JP3010944B2 - 電動式パワーステアリング装置 - Google Patents
電動式パワーステアリング装置Info
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- JP3010944B2 JP3010944B2 JP31944892A JP31944892A JP3010944B2 JP 3010944 B2 JP3010944 B2 JP 3010944B2 JP 31944892 A JP31944892 A JP 31944892A JP 31944892 A JP31944892 A JP 31944892A JP 3010944 B2 JP3010944 B2 JP 3010944B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車等の車輌のパワ
ーステアリング装置に係り、更に詳細にはブレーキ式ト
ラクションコントロール装置を備えた車輌に搭載される
電動式パワーステアリング装置に係る。
ーステアリング装置に係り、更に詳細にはブレーキ式ト
ラクションコントロール装置を備えた車輌に搭載される
電動式パワーステアリング装置に係る。
【0002】
【従来の技術】例えば特開昭60−67264号公報に
記載されている如く、自動車等の車輌の電動式パワース
テアリング装置は、従来より一般に、クラッチ及びステ
アリングギヤボックスを介してラックバーの如きステア
リングリンケージ部材を駆動することにより所要の操舵
アシスト力を発生するモータと、操舵トルクを検出する
トルクセンサと、少くとも操舵トルクに基づきモータを
制御することにより操舵アシスト力を制御する制御装置
とを有している。
記載されている如く、自動車等の車輌の電動式パワース
テアリング装置は、従来より一般に、クラッチ及びステ
アリングギヤボックスを介してラックバーの如きステア
リングリンケージ部材を駆動することにより所要の操舵
アシスト力を発生するモータと、操舵トルクを検出する
トルクセンサと、少くとも操舵トルクに基づきモータを
制御することにより操舵アシスト力を制御する制御装置
とを有している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】周知の如く、ブレーキ
式トラクションコントロール装置を備えた車輌に於てト
ラクションコントロールが実行されると、そのブレーキ
作用により操舵輪及びステアリング系に振動が生じ、そ
の振動がステアリングホイールへ伝達されることによ
り、車輌の運転者がステアリングホイールの不快な振動
を感じる場合があることが知られている。
式トラクションコントロール装置を備えた車輌に於てト
ラクションコントロールが実行されると、そのブレーキ
作用により操舵輪及びステアリング系に振動が生じ、そ
の振動がステアリングホイールへ伝達されることによ
り、車輌の運転者がステアリングホイールの不快な振動
を感じる場合があることが知られている。
【0004】しかるに上述の如き従来の電動式パワース
テアリング装置に於ては、トラクションコントロールが
実行される際に操舵輪及びステアリング系に生じる振動
については考慮されていないため、車輌の運転者がステ
アリングホイールの不快な振動を感じることを防止でき
ないという問題がある。
テアリング装置に於ては、トラクションコントロールが
実行される際に操舵輪及びステアリング系に生じる振動
については考慮されていないため、車輌の運転者がステ
アリングホイールの不快な振動を感じることを防止でき
ないという問題がある。
【0005】本発明は、ブレーキ式トラクションコント
ロール装置を備えた車輌に搭載される従来の電動式パワ
ーステアリング装置に於ける上述の如き問題に鑑み、ト
ラクションコントロールが実行される際のステアリング
系の振動が効果的に減衰され車輌の運転者がステアリン
グホイールの不快な振動を感じることがないよう改良さ
れた電動式パワーステアリング装置を提供することを目
的としている。
ロール装置を備えた車輌に搭載される従来の電動式パワ
ーステアリング装置に於ける上述の如き問題に鑑み、ト
ラクションコントロールが実行される際のステアリング
系の振動が効果的に減衰され車輌の運転者がステアリン
グホイールの不快な振動を感じることがないよう改良さ
