JP3009554U - 両面印刷した差し替えカレンダー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 カレンダーの両面に印刷して差し替えて使用
する。 【構成】 上端部が吊り部で、その下部が表示部からな
る複数枚の差し替えカレンダー用紙からなり、吊り部は
端縁が外側にでないように複数に折り重ねて接着し、そ
こに任意の吊り穴を設け、表示部の表裏両面にはそれぞ
れ所定の月、週および日を表示し、その日の表示個所に
記入欄を設け、そこに気象や身体の状態等を記録する記
録欄を設けてある。 【効果】 上端領域にある吊り部が２重その他多重に折
り曲げて、これらを接着してあるので固くなり、吊って
も撓むことがない。その他在来品と異なり綴り金具の不
要（省資源）、ならびに綴り作業の不要（省力化）にな
り、価格の低廉化を図り、環境保護にも役立つ。健康管
理や仕事の管理にも役立つ。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、複数枚からなる表裏の両面に印刷した吊具に吊るようにした差し 替えカレンダーであって、表示部の上部が吊り穴のために撓むことを防ぐように したカレンダーに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来の暦と言われるカレンダーは、日常生活において必需品であり、１枚もの や、２枚以上のいわゆる捲りものなどの多種類のものが利用されている。これら のカレンダーは、日常生活に利用される月日、週、休日、祭日の記載が従来から あった。そしてこれらのうち紙のカレンダーが殆どである。この種のカレンダー の発行部数は、各家庭の他にも配布され、全国的に膨大なものであった。

【０００３】 これらの年間に印刷されるカレンダーは主として片面印刷をしており、毎年廃 棄されていたので資源の無駄になり、製紙工場の廃水は有害な化学薬品を含むた めに公害問題にもなっていた。

【０００４】 また、今後、高齢化社会になるおそれがあり、高齢者は自分の健康は自分自身 で管理することが重要な時代になりつつある。

【０００５】 そこで資源の節約、公害問題の解決、及び健康管理および気象情報の管理のた めに本出願人は、既に、必要に応じて天気、温度等の気象関係、および体温、血 圧体重等の身体の状態の記録である健康管理を記載できるカレンダーを考案し実 願平４ー７１６２５号として出願し、および実開平６ー３４９７３号として公開 された。

【０００６】 実開平６ー３４９７３号公報の考案は、月、日、週、休日等の表示部は吊り具 に綴じて一体になったカレンダーであるために製造に手数がかかり、使用後は不 要な吊り具等は廃棄して捨てていた。また、両面使用するものであっても止め具 の吊り穴の他に、表示部の上部にも通し穴を設けていた。そのために次を開ける ときは取り外して捲ったり、裏返したり、あるいは更に下方を揃えていた。

【０００７】

【考案が解決しようとする課題】

前記のように今までのカレンダーは吊り具と表示部が一体になっているために 製造に手数が掛かり、毎年大量に製造されていた。その使用後は吊具と表示部は 一体のまま廃棄していたので、資源の無駄になり、更にごみとなり、あるいは燃 やして空気を汚染して公害の原因となっていた。

【０００８】 あるいは両面使用して保存するものであっても、吊具は廃棄するのでその後も 毎年購入しなければならず、不経済であって資源の無駄であり、焼却したときは 大気汚染で公害の原因であった。

【０００９】 また、本出願人の考案である実願平４ー７１６２５号の両面印刷したカレンダ ーは吊り具と表示部が一体になったものであるために製造に手数がかかり、また 止め具の吊り穴の他に、表示部の上部にも通し穴を設けていた。そのために次を 開けるときは取り外して捲ったり、裏返したり、あるいは更に下方を揃えたりし て、煩雑で手数が掛かっていた。使用後はこれらを廃棄していたので資源の無駄 で、かつ、不経済であり、そのままではごみ公害となり、燃やすと大気汚染の公 害原因になっていた。

【００１０】 この考案は、従来のカレンダーが持つ以上のような課題を解決させ、表示部を 吊り具と分離したものにし、吊り具を分離しているので製造が容易であり、しか も吊っても撓むことがなく、毎日記録した気象や身体の記録はこれらの管理の資 料として利用でき、吊り具の購入がその都度不要であり、資源の節約になるよう にした差し替え式カレンダーを提供することを目的とするものである。

【００１１】

【課題を解決するための手段】 この目的を解決するために、請求項１の考案は次のような構成になっている。 すなわち、最初の考案に係る差し替えカレンダーは、上端部が吊り部で、その下 部が表示部からなる複数枚の差し替えカレンダー用紙からなっていて、前記吊り 部は端縁が外側に出ないように複数枚に折り重ねて接着し、各用紙毎に折り重ね 部に任意数の吊り穴を設け、前記表示部の表裏両面には所定の月、週および日を 表示し、その日の表示箇所に記入欄を設けたことを特徴とするものである。

