JP3007864B2 - 竪型ローラミルのローラ加圧用油圧シリンダの取付構造 - Google Patents

竪型ローラミルのローラ加圧用油圧シリンダの取付構造

Info

Publication number
JP3007864B2
JP3007864B2 JP9290061A JP29006197A JP3007864B2 JP 3007864 B2 JP3007864 B2 JP 3007864B2 JP 9290061 A JP9290061 A JP 9290061A JP 29006197 A JP29006197 A JP 29006197A JP 3007864 B2 JP3007864 B2 JP 3007864B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
support shaft
hydraulic cylinder
sleeve
roller
shaft
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP9290061A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH11123340A (ja
Inventor
博 植田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kawasaki Motors Ltd
Original Assignee
Kawasaki Jukogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawasaki Jukogyo KK filed Critical Kawasaki Jukogyo KK
Priority to JP9290061A priority Critical patent/JP3007864B2/ja
Publication of JPH11123340A publication Critical patent/JPH11123340A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3007864B2 publication Critical patent/JP3007864B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Crushing And Grinding (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、鉛直軸線まわりに
回転駆動されるテーブル上に供給されたセメントクリン
カなどの被粉砕物を複数の粉砕ローラによって微粉砕す
る竪型ローラミルにおいて、各粉砕ローラを回転テーブ
ル上に引圧するクレビス型油圧シリンダの取付構造に関
する。
【0002】
【従来の技術】竪型ローラミルは、鉛直回転軸線を有す
る回転テーブルの環状粉砕部に、その上方から複数の粉
砕ローラが圧接し、回転テーブルが前記鉛直回転軸線ま
わりに回転駆動されることによって各粉砕ローラが回転
テーブルの回転に従動して回転し、テーブルの中央位置
付近に供給されるセメントクリンカなどの被粉砕物を粉
砕部上で摩擦粉砕および圧縮粉砕し、こうして回転テー
ブルの粉砕部と各粉砕ローラとの間の被粉砕物を粒状ま
たは粉末状に粉砕することができるように構成されてい
る。
【0003】図4は、従来技術の竪型ローラミルのロー
ラ加圧用油圧シリンダ1の取付構造を示す断面図であ
る。上記のように竪型ローラミルには、回転テーブル上
で被粉砕物を圧潰するための複数の粉砕ローラが備えら
れ、たとえば粉砕ローラを回転テーブル上に引圧するた
めにローラ加圧用油圧シリンダ(以下、加圧シリンダと
略記する場合がある)1が設けられる。
【0004】この加圧シリンダ1は、100tonレベ
ルの非常に大きな力で各粉砕ローラを引圧し、各粉砕ロ
ーラは回転テーブルの被粉砕物によって鉛直方向および
水平方向に微揺動を繰返すため、加圧シリンダ1の下部
2は加圧シリンダ1の3次元的な動きを許容し得る構造
とされる。すなわち、竪型ローラミルのベースプレート
3には相互に間隔をあけて平行に配置される一対のブラ
ケット4a,4bが立設される。また加圧シリンダ1の
下部2は、シリンダチューブ5の軸線方向一端部を塞ぐ
ヘッドカバー6と、このヘッドカバー6のほぼ中央から
下方に突出して下端部であるクレビス7が一体的に形成
される。クレビス7には支軸8および球面滑り軸受9が
装着される軸孔10が形成される。
【0005】球面滑り軸受9は、直円筒状の内周面およ
