JP3008347U - 回転衣服ハンガー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 吊下げた衣服ハンガーが枠体等の回転時に生
ずる遠心力によって、偏寄するのを防止したこと、前記
ハンガーの偏寄による衣服同士の圧潰を防止したこと、
吊下げた衣服間に常時風通しをよくしたことである。 【構成】 凹部と凸部とが交互に、しかも連続的に形成
した直線状もしくは円形状等のハンガーの移動阻止部
を、枠体等に取着する各パイプ群の上方部に取着せしめ
た構成である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は回転衣服ハンガーの分野に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来の回転衣服ハンガーは、衣服を吊した複数のハンガーが、断面が円形状の ハンガーパイプ、ハンガー引掛けパイプ及び補強パイプに引掛けられ、吊下げら れていた。

【０００３】

【本考案が解決しようとする課題】

従来の回転衣服ハンガーにおいては、複数のハンガーを引掛けるハンガーパイ プ、ハンガー引掛けパイプ及び補強パイプが断面が円形状のため、所定衣服を探 し求めるために、回転衣服ハンガーを構成している枠体に手指をかけ、くるくる 回転させることが往々にしてあった。

【０００４】 その際、枠体の回転時に生ずる遠心力によって、引掛けられていたハンガーが 偏寄し、各衣服が密着してしまって探し求めようとしていた衣服が短時間で、且 思うように取出すことができない欠陥があった。

【０００５】 さらに枠体の回転時に生ずる遠心力によって、ハンガーが偏寄し、偏寄によっ て回転衣服ハンガーのバランスがくずれ、そのため転倒のおそれや、回転衣服ハ ンガーの回転を阻害する等の欠陥があった。

【０００６】 しかるに本考案は、上述の如き吊下げたハンガーが、枠体等の回転時に生ずる 遠心力によって、偏寄するのを阻止し、探し求めようとする衣服を短時間に求め ることができるようにすると共に、回転衣服ハンガーの回転によるハンガーの偏 寄を防止して、常時バランスのとれた状態を保持し、回転衣服ハンガーの回転を スムーズとなし、さらにハンガーの偏寄を防止して、回転ハンガーの傾倒を阻止 する等、多数のすぐれた利点を併有するものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案は、キャスター付きベース台と、ベース台上に垂直状に立設する枠体又 は支持杆と、前記枠体又は支持杆にハンガーパイプ等を接続せしめ組立てた回転 衣服ハンガーにおいて、

【０００８】 前記枠体又は支持杆に接続しているハンガーパイプ、ハンガー引掛けパイプ、 補強パイプ等の全部又は一部のパイプに、凹部と凸部とが交互に、且連続的に形 成した衣服ハンガーの移動阻止部を取着した回転衣服ハンガーである。

【０００９】 また本考案は、キャスター付き下方ベース台の上方に、前記下方ベース台の中 央部を中心に回動し、且下方ベース台の上方にキャスター付き上方ベース台を取 着し、前記上方ベース台に四辺形状又は上方部を湾曲形状に形成した枠体の底部 を所定間隔をおき、且平行状に取着し、両枠体をハンガーパイプを介して接続し 、両枠体にハンガー引掛けパイプを取着すると共に、両枠体の上方部に補強パイ プを接続し組立てた回転衣服ハンガーにおいて、

【００１０】 前記枠体に接続しているハンガーパイプ、ハンガー引掛けパイプ及び補強パイ プの上方部に、凹部と凸部とが交互に、且連続的に形成した衣服ハンガーの移動 阻止部を取着せしめた回転衣服ハンガーである。

【００１１】 さらに本考案は、キャスター付き下方ベース台の上方に、前記下方ベース台の 中央部を中心に回動し、且下方ベース台の上方にキャスター付き上方ベース台を 取着し、前記上方ベース台に伸縮自在な支持杆を複数本、所定間隔をおき、且垂 直状に取着し、前記複数本の支持杆の頂部にハンガー引掛けパイプを取着し組立 てた回転衣服ハンガーにおいて、

【００１２】 前記回転衣服ハンガーを構成するハンガー引掛けパイプの上方部に、凹部と凸 部とが交互に、且連続的に形成した衣服ハンガーの移動阻止部を取着せしめた回 転衣服ハンガーである。