れた電動式パワーステアリング装置を提供することを目
的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の如き目的は、本発
明によれば、図1に示されている如く、ブレーキ式トラ
クションコントロール装置を備えた車輌に搭載され、ス
テアリングリンケージ部材を駆動する操舵アシスト力を
発生するモータM1と、操舵トルク検出手段M2と、少
くとも操舵トルクに応じて操舵アシスト量を演算する操
舵アシスト量演算手段M3と、前記ステアリングリンケ
ージ部材の加速度を検出する加速度検出手段M4と、前
記ステアリングリンケージ部材の加速度に基づきステア
リングリンケージ部材の運動方向とは反対方向のダンピ
ング力に対応するダンピング値を演算するダンピング値
演算手段M5と、前記操舵アシスト量及び前記ダンピン
グ値に基づき前記モータを制御することにより操舵アシ
スト力を制御する制御手段M6とを有する電動式パワー
ステアリング装置にして、前記トラクションコントロー
ル装置の作動を検出する作動検出手段M7と、前記トラ
クションコントロール装置の作動が検出されたときには
前記ダンピング値を増大補正するダンピング値補正手段
M8とを有することを特徴とする電動式パワーステアリ
ング装置によって達成される。
明によれば、図1に示されている如く、ブレーキ式トラ
クションコントロール装置を備えた車輌に搭載され、ス
テアリングリンケージ部材を駆動する操舵アシスト力を
発生するモータM1と、操舵トルク検出手段M2と、少
くとも操舵トルクに応じて操舵アシスト量を演算する操
舵アシスト量演算手段M3と、前記ステアリングリンケ
ージ部材の加速度を検出する加速度検出手段M4と、前
記ステアリングリンケージ部材の加速度に基づきステア
リングリンケージ部材の運動方向とは反対方向のダンピ
ング力に対応するダンピング値を演算するダンピング値
演算手段M5と、前記操舵アシスト量及び前記ダンピン
グ値に基づき前記モータを制御することにより操舵アシ
スト力を制御する制御手段M6とを有する電動式パワー
ステアリング装置にして、前記トラクションコントロー
ル装置の作動を検出する作動検出手段M7と、前記トラ
クションコントロール装置の作動が検出されたときには
前記ダンピング値を増大補正するダンピング値補正手段
M8とを有することを特徴とする電動式パワーステアリ
ング装置によって達成される。
【0007】
【作用】ブレーキ式トラクションコントロール装置によ
りトラクションコントロールが行われ、そのブレーキ作
用により操舵輪に振動が生じると、その振動はステアリ
ングリンケージ部材へ例えば往復運動として伝達される
ので、ステアリングリンケージ部材の運動方向とは反対
方向のダンピング力をステアリングリンケージ部材に与
えることによりその振動を減衰させることができ、ステ
アリングギヤボックス及びステアリングシャフトを介し
てステアリングホイールへ伝達される振動を低減するこ
とができる。
りトラクションコントロールが行われ、そのブレーキ作
用により操舵輪に振動が生じると、その振動はステアリ
ングリンケージ部材へ例えば往復運動として伝達される
ので、ステアリングリンケージ部材の運動方向とは反対
方向のダンピング力をステアリングリンケージ部材に与
えることによりその振動を減衰させることができ、ステ
アリングギヤボックス及びステアリングシャフトを介し
てステアリングホイールへ伝達される振動を低減するこ
とができる。
【0008】上述の如き構成によれば、少くとも操舵ト
ルク検出手段M2により検出される操舵トルクに応じて
操舵アシスト量演算手段M3により操舵アシスト量が演
算され、加速度検出手段M4によりステアリングリンケ
ージ部材の加速度が検出され、ダンピング値演算手段M
5によりステアリングリンケージ部材の加速度に基づき
ステアリングリンケージ部材の運動方向とは反対方向の
ダンピング力に対応するダンピング値が演算され、操舵
アシスト量及びダンピング値に基づき制御手段M6によ
ってモータM1が制御されるだけでなく、作動検出手段
M7によりトラクションコントロール装置の作動が検出
されたときにはダンピング値補正手段M8によりダンピ
ング値が増大補正されるので、ステアリングリンケージ
部材の運動方向とは反対方向の十分なダンピング力がス
