JP3010828B2 - 二液型エポキシ樹脂組成物 - Google Patents

二液型エポキシ樹脂組成物

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JP3010828B2
JP3010828B2 JP3246371A JP24637191A JP3010828B2 JP 3010828 B2 JP3010828 B2 JP 3010828B2 JP 3246371 A JP3246371 A JP 3246371A JP 24637191 A JP24637191 A JP 24637191A JP 3010828 B2 JP3010828 B2 JP 3010828B2
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学 山根
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高充てんのエポキシ樹
脂主剤及び高充てんのエポキシ樹脂硬化剤の両者を、使
用直前に混合し注型硬化する二液型エポキシ樹脂組成物
に関する。
【0002】
【従来の技術】エポキシ樹脂は、電気特性、接着性、耐
湿性等に優れ、しかも硬化時の収縮が他の樹脂と比較し
て小さいために、各種電気部品の注型等に幅広く利用さ
れているが、さらに、硬化収縮や硬化時、冷熱サイクル
時の応力低減、機械強度、電気特性の向上などを目的と
して無機質充てん剤が併用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】二液型エポキシ樹脂組
成物は、フライバックトランス用に代表されるような、
主剤にのみ充てん剤が配合されている場合と、低応力化
を目的に主剤および硬化剤の両方に充てん剤が配合され
ている場合がある。前者の場合、主剤に充てん剤を多量
に添加しても得られる硬化物の線膨張係数(α)の値は
3.0〜4.0×10-51/℃であり、大型コイルにな
る程、導体に用いられる銅(α=1.7×10-51/
℃)、アルミニウム(α=2.3×10-51/℃)等と
の線膨張係数の差が発生する応力を大きくし、剥離、ク
ラック等を発生する。一方、後者の場合、有機二塩基酸
無水物の粘度が低いため、添加した充てん剤が保管時に
沈降堆積し、堆積した充てん剤の性状は、ハードケーキ
状であり、再分散時間が長く経済的に不利となる。本発
明は、上記の従来技術の欠点をなくし、電気機器の注型
封止等において、発生する応力を低減し、保管時の硬化
剤中の充てん剤の沈降堆積量を低減する二液型エポキシ
樹脂組成物を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の欠点
を改良すべく検討を行った結果、無機質充てん剤の一部
を微粉水酸化アルミニウムに置き換えることによって、
保管時の硬化剤中の充てん剤の沈降堆積量を低減できる
ことを見出し本発明に到った。
【0005】本発明は、(a)分子中に1個より多くの
エポキシ基を有するエポキシ樹脂および(b)全無機質
充てん剤の40〜47重量%を含有する主剤ならびに
(c)有機二塩基酸無水物および(d)全無機質充てん
剤の53〜60重量%を含有する硬化剤を含み全無機質
充てん剤の1〜3重量%を平均粒子径が0.5〜0.8
μmの水酸化アルミニウムとし、97〜99重量%を平
均粒子径が3〜10μmのシリカとし、水酸化アルミニ
ウムを硬化剤に含有させ、無機質充てん剤の配合量を主
剤及び硬化剤に対して70〜80重量%とした二液型エ
ポキシ樹脂組成物に関する。
【0006】本発明に使用する分子中に1個より多くの
エポキシ基を有するエポキシ樹脂としては、ビスフェノ
ールAとエピクロルヒドリンから誘導されるジグリシジ
ルエーテルおよびその誘導体、ビスフェノールFとエピ
クロルヒドリンから誘導されるジグリシジルエーテルお
よびその誘導体などの通称エピ−ビス型液状エポキシ樹
脂等があげられる。
【0007】本発明における全無機質充てん剤は、40
〜47重量%を主剤に、53〜60重量%を硬化剤に分
けられる。無機質充てん剤を60重量%より多く硬化剤
に配合した場合および無機質充てん剤を47重量%より
多く主剤に配合した場合は混合時の粘度が著しく高くな
り分散不良となる。
【0008】本発明において硬化剤として用いられる有
機二塩基酸無水物としては、メチルテトラヒドロ無水フ
タル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、無水メチル
ハイミック酸、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸
およびこれらの誘導体等があげられ、その配合量は耐熱
劣化特性および硬度の経時変化の点からエポキシ基1個
に対し0.7〜1.3モルが好ましく、0.85〜1.
1モルがより好ましい。
【0009】本発明に使用される水酸化アルミニウムの
平均粒子径は0.5〜0.8μmとされ、添加量は全無
機質充てん剤のうち1〜3重量%とされる。平均粒子径
が0.5μmより小さい場合、混和物の流れ性が劣り、
0.8μmより大きい場合、硬化剤保管時の充てん剤沈
降堆積量低減効果がなくなる。また、その添加量が1重
量%よりも少ない場合、硬化剤保管時の充てん剤沈降堆
積量の低減効果がなくなり、3重量%よりも多い場合、
混和物の流れ性が劣る。水酸化アルミニウムは保管時の
充てん剤の沈降堆積を防ぐために用いられるが、硬化剤
に含まれる有機二塩基酸の粘度が低いために、主剤に比
べて硬化剤の方がこの充てん剤の沈降堆積量が多いので
水酸化アルミニウムは硬化剤に含有される。
【0010】本発明においては使用される全無機質充て
ん剤の97〜99重量%はシリカとして、得られる硬化
物の線膨張係数が小さくされる。シリカの平均粒子径は
3〜10μmとされるがこの範囲外では、混和物の流れ