【００１２】 この差し替えカレンダーは用紙のみであり、上端の吊り部は２重または３重等 の複数に折り曲げてあり、更に折り重ね部を接着剤で固定してあるので固くなっ ており、吊り下げても吊ってあるところなどが撓む等のことがない。折り重ねた 端縁を外側に出さないようにしたのは、外観が見えると美観を損ねるので、それ を防ぐようにしてある。

【００１３】 吊り穴は任意であるが奇数のときは真ん中に１つ設けるのが普通である。吊る 方法や吊り具はどのようなものであってもよく、特に限定がない。吊り具に吊り 穴を単に引っ掛ける等の、あまり手数の掛からないものが便利である。

【００１４】 表示部は表裏両面に印刷してあるので紙の節約になる。表示部の日の箇所に記 入する欄を設けたのは、天気、気温等その他必要に応じての気象の記録や、体温 、血圧、および体重等その他の身体の記録をするためである。これらの気象や身 体の記録は予め記録したい項目と単位を記載しておき、毎日それらの数字を記入 するように設けると便利である。今日では気象は日常生活や仕事等全てと密接に 関係しており、重要な気象管理資料になる。

【００１５】 日ごろ自分の健康状態を知っておくことは、非常に重要なことであり、特に高 齢化社会になり健康な生活をするには、毎日身体の記録をして健康状態を掌握し ておく必要がある。また、万一病気になっても、適切な処置をするために大切な 資料になる。そこでこのような管理をできるように、記録を毎日できるよに欄を 設けたものである。なお、表示部において前記の月、週、日等のカレンダーに必 要なところ以外の箇所に絵画、写真等のデザイン的なもの、および会社や商店名 の表示を適宜にすることは、従来と同様である。

【００１６】 次に請求項２の考案は、請求項１の考案において、吊り部の吊り穴に補強部材 を設けるのが好適である。これにより吊り穴の周縁は固くなり、ここが折り曲ら なくなるので、撓みを防止することができる。この補強部材はカレンダーのよう に紙でもよいが、プラスチック等の硬質の薄板状のものを接着すると、これ自体 が撓み難いので、撓みの防止になる。この補強部材は表側または裏側の片面、あ るいは表裏の両面の何れに設けてもよいようになっている。

【００１７】 なお、このカレンダーは壁に吊り穴を掛ける掛け具がある時や、ピンで止める ときは、特に吊り具は必要がない。また、吊り具を使うときには、最初に使用す るときはこれに合う吊り具が必要であるが、その後に吊り穴が同じ差し替えのカ レンダーを吊る時は、そのまま使用することができるために、以後は吊り具を買 う必要がない。

【００１８】

【作用】

この考案である両面印刷した差し替えカレンダーは、吊り部は端縁が複数に折 り曲げて接着してあり固くなっているので、吊り穴で吊しても途中で撓まないで 、その状態を保つ。月が変わったときはカレンダーを外して、裏返したり、ある いは次のを吊すようになる。

【００１９】 また、吊り穴にはその周辺に補強部材を設けると、更にこの部分が固くなり、 吊っても撓み難くなる。

【００２０】

【実施例】

以下、図面を参照して、この出願に係る両面印刷した差し替えカレンダーの実 施例について説明する。請求項１の考案の第１実施例を図１ないし図３により説 明する。このカレンダー１０は、カレンダー用紙に表示部１２とその上端領域に ある吊り部（または掛け部ともいう。）１４からなり、表示部１２の上部は図示 していないが絵または写真になっている。その下部には月週、日を表示してある 。日付けは日付欄１６になっている。その日付欄１６には１ヵ月の日付けを表示 してあり、その左右には天気マークを表示してある。図２に示すように日付欄１ ６の下方は空欄になっている。本来は１枚の表裏の両面に２か月印刷してあるの で、１年は全部で６枚であるが、都合で省略してある。

【００２１】 表示部１２の上部領域は吊り部１４になっており、この吊り部１４は全部２重 に折り曲げてある。折り曲げた上端縁１８は、この場合は下方へ向けて折り曲げ てあり、重なっているところは接着剤で接着してある。このために吊り部１４は 紙が重なって厚くなり、しかも接着剤があるので固くなっている。この場合は接 着剤は無視できる程度の厚さなので、図面ではその表示を省略してある。

【００２２】 吊り部１４のほぼ中央には円形の吊り穴２０が設けてある。これはカレンダー １０を使用するときに、吊り穴２０を吊り具に掛けるようになっている。この吊 り穴２０は１つであるが、必ずしもこれに限らず２つ以上の任意の数でもよい。 また、吊り穴２０の形状は前記の円形に限らず、任意の形であればよい。

