JP3008759B2 - チル面に給油孔をもつ中空カムシャフトとその製造法 - Google Patents

チル面に給油孔をもつ中空カムシャフトとその製造法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車用エンジン等の
内燃機関の中空カムシャフトとその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関の代表例である自動車用エンジ
ンを例にとって以下説明する。自動車用エンジンのカム
シャフトの多くは鋳鉄製である。その製造法には異なっ
たいろいろな方法があり、その代表的方法として、高硬
度を要求されるカム面を鋳造時に白銑化するチルド法と
鋳造後に表面硬化させる方法とがある。
【0003】またカムシャフトの軸方向を中空にした製
品、すなわち中空カムシャフトが造られているが、それ
は単に重量を軽くするためばかりでなく中空部を通じで
カムに潤滑油を補給するためである。
【0004】周知のように自動車用エンジンの性能向上
の鍵を握るのがバルブ機構である。しかし複雑な動きを
するバルブ機構、特にそれに用いる動弁系は複雑な動き
をするため潤滑上の問題がある。
【0005】特にカムノーズ部と相手のタペットあるい
はロッカーアームとの間は線接触に近く、かつ負荷荷重
が非常に大きいため摺動面の流体潤滑が困難で、潤滑油
に極圧剤を添加してようやく摩耗を防いでいるのが現状
である。そのため摩擦損失が大きく、ピッチングやスカ
ッフィングなどの焼付事故を完全に無くし得ない。
【0006】もちろんカムシャフトの摩耗を防ぐために
は、カム面の硬度を高めたり、潤滑方法に工夫を凝らし
ている。
【0007】従来の潤滑方法には外部給油と内部給油と
がある。外部給油は、油だめあるいはロッカーアームや
バルブガイドの給油孔などを経て外部からカムに潤滑油
を注ぐ方法である。一方、内部給油はカムシャフトを中
空にし、軸にあけた油穴を通じてカムに設けた給油孔を
経て内部からカムに潤滑油を補給する方法である。
【0008】後者の中空カムシャフトによる内部給油は
潤滑方法としてより優れている。しかし、従来品は肝心
のカムの給油孔の位置に問題があり、潤滑機能をうまく
果していなかった。
【0009】カムの外周で最も摩耗し易いのはカムノー
ズ部、すなわちバルブの開き工程で高荷重のかかる箇所
である。さらにカムノーズ部は回転しながらバブルリフ
ターの表面を移動する。その間移動する摺動面から摩擦
熱を逃がし、そこに絶えず新しい極圧剤を含む潤滑油を
供給することが必要である。そのためには、カムノーズ
部に給油孔を設け、摺動面に直角の方向から噴油して潤
滑するのが最も有効なはずである。しかし従来そのよう
なカムノーズ部に給油孔をもつ中空カムシャフトは製造
されなかった。
【0010】従来より製造されてきた中空カムシャフト
の給油孔はすべてカムノーズ部ではなく、ベースサーク
ル部に明けられていた。その理由はカムノーズ部が非常
に硬くドリル加工ができないからである。もちろん生産
性を度外視した加工をするのであれば、いかに硬くとも
孔を明けることができるが、自動車用エンジンの中空カ
ムシャフトのように大量生産する製品にはコスト高で使
えない。止むを得ず硬化させてないベースサークル部に
給油孔をあけている。しかし、ベースサークル部の給油
孔から摺動面に油を噴出するタイミングはバルブの閉じ
工程で、摺動面における摩擦熱の発生と時間的にずれて
いる。したがって潤滑の効果が小さく、しかも無駄な噴
油により潤滑油の消費量が多い短所がある。
【0011】今日、自動車用エンジンの性能向上に伴い
動弁機構の進歩が著しい。オーバヘッドカム(OH
C)、油圧ラッシュアジャスター(HLA)などが普及
し、カムに対する要求がますます厳しくなっている。す
なわち耐摩耗性をよくするためカムノーズ部のみでな
く、カム全周をチル硬化させることが要求されるように
なった。したがって、中空カムシャフトに給油孔を設け
ることは、設置場所がベースサークル部でも困難になっ
てきた。しかし従来の技術ではそれに対応することが全
くできない。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ここに、本発明の目的