び球面状の外周面を有し、支軸8に外挿される内輪13
と、球面状の内周面および直円筒状の外周面を有する外
輪16とを有する。外輪16は、その軸線方向一端部が
環状の段差面17によって支持され、軸線方向他端部は
リテーナ18によって押圧され、このリテーナ18はク
レビス7に図示しないボルトによって固定され、このよ
うにして外輪16、したがって球面滑り軸受9が軸孔1
0内で抜止めされた状態で装着される。
【0006】支軸8は、頭部21と、頭部21よりも小
径の軸部22とを有し、これらの頭部21および軸部2
2には同一軸線上にねじ孔23,24がそれぞれ形成さ
れる。頭部21と軸部22との間には、支軸8の軸線に
垂直な仮想平面上で環状の段差面25が形成される。こ
の段差面25には、軸部22に外挿された内輪13の軸
線方向一端部が当接し、これによって球面滑り軸受9が
支軸8の軸線37方向中央部付近に位置決めされる。
【0007】一方のブラケット4aには、支軸8の軸部
22が挿入する挿入孔26が形成され、他方のブラケッ
ト4bには支軸8の頭部21が挿入する挿入孔27が形
成される。各ブラケット4a,4bの外側面には端板2
8,29が複数の取付ボルト30,31によって固定さ
れ、各端板28,29によって各挿入孔26,27が塞
がれる。各端板28,29には、ボルト挿通孔32,3
3がそれぞれ形成され、セットボルト34,35が各ボ
ルト挿通孔32,33を挿通して支軸8の各ねじ孔2
3,24に螺着される。各端板28,29間で各ブラケ
ット4a,4bの挿入孔26,27に挿入された支軸8
は、軸線方向に変位することが阻止された状態で各ブラ
ケット4a,4bによって支持される。
【0008】このようにして加圧シリンダ1の下部2は
ベースプレート3に連結されているので、加圧シリンダ
1が竪型ローラミルの粉砕ローラを引圧するためにピス
トンロッドを縮退させると、支軸8にはクレビス7から
上方に引張力Fが作用する。また粉砕ローラは回転テー
ブル上の被粉砕物上を転動するため、加圧シリンダ1が
その軸線36と支軸8の軸線37とを含む一仮想平面上
で揺動しても、クレビス7と支軸8との間には球面滑り
軸受9が介在されているため、加圧シリンダ1の前記仮
想一平面に沿う揺動による変位を許容することができ、
3次元的な動きを行う加圧シリンダ1を枢支することが
できる。
【0009】このような球面滑り軸受9には、大きな引
張荷重が作用するため、強度上、支軸8と球面滑り軸受
9との間の隙間、さらに詳しくは支軸8の軸部22の外
周面と球面滑り軸受9の内輪13の内周面との間の隙間
はできるだけ小さく、たとえば0.02〜0.07mm
程度の公差を満足するように設計されている。
【0010】また、他の従来技術として、上記球面滑り
軸受9に代えて自動調芯ころ軸受を用いる場合もあり、
この場合にも上記球面滑り軸受9と同様に、加圧シリン
ダ1の3次元的な動きを許容することができるように構
成されている。
【0011】上記のような球面滑り軸受9または自動調
芯ころ軸受は、たとえば特開昭58−49448号公報
および特開平5−23606号公報などに示される加圧
用シリンダのクレビスピンに対して実施されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の技術
では、加圧シリンダ1などのメンテナンス時に各取付ボ
ルト30,31および各セットボルト34,35を外し
て各端板28,29を各ブラケット4a,4bから取外
した状態とし、支軸8の頭部21のねじ孔24に抜取用
ボルトを螺着して抜取るか、支軸8の軸部22の端部を
支軸8の軸線37方向にジャッキで押圧して、支軸8の
抜取り作業を行うには、支軸8の軸部22の外周面と球
面滑り軸受9の内輪13の内周面との間に、セメントク
リンカなどの被粉砕物の粉砕によって発生する微粉およ
び空中浮遊物などのダストが侵入して内輪13と支軸8
とが固着している場合が多く、支軸8を容易に抜取るこ
とができないという問題がある。このことは、竪型ロー
ラミルが大形になるほど支軸8、球面滑軸受9などの取
付構造に関連する各種の部材が大きくなって固着力も大
きくなり、支軸8を容易に抜取れないという傾向が強く
なる。このように支軸8が抜取れないという問題は、球
面滑り軸受9に限らず、上記の自動調芯ころ軸受が用い
られる場合も同様である。
【0013】このように従来技術では、球面滑り軸受9
および自動調芯ころ軸受などの軸受の内輪と支軸8の軸
部22の外周面とが嵌め合い面において平行となってい
るため、一旦固着した状態では、支軸8を抜取ることが
極めて困難であり、メンテナンス中に支軸8自体を溶断
