JP3009531B2 - 歯周病予防剤 - Google Patents
歯周病予防剤Info
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、歯周病の病原菌を抑制
し、歯周病の予防および治療ならびに口臭の抑制に有用
である歯周病予防剤に関する。
し、歯周病の予防および治療ならびに口臭の抑制に有用
である歯周病予防剤に関する。
【０００２】
【従来の技術および課題】歯周病はう蝕に匹敵する口腔
内の二大疾患の一つであり、いわゆる歯肉炎、歯周炎な
ど歯周組織に起こる病気の総称である。う蝕が歯牙表面
に定着したグラム陽性通性嫌気性の病原菌（ストレプト
コッカス・ミュータンス等）の産生する酸によってエナ
メル質が脱灰することに起因するのに対し、歯周病は歯
周局所に棲息するポルフィロモナス・ジンジバリスに代
表されるグラム陰性嫌気性の病原菌に起因して歯周組織
に起こる病気であり、これら２つの疾患は症状、原因と
もに全く異なるものである。
内の二大疾患の一つであり、いわゆる歯肉炎、歯周炎な
ど歯周組織に起こる病気の総称である。う蝕が歯牙表面
に定着したグラム陽性通性嫌気性の病原菌（ストレプト
コッカス・ミュータンス等）の産生する酸によってエナ
メル質が脱灰することに起因するのに対し、歯周病は歯
周局所に棲息するポルフィロモナス・ジンジバリスに代
表されるグラム陰性嫌気性の病原菌に起因して歯周組織
に起こる病気であり、これら２つの疾患は症状、原因と
もに全く異なるものである。
【０００３】また、歯周病の原因菌が産生する有機酸は
口臭の原因にもなっている。このように歯周病はある種
のグラム陰性嫌気性菌による感染症であり、これらの菌
は口臭の発生とも深いかかわりがあるという観点から歯
周病を予防あるいは治療する手段の一つとして、抗菌剤
により病原菌を抑える試みがなされており、従来、クロ
ルヘキシジンや塩化セチルピリジニウムなどの合成抗菌
剤が歯磨やマウスウオッシュに配合され、その効果が確
認されている。
口臭の原因にもなっている。このように歯周病はある種
のグラム陰性嫌気性菌による感染症であり、これらの菌
は口臭の発生とも深いかかわりがあるという観点から歯
周病を予防あるいは治療する手段の一つとして、抗菌剤
により病原菌を抑える試みがなされており、従来、クロ
ルヘキシジンや塩化セチルピリジニウムなどの合成抗菌
剤が歯磨やマウスウオッシュに配合され、その効果が確
認されている。
【０００４】しかし、これら合成抗菌剤を長期間使用す
ること、さらには口中に適用することを考えた場合、安
全性の点から天然由来の抗菌剤を使うことが好ましい。
ところが、これまで、歯周病の病原菌に対する天然由来
の抗菌剤の検討は十分にはなされていない。
ること、さらには口中に適用することを考えた場合、安
全性の点から天然由来の抗菌剤を使うことが好ましい。
ところが、これまで、歯周病の病原菌に対する天然由来
の抗菌剤の検討は十分にはなされていない。
【０００５】一方、従来、クワ属植物中の抗菌活性につ
いては、いくつかの研究がなされている。例えば、桑白
皮の親水性有機溶媒抽出物によるう蝕菌生育阻害作用
（特公昭６３−２４４８９号公報）、グラム陽性菌に有
効なクワノン化合物（特公平１−４９１５２号および特
公平２−１８２４号公報）などの報告がなされている
が、いずれも好気性あるいは通性嫌気性のグラム陽性菌
に対する有効性を示すのみで、グラム陰性嫌気性菌であ
る歯周病原菌に関する報告は見当たらない。
いては、いくつかの研究がなされている。例えば、桑白
皮の親水性有機溶媒抽出物によるう蝕菌生育阻害作用
（特公昭６３−２４４８９号公報）、グラム陽性菌に有
効なクワノン化合物（特公平１−４９１５２号および特
公平２−１８２４号公報）などの報告がなされている
が、いずれも好気性あるいは通性嫌気性のグラム陽性菌
に対する有効性を示すのみで、グラム陰性嫌気性菌であ
る歯周病原菌に関する報告は見当たらない。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、これらの
