JP3008814U

JP3008814U - 鉄道車両連結通路用の幌装置

Info

Publication number: JP3008814U
Application number: JP1994007295U
Authority: JP
Inventors: 直弘北川
Original assignee: 直弘北川
Priority date: 1994-05-18
Filing date: 1994-05-18
Publication date: 1995-03-20
Anticipated expiration: 2000-05-18

Abstract

(57)【要約】【目的】現状では車両用連結幌の連結、解放作業
は人手によっているが、その作業を自動化して列車運行
の迅速化、省力化、安全性を推進し、鉄道列車輸送の効
率化を図り経済性を向上させる。【構成】連結時には、連結幌１の気気室１′に圧
力空気を送気、伸長させて幌連結部３を被連結車の連結
面に突当て固定すると貫通路を構成する。解放時には、
空気室の圧力空気を排気すると戻しバネ６の作用と連結
幌１のゴム復元力で幌は収縮して解放状態となる。

Description

【考案の詳細な説明】

【産業上の利用の分野】この考案は鉄道車両用の連結幌貫通路に関わるもので、圧力空気式のゴムベローズに連結、解放の指令で電磁弁より給排気することによって、自動的に連結、解放できる連結幌貫通路である。

【従来の技術】鉄道車両用の自動連結幌貫通路としては、連結用幌にリンク腕を取り付け空気シリンダによってリンク腕を伸縮動作させることによって連結、解放動作を行わせる方式、又は半硬質ゴム幌を連結車、被連結車の双方より押しだして突き合わせ連結させる方式等が実用化している。

【考案が解決しようとする問題点】従来からの方式は、前者は双方の車両との位置が偏倚すること等により、確実な連結動作が難しい。また、後者は突き合わせ連結であるので、停車中には問題はないが、運転中の車両運動で列車が曲線通過する時の外側偏倚により、突き合わせ部が離れる、ずれる等の問題を残している。従来方式では、いずれの場合でも連結動作の確実性、安全性に問題を残している。これは連結車と被連結車との相互の位置関係が常時一定でないこと起因してり、従来の方式では改善にも限界があると考えられる。

【問題点を解決するための手段】以上述べたように、従来方式の自動連結幌の欠点を考慮し、本考案人は模型試作等を繰り返した結果、連結車と被連結車との位置関係、及び運転中の車両運動にも追随できる柔軟性のあるものとして、連節ゴムベローズ形の圧力空気を使用して連結動作を行う連結幌、案内ピンを併用したソレノイド磁石の吸着動作を取り入れた連結鎖錠機構を考案し、ゴムベローズの空気室へ給排気することにより確実な連結、解放動作、及び連結鎖錠動作が行えるようになった。また、連結中の動作にも柔軟性があるので、運転中の車両運動にも十分追随できるようになった。

【作用】本考案では、車両の連結時に機械連結器１１、及び電気連結器１２が連結したという信号を受けて操作継電器１０が連結側に動作し、電磁弁７を開として圧力空気を連結幌１の空気室１′に給気すると同時に被連結車両の幌受部に設置してあるソレノイド磁石９を励磁する。圧力空気の流入により幌は伸長して徐々に接近する。幌受部のソレノイド磁石は励磁されているので、伸長してきた連結車側の幌案内ピン４が被連結車側の幌受部のピン穴４′に案内され、突き当たると同時に位置合わせ吸着し、連結幌は連結固定され相互の貫通路が構成される。なお、連結動作中は常時圧力空気を供給しているので、相互の車両間の位置が変動しても確実な連結動作を維持することができる。解放時には操作継電器１０を解放側に切り替えて電磁弁７を閉、電磁弁８を開として圧力空気を排気する同時にソレノイド磁石９の励磁を解除すると、戻しバネ６の作用と幌自体のゴム復元力で幌は収縮し解放状態となる。その後機械連結器１１、及び電気連結器１２を解放して列車編成の分離解放が完了する。