しなければならず、メンテナンスに手間および高コスト
を要し、竪型ローラミルの稼働率が低下してしまうとい
う問題が生じる。
【0014】本発明の目的は、支軸を容易かつ円滑に抜
取ることができるようにした竪型ローラミルのローラ加
圧用油圧シリンダの取付構造を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明
は、竪型ローラミルの粉砕ローラを回転テーブル上に引
圧する油圧シリンダの下端部が、前記回転テーブルの下
方の固定位置に固定される一対のブラケット間に介在さ
れ、かつ各ブラケットに嵌入される支軸によって枢支さ
れる竪型ローラミルのローラ加圧用油圧シリンダの取付
構造において、前記支軸の各ブラケット間に配置される
軸部は、円錘台状に形成され、この円錘台状の軸部に
は、円錘台状の内周面を有するスリーブが外挿され、ス
リーブと前記油圧シリンダの下端部との間には、油圧シ
リンダを、前記支軸の軸線まわりに揺動自在であり、か
つ支軸の軸線を含む仮想平面内で角変位自在な軸受が介
在されることを特徴とする竪型ローラミルのローラ加圧
用油圧シリンダの取付構造である。
【0016】本発明に従えば、竪型ローラミルの粉砕ロ
ーラを回転テーブル上に引圧する油圧シリンダの下部
が、固定位置であるたとえば竪型ローラミルのベースプ
レート上に固定される一対のブラケット間に介在されて
支軸によって枢支される。各ブラケットに嵌入される支
軸は、その各ブラケット間に軸部が配置され、この軸部
は円錘台状に形成される。このような軸部には、内周面
が円錘台状のスリーブが装着され、このスリーブと前記
油圧シリンダの下部との間に軸受が介在される。このよ
うな軸受は、油圧シリンダを支持可能な軸線まわりに揺
動自在にかつ支軸の軸線を含む仮想平面内に角変位自在
に支持することができる球面滑り軸受および自動調芯こ
ろ軸受などが用いられる。このような軸受によって回転
テーブル上の被粉砕物による粉砕ローラの3次元的な動
きに伴う油圧シリンダの変位を許容し、油圧シリンダの
下部、支軸および各ブラケットに過大な曲げ応力が発生
することが防がれる。メンテナンス時において前記支軸
を抜取る場合には、支軸の軸部の小径部分がスリーブの
内周面の大径部分に近接する方向に、支軸をジャッキに
よって押圧し、または支軸の軸部の大径部分側の端部に
ボルトなどの治具を用いて引抜くなどして、スリーブと
支軸との嵌め合い面にダストが固着していても容易かつ
円滑に支軸を抜取ることができる。
【0017】請求項2記載の本発明は、請求項1記載の
構成に加えて、スリーブは軸線方向に延びるスリットに
よって1カ所で分断されていることを特徴とする。
【0018】本発明に従えば、前記スリーブが軸線方向
に延びるスリットによって1カ所で分断されているた
め、支軸の軸部をスリーブに挿入したとき、スリーブは
容易に径方向に押し広げられる。これにより、支軸とス
リーブの嵌合面間隙間およびスリーブと軸受内輪の嵌合
面間の隙間を無くすことができる。したがって、このよ
うな嵌め合い面間にダストが侵入して固着することが防
がれるとともに、油圧シリンダからの引張力の反力が支
軸に作用したとき、隙間がある場合に比べて支軸および
クレビスの強度上、好都合となる。
【0019】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態の
竪型ローラミルのローラ加圧用油圧シリンダの取付構造
を示す断面図である。竪型ローラミルの粉砕ローラを回
転テーブル上に引圧する油圧シリンダ41の下部42
は、前記回転テーブルの他方の固定位置である竪型ロー
ラミルのベースプレート43に固定される一対のブラケ
ット44a,44b間に介在され、かつ各ブラケット4
4a,44bに嵌入される支軸45によって枢支され
る。
【0020】下部42は、シリンダチューブ46の軸線
方向一端部を塞ぐヘッドカバー47と、ヘッドカバー4
7の端面のほぼ中央から下方に突出して一体的に形成さ
れる下端部であるクレビス48とから成る。クレビス4
8には前記支軸45が挿通する軸孔49が形成される。
支軸45の各ブラケット44a,44b間に配置される
軸部50は、外周面51が円錘台状に形成される円錘台
部52と、円錘台部52の軸線方向一端部に一体的に形
成され、外周面53が直円筒状の直円筒部54とを有す
る。このような軸部50の前記円錘台部52には、内周
面55が円錘台状のスリーブ56が外挿され、スリーブ
56とクレビス48との間には球面滑り軸受57が介在
される。円錘台部52の軸線方向他端部には、外周面が
直円筒状の頭部59が同軸に一体的に形成され、この頭