は、潤滑効果が大きく耐摩耗性にすぐれた新しい鋳鉄製
中空カムシャフトを製造することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、カムのチ
ル面、すなわちカムノーズ部に鋳放しの細い給油孔を形
成することで上述の目的が達成されることを知り本発明
を完成した。◇よって、本発明は、カムのチル面に1ヶ
以上の鋳包まれた炭素棒を酸化性雰囲気内で加熱して除
去して形成した鋳放しの給油孔をもつことを特徴とする
鋳鉄製中空カムシャフトである。
【0014】また、別の面からは、本発明は、カムのチ
ル面の給油孔に相当する箇所に細い炭素棒を設置した冷
金を、主型のカム部にセットするとともに、芯中子を鋳
型内部に設置した鋳型を使って鋳造すること、鋳造後、
鋳包まれた前記炭素棒を除去して鋳放し給油孔とするこ
とを特徴とするカムのチル面に給油孔をもつ鋳鉄製中空
カムシャフトの製造法である。
【0015】さらに変更例として、本発明は、冷金を主
型のカム部にセットするとともに、カムのチル面の給油
孔に相当する箇所に細い炭素棒を設置した芯中子を鋳型
内部に設置した鋳型を使って鋳造すること、鋳造後、鋳
包まれた前記炭素棒を除去して鋳放し給油孔とすること
を特徴とするカムのチル面に給油孔をもつ鋳鉄製中空カ
ムシャフトの製造法である。
【0016】なお別法として、本発明は、カムのチル面
の給油孔に相当する箇所に細い炭素棒を設置した主型の
鋳型使って鋳造すること、前記炭素棒を鋳包んだむく
の素材を、中ぐり加工し、さらにカム部を表面硬化した
後、鋳包まれた前記炭素棒を除去することを特徴とする
カムのチル面に給油孔をもつ鋳鉄製中空カムシャフトの
製造法である。
【0017】ここに、炭素棒を「給油孔に相当する箇所
に細い炭素棒を設置」するとは、給油孔の一種の中子材
として、例えば一端を冷金に、あるいは中子に、あるい
は主型に差し込みながら、炭素棒を鋳型空間内へ延設さ
せることである。
【0018】本発明の好適態様によれば、鋳包まれた前
記炭素棒は、酸化性雰囲気内で加熱することで燃焼させ
るか、または、あるいは押出すかのいずれかの方法によ
り除去すればよい。あとには鋳放しの給油孔が残る。
【0019】さらに本発明の具体的態様によれば、チル
面の孔に細い炭素棒の一端を差し込んだ冷金を、主型の
カム部にセットし、前記炭素棒の他端と接触するように
芯中子を置き、鋳造後、鋳包まれた同炭素棒を酸化性雰
囲気内において加熱し、酸化消失させて、カムのチル面
に給油孔をもつ鋳鉄性中空カムシャフトを製造してもよ
い。
【0020】あるいは、芯中子に細い炭素棒の一端を差
し込み、他端を冷金に接触するようにして、同様に同炭
素棒を鋳包んでもよい。または、主型のカム部の孔に炭
素棒の一端を差し込み、他端は適宜長さだけ鋳型内部に
突き出させ、鋳造後、同炭素棒を鋳包んだむくの素材を
中ぐり加工し、さらに表面硬化した後、硬化したカム面
炭素棒を燃焼または適宜機械加工により除去してもよ
い。
【0021】これらの方法の最も大きな特徴はいずれ
も、カムシャフトの鋳造時に、カム部に給油孔をつくる
ための炭素棒を中子として鋳包むところにある。カム面
へ直接油を供給するための給油孔は、細い孔にする必要
がある。しかし、カム材質は非常に硬いためドリルも使
用できない。そのように細い孔を中子で明けるために
は、強度的にシェル砂中子などではできない。また石英
管などのセラミック中子は強度はあるが、鋳出しの際砂
落しが難しい。
【0022】本発明では、給油孔形成用の中子用材料と
して細い炭素棒を使用するのが特徴である。周知のよう
に炭素は繊維や粉末として市場に供給されており、その
成型素材は耐熱性と高温強度において非常に優れてい
る。しかも成型が容易で、細い棒状に押出加工すること
もできる。ただ1つの欠点は高温で酸化し易いことであ
る。しかし、本発明においては、そのような欠点を逆に
生かし、鋳包まれた炭素中子を高温加熱して酸化消失さ
せる。
【0023】炭素棒は細いものから太いものまで、市販
品で間に合うから、本発明の炭素棒を造るために特別な
技術は不要である。炭素棒をカム部の正確な位置にセッ
トするための方法として、例えばカム部に当てる冷金に