性が著しく劣り、注型時の樹脂のまわり込み性及びまき
込んだ泡のヌケに劣る。
【0011】本発明において、主剤と硬化剤の配合比
は、耐熱劣化特性および硬度の経時変化の点から、主剤
に含まれるエポキシ基1個に対し硬化剤中の有機二塩基
酸無水物が0.7〜1.3モルとなるような配合比が好
ましく、0.85〜1.1モルがより好ましい。
【0012】無機質充てん剤の配合量は、組成物の流動
性を保ち硬化物の低線膨張係数を得るために、主剤及び
硬化剤に対して70〜80重量%の範囲とされる。
【0013】本発明になる二液型エポキシ樹脂組成物に
は必要に応じ、着色剤、カップリング剤、難燃剤、促進
剤等が含まれてもよい。
【0014】
【実施例】本発明を実施例および比較例で示すが、本発
明の範囲は実施例により制限されることはない。実施例
中の部は重量部、%は重量%を意味する。 実施例1 エピ−ビス型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ(株)
商品名:エピコート828)100部、シリカ((株)
龍森商品名:クリスタライトAA、平均粒子径:7μ
m)300部(全無機質充てん剤の45.5%)、カッ
プリング剤(信越化学工業(株)商品名:KBM−40
3)4.5部を小型らいかい器で混合し、主剤とした。
混合条件は80℃で1時間とした。無水メチルテトラヒ
ドロフタル酸(日立化成工業(株)商品名:HN−22
00)93部(エポキシ基1個に対し、1.04モル)
および2−エチル−4−メチルイミダゾール(四国化成
工業(株)商品名:2E4MZ)0.5部、シリカ(ク
リスタルライトAA)350部(全無機質充てん剤の5
3%)、水酸化アルミニウム(住友化学工業(株)商品
名:C−3005、平均粒子径:0.7μm)10部
(全無機質充てん剤の1.5%)を小型らいかい器で混
合し、硬化剤とした。混合条件は80℃で1時間とし
た。主剤及び硬化剤に対する無機質充てん剤の配合量は
73%である。得られた二液型樹脂組成物を用いて下記
の特性の評価を行い、結果を表1に示した。
【0015】(1)硬化剤の充てん剤沈降堆積量の測定 100mlのサンプル瓶(h=11.8cm、r=1.
8cm)に硬化剤を150g入れた。サンプル瓶を80
℃に放置し、所定時間毎に充てん剤沈降堆積量を測定し
た。沈降堆積量の測定は、φ=3mmのガラス棒を入
れ、その侵入量より読みとった。 (2)線膨張係数の測定 主剤及び硬化剤を80℃で20分間混合し、金属製枠に
注型し、120℃で12時間硬化した。硬化物を長さ8
mmに切り出し、測定用試料とした。測定は、理学電気
(株)製TAS200システムの熱機械分析装置を用い
て熱膨張曲線を作図し、曲線の傾きから求めた。 (3)混合物粘度の測定 主剤および硬化剤を80℃で20分間混合し、80℃の
恒温油槽に20分放置後、BH型回転粘度計で測定し
た。回転数は20回転である。
【0016】実施例2 実施例1において、硬化剤のシリカ(クリスタライトA
A)345部(全無機質充てん剤の52.3%)、水酸
化アルミニウム(C−3005)15部(全無機質充て
ん剤の2.3%)に変更した以外は、実施例1と同様に
行った。
【0017】比較例1 実施例1において、硬化剤のシリカ(クリスタライトA
A)を360部(全無機質充てん剤の54.5%)、水
酸化アルミニウム(C−3005)を0部に変更した以
外は、実施例1と同様に行った。
【0018】比較例2 実施例1において、硬化剤のシリカ(クリスタライトA
A)を330部(全無機質充てん剤の50%)、水酸化
アルミニウム(C−3005)を30部(全無機質充て
ん剤の4.5%)に変更した以外は、実施例1と同様に
行った。
【0019】比較例3 実施例1において、硬化剤のシリカ(クリスタライトA
A)を322.8部(全無機質充てん剤の48.9
%)、水酸化アルミニウムをエロジール(日本アエロジ
ル(株)商品名:SiG−380)7.2部(全無機質
充てん剤の1.1%)に変更した以外は、実施例1と同
様に行った。
【0020】比較例4 実施例1において、硬化剤のシリカ(クリスタライトA
A)を150部(全無機質充てん剤の32.4%)、水
酸化アルミニウム(C−3005)を13部(全無機質
充てん剤の2.8%)に変更した以外は、実施例1と同
様に行った。
【0021】
【表1】
【0022】
【発明の効果】本発明の二液型エポキシ樹脂組成物によ
れば、硬化物の線膨張係数が2.2〜2.7×10-5
/℃と発生する応力を低減し、保管時の硬化剤中の充て
ん剤の沈降堆積量を低減できるため、作業工程が短縮化
でき、高信頼性の電気機器を得ることができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C08K 3:36) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 63/00 - 63/10 C08K 3/22 C08K 3/36 C08G 59/42

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)分子中に1個より多くのエポキシ
    基を有するエポキシ樹脂および(b)全無機質充てん剤
    の40〜47重量%を含有する主剤ならびに(c)有機
    二塩基酸無水物および(d)全無機質充てん剤の53〜
    60重量%を含有する硬化剤を含み全無機質充てん剤の
    1〜3重量%を平均粒子径が0.5〜0.8μmの水酸
    化アルミニウムとし、97〜99重量%を平均粒子径が
    3〜10μmのシリカとし、水酸化アルミニウムを硬化
    剤に含有させ、無機質充てん剤の配合量を主剤及び硬化
    剤に対して70〜80重量%とした二液型エポキシ樹脂
    組成物。
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