JP2763824B2 - 口腔用組成物 - Google Patents

口腔用組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は口腔用組成物に関し、更に詳しくは、う蝕の
原因となる歯垢の形成の抑制効果に選れた、歯磨,食品
等の口腔用組成物に関する。
〔従来の技術〕 従来より、う蝕すなわち虫歯の原因については、一般
に口内に存在するショ糖,口腔内細菌,歯の質の、3つ
の条件が重なることにより発生すると言われており、そ
のメカニズムは、次の様に考えられている。
飲食物中に含まれているショ糖は、歯面に付着した或
種の口腔内細菌の分泌するグルコシルトランスフェラー
ゼ(以下GTaseと略記する)の作用を受けて、粘着性・
不溶性の多糖類であるグルカンとなり、細菌の巣たる歯
垢を形成すると共に、歯垢中で細菌は糖類を分解して酸
を生成し、この酸が歯のエナメル表面を脱灰させてう蝕
を進行させる。
う蝕の原因となる細菌としては種々の口腔内細菌が知
られているが、その中心をなすものは、ストレプトコッ
カス ミュータンス(Streptococcus mutans,以下ミュ
ータンス菌と略記する)である。
更に最近の研究により、ミュータンス菌はその血清型
からa〜hタイプの8種に分類され、ヒトの口腔内に存
在するミュータンス菌は主にcタイプであること,及び
このcタイプミュータンス菌のGTaseは菌体表面に固着
し、容易に菌体から脱離しないことが明らかになってい
る。
従って、う蝕を予防するには、ショ糖を摂取しない
か、口腔細菌特にミュータンス菌を殺菌するか、GTase
酵素活性を阻害するか、細菌の歯面への付着を阻止する
等の方法が考えられる。
しかし、食物からショ等を完全に除去することは不可
能であり、また殺菌剤や抗生物質による口腔細菌の殺菌
は、正常な口腔内細菌叢を変化させ、その結果薬剤耐性
菌の出現や、悪性細菌の増加という副作用を伴う可能性
がある。
一方、GTaseを阻害することにより、う蝕予防を行う
試みとして、微生物由来の化合物等が提唱され、その内
の1つはチューイングガム等に混入する方法も試みられ
ているが(特開昭60−248137号公報)その効果は期待さ
れたものとは、ほど遠いのが現状である。
また、植物抽出物を用いたう蝕予防剤として、ニクズ
ク等の抽出物(特開昭59−134729号公報)やキハダ等の
抽出物(特開昭58−39615号公報)等が提案されている
が、いずれも特定の微生物に対する生育阻害作用を提案
したものであり、口腔内に存在するミュータンス菌体表
面に固着しているGTaseの阻害には有効に作用しない。
〔発明が解決しようとする課題〕
このような状況に鑑み、本発明者らは、ヒト口腔内に
多く生息するcタイプミュータンス菌の歯面への付着を
抑制する効果のある、あるいは菌体に固着しているcタ
イプミュータンス菌の、GTase(以下CA−GTaseと略記す
る)の阻害効果を有する物質を見いださんと鋭意研究を
重ねてきた。その結果、ビワの葉の親水性有機溶媒抽出
物が上記目的を達成することを見出だし、さらにう蝕予
防効果を向上すべく検討を重ねたところ、ピワの葉の親
水性有機溶媒抽出物を、アルキル硫酸ナトリウム,ショ
糖脂肪酸エステル,あるいはケンポナシの果実又は種子
の、親水性有機溶媒抽出物と組み合わせることにより、
cタイプミュータンス菌の歯面への付着抑制効果とGTas
e阻害効果が、より一層増強されることを見出だし、本
発明を完成するに至った。
即ち、本発明の目的は、ミュータンス菌の歯面への付
着を阻害し、またCA−GTaseを阻害することにより、う
蝕の原因である歯垢の形成を抑制することのできる口腔
用組成物を提供することにある。
〔課題を解決する為の手段〕
本発明は、 (1) ビワの葉の親水性有機溶媒抽出物を含有するこ
とを特徴とする口腔用組成物 (2) 更にアルキル硫酸ナトリウム又はショ糖脂肪酸
エステルを含むことを特徴とする、請求項(1)記載の
口腔用組成物 (3) 更にケンポナシ果実又はケンポナシ種子の、親
水性有機溶媒抽出物を含有することを特徴とする、請求
項(1)記載の口腔用組成物 である。
本発明に用いられるビワの葉は、中国および日本(主
に九州,四国)に原生しているバラ科のビワ(Eriobotr
ya japonica)の葉を乾燥したものである。本品は堅く
て厚く、緑色が濃く、羽状脈があり、一般には長さ約15