孔を明け、そこへ炭素棒を差し込む。そのようにすれ
ば、細い棒中子であっても、正確な位置にしっかり固定
できる。したがって、炭素棒は鋳込み時にも動いたり、
損傷したりせず、完全な形で鋳包まれる。炭素棒は必ず
しも冷金に差し込むのではなく、芯中子に設けた孔に差
し込んでもよい。
【0024】またチル鋳物にせず、カム面を後に硬化す
る場合には、鋳型の主型にセットしてもよい。その場合
には、鋳造後、得られた鋳造、素材のカム部を高周波焼
入、またはリメルトによって表面硬化させる必要があ
る。ここで、鋳造素材を表面硬化する場合、鋳包まれた
炭素棒は予じめ除去せず、そのままにして硬化処理して
から除去するようにしてもよい。
【0025】一般にカム表面を硬化させる場合には、チ
ル面相当面に孔明け加工を行った後焼入れすると、孔付
近に割れを生じ易い。これに対し炭素棒を鋳包んだ孔は
割れを生じない。また孔に炭素棒が残っているため、孔
が塞がる心配がないから、再溶融による白鋳鉄化によっ
て高い硬度を得、その後炭素棒を燃焼して除去できると
いう特徴もある。
【0026】本発明の好適態様では、鋳包まれた炭素棒
を除去する方法として、素材を酸化性雰囲気内で高温に
加熱し、酸化消失させればよい。加熱温度は高いほど消
失が速い。鋳造時に白鋳鉄化した鋳造素材は 600℃まで
軟化しないから高温酸化が可能であるからである。
【0027】しかし表面硬化のため焼入れされた鋳造素
材は 200℃が限度で、それ以上の高温度に加熱すれば軟
化する。よって、その場合、炭素棒を除去するには、ド
リルまたは押出しなどの機械加工によるのが好ましい。
もちろん、割れ等の問題がなければ焼入れ処理と同時に
除去してもよい。なお、鋳造素材がむくの場合には、熱
処理に先立って中空に中ぐり加工する。この場合鋳包ま
れた炭素棒は軟いから切削加工の障害にならない。
【0028】
【作用】本発明にかかる鋳鉄製中空カムシャフトの製造
法について、その具体的態様をさらに説明する。カムシ
ャフト鋳造用の主型は、設計形状、寸法に応じて生型、
ガス型、シェル型、フラン型などいろいろな鋳型が使用
できる。カムの数が多く、冷金が大きくて間隔が狭い場
合には、それを正確な位置にセットするため、シェル型
など硬化型を用いた方がよい。
【0029】チル面に給油孔を形成する1種の中子とし
て作用する炭素棒は、例えば直径0.5 mmの丸棒でも、鋳
包みが可能である。また炭素棒は強靱ではあるが、切削
性はよい。したがって、炭素棒の設置作業、例えば冷金
に設けた細い孔に差し込んで固定する作業は容易であ
り、また中ぐり加工の際障害物とならない。その他の固
定手段としては接着剤により炭素棒を冷金表面に固定す
る方法がある。
【0030】このようにして用意された鋳型を使って鋳
造を行うのであるが、鋳造操作自体は従来法のままでよ
く、所定位置にセットした炭素棒をそのまま鋳包んだ鋳
造品が得られれば本発明においても特に制限されない。
【0031】鋳包んだ炭素棒の除去は、酸化消失させる
ばかりでなく、また炭素棒に一端から押圧力をかけるこ
とによって押出しを行ってもよい。
【0032】炭素棒を酸化消失させるための加熱温度、
時間は給油孔の径、深さにより変化する。たとえば孔の
径2mm、深さ10mmの場合、温度 550℃において加熱時間
は2時間であった。この温度、時間は素材の鋳造歪を除
去するために平常施している焼きならし条件と同じであ
る。言い換えると焼ならしを行って同時に炭素棒を酸化
・焼失させれば、炭素棒除去のために余分の熱処理コス
トをかけることにはならない。
【0033】出し等の機械的手段でもって鋳包まれた
炭素棒を除去するには、炭素棒の径とほゞ同一の押出バ
ーを用いるが、鋳造後焼入れにより表面硬化させた場合
には炭素棒が200 ℃以上で軟化するが、この状態で押
をすればとくに有利である。
【0034】
【実施例】図1はカムシャフトの中空チル鋳物用鋳型カ
ム部の略式横断面図である。本例は冷金に炭素棒を設置
した場合を示す。1は上型冷金、2は下型冷金で、両者
は主型であるシェル鋳型3にセットされている。4は炭
素棒固定用に冷金1に明けられた穴であり、これに炭素
棒5が差し込まれている。6はシェル芯中子である。