【００１３】

【作用】

本考案の作用を説明すると以下のとおりである。

【００１４】 ハンガーの引掛け部を移動阻止部の凹部に順序よく引掛ける。

【００１５】 そして、凹部間は、両凹部の間に形成されている凸部によって、隣接する衣服 同士がお互いに押圧しない程度に形成されている。

【００１６】 上記のように多数枚の衣服を吊下げたハンガーが、移動阻止部に引掛けられた 後、所定の衣服を取出そうとして、回転衣服ハンガーの枠体等を手指で所定の方 向に回転しても、ハンガーの引掛け部が、移動阻止部の凹部に確実に嵌込み引掛 って移動が阻止されている。従って、ハンガーが枠体の遠心力によって偏寄する ことがない。

【００１７】

【実施例】

本考案の実施例を説明すると以下のとおりである。

【００１８】 ａは回転衣服ハンガーであり、以下の構成からなっている。

【００１９】 １はキャスター２付き円形状下方ベース台であり、このベース台１の上方にキ ャスター４付き上方ベース台３を取着する。上記上方ベース台３は、下方ベース 台１の中央部を中心に回動部を介して回動するように取着する。

【００２０】 ５は四辺形状の枠体であり、前記枠体５は、底部６を上方ベース台３に所定間 隔をおき、且平行状に取着する。７は枠体５の底部６と上方ベース台３とを接着 せしめた接続具、８は止めネジ、９は前記枠体５を止めネジ８を介して接続する ハンガーパイプである。

【００２１】 １０は前記枠体５に止めネジ８を介して接着せしめたハンガー引掛けパイプ、 １１は両枠体５の上方部に止めネジ８を介して接着せしめた補強パイプである。

【００２２】 １２は凹部１３と凸部１４とを交互に、しかも連続的に形成した衣服ハンガー の移動阻止部である。この阻止部１２を構成する凹部１３と凸部１４の形状につ いては限定しないものであり、衣服ハンガー１５の引掛け部１６を引掛けた際や 、取り外したりするとき、スムーズに行くような形状であればよい。

【００２３】 上記のように形成された移動阻止部１２は、ハンガーパイプ９、ハンガー引掛 けパイプ１０及び補強パイプ１１の上方部に熔着等を施して接着する。

【００２４】 なお、移動阻止部１２は、上述の各パイプ群の上方部に熔着するが、各パイプ 群の下方部に熔着してもよい。その際には、衣服ハンガー１５の引掛け部１６が 、若干引掛けにくいが、確実に引掛って離脱しにくくなる。

【００２５】 そして前記の移動阻止部１２は、各パイプ群の形状に応じて、例えば直線状又 は円形状等に形成する。

【００２６】 ｂは前記回転衣服ハンガーａと若干構造が相違している回転衣服ハンガーであ る。１７は上方部が、円形状の枠体であり、他の構成部材は前記回転衣服ハンガ ーａと同じであるので、その具体的構成部材についての説明を省略した。

【００２７】 ｃは前記回転衣服ハンガーａ、ｂと構造が相違する回転衣服ハンガーである。

【００２８】 １８は台部１９を取着した下方ベース台２０の上方に載置し、且中央部の回動 部を介して回転するようにしたキャスター２１付き上方ベース台である。２２は 上方ベース台１８に垂直状に取着した伸縮自在な直線状の支持杆である。２３は 伸縮調節ネジ部、２４は前記支持杆２２の頂部に取着した円形状ハンガー引掛け パイプである。

【００２９】 ２５は上記の円形状ハンガー引掛けパイプ２４の上方部に熔着した凹部１３と 凸部１４とが交互に連続的に、且円形状に形成した移動阻止部である。この阻止 部は前記阻止部１２と円形状にした点が相違するだけである。

【００３０】 ２６は第２実施例の移動阻止部、２７は凹部、２８は凸部である。

【００３１】 ２９は第３実施例の移動阻止部、３０は凹部、３１は凸部である。

【００３２】

【効果】

本考案は以下に示す効果を奏する。

【００３３】 本考案は、回転衣服ハンガーを構成しているハンガーパイプ、ハンガー引掛け パイプ、補強パイプ等に、凹部と凸部とが交互に、且連続的に形成する直線状も しくは円形状等の移動阻止部を取着しているので、枠体や支持杆等の回転時に遠 心力が生じても、衣服ハンガーの引掛け部が凹部に確実に嵌込んで移動が阻止さ れ、従って吊下げられた衣服ハンガーが偏寄することがなく、所定の衣服をきわ めて容易に、しかも迅速に取出すことができる利点を有している。

