JP3010802B2 - 雰囲気循環炉 - Google Patents
雰囲気循環炉Info
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- JP3010802B2 JP3010802B2 JP3180118A JP18011891A JP3010802B2 JP 3010802 B2 JP3010802 B2 JP 3010802B2 JP 3180118 A JP3180118 A JP 3180118A JP 18011891 A JP18011891 A JP 18011891A JP 3010802 B2 JP3010802 B2 JP 3010802B2
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- Heat Treatment Of Strip Materials And Filament Materials (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、金属ストリップ或いは
金属箔等の帯状の金属部材をコイル状に巻回してなるコ
イル状被熱物を雰囲気ガスを循環させることにより熱処
理する雰囲気循環炉に関するものである。
金属箔等の帯状の金属部材をコイル状に巻回してなるコ
イル状被熱物を雰囲気ガスを循環させることにより熱処
理する雰囲気循環炉に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】金属部材の熱処理は炉内にその被熱物を
入れファンにより炉内ガスを攪拌しヒータにより炉内全
体を昇温させるのが一般的である。しかし例えば金属ス
トリップをコイル状に巻回した被熱物（以下、コイル状
被熱物という。）では、この方法によってでは内部まで
熱が浸透し難く不均一加熱を招く。このためにこのよう
なコイル状被熱物の場合ではその両端面に向けてノズル
を配置しこのノズルより熱風を吹付けることによりなる
べくコイル内部まで熱を浸透させ易くしている。
入れファンにより炉内ガスを攪拌しヒータにより炉内全
体を昇温させるのが一般的である。しかし例えば金属ス
トリップをコイル状に巻回した被熱物（以下、コイル状
被熱物という。）では、この方法によってでは内部まで
熱が浸透し難く不均一加熱を招く。このためにこのよう
なコイル状被熱物の場合ではその両端面に向けてノズル
を配置しこのノズルより熱風を吹付けることによりなる
べくコイル内部まで熱を浸透させ易くしている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかし、例えばアルミ
ニウム箔のような厚さ数ミクロンの帯状材（金属フォイ
ルと称される。）を巻回したものでは、その両端面にの
み熱風が吹付けられ急速加熱を行うとその材料の縁部に
亀裂が入り破損することがあるので、このような金属フ
ォイルには上記のような熱処理炉は適さなかった。この
ため従来では金属ストリップと金属フォイルとでは全く
別の熱処理炉にて夫々焼鈍等の熱処理が行なわれてお
り、夫々の専用炉を必要としていたため設備コストが掛
るという問題があった。
ニウム箔のような厚さ数ミクロンの帯状材（金属フォイ
ルと称される。）を巻回したものでは、その両端面にの
み熱風が吹付けられ急速加熱を行うとその材料の縁部に
亀裂が入り破損することがあるので、このような金属フ
ォイルには上記のような熱処理炉は適さなかった。この
ため従来では金属ストリップと金属フォイルとでは全く
別の熱処理炉にて夫々焼鈍等の熱処理が行なわれてお
り、夫々の専用炉を必要としていたため設備コストが掛
るという問題があった。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述に鑑みて
なされたもので、金属ストリップも金属フォイルも同一
の炉で熱処理できる雰囲気循環炉を提供しようとするも
のである。そのために本発明の雰囲気循環炉は、断熱材
で構築された炉体と、該炉体内に設けられたインナーケ
ースと、該インナーケース内にコイル状被熱物がその中
心軸をほぼ水平姿勢にて支持されるように設けられた搬
入台枠と、インナーケース内の雰囲気ガスを吸引するよ
うにインナーケースの天井部に設けられた循環ファンと
を具備し、インナーケースの側壁部に前記コイル状被熱
物の両端面と相対する側方吹出口を開設し、インナーケ
ースの底壁部にはコイル状被熱物の下面と相対する底部