テアリングリンケージ部材に与えられてその振動が効果
的に減衰され、これによりステアリングギヤボックス及
びステアリングシャフトを介してステアリングホイール
へ伝達される振動が確実に低減される。
ルク検出手段M2により検出される操舵トルクに応じて
操舵アシスト量演算手段M3により操舵アシスト量が演
算され、加速度検出手段M4によりステアリングリンケ
ージ部材の加速度が検出され、ダンピング値演算手段M
5によりステアリングリンケージ部材の加速度に基づき
ステアリングリンケージ部材の運動方向とは反対方向の
ダンピング力に対応するダンピング値が演算され、操舵
アシスト量及びダンピング値に基づき制御手段M6によ
ってモータM1が制御されるだけでなく、作動検出手段
M7によりトラクションコントロール装置の作動が検出
されたときにはダンピング値補正手段M8によりダンピ
ング値が増大補正されるので、ステアリングリンケージ
部材の運動方向とは反対方向の十分なダンピング力がス
テアリングリンケージ部材に与えられてその振動が効果
的に減衰され、これによりステアリングギヤボックス及
びステアリングシャフトを介してステアリングホイール
へ伝達される振動が確実に低減される。
【0009】
【課題を解決するための手段の補足説明】トラクション
コントロールが行われることによりステアリングリンケ
ージ部材が振動すると、その振動はステアリングギヤボ
ックス及びクラッチを経てモータへ往復回転振動として
伝達されるので、モータの回転角加速度を検出すること
によりステアリングリンケージ部材の加速度を間接的に
検出することができる。従って本発明の一つの実施例に
よれば、ステアリングリンケージ部材の加速度を検出す
る加速度検出手段M4はモータM1の回転角加速度を検
出するよう構成される。
コントロールが行われることによりステアリングリンケ
ージ部材が振動すると、その振動はステアリングギヤボ
ックス及びクラッチを経てモータへ往復回転振動として
伝達されるので、モータの回転角加速度を検出すること
によりステアリングリンケージ部材の加速度を間接的に
検出することができる。従って本発明の一つの実施例に
よれば、ステアリングリンケージ部材の加速度を検出す
る加速度検出手段M4はモータM1の回転角加速度を検
出するよう構成される。
【0010】
【実施例】以下に添付の図を参照しつつ、本発明を実施
例について詳細に説明する。
例について詳細に説明する。
【0011】図2は本発明による電動式パワーステアリ
ング装置の一つの実施例を示す概略構成図、図3は図2
に示された電子制御装置を示すブロック線図である。
ング装置の一つの実施例を示す概略構成図、図3は図2
に示された電子制御装置を示すブロック線図である。
【0012】図2に於て、10はステアリングホイール
を示しており、ステアリングホイール10はステアリン
グシヤフト12及びステアリングギヤボックス14を介
してステアリングリンケージ部材としてのラックバー1
6を駆動するようになっている。ステアリングシャフト
12には歯車減速機構18によりパワーユニット20が
駆動接続されている。パワーユニット20はモータ22
と、歯車減速機構18とモータ22とを選択的に駆動接
続する電磁クラッチ24とを有している。
を示しており、ステアリングホイール10はステアリン
グシヤフト12及びステアリングギヤボックス14を介
してステアリングリンケージ部材としてのラックバー1
6を駆動するようになっている。ステアリングシャフト
12には歯車減速機構18によりパワーユニット20が
駆動接続されている。パワーユニット20はモータ22
と、歯車減速機構18とモータ22とを選択的に駆動接
続する電磁クラッチ24とを有している。
【0013】図示の実施例に於ては、ステアリングシャ
フト12には操舵トルクTを検出するトルクセンサ28
が設けられており、このトルクセンサの出力は電子制御
装置32へ供給されるようになっている。また電子制御
装置32には図2には示されていないそれ自身周知のブ
レーキ式トラクションコントロール装置(これ以降単に
TRCという)の制御装置26よりTRCが作動中であ
るか否かを示す信号、車速センサ34により検出された
車速Vを示す信号及び回転角センサ36により検出され
たモータ22の回転角φを示す信号も入力されるように
なっている。