事情に鑑み、種々の天然エキスの中から歯周病の原因菌
の生育を抑制する物質を見いだすべく種々検討した結
果、桑白皮の疎水性エキスが、グラム陰性嫌気性菌であ
る歯周病原性菌のポルフィロモナス・ジンジバリスに非
常に強い抗菌活性を示すこと、および桑白皮疎水性エキ
スに少量のｌ−メントールおよび／またはｌ−カルボン
を添加することにより、その抗菌活性が著しく高まり、
ポルフィロモナス・ジンジバリスだけでなく口臭の原因
菌であるフゾバクテリウム・ヌクレータムや歯肉炎の原
因菌であるアクチノマイセス・ビスコーサスにも強い抗
菌活性を示すことを見いだし、本発明を完成するに至っ
た。
事情に鑑み、種々の天然エキスの中から歯周病の原因菌
の生育を抑制する物質を見いだすべく種々検討した結
果、桑白皮の疎水性エキスが、グラム陰性嫌気性菌であ
る歯周病原性菌のポルフィロモナス・ジンジバリスに非
常に強い抗菌活性を示すこと、および桑白皮疎水性エキ
スに少量のｌ−メントールおよび／またはｌ−カルボン
を添加することにより、その抗菌活性が著しく高まり、
ポルフィロモナス・ジンジバリスだけでなく口臭の原因
菌であるフゾバクテリウム・ヌクレータムや歯肉炎の原
因菌であるアクチノマイセス・ビスコーサスにも強い抗
菌活性を示すことを見いだし、本発明を完成するに至っ
た。
【０００７】すなわち、本発明は桑白皮疎水性エキスを
配合してなることを特徴とする歯周病予防剤、さらには
該桑白皮疎水性エキスとｌ−メントールおよび／または
ｌ−カルボンを配合してなる歯周病予防剤を提供するも
のである。本発明の歯周病予防剤は、歯周病の原因菌を
著しく抑制し、歯周病の予防や治療およびこれら原因菌
が関与する口臭の抑制に非常に有用である。
配合してなることを特徴とする歯周病予防剤、さらには
該桑白皮疎水性エキスとｌ−メントールおよび／または
ｌ−カルボンを配合してなる歯周病予防剤を提供するも
のである。本発明の歯周病予防剤は、歯周病の原因菌を
著しく抑制し、歯周病の予防や治療およびこれら原因菌
が関与する口臭の抑制に非常に有用である。
【０００８】本発明の歯周病予防剤における抗菌成分と
して用いる桑白皮疎水性エキスは、クワ科のクワまたは
その同属植物、例えば、マグワ（Ｍorus alba
Ｌ．)、ヤマグワ（Ｍorus bombycis koidz）、ロソウ
（Ｍorus Ｌhou koidz）の根皮あるいは市販桑白皮の
疎水性エキスである。
して用いる桑白皮疎水性エキスは、クワ科のクワまたは
その同属植物、例えば、マグワ（Ｍorus alba
Ｌ．)、ヤマグワ（Ｍorus bombycis koidz）、ロソウ
（Ｍorus Ｌhou koidz）の根皮あるいは市販桑白皮の
疎水性エキスである。
【０００９】該疎水性エキスは自体公知の方法による有
機溶媒で桑白皮を抽出することにより得られる。用いる
有機溶媒としては、ｎ−ヘキサン、ベンゼン等の極性の
小さい有機溶媒、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル
等の脂肪酸エステル、メチルエーテル、エチルエーテル
等のエーテル類、無水メタノール、無水エタノール等が
挙げられる。
機溶媒で桑白皮を抽出することにより得られる。用いる
有機溶媒としては、ｎ−ヘキサン、ベンゼン等の極性の
小さい有機溶媒、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル
等の脂肪酸エステル、メチルエーテル、エチルエーテル
等のエーテル類、無水メタノール、無水エタノール等が
挙げられる。
【００１０】本発明においては、該桑白皮疎水性エキス
を歯周病予防剤全量に対してエキス乾燥重量として、
０.０００５〜１０重量％、好ましくは、０.００５〜５
重量％配合することにより、所望の効果が得られる。
を歯周病予防剤全量に対してエキス乾燥重量として、
０.０００５〜１０重量％、好ましくは、０.００５〜５
重量％配合することにより、所望の効果が得られる。
【００１１】また、本発明においては、前記のごとく、
ｌ−メントールおよび／またはｌ−カルボンを配合する