吹出口を開設すると共に該底部吹出口から吹出す雰囲気
ガス量を調節し得るダンパを設けてなるものである。
なされたもので、金属ストリップも金属フォイルも同一
の炉で熱処理できる雰囲気循環炉を提供しようとするも
のである。そのために本発明の雰囲気循環炉は、断熱材
で構築された炉体と、該炉体内に設けられたインナーケ
ースと、該インナーケース内にコイル状被熱物がその中
心軸をほぼ水平姿勢にて支持されるように設けられた搬
入台枠と、インナーケース内の雰囲気ガスを吸引するよ
うにインナーケースの天井部に設けられた循環ファンと
を具備し、インナーケースの側壁部に前記コイル状被熱
物の両端面と相対する側方吹出口を開設し、インナーケ
ースの底壁部にはコイル状被熱物の下面と相対する底部
吹出口を開設すると共に該底部吹出口から吹出す雰囲気
ガス量を調節し得るダンパを設けてなるものである。
【０００５】
【作用】コイル状被熱物の性状に合わせて底部吹出口か
らの雰囲気ガスの吹出をダンパにより調節することで、
コイル状被熱物を端部から加熱・冷却するのみでなく下
部からの加熱，冷却も適宜加えられので、熱処理可能な
コイル状被熱物の範囲が広くなる。
らの雰囲気ガスの吹出をダンパにより調節することで、
コイル状被熱物を端部から加熱・冷却するのみでなく下
部からの加熱，冷却も適宜加えられので、熱処理可能な
コイル状被熱物の範囲が広くなる。
【０００６】
【実施例】次に図１〜図３に従い本発明の一実施例を説
明する。断熱壁により立方形に形成された炉体１は一端
に装入口２が設けられ、該装入口２を開閉する断熱扉３
が上下動し得るようにワイヤ３’に吊下されている。炉
体１内には炉体１の内壁面との間に循環路４が形成され
るように耐熱鋼板製のインナーケース５が設置されてい
る。６，６は該インナーケース５の底部に設けられたレ
ール、７は該レール６，６上を走行し得るように車輪８
を備えている搬入台枠で、該搬入台枠７上にはコイル状
被熱物９がその中心軸１０をほぼ水平に支持し得るよう
に支柱１１，１１が樹立されている。なお、１２はレー
ル６，６に連なるように装入口２に設けられた可動レー
ルで、該可動レール１２は炉体１外にて支軸１３に枢支
され断熱扉３を閉止するときはその邪魔とならないよう
に上方に退避できるようになっている。
明する。断熱壁により立方形に形成された炉体１は一端
に装入口２が設けられ、該装入口２を開閉する断熱扉３
が上下動し得るようにワイヤ３’に吊下されている。炉
体１内には炉体１の内壁面との間に循環路４が形成され
るように耐熱鋼板製のインナーケース５が設置されてい
る。６，６は該インナーケース５の底部に設けられたレ
ール、７は該レール６，６上を走行し得るように車輪８
を備えている搬入台枠で、該搬入台枠７上にはコイル状
被熱物９がその中心軸１０をほぼ水平に支持し得るよう
に支柱１１，１１が樹立されている。なお、１２はレー
ル６，６に連なるように装入口２に設けられた可動レー
ルで、該可動レール１２は炉体１外にて支軸１３に枢支
され断熱扉３を閉止するときはその邪魔とならないよう
に上方に退避できるようになっている。
【０００７】１４はインナーケース５内の雰囲気ガスを
吸引するようにインナーケース５の天井部に設けられた
循環ファン、１５は該循環ファン１４を回転させるため
に炉体１上に設けられたモータ、１６，１６は循環路４
に設けられたラジアントチューブバーナである。インナ
ーケース５の側壁部には該インナーケース５内に設置さ
れたコイル状被熱物９の両端面と相対する側方吹出口１
７，１７が開設される。該側方吹出口１７，１７はスリ
ット状のノズルを竪縞状に複数本形成してなるものであ
る。また、インナーケース５の底壁部にはコイル状被熱
物９の下面と相対する底部吹出口１８が開設され、該底
部吹出口１８に連通する循環路４の途中にはダンパ１
９，１９が設けられ該ダンパ１９，１９の開度を調節す
ることにより底部吹出口１８へ流れる雰囲気ガス量が調
節できるようにしている。
吸引するようにインナーケース５の天井部に設けられた
循環ファン、１５は該循環ファン１４を回転させるため
に炉体１上に設けられたモータ、１６，１６は循環路４
に設けられたラジアントチューブバーナである。インナ
ーケース５の側壁部には該インナーケース５内に設置さ
れたコイル状被熱物９の両端面と相対する側方吹出口１
７，１７が開設される。該側方吹出口１７，１７はスリ
ット状のノズルを竪縞状に複数本形成してなるものであ