フト12には操舵トルクTを検出するトルクセンサ28
が設けられており、このトルクセンサの出力は電子制御
装置32へ供給されるようになっている。また電子制御
装置32には図2には示されていないそれ自身周知のブ
レーキ式トラクションコントロール装置(これ以降単に
TRCという)の制御装置26よりTRCが作動中であ
るか否かを示す信号、車速センサ34により検出された
車速Vを示す信号及び回転角センサ36により検出され
たモータ22の回転角φを示す信号も入力されるように
なっている。
【0014】図3に詳細に示されている如く、電子制御
装置32はマイクロコンピュータ38を含み、マイクロ
コンピュータ38は中央処理ユニット(CPU)40
と、リードオンリメモリ(ROM)42と、ランダムア
クセスメモリ(RAM)44と、入力ポート装置46
と、出力ポート装置48とを有し、これらは双方向性の
コモンバス50により互いに接続されている。
装置32はマイクロコンピュータ38を含み、マイクロ
コンピュータ38は中央処理ユニット(CPU)40
と、リードオンリメモリ(ROM)42と、ランダムア
クセスメモリ(RAM)44と、入力ポート装置46
と、出力ポート装置48とを有し、これらは双方向性の
コモンバス50により互いに接続されている。
【0015】入力ポート装置46にはTRC制御装置2
6よりTRCが作動中であるか否かを示す信号、トルク
センサ28により検出された操舵トルクTを示す信号、
車速センサ34により検出された車速Vを示す信号及び
回転角センサ36により検出されたモータの回転角φを
示す信号が入力されるようになっている。入力ポート装
置46はそれに入力された信号を適宜に処理し、ROM
42に記憶されている制御プログラムに基くCPU40
の指示に従い、CPU及びRAM44へ処理された信号
を出力するようになっている。ROM42は図4に示さ
れた制御プログラム及び図5〜図7に示されたグラフに
対応するマップを記憶している。CPU40は図4に示
された制御プログラムに基き後述の如く種々の演算及び
信号の処理を行うようになっている。出力ポート装置4
8はCPU40の指示に従い駆動回路52を経てモータ
22へ制御信号を出力し、また駆動回路54を経て電磁
クラッチ24へ制御信号を出力するようになっている。
6よりTRCが作動中であるか否かを示す信号、トルク
センサ28により検出された操舵トルクTを示す信号、
車速センサ34により検出された車速Vを示す信号及び
回転角センサ36により検出されたモータの回転角φを
示す信号が入力されるようになっている。入力ポート装
置46はそれに入力された信号を適宜に処理し、ROM
42に記憶されている制御プログラムに基くCPU40
の指示に従い、CPU及びRAM44へ処理された信号
を出力するようになっている。ROM42は図4に示さ
れた制御プログラム及び図5〜図7に示されたグラフに
対応するマップを記憶している。CPU40は図4に示
された制御プログラムに基き後述の如く種々の演算及び
信号の処理を行うようになっている。出力ポート装置4
8はCPU40の指示に従い駆動回路52を経てモータ
22へ制御信号を出力し、また駆動回路54を経て電磁
クラッチ24へ制御信号を出力するようになっている。
【0016】次に図4に示されたフローチャートを参照
して図示の実施例の作動について説明する。尚電子制御
装置32による制御は図2には示されていないイグニッ
ションスイッチが閉成されることにより開始される。
して図示の実施例の作動について説明する。尚電子制御
装置32による制御は図2には示されていないイグニッ
ションスイッチが閉成されることにより開始される。
【0017】まずステップ10に於ては駆動回路54を
経て電磁クラッチ24へ制御信号が出力されることによ
りクラッチが接続され、ステップ20に於てはTRC制
御装置26よりTRCが作動中であるか否かを示す信
号、トルクセンサ28により検出された操舵トルクTを
示す信号、車速センサ34により検出された車速Vを示
す信号、及び回転角センサ36により検出されたモータ
の回転角φを示す信号の読込みが行われる。
経て電磁クラッチ24へ制御信号が出力されることによ
りクラッチが接続され、ステップ20に於てはTRC制
御装置26よりTRCが作動中であるか否かを示す信