ことが好ましく、これにより、桑白皮疎水性エキスの抗
菌活性が増大する。ｌ−メントールおよびｌ−カルボン
は、各々、歯周病予防剤全量に対して、０.００５〜５
重量％配合することにより、所望の抗菌活性増大効果を
発揮する。あまりに過剰量を配合すると歯周病予防剤の
香味に影響するので好ましくない。
ｌ−メントールおよび／またはｌ−カルボンを配合する
ことが好ましく、これにより、桑白皮疎水性エキスの抗
菌活性が増大する。ｌ−メントールおよびｌ−カルボン
は、各々、歯周病予防剤全量に対して、０.００５〜５
重量％配合することにより、所望の抗菌活性増大効果を
発揮する。あまりに過剰量を配合すると歯周病予防剤の
香味に影響するので好ましくない。
【００１２】本発明の歯周病予防剤は、常法に従って、
歯磨、マウスウオッシュ、パスタ、チューインガム、キ
ャンディ等の形態とすることができ、他の配合成分は特
に限定するものではなく、通常、この種の組成物に配合
されるものが使用できる。
歯磨、マウスウオッシュ、パスタ、チューインガム、キ
ャンディ等の形態とすることができ、他の配合成分は特
に限定するものではなく、通常、この種の組成物に配合
されるものが使用できる。
【００１３】
【実施例】つぎに、実施例および試験例を挙げて、本発
明をさらに詳しく説明する。 実施例１ エキスＡの調製 市販桑白皮粉末１ｋｇにｎ−ヘキサン１０リットルを加
え、還流下で５時間抽出を行った。得られた抽出液を減
圧濃縮し、乾燥し、残渣に酢酸エチル１０リットルを加
えて５時間抽出を行った。酢酸エチル抽出液を減圧濃縮
し、乾燥して約２０ｇのエキスＡを得た。
明をさらに詳しく説明する。 実施例１ エキスＡの調製 市販桑白皮粉末１ｋｇにｎ−ヘキサン１０リットルを加
え、還流下で５時間抽出を行った。得られた抽出液を減
圧濃縮し、乾燥し、残渣に酢酸エチル１０リットルを加
えて５時間抽出を行った。酢酸エチル抽出液を減圧濃縮
し、乾燥して約２０ｇのエキスＡを得た。
【００１４】実施例２ エキスＢの調製 マグワ（Ｍorus alba Ｌ．）の根２ｋｇを粉砕し、ｎ
−ヘキサン：無水エタノール（２：１）の混合溶媒１０
リットルを加え、還流下２時間抽出を行った。抽出液を
減圧濃縮し、乾燥して約４０ｇのエキスＢを得た。
−ヘキサン：無水エタノール（２：１）の混合溶媒１０
リットルを加え、還流下２時間抽出を行った。抽出液を
減圧濃縮し、乾燥して約４０ｇのエキスＢを得た。
【００１５】実施例３ 練歯磨 桑白皮疎水性エキスＡとl−カルボンを配合した練歯磨
をつぎの処方で作成した。 成分 配合量（重量％） 無水ケイ酸 １５ カラギーナン ０.５ ゼラチン ０.３ プロピレングリコール ３.０ ソルビット液 ６０.５ ラウリル硫酸ナトリウム １.２ ラウリン酸ジエタノールアミド １.５ サッカリンナトリウム ０.１ 桑白皮疎水性エキスＡ ０.１ ｌ−カルボン ０.５ 精製水 残 合 計 １００.０％
をつぎの処方で作成した。 成分 配合量（重量％） 無水ケイ酸 １５ カラギーナン ０.５ ゼラチン ０.３ プロピレングリコール ３.０ ソルビット液 ６０.５ ラウリル硫酸ナトリウム １.２ ラウリン酸ジエタノールアミド １.５ サッカリンナトリウム ０.１ 桑白皮疎水性エキスＡ ０.１ ｌ−カルボン ０.５ 精製水 残 合 計 １００.０％
【００１６】実施例４ マウスウオッシュ 桑白皮疎水性エキスＢとｌ−メントールを配合したマウ
スウオッシュを次の処方で作成した。 成分 配合量（重量％） エチルアルコール １５.０ ソルビット １０.０ クエン酸 ０.０５ クエン酸ナトリウム ０.２ 安息香酸ナトリウム ０.２ ラウリル硫酸ナトリウム ０.２ サッカリンナトリウム ０.０５ 青色１号 ０.００１ 桑白皮疎水性エキスＢ ０.０２ ｌ−メントール ０.０５ 精製水 残 合 計 １００.０％
スウオッシュを次の処方で作成した。 成分 配合量（重量％） エチルアルコール １５.０ ソルビット １０.０ クエン酸 ０.０５ クエン酸ナトリウム ０.２ 安息香酸ナトリウム ０.２ ラウリル硫酸ナトリウム ０.２ サッカリンナトリウム ０.０５ 青色１号 ０.００１ 桑白皮疎水性エキスＢ ０.０２ ｌ−メントール ０.０５ 精製水 残 合 計 １００.０％