【0035】図2は同様な中空チル鋳型の略式横断面図
で、7は冷金、8は芯中子、9は炭素棒である。本例は
芯中子に炭素棒を設置した場合を示す。図3はカムシャ
フトの白鋳鉄化を行わない、むく鋳物用鋳型の略式横断
面図である。10はシェル鋳型、11は幅木孔、12は炭素棒
である。この鋳型において、炭素棒12には片持ちされて
キャビティ内に突き出ている。
【0036】図1〜図3の鋳型を使って鋳造したときの
鋳包まれた炭素棒の1例を示すと、直径2mmの場合、突
き出しの長さ10mmであった。図1、図2の場合、そのま
ま550 ℃×2時間加熱して酸化焼失させた。むくの鋳造
素材の場合は中ぐり加工し、次いで焼入れを行い、鋳包
みされて残る炭素棒は機械加工により除去した。
【0037】次に、図3の鋳型を使った変更法として白
鋳鉄化鋳物でなく、球状黒鉛鋳鉄素材をTIGによるリ
メルト法によって表面硬化させたカムシャフトを製造し
た。鋳包んだ炭素棒の直径は2mmであった。リメルトは
炭素棒を残したまま行い、後工程で軸中心に孔を明けて
中空カムシャフトとしてから、酸化性雰囲気中 500℃で
2時間加熱して炭素棒を消失させた。得られた硬度は H
v 900 で非常に高かった。
【0038】図4は、本発明にかかる方法により製造さ
れた中空カムシャフトの概略斜視図である。図中、中空
軸には一連のカム22a 〜22h が所定位置に設けられてい
る。本発明によれば、各カム22のチル面24には鋳放しの
給油孔26が形成されており、その径寸法は鋳包くるむ炭
素棒の径を適宜選定することで容易に調整可能である。
両端には軸受け取付部30、30が設けられている。
【0039】図5および図6は、この給油孔26がよく分
かるように別の例の中空カムシャフトの一部を断面で示
す側面図およびVI−VI線に沿った切断面図である。カム
22のチル面24に鋳放しの給油孔が設けられているのが分
かる。
【0040】鋳放しの給油孔26の設置箇所はチル面に限
らず任意に決定できるが、特に形成が困難なチル面に設
ける場合、その利益が多い。すでに述べたように、今日
のようにカム全面をチル面とする場合には、本発明によ
ってはじめて工業的な生産が可能となる。
【0041】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、例
えば酸化燃焼という簡便な手段でもって、中空カムシャ
フトの任意の位置、必要であればチル面であるカムノー
ズ部にも鋳放しの給油孔を設けることができるのであ
り、その実用上の意義は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】カムシャフトの中空鋳物用鋳型の略式横断面図
である。
【図2】カムシャフトの中空鋳物用鋳型の略式横断面図
である。
【図3】同様の冷金なしの、むく鋳物用鋳型の略式横断
面図である。
【図4】本発明にかかる中空カムシャフトの略式斜視図
である。
【図5】本発明にかかる別の例の中空カムシャフトの一
部を断面で示す側面図である。
【図6】図5のVI−VI線に沿ったカム部の切断面を示す
略式断面図である。
【符号の説明】
1 : 上型冷金 2 : 下型冷金 3 : シェル鋳型 4 : 炭素棒固定用の穴 5 : 炭素棒 6 : 芯中子 7 : 冷金 8 : 芯中子 9 : 炭素棒 10 : シェル鋳型 11 : 幅木穴 12 : 炭素棒 22,22a〜22h : カム 24 : チル面 26 : 給油孔 30 : 軸受け取付部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−23826(JP,A) 特開 昭57−81950(JP,A) 特開 昭60−179569(JP,A) 特公 昭46−11849(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B22D 15/00 B22C 9/10 B22D 29/00

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カム面に1ヶ以上の鋳包まれた炭素棒を
    酸化性雰囲気内で加熱して除去して形成した鋳放しの給