【００２３】 図２は、図１につき説明したカレンダー１０における日付欄１６の一部拡大図 である。日付欄１６には日付け、この例では「４」のほかに、その横には天気マ ークを記入する丸印１６ａ、気温（図中、１６ｂで「℃」を示してある）などの 気象について、下方には体重、体温、および血圧などの健康について記入できる 健康記入欄１６ｃを設けた。すなわち従来のカレンダーは、用済み月末に廃棄処 分されたが、このカレンダーは、表裏印刷で１年間廃棄しないので上記の記入に より、気象記録と健康管理に活用したい。 なお、図における欄の上方には、絵画または写真等を印刷するがよい。

【００２４】 図１の実施例では、９月の表示がしてあり、これの両側には天気の表示がして ある。各日において記入するには、この記号で表示すると便利である。これらの 天気の記号の表示は、これらの個所に限らず、各月欄の上方または下方でよく、 任意の個所でよい。

【００２５】 図３は、表示部１２の裏面で９月を掛けた場合であり、その一部拡大斜視図で ある。この場合、カレンダー１０の表側を使用したときと吊り部１４は、裏側で 反対なので折り重ねたところと上端縁１８が見えなくなっている。

【００２６】 上述したように、表示部１２の各々に１ヵ月ではなく、２ヵ月などの任意の月 数を表示することができる。

【００２７】 月の表示は、表面の表示部１２に９月を印刷してあり、裏面には連続して次の １０月を表示してある。このように各月の表示は表裏に連続して設けてある。

【００２８】 図４は、この考案の第２実施例を説明するための概念図である。上部領域にあ る掛け部１４を３重に折り曲げたものである。そのために前記の実施例よりも厚 くなり、接着しているために固くなっている。そのために吊り穴１８で掛けても 撓り難くなっている。３重に折り曲げた上端縁１８は、中間に挟まれて見えなく なっている。その他の構成は第１実施例と同様である。

【００２９】 なお、上述した何れの実施例においても、各月の表示を表示部１２の表面また は裏面に印刷するかは任意であるが、１月から６月までは順次表面に、７月以後 は順次裏面に印刷する方が手数が少なくてよい。なお、表面とは折り重ねた部分 が見える方である。

【００３０】 図５により請求項２の考案を説明すると、このカレンダー１０の上端領域の掛 け部１４には、吊り穴２０の周辺に補強部材２２を接着して設けてある。この例 では補強部材２２を薄板で形成するので補強薄板とも称する。その補強部材２２ は縦の長さが掛け部１４とほぼ同程あり、横が吊り穴２０を中心として左右に縦 よりも長く全体に細長くなっている。その左右両端は弧状になっている。補強部 材２２にも吊り部１４と同様の吊り穴２０がある。その補強部材２２の吊り穴２ ０の大きさは、吊り部１４のと同じである。これをするには補強部材２２を掛け 部１４に接着してから吊り穴２０を設ける方が、手数が掛からない。この他に補 強部材２２の吊り穴２０の大きさは、掛け部１４のと比較して同じか小が普通で あるが、この他に大きいものでも補強の効果があればよい。その他の構成は請求 項１の考案と同様である。

【００３１】

【考案の効果】

上述した説明から明らかなように、表裏両面印刷した差し替えカレンダーは、 上端領域にある吊り部が２重、３重あるいはその他多重に折り曲げて、これらを 接着してあるので固くになり、これを吊ってもカレンダーが吊り穴等のところか ら撓むことがない。吊り穴の数は任意であり、特に限定しないので、２個以上あ るときは撓み難くなる。折り曲げた端縁を外側に出してないので、外観がきれい である。

【００３２】 このカレンダーは紙のみで両面に印刷してあるので、紙は片面印刷したものの 半分で済むために、これの原材料でる木材や化学薬品などの大きな節約になると ともに、環境保護にも役に立つ。また、製紙工場から出る汚染された廃水も半分 に減少し、公害もすくなくなり、たいへん有用なものである。

【００３３】 また、従来のようにカレンダーの各紙は、金属やプラスチックの吊り具で吊っ てないので、作業工程が少なくなくなると同時に資源の節約になる。従来のよう に焼却して廃棄することもないので、公害の防止になる。

【００３４】 また、表示部においては、従来のように絵画や写真などをデザインとして表示 するほかに、各表示部を年末までに破棄することがないために、請求項３または ４の考案では、気象や健康および仕事や家事の記録をすることができて有用であ る。このカレンダーは、常時壁面などに掛けてあるために、それらの変化を常時 見ることができて、健康管理などにおいて有用であり、全記録と予定などが同一 個所にあるので意義がある。その他にカレンダーとして使用後は、そのまま保存 できるので、気象管理や健康管理にも役に立つ。