【００３４】 さらに本考案の移動阻止部の凹部と凸部との間隔が、吊下げられた衣服を押圧 しないような間隔となっているので、吊下げられた衣服が、常時正常の状態を保 持すると共に、隣接する衣服同士が押圧し合うことがないので、風通しがよく、 吊下げられた衣服を損傷せしめない利点を併有している。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案回転衣服ハンガーの正面図である。

【図２】同ハンガーの側面図である。

【図３】第２実施例の同回転ハンガーの正面図である。

【図４】図３のハンガーの側面図である。

【図５】第３実施例の同回転ハンガーの正面図である。

【図６】図５のハンガーの平面図である。

【図７】図５のハンガーの側面図である。

【図８】移動阻止部の第１実施例を示す一部切欠正面図
である。

【図９】同阻止部の第２実施例を示す一部切欠正面図で
ある。

【図１０】同阻止部の第３実施例を示す一部切欠正面図
である。

【符号の説明】

ａ、ｂ、ｃ・・・回転衣服ハンガー １、２０・・・
下方ベース台 ２、４、２１・・・キャスター ３、１８・・・上方
ベース台 ５、１７・・・枠体 ６・・・底部 ７・・・接続
具 ８・・・止めネジ ９・・・ハンガーパイプ １０、２４・・・ハンガー
引掛けパイプ １１・・・補強パイプ １２、２５、２６、２９・・
・移動阻止部 １３、２７、３０・・・凹部 １４、２８、３１・・
・凸部 １５・・・衣服ハンガー １６・・・引掛け部 １
９・・・台部 ２２・・・支持杆 ２３・・・伸縮調節ネジ部

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】キャスター付きベース台と、ベース台上に
   垂直状に立設する枠体又は支持杆と、前記枠体又は支持
   杆にハンガーパイプ等を接続せしめ組立てた回転衣服ハ
   ンガーにおいて、 前記枠体又は支持杆に接続しているハンガーパイプ、ハ
   ンガー引掛けパイプ、補強パイプ等の全部又は一部のパ
   イプに、凹部と凸部とが交互に、且連続的に形成した衣
   服ハンガーの移動阻止部を取着したことを特徴とする回
   転衣服ハンガー。
2. 【請求項２】キャスター付き下方ベース台の上方に、前
   記下方ベース台の中央部を中心に回動し、且下方ベース
   台の上方にキャスター付き上方ベース台を取着し、前記
   上方ベース台に四辺形状又は上方部を湾曲形状に形成し
   た枠体の底部を所定間隔をおき、且平行状に取着し、両
   枠体をハンガーパイプを介して接続し、両枠体にハンガ
   ー引掛けパイプを取着すると共に、両枠体の上方部に補
   強パイプを接続し組立てた回転衣服ハンガーにおいて、 前記枠体に接続しているハンガーパイプ、ハンガー引掛
   けパイプ及び補強パイプの上方部に、凹部と凸部とが交
   互に、且連続的に形成した衣服ハンガーの移動阻止部を
   取着せしめたことを特徴とする請求項１記載の回転衣服
   ハンガー。
3. 【請求項３】キャスター付き下方ベース台の上方に、前
   記下方ベース台の中央部を中心に回動し、且下方ベース
   台の上方にキャスター付き上方ベース台を取着し、前記
   上方ベース台に伸縮自在な支持杆を複数本、所定間隔を
   おき、且垂直状に取着し、前記複数本の支持杆の頂部に
   ハンガー引掛けパイプを取着し組立てた回転衣服ハンガ
   ーにおいて、 前記回転衣服ハンガーを構成するハンガー引掛けパイプ
   の上方部に、凹部と凸部とが交互に、且連続的に形成し
   た衣服ハンガーの移動阻止部を取着せしめたことを特徴
   とする請求項１記載の回転衣服ハンガー。