号、トルクセンサ28により検出された操舵トルクTを
示す信号、車速センサ34により検出された車速Vを示
す信号、及び回転角センサ36により検出されたモータ
の回転角φを示す信号の読込みが行われる。
【0018】ステップ30に於てはステップ20に於て
読込みまれた操舵トルクTに基き図5に示されたグラフ
に対応するマップより基本アシスト量Tabが演算され、
ステップ40に於てはステップ20に於て読込みまれた
車速Vに基き図6に示されたグラフに対応するマップよ
り車速係数Kv が演算される。ステップ50に於てはス
テップ30に於て演算された基本アシスト量Tabとステ
ップ40に於て演算された車速係数Kv との積としてア
シスト量Ta が演算される。ステップ60に於てはモー
タの回転角φが二階微分されることにより回転角加速度
φtdが演算される。
読込みまれた操舵トルクTに基き図5に示されたグラフ
に対応するマップより基本アシスト量Tabが演算され、
ステップ40に於てはステップ20に於て読込みまれた
車速Vに基き図6に示されたグラフに対応するマップよ
り車速係数Kv が演算される。ステップ50に於てはス
テップ30に於て演算された基本アシスト量Tabとステ
ップ40に於て演算された車速係数Kv との積としてア
シスト量Ta が演算される。ステップ60に於てはモー
タの回転角φが二階微分されることにより回転角加速度
φtdが演算される。
【0019】ステップ70に於てはステップ50に於て
演算されたアシスト量Ta の絶対値がその基準値Tao
(正の定数)以上であるか否かの判別が行われ、|Ta
|≧Taoである旨の判別、即ち運転者による操舵の程度
が高い旨の判別が行われたときにはステップ90へ進
み、|Ta |≧Taoではない旨の判別、即ち運転者によ
る操舵の程度がそれほど高くはない旨の判別が行われた
ときにはステップ80へ進む。
演算されたアシスト量Ta の絶対値がその基準値Tao
(正の定数)以上であるか否かの判別が行われ、|Ta
|≧Taoである旨の判別、即ち運転者による操舵の程度
が高い旨の判別が行われたときにはステップ90へ進
み、|Ta |≧Taoではない旨の判別、即ち運転者によ
る操舵の程度がそれほど高くはない旨の判別が行われた
ときにはステップ80へ進む。
【0020】ステップ80に於てはTRC制御装置26
より供給される信号に基きTRCが作動中であるか否か
の判別が行われ、TRCが作動中である旨の判別が行わ
れたときにはステップ100へ進み、TRCが作動中で
はない旨の判別が行われたときにはステップ90へ進
む。ステップ90に於てはステップ60に於て演算され
たモータの回転角加速度φtdに基き図7に示されたグラ
フの特性Aに対応するマップよりダンピング値Tdpが演
算され、ステップ100に於ては図7に示されたグラフ
の特性Bに対応するマップよりダンピング値Tdpが演算
される。
より供給される信号に基きTRCが作動中であるか否か
の判別が行われ、TRCが作動中である旨の判別が行わ
れたときにはステップ100へ進み、TRCが作動中で
はない旨の判別が行われたときにはステップ90へ進
む。ステップ90に於てはステップ60に於て演算され
たモータの回転角加速度φtdに基き図7に示されたグラ
フの特性Aに対応するマップよりダンピング値Tdpが演
算され、ステップ100に於ては図7に示されたグラフ
の特性Bに対応するマップよりダンピング値Tdpが演算
される。
【0021】ステップ110に於てはステップ50に於
て演算されたアシスト量Ta とステップ90又は100
に於て演算されたダンピング値Tdpとの差として制御量
Tcが演算され、ステップ120に於ては制御量Tc に
対応する制御信号が駆動回路52を経てモータ22へ出
力されることにより、操舵アシスト力が制御量Tc に対
応する値に制御され、しかる後ステップ20へ戻る。
て演算されたアシスト量Ta とステップ90又は100
に於て演算されたダンピング値Tdpとの差として制御量
Tcが演算され、ステップ120に於ては制御量Tc に
対応する制御信号が駆動回路52を経てモータ22へ出
力されることにより、操舵アシスト力が制御量Tc に対
応する値に制御され、しかる後ステップ20へ戻る。
【0022】かくして図示の実施例によれば、ステップ
30に於て基本アシスト量Tabが図5に示されたグラフ