【００３５】 なお、日付欄の空欄には前後の各月のカレンダーを表示すると有用である。気 象や健康の記録個所は、上述した実施例に限定されるものではなく、別欄にする 場合もある。

【００３６】 この考案の差し替えカレンダーは、一枚毎に綴じてなくばらばらなので、捲る ことがないので便利である。次の月に変えるときは単に裏返すか、あるいは表側 の全体が終了したときは、その全体を裏がえせばその後の月が全部変わるので簡 単である。その後は捲ることはない。

【００３７】 請求項２の考案は、吊り穴の周辺に硬質薄板を補強として設けたものである。 そのために請求項１の考案よりも厚く、かつ、硬くなっているのでより撓み難く なる。このように単に小さい補強板であるが、撓むのを防止する効果は大きい。 その他の効果は請求項１、３および４の考案と同様である。

【提出日】平成６年１０月１９日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００２３

【補正方法】変更

【補正内容】

【００２３】 図２は、図１につき説明したカレンダー１０における日付欄１６の一部拡大図 である。日付欄１６には日付け、この例では「４」のほかに、その横には天気マ ークを記入する丸印１６ａ、気温（図中、１６ｂで「℃」を示してある）などの 気象について、下方には体重、体温、および血圧などの健康について記入できる 健康記入欄１６ｃを設けた。すなわち従来のカレンダーは、用済み月末に廃棄処 分されたが、このカレンダーは、表裏印刷で１年間廃棄しないので上記の記入に より、気象記録と健康管理に活用したい。 なお、図１における欄の上方には、絵画または写真等を印刷するのがよい。

【手続補正２】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００２５

【補正方法】変更

【補正内容】

【００２５】 図３は、表示部１２の裏面で１０月を掛けた場合であり、その一部拡大斜視図 である。この場合、カレンダー１０の表側を使用したときと吊り部１４は、裏側 で反対なので折り重ねたところと上端縁１８が見えなくなっている。

【手続補正３】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００３０

【補正方法】変更

【補正内容】

【００３０】 図５により請求項２の考案を説明すると、このカレンダー１０の上端領域の掛 け部１４には、吊り穴２０の周辺に補強部材２２を接着して設けてある。この例 では補強部材２２を薄板で形成するので補強薄板とも称する。その補強部材２２ は縦の長さが掛け部１４とほぼ同程度あり、横が吊り穴２０を中心として左右に 縦よりも長く全体に細長くなっている。その左右両端は弧状になっている。補強 部材２２にも吊り部１４と同様の吊り穴２０がある。その補強部材２２の吊り穴 ２０の大きさは、吊り部１４のと同じである。これをするには補強部材２２を掛 け部１４に接着してから吊り穴２０を設ける方が、手数が掛からない。この他に 補強部材２２の吊り穴２０の大きさは、掛け部１４のと比較して同じか小が普通 であるが、この他に大きいものでも補強の効果があればよい。その他の構成は請 求項１の考案と同様である。

【図面の簡単な説明】

【図１】最初の考案の第１実施例の部分的切断斜視図で
ある。

【図２】図１における日付欄の部分的拡大平面図であ
る。

【図３】この実施例の裏面を掛ける場合の部分的斜視図
である。

【図４】この考案の第２実施例の要部の説明図である。

【図５】他の考案の要部の説明図である。

【符号の説明】

１０：カレンダー １２：表示部 １４：吊り部（掛け部） １６：日付欄 １８：上端縁 ２０：吊り穴 ２２：補強部材（補強薄板）

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 上端部が吊り部で、その下部が表示部か
   らなる複数枚の差し替えカレンダー用紙からなり、前記
   吊り部は端縁が外側に出ないように複数に折り重ねて接
   着し、その折り重ね部に任意の吊り穴を設け、前記表示
   部の表裏両面にはそれぞれ所定の月、週、および日を表
   示し、その日の表示個所に記入欄を設けたことを特徴と
   する両面印刷した差し替えカレンダー。
2. 【請求項２】 吊り穴の周辺に補強部材を設けたことを
   特徴とする請求項１に記載の両面印刷した差し替えカレ
   ンダー。
3. 【請求項３】 前記記入欄に天気、温度等その他の気象
   の記録欄を設けたことを特徴とする請求項１または２に
   記載の両面印刷した差し替えカレンダー。
4. 【請求項４】 前記記入欄に体温、血圧、および体重等
   その他の身体の記録欄を設けたことを特徴とする請求項
   １または２に記載の両面印刷した差し替えカレンダー。
5. 【請求項５】 補強部材が硬質の薄板状であることを特
   徴とする請求項２に記載の両面印刷した差し替えカレン
   ダー。