〜25cm,幅約3〜5cmで、広倒披針形をしている。
本発明において抽出に用いられる親水性有機溶媒とし
ては、メタノール,エタノール等のアルコール類,エチ
レングリコール,プロピレングリコール,1,3−ブチレン
グリコール等のグリコール類,アセトン類のケトン類等
が好ましく、また必要に応じて適量の水を加えて含水有
機溶媒として用いることができる。
抽出方法としては、一般に用いられている方法でよ
く、たとえば有機溶媒中に原料植物をそのままあるいは
粉砕して投入し、常温にて長時間浸漬する方法や、有機
溶媒の沸点以下の温度で加温し攪拌しながら抽出を行
い、濾過して抽出液を得る方法等がある。
抽出液は使用の目的により、そのまま用いたり、一部
濃縮あるいは希釈して用いることができる。
本発明の口腔用組成物中におけるビワの葉の抽出物の
含有量は、有効濃度等の因子を考慮して決定すればよい
が、乾燥残分0.5重量%/抽出液体積の抽出液であれ
ば、0.05%(重量%以下同じ)〜20%、特に0.1〜5%
とすることが好ましい。
本発明に用いられるアルキル硫酸ナトリウムは公知の
化合物であり、例えばラウリル硫酸ナトリウム,パルミ
チル硫酸ナトリウム,ステアリル硫酸ナトリウムなどの
ように、アルキル基の炭素数は12〜18であることが好ま
しい。炭素数がこれより少ないと、刺激や苦味を感じた
りして好ましくなく、炭素数がこれより多いと水に溶け
にくくなるため好ましくない。
本発明に用いられるショ糖脂肪酸エステルは公知の化
合物であり、例えばショ糖パルミチン酸エステル,ショ
糖ステアリン酸エステル等のように脂肪酸の炭素数は12
〜18であることが好ましい。また、モノエステルの割合
は50%以上であることが好ましい。これより少ないと水
に溶けにくくなるため好ましくない。
本発明の口腔用組成物中におけるアルキル硫酸ナトリ
ウム,ショ糖脂肪酸エステルの含有量は、0.01〜5%が
好ましい。0.01%未満では効果があまりなく、5%より
多いと刺激や苦味を感じるため、あまり好ましくない。
本発明に用いられるケンポナシ は、日本,朝鮮,中国に分布する、消酒薬として知られ
る漢方で、クロウメモドキ科のケンポナシ(Hovenia du
lcis Thungerg)の成熟した果実あるいは種子を乾燥す
ることによって得ることができる。この乾燥物を、ピワ
の葉と同様の方法で抽出して、ケンポナシの親水性有機
溶媒抽出物を得ることができる。
抽出液は使用の目的によりそのまま用いたり、一部濃
縮あるいは希釈して用いることができる。
本発明に用いられるケンポナシの果実,又はケンポナ
シの種子の抽出物は、有効濃度等の因子を考慮して決定
すればよいが、乾燥残分0.5重量%/抽出液体積の抽出
液であれば、0.01%(重量%以下同じ)〜15%、特に0.
05%〜3%とすることが好ましい。0.01%未満ではあま
り効果がなく、15%より多いと苦味,渋味などの不快感
が生じやすく、あまり好ましくない。
本発明の他の配合成分は、口腔用組成物の種類に応じ
て適宜選択される。
例えば練歯磨の場合は、炭酸カルシウム,炭酸マグネ
シウム,第2リン酸カルシウム、第3リン酸カルシウ
ム,リン酸マグネシウム,シリカ,ゼオライト,メタリ
ン酸ナトリウム,水酸化アルミニウム,水酸化マグネシ
ウム,ピロリン酸カルシウム,ベンガラ,硫酸カルシウ
ム等、一般に研磨剤として使用されているもの、カルボ
キシメチルセルロース,カルボキシメチルセルロースナ
トリウム,ヒドロキシエチルセルロース,アルギン酸
塩,カラギーナン,アラビアガム,ポリビニルアルコー
ル,メチルセルロース,酸化マグネシウム,アルミナゾ
ル,ケイ酸カルシウム,ペクチン,グアーガム,カオリ
ン等の粘結剤、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウ
ム,ラウロイルスルホ酢酸ナトリウム,N−ラウリルスル
ホン酸ナトリウム,N−ラウロイルザルコシン酸ナトリウ
ム,ポリオキシエチレンソルビタン,アルキロールアミ
ド等の発泡剤、サッカリンナトリウム,ステビオサイ
ト,アスパルテーム,グリチルリチン,カルコン,ジヒ
ドロカルコン等の甘味料、グリセリン,ソルビトール,
プロピレングリコール,ポリエチレングリコール,キシ
リトール,ジプロピレングリコール,乳酸ナトリウム,
マルチトール等の保湿剤、パラオキシ安息香酸等の防腐
剤、ペパーミント油,スペアミント精油,l−メントール
等の香料、その他必要に応じて乳酸アルミニウム,エデ
ト酸塩,色素,BHT等が使用できる。又有効成分として塩
化リゾチーム,デキストラナーゼ,溶菌酵素,ムタナー
ゼ,ソルビン酸,アレキシジン,セチルピリジニウムク
ロライド,アルキルグリシン,塩化ナトリウム,アラン
トイン,ε−アミノカプロン酸,トラネキサム酸,アズ
レン,フッ化ナトリウム,モノフルオロリン酸ナトリウ
ム等のフッ化物,イソプロピルメチルフェノール,ポリ
ビニルピロリドン,グリチルリチン酸,ヒノキチオー
ル,ビタミンE等が使用でき、これらの成分と水とを混
合し、常法に従い製造する。
本発明の口腔用組成物としては、例えば練歯磨,粉歯
磨,水歯磨等の歯磨類,マウスウォッシュ,口中清涼
剤,トローチ,パスタ,塗付剤,チューインガム,キャ
ンディー,グミキャンディー,アメ等が挙げられるが、
これらに限定されるものではない。
〔実施例〕
以下実施例によって、本発明を更に詳細に説明する。
ミュータンス歯付着阻害及びCA−GTase阻害に関する
試験方法は、下記の通りである。
(1) ミュータンス歯付着阻害試験 ミュータンス歯の歯面付着抑制試験は次のようにして
行った。歯面の代りに試験管を用いて実験を行った。
ミュータンス歯Ingbritt株(cタイプ)をブレンハー
トインフュージョン液体培地(以下BHI培地と略記す
る)で37℃,18時間培養した。得られた菌液(107〜108c
ell/ml)の0.1mlと、5%ショ糖を含む2倍濃度BHI培地
1.4ml、及びメンブレンフィルターで過滅菌した植物
抽出液あるいはその滅菌純水希釈液(以下試料という)
1.5mlを、滅菌済みの蓋付試験管内に投入混合し、30度
の角度に傾け37℃,18時間培養した。
培養後の試験管を30度の角度のまま3回転させ、培養
液及び浮遊物を廃棄した。次に3mlの純水を試験管に静
かに加え、同様に操作して、付着物を洗浄した。更にも
う一度洗浄し、試験管壁に付着している不溶物を付着菌
体とした。3mlの純水を試験管に加えて超音波処理し、
付着物を懸濁させ、吸光度550nmで濁度を測定した。試
料の代りに滅菌純水を用いた実験をコントロールとして
試料の歯面付着阻害活性を評価した。
付着阻害率は次式により求めた。
付着阻害率(%) ={1−試料の濁度/コントロールの濁度}×100 (2) CA−GTase阻害 CA−GTase阻害活性試験は次のようにして行った。
(CA−GTaseの調製方法) ミュータンス菌Ingbritt株をBHI培地10で37℃,18時
間培養後、遠心分離により菌体20gを得た。この菌体を
0.01Mリン酸ナトリウム緩衝液(pH6)で洗浄した後、8M
尿素100mlで室温下2時間撹拌し、菌体よりCA−GTaseを
抽出した。遠心分離して上清を得た後、硫安を60%濃度
になるように投入してCA−GTaseを沈澱し濃縮させた。
沈澱物を遠心分離して回収後、10mlの0.01Mリン酸ナト
リウム緩衝液(pH6)に溶解し、セロファンチューブで
同緩衝液を用いて冷蔵庫内で透析した。得られた18mlの
透析内液を粗CA−GTase酵素液とし、CA−GTase阻害試験
に用いた。
(CA−GTase阻害試験) 上記の調製酵素液0.05ml,5%ショ糖を含む0.2Mリン酸
ナトリウム緩衝液(pH6)1.5ml,試料液1.5mlの計3.05ml
を試験管に投入混合し、30度の角度に傾け37℃,18時間
培養した。培養後生じた水不溶物(不溶性グルカン)を
超音波処理により懸濁し、吸光度550nmで濁度を測定し
た。
試料液の代わりに純水を用いた場合の不溶性グルカン
の濁度をコントロールとして、試料のCA−GTaseの阻害
活性を評価し、阻害効果の認められたものを有効とし
た。
CA−GTaseの阻害は次式より求めた。
酵素阻害率(%) ={1−試料の濁度/コントロールの濁度}×100 なお、試験結果は(1),(2)とも、以下の基準に
従って表示した。
+++:阻害率 90%以上 ++:阻害率 50%以上90%未満 +:阻害率 20%以上50%未満 ±:阻害率 1%以上20%未満 −:阻害率 1%未満 実施例1 ビワの葉の乾燥したもの100gにエタノール500gを加
え、50℃にて10時間浸漬し抽出を行った。室温まで冷却
した後、濾過して抽出物320gを得た。これを更に4℃に
冷却し、濾過して280g(乾燥残分0.8重量%)の黒褐色
の液体(BW−ET1)を得た。BW−ET1を滅菌純水で20〜0.
05重量%に希釈してBW−ET1水溶液を調製した。
実施例2 ビワの葉の乾燥し粉砕したもの100gにプロピレングリ
コール500gを加え、65℃にて7時間浸漬撹拌抽出を行っ
た。室温まで冷却した後、濾過して抽出物400gを得た。
これを更に4℃に冷却し、濾過して300g(乾燥残分0.5
重量%)の赤褐色の粘性のある液体(BW−PG1)を得
た。BW−PG1を滅菌純水で20〜0.05重量%に希釈してBW
−PG1水溶液を調製した。
実施例1,2について前述の諸試験を行い、その結果を
第1表,第2表に示した。
第1表,第2表から、ビワの葉の親水性有機溶媒抽出
物が、ミュータンス菌の平滑面への付着阻害効果,CA−G
Tase阻害効果に優れていることがわかる。
実施例3 実施例1で得たBW−ET1の0.1重量%水溶液に、ラウリ
ル硫酸ナトリウムを、0〜5重量%の濃度になるように
添加し、洗口液を調製した。
実施例4 実施例2で得たBW−PG1の0.1重量%水溶液に、ショ糖
ステアリン酸エステル(モノエステル70重量%,ジエス
テル及びトリエステル30重量%)を0.01〜5重量%にな
るように添加し、洗口液を調製した。
実施例5 ビワの葉の乾燥し粉砕したもの100gに、エチレングリ
コール500gを加え、60℃にて8時間浸漬撹拌抽出を行っ
た。室温まで冷却した後、濾過して抽出物400gを得た。
これを更に4℃に冷却し、濾過して300g(乾燥残分1.0
重量%)の赤褐色の粘性のある液体(BW−EG1)を得
た。BW−EG1を水で1000培に希釈し、0.1重量%水溶液と
し、これにショ糖パルミチン酸エステル(モノエステル
60重量%,ジエステル及びトリエステル40重量%)を0.
1〜5重量%加え、洗口液を調製した。
比較例1,2 ラウリル硫酸ナトリウムまたはショ糖パルミチン酸エ
ステル(モノエステル60重量%,ジ及びトリエステル40
重量%)を水で0.005〜5重量%に希釈し、比較例1,2の
洗口液を得た。
実施例3〜5,比較例1〜2で得られた洗口液について
前述の諸試験を行い、その結果を第3表,第4表に示し
た。
第3表,第4表より明らかな様に、ビワの葉抽出物と
アルキル硫酸ナトリウム,又はショ糖脂肪酸エステルを
組み合わせて含有した本発明の洗口液は、有効なう蝕予
防効果を有する。
実施例6 洗口液 ビワの葉の乾燥したもの100gに、エタノール500gを加
え、50℃にて10時間浸漬し抽出を行った。室温まで冷却
した後濾過して抽出物320gを得た。これを更に4℃に冷
却し、濾過して280g(乾燥残分0.5重量%)の黒褐色の
液体(BW−ET2)を得た。BW−ET2を水で希釈し、0.05重
量%水溶液を調製した。
また、ケンポナシの成熟果実を乾燥したもの100gを上
記と同様の方法で抽出した(KP−1)。得られたケンポ
ナシ抽出液KP−1を、BW−ET2の0.05重量%水溶液に、
0.01〜3重量%となるように加え、洗口液を調製した。
実施例7 洗口液 ビワの葉の乾燥したもの100gに、プロピレングリコー
ル500gを加え、65℃にて7時間浸漬撹拌抽出を行った。
室温まで冷却した後濾過して抽出物400gを得た。これを
更に4℃に冷却し、濾過して300g(乾燥残分1.0重量
%)の赤褐色の粘性のある液体(BW−PG2)を得た。こ
のBW−PG2を水で希釈し、0.05重量%水溶液を調製し
た。
また、ケンポナシの種子を乾燥したもの100gを上記と
同様の方法で抽出した(KP−2)。得られたケンポナシ
抽出液KP−2を、BW−PG2の0.05重量%水溶液に、0.01
〜3重量%となるように加え、洗口液を調製した。
比較例3,4 洗口液 上記実施例6で得られたケンポナシの成熟果実抽出液
(KP−1)を水で0.005〜3重量%に希釈し(比較例
3)、また上記実施例7で得られたケンポナシの種子抽
出液(KP−2)を水で0.005〜3重量%に希釈し(比較
例4)、洗口液を調製した。
実施例6,7、比較例3,4で得られた洗口液について、前
述の諸試験を行い、結果を第5表,第6表に示した。