【００１７】実施例５ チューインガム つぎに示す組成で常法に従いチューインガムを調製し
た。 成分 配合量（重量％） チューインガムベース ２０ 粉 糖 ５１.１５ ブドウ糖 １０ 水 飴 １８ 桑白皮疎水性エキスＢ ０.０５ ｌ−メントール ０.８ 合 計 １００.０％
た。 成分 配合量（重量％） チューインガムベース ２０ 粉 糖 ５１.１５ ブドウ糖 １０ 水 飴 １８ 桑白皮疎水性エキスＢ ０.０５ ｌ−メントール ０.８ 合 計 １００.０％
【００１８】実施例６ ハードキャンディ つぎに示す組成で常法に従いハードキャンデーを調製し
た。 成分 配合量（重量％） グラニュー糖 ４６.８ 水 飴 ５２.３４ クエン酸 ０.３ 桑白皮疎水性エキスＡ ０.０３ 桑白皮疎水性エキスＢ ０.０３ ｌ−カルボン ０.５ 合 計 １００.０％
た。 成分 配合量（重量％） グラニュー糖 ４６.８ 水 飴 ５２.３４ クエン酸 ０.３ 桑白皮疎水性エキスＡ ０.０３ 桑白皮疎水性エキスＢ ０.０３ ｌ−カルボン ０.５ 合 計 １００.０％
【００１９】試験例１ 実施例１および２で抽出した桑白皮疎水性エキスＡおよ
びＢ、ｌ−メントールおよびｌ−カルボンの３種の歯周
病原菌に対する最小発育阻止濃度（ＭＩＣ）を、ブレイ
ン・ハート・インフュージョンブロス（ＢＨＩブロス）
を用いる液体培地希釈法により求めた。なお、陽性対照
として抗菌剤である塩化セチルピリジニウムを用いた。
約１０8個／ｍｌに調製した細菌懸濁液と、種々濃度に
調製した各被験薬剤をＢＨＩブロス中で混合し、３７
℃、４８時間嫌気培養（Ｈ2１０％、ＣＯ2５％、Ｎ2８
５％）に付した後、細菌の発育の有無を肉眼で判定し
た。発育が認められない最小濃度をＭＩＣ（μｇ／ｍ
ｌ）とした。結果を表１に示す。
びＢ、ｌ−メントールおよびｌ−カルボンの３種の歯周
病原菌に対する最小発育阻止濃度（ＭＩＣ）を、ブレイ
ン・ハート・インフュージョンブロス（ＢＨＩブロス）
を用いる液体培地希釈法により求めた。なお、陽性対照
として抗菌剤である塩化セチルピリジニウムを用いた。
約１０8個／ｍｌに調製した細菌懸濁液と、種々濃度に
調製した各被験薬剤をＢＨＩブロス中で混合し、３７
℃、４８時間嫌気培養（Ｈ2１０％、ＣＯ2５％、Ｎ2８
５％）に付した後、細菌の発育の有無を肉眼で判定し
た。発育が認められない最小濃度をＭＩＣ（μｇ／ｍ
ｌ）とした。結果を表１に示す。
【００２０】
【表１】 歯周病原菌に対する最小発育阻止濃度（ＭＩＣ）（μｇ／ｍｌ） 対照 被験体 菌株 塩化セチル 桑白皮疎水性 ｌ-メン ｌ-カル ピリジニウ エキス トール ボン ム Ａ Ｂ ポルフィロモナス・ ジンジバリス３８１ ０.７８ ３.９ ２.０ ＞８００ ＞８００ アゾバクテリウム・ ヌクレータム ０.７８ ７.８ ３.９ ＞８００ ＞８００ ＡＴＣＣ２３７２６ アクチノマイセス・ ビスコーサスＴ１４Ｖ ０.３９ １５.６ ７.８ ＞８００ ＞８００
【００２１】桑白皮疎水性エキスＡおよびＢは、いずれ
も供試した菌株に対して２．０〜１５．６μｇ／ｍｌの
範囲で抗菌活性を示した。特に、グラム陰性の嫌気性菌
であるポルフィロモナス・ジンジバリスに対しては２．
０〜３．９μｇ／ｍｌのＭＩＣを有し、優れた抗菌活性
を示した。しかし、その活性は塩化セチルピリジニウム
と比較して低かった。一方、ｌ−メントールおよびｌ−
カルボンには使用した濃度範囲で抗菌活性は認められな
かった。
も供試した菌株に対して２．０〜１５．６μｇ／ｍｌの
範囲で抗菌活性を示した。特に、グラム陰性の嫌気性菌
であるポルフィロモナス・ジンジバリスに対しては２．
０〜３．９μｇ／ｍｌのＭＩＣを有し、優れた抗菌活性
を示した。しかし、その活性は塩化セチルピリジニウム
と比較して低かった。一方、ｌ−メントールおよびｌ−
カルボンには使用した濃度範囲で抗菌活性は認められな
かった。