る。また、インナーケース５の底壁部にはコイル状被熱
物９の下面と相対する底部吹出口１８が開設され、該底
部吹出口１８に連通する循環路４の途中にはダンパ１
９，１９が設けられ該ダンパ１９，１９の開度を調節す
ることにより底部吹出口１８へ流れる雰囲気ガス量が調
節できるようにしている。
【０００８】このためこの雰囲気循環炉では、比較的厚
手の金属ストリップを熱処理する場合ではダンパ１９，
１９を閉止し主として側方吹出口１７，１７よりコイル
状被熱物９の両端面に向けてラジアントチューブバーナ
１６，１６によって加熱された雰囲気ガスを噴射しコイ
ル状被熱物９内部まで短時間で熱が浸透し得るように急
速加熱する。また、金属フォイルのような薄手のものを
熱処理する場合には、ダンパ１９，１９を開くことによ
って底部吹出口１８からも加熱された雰囲気ガスをイン
ナーケース５内に吹出し、コイル状被熱物９を下方から
も加熱できるようにする。なお、側方吹出口１７，１７
と底部吹出口１８との雰囲気ガスの吹出比率はダンパ１
９，１９の開度を調節することにより変えられるので、
熱処理しようとするコイル状被熱物９の性状に応じて適
宜設定される。
手の金属ストリップを熱処理する場合ではダンパ１９，
１９を閉止し主として側方吹出口１７，１７よりコイル
状被熱物９の両端面に向けてラジアントチューブバーナ
１６，１６によって加熱された雰囲気ガスを噴射しコイ
ル状被熱物９内部まで短時間で熱が浸透し得るように急
速加熱する。また、金属フォイルのような薄手のものを
熱処理する場合には、ダンパ１９，１９を開くことによ
って底部吹出口１８からも加熱された雰囲気ガスをイン
ナーケース５内に吹出し、コイル状被熱物９を下方から
も加熱できるようにする。なお、側方吹出口１７，１７
と底部吹出口１８との雰囲気ガスの吹出比率はダンパ１
９，１９の開度を調節することにより変えられるので、
熱処理しようとするコイル状被熱物９の性状に応じて適
宜設定される。
【０００９】なお、この実施例はスリット状の吹出口に
ついて説明したが、吹出口の形状は必ずしもこのような
形状でなくてもよいこと勿論で、例えば円形ノズルを多
数本設けてもよい。また、この実施例はコイル状被熱物
９を熱風により加熱する場合について説明したが、ラジ
アントチューブバーナ１６，１６に代えてクーラを設け
ることで冷風を吹付けコイル状被熱物９を冷却する場合
にも本発明の技術思想をそのまま適用できる。
ついて説明したが、吹出口の形状は必ずしもこのような
形状でなくてもよいこと勿論で、例えば円形ノズルを多
数本設けてもよい。また、この実施例はコイル状被熱物
９を熱風により加熱する場合について説明したが、ラジ
アントチューブバーナ１６，１６に代えてクーラを設け
ることで冷風を吹付けコイル状被熱物９を冷却する場合
にも本発明の技術思想をそのまま適用できる。
【００１０】
【発明の効果】このように本発明の雰囲気循環炉は、コ
イル状被熱物の両端面に相対する側方吹出口に加えてそ
の下面に相対する底部吹出口を設けて該底部吹出口から
吹出す雰囲気ガス量をダンパにより調節できるようにし
たので、両端面への熱風吹付による急速加熱が必要な金
属ストリップの熱処理、および、下方からの加熱も加え
てゆるやかな加熱を要する金属フォイルの熱処理など、
処理対象が広範囲になり利用度が増すのでコストの低減
に寄与できる有益な効果がある。
イル状被熱物の両端面に相対する側方吹出口に加えてそ
の下面に相対する底部吹出口を設けて該底部吹出口から
吹出す雰囲気ガス量をダンパにより調節できるようにし
たので、両端面への熱風吹付による急速加熱が必要な金
属ストリップの熱処理、および、下方からの加熱も加え
てゆるやかな加熱を要する金属フォイルの熱処理など、
処理対象が広範囲になり利用度が増すのでコストの低減
に寄与できる有益な効果がある。
【図１】本発明の雰囲気循環炉の一実施例を示した縦断
面図。
面図。
【図２】図１のＸーＸ線断面図。
【図３】図２のＹーＹ線断面図。
【符号の説明】 １ 炉体 ４ 循環路 ５ インナーケース ７ 搬入台枠 ９ コイル状被熱物 １０ 中心軸 １４ 循環ファン １７ 側方吹出口 １８ 底部吹出口 １９ ダンパ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−139830（ＪＰ，Ａ) 特開 昭61−257423（ＪＰ，Ａ) 特開 昭61−201734（ＪＰ，Ａ) 特開 昭60−169514（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) G21D 9/56 101 G21D 1/767
