ウエブを210 ℃で予熱し、25℃の冷却盤
間に配置し、5kgf/cm2 の圧力でプレスし、固化した緻
密なコンソリシート(ガラス繊維総含有量40wt%、目付
け500g/m2 )を得た。
【0027】コンソリシートを遠赤外ヒーターで表面温
度が 210℃になるまで加熱後、20℃の平板間上に置き、
自然冷却し、膨張板の厚みを測定した。次に長さ 150m
m、幅50mmの曲げ試験片を切りだし、スパン間距離 100m
m、曲げ速度50mm/minで3点曲げ試験を行い、弾性勾配
(kgf/cm)を測定した。結果を表1に示す。また膨張し
たシートの表面を手で触ってもチクチク感はなかった。
【0028】(実施例2、3)、(比較例1〜4) ガラス繊維チョップドストランドAとガラス繊維チョッ
プドストランドBの混合比を変化させた以外は、実施例
1と同様にして軽量スタンパブルシートを得た。膨張板
の曲げ試験を行い、結果を表1に示す。
【0029】
【表1】
【0030】ここで、 強化用ガラス繊維の混合比〔W2/(W1+W2)〕=
強化用ガラス繊維Bの添加量/強化用ガラス繊維Aの添
加量+強化用ガラス繊維Bの添加量) であり、各添加量はコンソリシート中の強化用ガラス繊
維の重量パーセントである。
【0031】強化用ガラス繊維の混合比が小さいとき
は、チクチク感がないが、剛性も小さい。混合比が大き
いときは、剛性は高くなるが、チクチク感がひどく取扱
が困難である。混合比が0.3 〜0.7 の場合、チクチク感
がなく、剛性も高いバランスの取れた膨張板ができる。
また、本発明の軽量スタンパブルシートは、いずれも成
形時のドローダウンは殆ど生じなかった。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、膨張性とハンドリング
性を向上させた、高強度、高靱性を有する軽量スタンパ
ブルシートを提供することができる。この軽量スタンパ
ブルシートは、高強度、高靱性を必要とする自動車用内
装部材、例えば天井材、ドアトリムなどに有利に使用す
ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B29K 309:08 B29L 7:00 (72)発明者 高野 茂 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎 製鉄株式会社 ハイテク研究所内 (56)参考文献 特開 平6−134881(JP,A) 特開 平5−271433(JP,A) 特開 平2−51536(JP,A) 特開 平1−318045(JP,A) 特開 平1−92231(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 70/00 - 70/88

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 強化用ガラス繊維と粒状のマトリックス
    樹脂とを空気の微小気泡が分散した界面活性剤含有水性
    媒体中に分散させた分散液を調製し、この分散液を多孔
    性支持体で抄くことによりシート状のウエブを調製し、
    乾燥後、熱と圧力を加えてシートを固化した後、マトリ
    ックス樹脂の融点以上に加熱し、シートの厚み方向に膨
    張させた後、シート中の空隙率がゼロのときの理論密度
    よりも、密度が小さくなるように圧縮成形することによ
    り製造した軽量スタンパブルシートにおいて、該強化用
    ガラス繊維が、繊維長が10〜26mmで繊維径の異なる2種
    の強化用ガラス繊維である径が20〜30μm の大径繊維お
    よび径が5〜20μm の小径繊維からなり、スタンパブル
    シートに対して、前記小径繊維の添加量をW1wt%、
    大径繊維の添加量をW2wt%としたとき、W2/(W
    1+W2)の値0.3 〜0.7 で、密度が0.8g/cm 3 以下で
    ることを特徴とする膨張性及びハンドリング性に優れ
    る軽量スタンパブルシート。
JP6163464A 1994-07-15 1994-07-15 膨張性及びハンドリング性に優れる軽量スタンパブルシート Expired - Fee Related JP3011388B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6163464A JP3011388B2 (ja) 1994-07-15 1994-07-15 膨張性及びハンドリング性に優れる軽量スタンパブルシート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6163464A JP3011388B2 (ja) 1994-07-15 1994-07-15 膨張性及びハンドリング性に優れる軽量スタンパブルシート

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0825489A JPH0825489A (ja) 1996-01-30
JP3011388B2 true JP3011388B2 (ja) 2000-02-21

Family

ID=15774379

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6163464A Expired - Fee Related JP3011388B2 (ja) 1994-07-15 1994-07-15 膨張性及びハンドリング性に優れる軽量スタンパブルシート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3011388B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5459005B2 (ja) * 2010-03-24 2014-04-02 東レ株式会社 プレス成形方法およびその成形体
US20130095277A1 (en) * 2011-10-14 2013-04-18 K-Plasheet Corporation Fiber base material and interior material using the same

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0825489A (ja) 1996-01-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA1099430A (en) Flexible building sheet products
AU740119B2 (en) Reinforced thermoplastic composite systems
JPH04163109A (ja) 繊維強化熱可塑性樹脂成形素材の製造方法
JP3011388B2 (ja) 膨張性及びハンドリング性に優れる軽量スタンパブルシート
WO2001064431A1 (fr) Feuille laminee, procede de production de feuille laminee et procede de formage de feuille laminee
JP3824376B2 (ja) 抄造法スタンパブルシート、軽量スタンパブルシートおよびその製造方法
JP3032584B2 (ja) 繊維強化熱可塑性樹脂成形品の外観改良方法
KR102267885B1 (ko) 샌드위치형 복합소재 및 이의 제조 방법
JP3215054B2 (ja) 成形吸音材およびその製造方法
EP3511153A1 (en) Porous fiber reinforced composite material and method for preparing same
JP3056610B2 (ja) 積層成形品およびその成形方法
JP3545053B2 (ja) 軽量スタンパブルシートの製造方法
JP2663396B2 (ja) 機械的強度、流動性に優れるスタンパブルシート
JP3320888B2 (ja) 機械的強度に優れる軽量スタンパブルシートの製造方法
JPH01299828A (ja) シート状材料
JP2005144867A (ja) 繊維強化無機成形シートおよびその製造方法
JP3356451B2 (ja) 耐衝撃性に優れるガラス繊維強化熱可塑性樹脂複合材料およびその製造方法
JP3375367B2 (ja) ガラス繊維強化熱可塑性樹脂の製造方法
JPH0971663A (ja) 抄造法スタンパブルシートおよびそれを用いた高強度軽量スタンパブルシート成形品
JPH05271433A (ja) 繊維強化ポリプロピレン樹脂シートの製造方法
JP3110162B2 (ja) 繊維強化熱可塑性樹脂多孔質成形品の成形方法
JPH06238658A (ja) 機械的性質に優れるスタンピング成形材料
JP3654723B2 (ja) 成形吸音材およびその製造方法
JP2006315213A (ja) 自動車内装材用基材
JP2002127136A (ja) ガラス長繊維強化熱可塑性樹脂シートの製造方法および多孔質成形体の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees