JP3009059U - 地中自走掘進機本体の拡孔装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 振動自走式地中掘進機のモール本体１０に対
し着脱容易で後進時にも脱落しない拡孔装置であって、
本体径が異なる場合にも容易に適合できる拡孔装置を提
供する。 【構成】 本体先頭部１１に直接又はアダプタ２１Ａを
介して密着するノーズ部２１とこれに連設した筒状胴部
２４を備え、胴部後端の環状端板２６と本体後端テーパ
部に嵌合密着させた取付円板３０をシム付ボルト３２に
よって締結する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、加圧流体の供給によって衝撃的に振動する装置を内蔵し、この振 動力で地中を前進又は後進して所定の貫通孔を穿設する自走式掘進機本体（ハン マーヘッドモール）に取付けて、該本体の掘進径を拡径する装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

道路下等に各種配管用の貫通孔を穿設する振動自走式掘進機はＵ．Ｓ．Ｐ３， ７５６，３２８及び５，１９９，１５１などによって知られているが、その本体 は、地中の穿孔径に応じて製作されているので施工者は各種サイズの本体を保有 する必要があり、不経済である。 また穿孔径が大きくなる程本体の長さも長くなり大重量になるので取扱いが不便 になる。 そこで拡径用のアタッチメント等を取付けることが考えられるが、掘進途中で障 害物に衝突して前進できない場合や、行止まり穴工事などの場合には後進時に脱 落して回収不能になり、却って不経済である。

【０００３】

【解決しようとする問題点】

本案は、本体に対する着脱が容易且つ確実であって、本体と一体化して後進時 にも脱落しない拡孔装置を提供するものである。 また、本体径が異なっても簡単なアダプタ又はスペーサを介装させるだけで容易 に適合できる拡孔装置を提供するものである。

【０００４】 本案拡孔装置は、自走式掘進機本体（モール本体）の先頭部テーパ面に密着す るノーズ部とその後部に拡径部を介して連設する筒状胴部と該胴部の後端に固着 された環状端板を備えると共に前記本体の後端部テーパ面に密着するテーパ孔を 有する取付円板と前記環状端板との間を締結ボルトによって締結してなるもので ある。 また、胴部後端に雄ネジ付尾筒を連設し、取付円板を尾筒ネジに螺合するキャッ プ状ナットにしてもよい。 更に、本体と本案拡孔装置との一体性を向上安定させるために胴部内面に本体胴 部挿通孔を有する保持リングを固設しておくのがよい。 なお、本案拡孔装置は本体と同様に振動するから締結ボルトにはシムを介装させ ることが好ましく、またキャップナットの場合にはロックナットを用いるのがよ い。

【０００５】

【実施例】

図１は本案品の使用状態を示す模型的説明図である。 １は地上に設置したコンプレッサ、２はオイラー、３は加圧気体供給用ホース、 ４は発進坑、５は到達坑である。 掘進孔６は、モール本体１０による掘進孔、７は本案拡孔装置２０を取付けた場 合の掘進孔である。 図２は本体先頭部に円錐状スリーブアダプタを介装させて拡孔装置２０を取付け た断面図である。 １１は、本体の先頭部であって先細テーパ状に形成されている。 １２は柱状胴部、１３は後端テーパ部である。 拡孔装置２０のノーズ部２１の内面２２は、本体先頭部に密着するように同様の テーパ角で形成されている。 ２３は拡径部、２４は筒状胴部であってその直径は本体の１．５〜２倍である。 ２５は胴部後端、２６は後端部に固着された環状端板である。 ３０は、本体後端テーパ部に密着嵌合するテーパ孔３１を中心孔とする取付円板 、３２は締結ボルトであって取付円板と環状端板を一体的に強固に締結している 。

【０００６】 ３３はシムであって、取付円板３０の撓みを防ぎ振動に対する安定性に寄与す る。 ３５は本体胴部を囲撓する如く胴部内に設けた本体中間部の保持リング、３６は 挿通孔であって、アダプタ２１Ａを介装させる場合は補助リング３７が使用され る。 図３は筒状胴部の後端を縮径して尾筒２７とし、この外周に雄ネジ２８を形成し た場合の実施例である。 ４０はキャップ状の締付ナットであって雌ネジ４１を備えると共に本体後端テー パ部を嵌合する中心孔４２を備えている。 ４３はロックナットである。 本案拡孔装置の本体への装着は、本体先頭部１１を装置の後部挿通孔２９内から 挿入して取付けるので本体は先頭部がアダプタ２１Ａ又はノーズ部２１と密着し 、後端は取付円板３０又はキャップナットによって挟圧保持されて装置内に一体 化されて収容される。 なお、アダプタ２１Ａ、補助リング３７は後部挿通孔２９から挿入され操作され る。

【０００７】

【効果】

本案装置による掘進工事は、先ず従来と同様に本体のみによって発進坑から到 達坑までの掘進孔６を形成し、その後該本体に本案装置を装着した状態で拡孔掘 進を行なって拡孔掘進孔７を完成させるものである。 本案装置を使用することにより２種の直径の掘進工事ができるから保有する本体 機種を少なくできる他、アダプタスリーブの使用によって本体適用性が拡張され 、工事の効率化が図れる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本案装置の使用状態を示す模型的説明図。

【図２】本体先頭部にスリーブアダプタを介装させた場
合の装置の全体断面図。

【図３】装置の後端を雄ネジ尾筒とした場合の要部断面
図。

【符号の説明】

１０ モール本体 １１ 先頭部 １２ 胴部 １３ 後端テーパ部 ２０ 拡孔装置 ２１ ノーズ部 ２１Ａ スリーブアダプタ ２４ 筒状胴部 ２５ 胴部後端 ２６ 環状端板 ２７ 尾筒 ２９ 挿通孔 ３０ 取付円板 ４０ キャップ状ナット

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 自走掘進機本体の先頭部テーパ面に密着
   嵌合するノーズ部と、その後部に連設する筒状胴部と、
   該胴部後端に環状端板を備えると共に前記本体後端部テ
   ーパ面に密着するテーパ中心孔を有する取付円板と前記
   環状端板との間を締結ボルトによって締結してなる地中
   自走掘進機の拡孔装置。
2. 【請求項２】 自走掘進機本体の先頭部テーパ面に密着
   嵌合するノーズ部と、その後部に連設する筒状胴部と、
   該胴部後端に連設する尾筒外周に設けられた雄ネジと、
   前記本体後端部テーパ面に密着するテーパ中心孔が貫設
   され、前記雄ネジに螺合するキャップ状ナットとからな
   る地中自走掘進機の拡孔装置。
3. 【請求項３】 ノーズ部がその内面に着脱自在の円錐状
   アダプタを介して本体先頭部テーパ面に密着嵌合する請
   求項１又は２記載の拡孔装置。
4. 【請求項４】 筒状胴部内に本体胴部を保持する保持リ
   ングが設けられてなる請求項１乃至３記載のいずれかの
   拡孔装置。