Claims (1)
- 【請求項１】 断熱材で構築された炉体と、該炉体内に
設けられたインナーケースと、該インナーケース内にコ
イル状被熱物がその中心軸をほぼ水平姿勢にて支持され
るように設けられた搬入台枠と、インナーケース内の雰
囲気ガスを吸引するようにインナーケースの天井部に設
けられた循環ファンとを具備し、インナーケースの側壁
部に前記コイル状被熱物の両端面と相対する側方吹出口
を開設し、インナーケースの底壁部にはコイル状被熱物
の下面と相対する底部吹出口を開設すると共に該底部吹
出口から吹出す雰囲気ガス量を調節し得るダンパを設け
てなることを特徴とした雰囲気循環炉。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3180118A JP3010802B2 (ja) | 1991-06-25 | 1991-06-25 | 雰囲気循環炉 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3180118A JP3010802B2 (ja) | 1991-06-25 | 1991-06-25 | 雰囲気循環炉 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH051331A JPH051331A (ja) | 1993-01-08 |
| JP3010802B2 true JP3010802B2 (ja) | 2000-02-21 |
Family
ID=16077737
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3180118A Expired - Fee Related JP3010802B2 (ja) | 1991-06-25 | 1991-06-25 | 雰囲気循環炉 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3010802B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100876936B1 (ko) * | 2007-03-08 | 2009-01-09 | 주식회사 에스제이케이 | 배치식 열처리 장치용 가소로 |
| KR100747743B1 (ko) * | 2007-04-13 | 2007-08-08 | 한국기계연구원 | 와류방지가이드를 구비한 가열로와 냉각로 및 롤러하스형소둔로 |
| CN102560050A (zh) * | 2010-12-21 | 2012-07-11 | 湖南晟通科技集团有限公司 | 一种侧喷式料卷退火炉 |
| CN102560051A (zh) * | 2010-12-28 | 2012-07-11 | 湖南晟通科技集团有限公司 | 一种中空卷状物的退火方法 |
-
1991
- 1991-06-25 JP JP3180118A patent/JP3010802B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH051331A (ja) | 1993-01-08 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
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| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071210 Year of fee payment: 8 |
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| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081210 Year of fee payment: 9 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081210 Year of fee payment: 9 |
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