【実施例】

図１は本考案による幌装置の全体説明図、図２は幌装置の実施例で、図３はそれを構成するベローズ型ゴム断面の一例である。このベローズ型ゴムを積重ね接着することによって所要の幌長さに作ることができる。図４は圧力空気を注入した連結（伸長）時の断面の一部である。幌装置の片端は車体への幌取付部２で、その反対側は幌連結部３、案内ピン４軟鉄片９′が設置されている。被連結車側の幌受部には案内ピン穴４′、ソレノイド磁石９等の連結鎖錠機構が設置されている。幌装置の左右の外側には幌が伸縮するときの平行動作を行わせる吊りリンク５と戻しバネ６が取付けてある。この状態で圧力空気を注入すると伸長して連結状態となり乗客用の貫通路を構成することができる。排気すると戻しバネの作用と幌自体のゴム復元力で幌は収縮して解放状態となる。

【考案の効果】

近年ラッシュ時と閑散時の輸送力調整のために列車編成の増結、切放しが頻繁に行われるようになり、そのための作業の迅速性、省力化、安全性を確保する要求が高まっている。このような社会的要請に基づいて列車自動解結が普及し始めている。現状では機械連結器、電気連結器の連結、解放は自動化しているが、連結幌の連結、解放の自動化は、一歩遅れているのが実情である。適当な機能をもった幌装置が実用化すれば、列車の増結、切放しが完全に自動化することが可能となり、作業時間の短縮、配置要員の減少、列車運行の高効率化等計り知れない利便性、経済性を供することが可能となると考えられる。

【図面の簡単な説明】

図１は本考案に係わる幌装置の全体説明図、図２は幌装
置の実施例、図２′は連結（伸長）時の側面図、図３は
収縮（解放）時のゴムベローズ断面の一部、図４は伸長
（連結）時のコムベローズ断面の一部、各部の名称は次
のとおりである。１ … 連結幌７ … 電磁弁
（連結）１′… 圧力空気室８ … 電磁弁
（解放）２ … 幌取付部９ … ソレノイ
ド磁石２′… 吊りリンクピン溝９′… 軟鉄片３ … 幌連結部１０ … 操作継電
器４ … 案内ピン１１ … 機械連結
器４′… 案内ピン穴１２ … 電気連結
器５ … 吊りリンク６ … 戻しバネ

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【手続補正書】

【提出日】平成６年９月２７日

【手続補正２】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】図面の簡単な説明

【補正方法】変更

【補正内容】

【図面の簡単な説明】

【図１】幌装置の全体説明図車両に取付た状態を表す説明図で、幌、連結部の構成、
空気管、及び制御用電磁弁等の各部品構成、接続を示
す。

【図２】幌装置の実施例図幌装置の全体組立図で、解放時の幌収縮状態、及び連結
時の伸長状態を示す。

【図３】幌のゴムベローズの断面図

【図４】伸長時のゴムベローズの断面図

【符号の説明】１ … 連結幌７ … 電磁弁
（連結用）１′… 圧力空気室８ … 電磁弁
（解放用）２ … 幌取付部９ … ソレノイ
ド磁石２′… 吊りリンクピン溝９′… 軟鉄片３ … 幌連結部１０ … 操作用
継電器４ … 案内ピン１１ … 機械連
結器４′… 案内ピン穴１２ … 電気連
結器５ … 吊りリンク６ … 戻しバネ

【手続補正３】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】全図

【補正方法】変更

【補正内容】

【図３】

【図４】

【図１】

【図２】

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】数段積み重ねた圧力空気式のゴムベロー
ズを使用した連結幌１、幌吊りリンク機構５、及び戻し
バネ６等の部品で構成する車両用連結貫通路に使用す
る連結幌で、連結指令でゴムベローズの空気室へ給気す
ることによって連結、解放指令で排気することによって
解放を自動的に行うことができることを特長とした鉄道
車両連結通路用の幌装置。