    油孔をもつことを特徴とする鋳鉄製中空カムシャフト。
  2. 【請求項2】 カムのチル面の給油孔に相当する箇所に
    細い炭素棒を設置した冷金を、主型のカム部にセットす
    るとともに、芯中子を鋳型内部に設置した鋳型を使って
    鋳造すること、鋳造後、鋳包まれた前記炭素棒を酸化性
    雰囲気内で加熱して除去して鋳放し給油孔とすることを
    特徴とするカムのチル面に給油孔をもつ鋳鉄製中空カム
    シャフトの製造法。
  3. 【請求項3】 冷金を主型のカム部にセットするととも
    に、カムのチル面の給油孔に相当する箇所に細い炭素棒
    を設置した芯中子を鋳型内部に設置した鋳型を使って鋳
    造すること、鋳造後、鋳包まれた前記炭素棒を酸化性雰
    囲気内で加熱して除去して鋳放し給油孔とすることを特
    徴とするカムのチル面に給油孔をもつ鋳鉄製中空カムシ
    ャフトの製造法。
  4. 【請求項4】 カム面の給油孔に相当する箇所に細い炭
    素棒を設置した主型の鋳型を使って鋳造すること、鋳造
    後、前記炭素棒を鋳包んだむくの素材を、中ぐり加工
    し、さらにカム部を表面硬化した後、鋳包まれた前記炭
    素棒を酸化性雰囲気内で加熱して除去することを特徴と
    するカム面に給油孔をもつ鋳鉄製中空カムシャフトの製
    造法。
  5. 【請求項5】 カムのチル面の給油孔に相当する箇所に
    細い炭素棒を設置した冷金を、主型のカム部にセットす
    るとともに、芯中子を鋳型内部に設置した鋳型を使って
    鋳造すること、鋳造後、鋳包まれた前記炭素棒を押出し
    除去して鋳放し給油孔とすることを特徴とするカムのチ
    ル面に給油孔をもつ鋳鉄製中空カムシャフトの製造法。
  6. 【請求項6】 冷金を主型のカム部にセットするととも
    に、カムのチル面の給油孔に相当する箇所に細い炭素棒
    を設置した芯中子を鋳型内部に設置した鋳型を使って鋳
    造すること、鋳造後、鋳包まれた前記炭素棒を押出し除
    去して鋳放し給油孔とすることを特徴とするカムのチル
    面に給油孔をもつ鋳鉄製中空カムシャフトの製造法。
  7. 【請求項7】 カム面の給油孔に相当する箇所に細い炭
    素棒を設置した主型の鋳型を使って鋳造すること、鋳造
    後、前記炭素棒を鋳包んだむくの素材を、中ぐり加工
    し、さらにカム部を表面硬化した後、鋳包まれた前記炭
    素棒を押出し除去することを特徴とするカム面に給油孔
    をもつ鋳鉄製中空カムシャフトの製造法。
JP5308272A 1992-12-18 1993-12-08 チル面に給油孔をもつ中空カムシャフトとその製造法 Expired - Fee Related JP3008759B2 (ja)

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EP93403069A EP0603079B1 (en) 1992-12-18 1993-12-17 A method for manufacturing a hollow camshaft having oil-feeding holes on its chilled face
US08/168,180 US5450665A (en) 1992-12-18 1993-12-17 Method for manufacturing a hollow camshaft having oil-feeding holes on its chilled face
DE69308195T DE69308195T2 (de) 1992-12-18 1993-12-17 Ein Herstellungsverfahren für eine hohle Nockenwelle mit Schmierbohrungen auf deren gehärteter Oberfläche

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JP4-339162 1992-12-18
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