【００２２】試験例２ ｌ−メントール、ｌ−カルボンなど香料成分の存在下、
桑白皮疎水性エキスＡおよびＢの歯周病原菌に対する抗
菌活性を検討した。１００μｇ／ｍｌあるいは５００μ
ｇ／ｍｌの香料成分を含むＢＨＩブロスに種々の濃度の
桑白皮疎水性エキスを添加し、試験例１と同様に植菌・
培養後、生育の有無を判定した。結果を表２に示す。結
果は各香料成分の存在下抗菌活性を示す最小濃度の桑白
皮疎水性エキス量μｇ／ｍｌで示した。
桑白皮疎水性エキスＡおよびＢの歯周病原菌に対する抗
菌活性を検討した。１００μｇ／ｍｌあるいは５００μ
ｇ／ｍｌの香料成分を含むＢＨＩブロスに種々の濃度の
桑白皮疎水性エキスを添加し、試験例１と同様に植菌・
培養後、生育の有無を判定した。結果を表２に示す。結
果は各香料成分の存在下抗菌活性を示す最小濃度の桑白
皮疎水性エキス量μｇ／ｍｌで示した。
【００２３】
【表２】 香料成分の添加に伴う桑白皮疎水性エキスの抗菌活性 ポルフィロモナス・ フゾバクテリウム・ ジンジバリス ヌクレータム ３８１ ＡＴＣＣ２３７２６ 香料成分 エキスＡ エキスＢ エキスＡ エキスＢ 無添加 ３．９ ２．０ ７．８ ３．９ ｌ−メントール １００μｇ／ｍｌ ０．５ ０．２５ １．０ ０．５ ５００μｇ／ｍｌ ０．２５ ０．１２５ ０．５ ０．２５ ｌ−カルボン １００μｇ／ｍｌ １．０ ０．５ ２．０ １．０ ５００μｇ／ｍｌ ０．５ ０．２５ １．０ ０．５ アニスアルデヒド ５００μｇ／ｍｌ ３．９ ２．０ ７．８ ３．９ シナミックアルデヒド ５００μｇ／ｍｌ ３．９ ２．０ ７．８ ３．９ イソアミルアセテート ５００μｇ／ｍｌ ３．９ ２．０ ７．８ ３．９ バニリン ５００μｇ／ｍｌ ３．９ ２．０ ７．８ ３．９ 抗菌活性を示す桑白皮エキスの最小濃度：μｇ／ｍｌ
【００２４】表２のごとく、ｌ−メントールおよびｌ−
カルボンの存在により、桑白皮疎水性エキスＡおよびＢ
の抗菌活性が著しく増大した。一方、その他の香料成分
は桑白皮疎水性エキスの抗菌活性には影響を与えなかっ
た。
カルボンの存在により、桑白皮疎水性エキスＡおよびＢ
の抗菌活性が著しく増大した。一方、その他の香料成分
は桑白皮疎水性エキスの抗菌活性には影響を与えなかっ
た。
【００２５】試験例３ 実施例４の処方に従い、桑白皮疎水性エキスＢとｌ−メ
ントール配合のマウスウオッシュ（被験品）を作製し
た。一方、ｌ−メントールの代わりに同濃度のバニリン
配合のマウスウオッシュ（対照品１）および桑白皮疎水
性エキスＢ無配合のマウスウオッシュ（対照品２）を作
製し、抗菌活性を比較した。ＢＨＩ寒天培地を加熱滅菌
後５０℃に冷却し、これに予かじめＢＨＩブロスで培養
したアクチノマイセス・ビスコーサスＴ１４Ｖ菌液を約
１０7個／ｍｌとなるよう添加し、ただちに直径９０ｍ
ｍの滅菌シャーレに１０ｍｌずつ分注し、固化した。こ
の平板上に内径８ｍｍ、高さ１０ｍｍの円筒を立て、そ
の中に前記３種のマウスウオッシュを満たし、３７℃、
４８時間嫌気培養後、細菌の生育していないゾーン（阻
止円）の直径を測定し抗菌活性を判定した。結果を表３
に示す。
ントール配合のマウスウオッシュ（被験品）を作製し
た。一方、ｌ−メントールの代わりに同濃度のバニリン
配合のマウスウオッシュ（対照品１）および桑白皮疎水
性エキスＢ無配合のマウスウオッシュ（対照品２）を作
製し、抗菌活性を比較した。ＢＨＩ寒天培地を加熱滅菌
後５０℃に冷却し、これに予かじめＢＨＩブロスで培養
したアクチノマイセス・ビスコーサスＴ１４Ｖ菌液を約
１０7個／ｍｌとなるよう添加し、ただちに直径９０ｍ
ｍの滅菌シャーレに１０ｍｌずつ分注し、固化した。こ
の平板上に内径８ｍｍ、高さ１０ｍｍの円筒を立て、そ
の中に前記３種のマウスウオッシュを満たし、３７℃、
４８時間嫌気培養後、細菌の生育していないゾーン（阻
止円）の直径を測定し抗菌活性を判定した。結果を表３
に示す。
【００２６】
【表３】 被験品 対照品１ 対照品２ 阻止円の直径（ｍｍ） １５ ８ ０
【００２７】表３のごとく、桑白皮疎水性エキスＢを含