第5表及び第6表より明らかな様に、ケンポナシの果
実又はケンポナシの種子から得られた抽出物は、単独で
も効果を有するが、ビワの葉抽出物と併用することによ
って、相乗的な効果が得られた。
実施例8 トローチ アラビアガム 6 ラクトース 75 ゼラチン 3 デキストリン 3 香料 0.3 ビワの葉抽出物(BW−ET1) 1.5 水 残余 計 100.0重量% 実施例9 チューイングガム ガムベース 45 粉糖 25 マンニット 20 ソルビトール 5 香料 0.5 ビワの葉抽出物(BW−ET1) 1 ショ糖モノステアリン酸エステル 0.5 水 残余 計 100.0重量% 実施例10 洗口液 エタノール 8 グリセリン 5 ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 0.7 安息香酸ナトリウム 0.1 サッカリンナトリウム 0.05 香料 0.5 ビワの葉抽出物(BW−PG1) 0.2 ラウリル硫酸ナトリウム 0.3 水 残余 計 100.0重量% 実施例11 口中清涼剤 エタノール 15 グリセリン 3 ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 0.5 サッカリンナトリウム 0.1 香料 0.2 クロルヘキシジン 0.01 ショ糖モノステアリン酸エステル 0.08 ビワの葉抽出物(BW−PG1) 1.5 水 残余 計 100.0重量% 実施例12 粉歯磨 第2リン酸カルシウム 55 炭酸カルシウム 35 グリセリン 5 デキストリン 1 メチルセルロース 1 グリチルリチン 0.1 サッカリンナトリウム 0.05 香料 0.2 ケンポナシの種子抽出液(KP−2) 0.1 ビワの葉抽出物(BW−ET2) 0.2 水 残余 計 100.0重量% 実施例13 練歯磨 第2リン酸カルシウム・2水塩 45 無水ケイ酸 5 グリセリン 20 デキストリン 2 メチルセルロース 1 アラントイン 0.1 サッカリンナトリウム 0.05 香料 0.3 ラウリル硫酸ナトリウム 0.1 ケンポナシの果実抽出液(KP−1) 0.05 ビワの葉抽出物(BW−ET2) 0.05 水 残余 計 100.0重量% 実施例14 口腔用パスタ ワセリン 9 セチルアルコール 2 ポリエチレングリコール 15 カルボキシメルセルロースナトリウム 5 デキストリン 1 サッカリンナトリウム 0.1 香料 0.3 ケンポナシの果実抽出液(KP−1) 0.07 ビワの葉抽出物(BW−PG2) 0.08 水 残余 計 100.0重量% 上記実施例8〜14の口腔用組成物を、各々15名の被験
者が1ケ月間利用した結果、歯垢の形成が抑制され、う
蝕の発生が認められなかった。また、利用中に苦み等の
不快感も感じなかった。
〔発明の効果〕
以上より、本発明が、ミュータンス歯の歯面への付着
阻害及びCA−GTase阻害活性を有し、う蝕の原因である
歯垢の形成を抑制し、口腔衛生の向上に貢献する、優れ
た口腔用組成物を提供することは明らかである。
また本発明が、ピワの歯抽出物が低濃度でも、ケンポ
ナシの果実又はケンポナシの種子から得られた抽出物,
アルキル硫酸ナトリウム,あるいはショ糖脂肪酸エステ
ルと組み合わせることにより、十分なう蝕予防効果を発
現することが出来、極めて優れた口腔用組成物を提供す
ることは明らかである。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ビワの葉の親水性有機溶媒抽出物を含有す
    ることを特徴とする口腔用組成物。
  2. 【請求項2】更にアルキル硫酸ナトリウム又はショ糖脂
    肪酸エステルを含むことを特徴とする、請求項(1)記
    載の口腔用組成物。
  3. 【請求項3】更にケンポナシ果実又はケンポナシ種子
    の、親水性有機溶媒抽出物を含むことを特徴とする、請
    求項(1)記載の口腔用組成物。
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