JPS6132778Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はメモ等を入れておくのに好適なポケツ
トを具えたカレンダーに関するものである。

一般に、行事予定や面会約束等を、紙や合成樹
脂シートの表面に年月日や曜日を印刷したカレン
ダーの余白部分に書き込むことはよく行なわれて
いるところであるが、それら行事予定や約束等を
別の紙に記載したメモを前記カレンダーの日付や
曜日に対応させて整理しておく必要がある場合も
ある。

特に商店にあつては、大量の納品書や註文書等
の伝票を、それらの日付通りに整理保存しておく
ことは後の経理業務の上で不可欠であるが、従来
は当該伝票等をカレンダーに直接貼り付けたり、
書類の種類ごとに単にまとめて保存したりする程
度であるため、前者にあつてはカレンダーの日付
や曜日が視認できなくなるばかりか、日付の変更
等により該伝票の位置を変える必がある場合に極
めて煩わしく、又、後者にあつては伝票と日付や
曜日との対応関係がつかめないため、再度整理手
間を要するという難点がある。

かかる難点に鑑み、所謂万年カレンダーの日付
表示欄を、日付表示カードとともにメモ等も差し
込むことができるポケツト状の収納部に形成した
もの（実開昭54−130556号公報）や、カレンダー
の各月の構成葉を形成する各紙上に、日付等を表
示すると共に、該表示近傍にメモ用のポケツトを
配設したもの（実開昭50−97543号公報）も提案
されているが、これら従来品は、前者にあつて、
月が変わる度に日付カードを移動させる必要があ
つて煩雑であり、また、後者にあつては、構成葉
に表示された日付に対し夫々にポケツトを配設す
ることになつて作製手間を要する上にコスト高に
なる等の難点がある。

本考案は上述の事情を背景として、本来のカレ
ンダーとしての機能を何ら損うことなくメモや伝
票を整理することのできるポケツトを具えたカレ
ンダーを提供することを目的としてなされたもの
で、その構成は、紙等の素材の表面に少なくとも
日付を表示した構成葉の複数枚を重合することに
より形成される既製のカレンダーに対し、このカ
レンダーの構成葉と略同大で柔軟な透明プラスチ
ツク等により形成したシートの上面に、上記構成
葉における各日付表示の余白部に対応した位置及
び大きさとなる複数の透明なポケツトを配設して
ポケツト付シートを形成し、このポケツト付シー
トを上記カレンダーの最上面に位置する構成葉の
上面に重合して各構成葉と綴合せたことを特徴と
するポケツト付ものである。

次に本考案の実施の一例を図に拠り説明する。

１は適宜大きさの基紙２の表面に年度３や月日
の表示４，５及び曜日の表示６を印刷して表示面
に形成したカレンダーの構成葉で、ここでは、該
構成葉１にはその１枚に対し一月分の前記表示
３，４，５，６が設けてあり、従つて合計12枚の
構成葉により既製カレンダー本体Ａを形成する。

尚、構成葉１に表示すべき事項は上記に限定さ
れず、また、一枚の構成葉について二月分の表示
を印刷して合計６枚の構成葉でカレンダー本体Ａ
が形成されるものでも本考案の対象として差支え
ない。

７は前記カレンダー本体Ａの構成葉と略同大で
柔軟な透明プラスチツクにより形成した透明シー
ト、８は該透明シート７上に設けたメモ等を入れ
ておくための透明なポケツトで、以上７及び８よ
りポケツト付シートＢを構成する。

尚、前記ポケツト付シートＢに於けるポケツト
８は、前記カレンダー本体Ａのすべての構成葉１
における各日付表示５の下部に設けられた余白部
９に対応するように、その大きさ、位置及び数を
設定する。従つて、カレンダー本体Ａの最上面の
構成葉の上面にこのポケツト付シートＢが重合さ
て各構成葉と綴合されると前記ポケツト８は各構
成葉におけるすべての余白部９上に位置すること
となる。

また、１０は日付と無関係のメモや伝票等を入
れておくために上記余白部９以外の余白部に対応
させて設けた補助ポケツトである。

以上のように構成される本考案カレンダーは、
上部に配設した綴金具と一体の吊下環部１１を用
いて壁面等に吊下げ、従前の普通のカレンダーと
同様に日付や曜日を知るために使用することがで
きるのは勿論、ポケツト付シートＢの下面に位置
している当月の各日付毎にメモや伝票等を整理し
て各ポケツト８に入れることができるので、当月
毎の約束や行事予定或は発註、受註日取り等を一
目で理解認識することができる。このとき、ポケ
ツト８は余白部９に対応して設けているので、メ
モが入れられても日付等の視認の邪魔になること
はない。

又、本考案カレンダーはカレンダー本体Ａに１
枚のポケツト付シートＢを重合して各構成葉と綴
合せているので、月末にそれまで最上面にあつた
構成葉を切りとつて新たな構成葉をこのシートＢ
の下面に露出させることにより、各月ごとに上記
と同様に使用することができる。

尚、ポケツト付シートＢ上に補助ポケツト１０
を設けると、日付とは無関係のメモ等の整理保存
に便利である。

更に、本考案カレンダーは、既製のカレンダー
の構成葉の大きさに合せてポケツト付シートＢを
形成するから、このシートＢの取付けは、上記カ
レンダーＡの製本工程時に、各構成葉の綴込作業
と一体に行うことができるので製作上の手間も少
なくて済む利点がある。

また、本考案カレンダーは年末になつてすべて
の構成葉が取り去られた後も、残るポケツト付シ
ートＢにはメモを差し込むに適したポケツトが多
数配設されているから、これをメモホルダーや伝
言板のようにして単独で使用することができ、更
には、一般カレンダー本体Ａの大きさや日付の配
置等はある程度標準化されているから、そのよう
な形態のカレンダーの構成葉の上面に前記ポケツ
ト付シートＢを取付けることにより、当該カレン
ダーを本考案のポケツト付カレンダーとして使用
することができるという効果もある。

本考案は以上の通りであるから、メモ等を入れ
るポケツトを具えたカレンダーとして極めて実用
性が高い。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一例の平面図、第２図は第１
図のＸ−Ｘ線断面図である。 １……構成葉、２……基紙、３，４，５，６…
…表示、７……透明シート、８……ポケツト、９
……余白部、Ａ……カレンダー本体、Ｂ……ポケ
ツト付シート。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 紙等の素材の表面に少なくとも日付を表示した
   構成葉の複数枚を重合することにより形成される
   既製のカレンダーに対し、このカレンダーの構成
   葉と略同大で柔軟な透明プラスチツク等により形
   成したシートの上面に、上記構成葉における各日
   付表示の余白部に対応した位置及び大きさとなる
   複数の透明なポケツトを配設してポケツト付シー
   トを形成し、このポケツト付シートを上記カレン
   ダーの最上面に位置する構成葉の上面に重合して
   各構成葉と綴合せたことを特徴とするポケツト付
   カレンダー。