まない対照品２には全く阻止円が認められなかった。一
方、対照品１では円筒の内径部分のみに阻止円がみられ
たのに対し、桑白皮疎水性エキスＢとl−メントールの
両者を配合した被験品では大きい阻止円が形成され、強
い抗菌活性を示した。
まない対照品２には全く阻止円が認められなかった。一
方、対照品１では円筒の内径部分のみに阻止円がみられ
たのに対し、桑白皮疎水性エキスＢとl−メントールの
両者を配合した被験品では大きい阻止円が形成され、強
い抗菌活性を示した。
【００２８】
【発明の効果】本発明によれば、桑白皮疎水性エキスを
配合することにより、グラム陰性嫌気性の歯周病原性菌
に対して強い抗菌活性を示す歯周病予防剤が、さらには
ｌ−メントールおよび／またはｌ−カルボンを添加する
ことによりその抗菌活性が増進され、口臭の原因菌に対
しても抗菌活性を有する歯周病予防剤が得られる。
配合することにより、グラム陰性嫌気性の歯周病原性菌
に対して強い抗菌活性を示す歯周病予防剤が、さらには
ｌ−メントールおよび／またはｌ−カルボンを添加する
ことによりその抗菌活性が増進され、口臭の原因菌に対
しても抗菌活性を有する歯周病予防剤が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 ＦＩ // Ａ６１Ｐ 1/02 Ａ６１Ｐ 1/02
Claims (2)
- 【請求項１】 桑白皮の疎水性エキスを配合してなるこ
とを特徴とする歯周病予防剤。 - 【請求項２】 桑白皮の疎水性エキスとｌ−メントール
および／またはｌ−カルボンを配合した請求項１記載の
歯周病予防剤。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4073844A JP3009531B2 (ja) | 1992-03-30 | 1992-03-30 | 歯周病予防剤 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4073844A JP3009531B2 (ja) | 1992-03-30 | 1992-03-30 | 歯周病予防剤 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05271085A JPH05271085A (ja) | 1993-10-19 |
| JP3009531B2 true JP3009531B2 (ja) | 2000-02-14 |
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ID=13529861
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4073844A Expired - Fee Related JP3009531B2 (ja) | 1992-03-30 | 1992-03-30 | 歯周病予防剤 |
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| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3009531B2 (ja) |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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| JP5539941B2 (ja) * | 2011-09-27 | 2014-07-02 | 株式会社ロッテ | メチオニナーゼ阻害剤及びそれを含有する口腔用組成物 |
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-
1992
- 1992-03-30 JP JP4073844A patent/JP3009531B2/ja not_active Expired - Fee Related
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