に対応するマップより演算され、ステップ40に於て車
速係数Kv が図6に示されたグラフに対応するマップよ
り演算され、ステップ50に於てアシスト量Ta が基本
アシスト量Tabと車速係数Kv との積として演算され、
ステップ60に於てモータの回転角加速度φtdが演算さ
れる。
30に於て基本アシスト量Tabが図5に示されたグラフ
に対応するマップより演算され、ステップ40に於て車
速係数Kv が図6に示されたグラフに対応するマップよ
り演算され、ステップ50に於てアシスト量Ta が基本
アシスト量Tabと車速係数Kv との積として演算され、
ステップ60に於てモータの回転角加速度φtdが演算さ
れる。
【0023】そしてステップ80に於てTRCが作動中
であるか否かの判別が行われ、TRCが作動中ではない
旨の判別、即ちトラクションコントロールに起因して操
舵輪及びステアリングリンケージ部材が振動する虞れが
ない旨の判別が行われたときにはステップ90に於て通
常の特性Aに基きダンピング値Tdpが演算され、ステッ
プ110に於て制御量Tc がアシスト量Ta −ダンピン
グ値Tdpとして演算され、ステップ120に於て制御量
Tc に対応する制御信号がモータ22へ出力され、これ
により操舵アシスト力は操舵トルクに対応すると共に車
速が高いほど低くなるよう制御され、低車速域に於ける
軽快な操舵が確保されると共に高車速域に於ける良好な
操縦安定性が確保される。
であるか否かの判別が行われ、TRCが作動中ではない
旨の判別、即ちトラクションコントロールに起因して操
舵輪及びステアリングリンケージ部材が振動する虞れが
ない旨の判別が行われたときにはステップ90に於て通
常の特性Aに基きダンピング値Tdpが演算され、ステッ
プ110に於て制御量Tc がアシスト量Ta −ダンピン
グ値Tdpとして演算され、ステップ120に於て制御量
Tc に対応する制御信号がモータ22へ出力され、これ
により操舵アシスト力は操舵トルクに対応すると共に車
速が高いほど低くなるよう制御され、低車速域に於ける
軽快な操舵が確保されると共に高車速域に於ける良好な
操縦安定性が確保される。
【0024】これに対しTRCが作動状態になると、ス
テップ80に於てイエスの判別が行われ、ダンピング値
Tdpは図7の特性Bに従って演算されることによって増
大補正されるので、ステアリングリンケージ部材には増
大補正されたダンピング値Tdpに対応する十分なダンピ
ング力が与えられ、これによりステアリングリンケージ
部材の振動が効果的に減衰される。
テップ80に於てイエスの判別が行われ、ダンピング値
Tdpは図7の特性Bに従って演算されることによって増
大補正されるので、ステアリングリンケージ部材には増
大補正されたダンピング値Tdpに対応する十分なダンピ
ング力が与えられ、これによりステアリングリンケージ
部材の振動が効果的に減衰される。
【0025】また図示の実施例によれば、ステップ70
に於てアシスト量Ta の絶対値が基準値Tao以上である
か否かの判別、即ち運転者による操舵の程度が高いか否
かの判別が行われ、イエスの判別、即ち操舵の程度が高
い旨の判別が行われたときにはTRCが作動中であるか
否かに拘らずステップ90に於てダンピング値Tdpが図
7の特性Aに従って演算されるので、運転者による操舵
性が損われたり操舵フィーリングが悪化したりすること
がない。
に於てアシスト量Ta の絶対値が基準値Tao以上である
か否かの判別、即ち運転者による操舵の程度が高いか否
かの判別が行われ、イエスの判別、即ち操舵の程度が高
い旨の判別が行われたときにはTRCが作動中であるか
否かに拘らずステップ90に於てダンピング値Tdpが図
7の特性Aに従って演算されるので、運転者による操舵
性が損われたり操舵フィーリングが悪化したりすること
がない。
【0026】またこの場合アシスト量Ta の絶対値が高
く、これに対応して操舵アシスト力が高い値にあり、ア
シスト量の絶対値が低い場合に比してステアリング系の
剛性が低いので、ステアリングリンケージ部材の振動が
ステアリングホイールへ伝達されにくく、従ってトラク
ションコントロールが行われる場合にも運転者がステア
リングホイールの不快な強い振動を感じることはない。
く、これに対応して操舵アシスト力が高い値にあり、ア
シスト量の絶対値が低い場合に比してステアリング系の
剛性が低いので、ステアリングリンケージ部材の振動が
ステアリングホイールへ伝達されにくく、従ってトラク
ションコントロールが行われる場合にも運転者がステア
リングホイールの不快な強い振動を感じることはない。
【0027】以上に於ては本発明を特定の実施例につい
て詳細に説明したが、本発明はかかる実施例に限定され
るものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施例
が可能であることは当業者にとって明らかであろう。
て詳細に説明したが、本発明はかかる実施例に限定され
るものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施例
が可能であることは当業者にとって明らかであろう。
【0028】例えば上述の実施例に於ては、ステアリン
グリンケージ部材の加速度はモータ22の回転角加速度
φtdとして間接的に検出されるようになっているが、加
速度検出手段はラックバーの如きステアリングリンケー
ジ部材の加速度を例えばその変位の二階微分値として或
いは加速度センサとして直接検出するよう構成されても
よい。
グリンケージ部材の加速度はモータ22の回転角加速度
φtdとして間接的に検出されるようになっているが、加
速度検出手段はラックバーの如きステアリングリンケー
ジ部材の加速度を例えばその変位の二階微分値として或
いは加速度センサとして直接検出するよう構成されても
よい。
【0029】
【発明の効果】以上の説明より明らかである如く、本発
明によれば、少くとも操舵トルク検出手段M2により検
出される操舵トルクに応じて操舵アシスト量演算手段M
3により操舵アシスト量が演算され、加速度検出手段M
4によりステアリングリンケージ部材の加速度が検出さ
れ、ダンピング値演算手段M5によりステアリングリン
ケージ部材の加速度に基づきステアリングリンケージ部
材の運動方向とは反対方向のダンピング力に対応するダ
ンピング値が演算され、操舵アシスト量及びダンピング
値に基づき制御手段M6によってモータM1が制御され
るだけでなく、作動検出手段M7によりトラクションコ
ントロール装置の作動が検出されたときにはダンピング
値補正手段M8によりダンピング値が増大補正されるの
で、ステアリングリンケージ部材の運動方向とは反対方
向のダンピング力をステアリングリンケージ部材に与え
てその振動を減衰させ、これによりステアリングギヤボ
ックス及びステアリングシャフトを介してステアリング
ホイールへ伝達される振動を確実に低減することがで
き、車輌の運転者がステアリングホイールの不快な振動
を感じる虞れを効果的に低減することができる。
明によれば、少くとも操舵トルク検出手段M2により検
出される操舵トルクに応じて操舵アシスト量演算手段M
3により操舵アシスト量が演算され、加速度検出手段M
4によりステアリングリンケージ部材の加速度が検出さ
れ、ダンピング値演算手段M5によりステアリングリン
ケージ部材の加速度に基づきステアリングリンケージ部
材の運動方向とは反対方向のダンピング力に対応するダ
ンピング値が演算され、操舵アシスト量及びダンピング
値に基づき制御手段M6によってモータM1が制御され
るだけでなく、作動検出手段M7によりトラクションコ
ントロール装置の作動が検出されたときにはダンピング
値補正手段M8によりダンピング値が増大補正されるの
で、ステアリングリンケージ部材の運動方向とは反対方
向のダンピング力をステアリングリンケージ部材に与え
てその振動を減衰させ、これによりステアリングギヤボ
ックス及びステアリングシャフトを介してステアリング
ホイールへ伝達される振動を確実に低減することがで
き、車輌の運転者がステアリングホイールの不快な振動
を感じる虞れを効果的に低減することができる。
【図1】本発明による電動式パワーステアリング装置の
構成を特許請求の範囲の記載に対応させて示す説明図で
ある。
構成を特許請求の範囲の記載に対応させて示す説明図で
ある。
【図2】本発明による電動式パワーステアリング装置の
一つの実施例を示す概略構成図である。
一つの実施例を示す概略構成図である。
【図3】図2に示された電子制御装置を示すブロック線
図である。
図である。
【図4】図2及び図3に示された電子制御装置より達成
される制御フローを示すフローチャートである。
される制御フローを示すフローチャートである。
【図5】トルクセンサにより検出された操舵トルクTと
基本アシスト量Tabとの間の関係を示すグラフである。
基本アシスト量Tabとの間の関係を示すグラフである。
【図6】車速センサにより検出された車速Vと車速係数
Kv との間の関係を示すグラフである。
Kv との間の関係を示すグラフである。
【図7】モータの回転角加速度φtdとダンピング値Tdp
との間の関係を示すグラフである。
との間の関係を示すグラフである。
10…ステアリングホイール 12…ステアリングシャフト 14…ステアリングギヤボックス 16…ラックバー 22…モータ 24…電磁クラッチ 26…TRC制御装置 28…トルクセンサ 32…電子制御装置 34…車速センサ 36…回転角センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B62D 137:00
Claims (1)
- 【請求項1】ブレーキ式トラクションコントロール装置
を備えた車輌に搭載され、ステアリングリンケージ部材
を駆動する操舵アシスト力を発生するモータと、操舵ト
ルク検出手段と、少くとも操舵トルクに応じて操舵アシ
スト量を演算する操舵アシスト量演算手段と、前記ステ
アリングリンケージ部材の加速度を検出する加速度検出
手段と、前記ステアリングリンケージ部材の加速度に基
づきステアリングリンケージ部材の運動方向とは反対方
向のダンピング力に対応するダンピング値を演算するダ
ンピング値演算手段と、前記操舵アシスト量及び前記ダ
ンピング値に基づき前記モータを制御することにより操
舵アシスト力を制御する制御手段とを有する電動式パワ
ーステアリング装置にして、前記トラクションコントロ
ール装置の作動を検出する作動検出手段と、前記トラク
ションコントロール装置の作動が検出されたときには前
記ダンピング値を増大補正するダンピング値補正手段と
を有することを特徴とする電動式パワーステアリング装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31944892A JP3010944B2 (ja) | 1992-11-04 | 1992-11-04 | 電動式パワーステアリング装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31944892A JP3010944B2 (ja) | 1992-11-04 | 1992-11-04 | 電動式パワーステアリング装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06144263A JPH06144263A (ja) | 1994-05-24 |
JP3010944B2 true JP3010944B2 (ja) | 2000-02-21 |
Family
ID=18110319
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31944892A Expired - Lifetime JP3010944B2 (ja) | 1992-11-04 | 1992-11-04 | 電動式パワーステアリング装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3010944B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4353058B2 (ja) * | 2004-10-12 | 2009-10-28 | トヨタ自動車株式会社 | 電動式パワーステアリング装置用制御装置 |
JP4628819B2 (ja) * | 2005-02-22 | 2011-02-09 | 本田技研工業株式会社 | 反力装置の制御方法 |
-
1992
- 1992-11-04 JP JP31944892A patent/JP3010944B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06144263A (ja) | 1994-05-24 |
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