部59と円錘台部52との間には軸線60に関して垂直
な仮想平面内で環状に延びる段差面61が形成される。
【0021】前記スリーブ56の外周面62は直円筒状
であり、この外周面62上には球面滑り軸受57の内輪
63が外挿される。この内輪63の内周面64は直円筒
状であり、外周面65は球面状である。内輪63の外周
面65上には外輪66が外挿される。この外輪66の内
周面67は球面状であり、外周面68は直円筒状であ
る。この外輪66は、リテーナ69によって軸孔49内
に抜止めされ、スリーブ56の厚みが小さい側の軸線方
向一端部の端面が前記段差面61に内輪63とともに当
接した状態で、スペーサリング70によって抜止めされ
る。このスペーサリング70は、内周面および外周面が
ともに直円筒状であり、スリーブ56に臨む軸線方向一
端部側の端面がスリーブ56の厚みが大きい側の軸線方
向他端部の端面に当接している。
【0022】一方のブラケット44aには、前記支軸4
5の直円筒部54が挿入する挿入孔71が形成される。
この挿入孔71が端板72によって外側から塞がれ、こ
の端板72は複数の取付ボルト73によって前記一方の
ブラケット44aに固定される。端板72のほぼ中央に
はセットボルト74の軸部が挿通するボルト挿通孔75
が形成され、このボルト挿通孔75を挿通したセットボ
ルト74は、支軸45の直円筒部54の前記軸線60上
に形成されるねじ孔76に螺着される。
【0023】他方のブラケット44bには、支軸45の
頭部59が挿入する挿入孔77が形成され、この挿入孔
77は端板78によって外側から塞がれる。この端板7
8が複数の取付ボルト79によって前記他方のブラケッ
ト44bに固定される。端板78のほぼ中央にはセット
ボルト80の軸部が挿通するボルト挿通孔81が形成さ
れる。このボルト挿通孔81を挿通したセットボルト8
0は、頭部59に軸線60上に形成されるねじ孔82に
螺着される。これらのセットボルト74,80によっ
て、支軸45は、その円錘台部52の軸線60方向中央
部が油圧シリンダ41の中心軸線83に直交する位置に
位置決めされて固定される。
【0024】図2は、図1に示す取付構造が実施される
実施例としての竪型ローラミル91の簡略化した断面図
である。この竪型ローラミル91は、大略的に円筒状の
ハウジング92を有し、ハウジング92内には鉛直回転
軸線93を有する回転テーブル94が配置される。回転
テーブル94は、その下方に設けられる減速機95を介
してモータ96によって前記鉛直回転軸線93まわりに
回転駆動される。
【0025】回転テーブル94上には、周方向に間隔を
あけて複数(本実施形態では3)の粉砕ローラ97が粉
砕軌道半径R上に配置される。各粉砕ローラ97は、回
転テーブル94の一半径線方向に延びる回転軸線98を
有し、揺動アーム99によって枢支される。この揺動ア
ーム99は、水平な揺動軸線100を有する枢軸101
によって床102上に立設される支柱103の上端部
に、前記揺動軸線100まわりに揺動自在に連結され
る。粉砕ローラ97および揺動アーム99は、仮想線1
04で示されるように半径方向外方へ角変位して退避さ
せることができ、保守点検などを行うことができる。
【0026】揺動アーム99は、加圧装置を構成する前
記油圧シリンダ41のピストン棒105に、ピン106
を介して連結され、この油圧シリンダ41の下部42
は、前述したように支軸45を介して各ブラケット44
a,44bに連結される。油圧シリンダ41のピストン
棒105を縮退させることによって、粉砕ローラ97を
回転テーブル94上に引圧して押付け、圧接させること
ができる。
【0027】ハウジング92には、鉛直回転軸線93に
共通な軸線を有する供給シュート107が回転テーブル
94の中心付近まで延びて設けられる。この供給シュー
ト107内にはセメントクリンカおよび石灰石などの被
粉砕物が、矢符108に示されるように供給される。供
給シュート107の下部からは、被粉砕物が回転テーブ
ル94の中央部に落下して供給される。この回転テーブ
ル94の中央部に供給された被粉砕物は、回転テーブル
94の前記半径Rの粉砕軌道上へ移動し、噛込まれて圧
潰し、粉砕される。粉砕された被粉砕物は回転テーブル
94の半径方向外方に移動し、回転テーブル94の下方
に設けられる無端環状の受台109上に落下する。受台
109上の粉砕された被粉砕物は、回転テーブル94と
ともに回転駆動されるスクレーパ110によって周方向
に移動され、受台109の排出孔111から排出シュー
ト112を経て排出される。
【0028】このようにして効率よく粉砕するために油
圧シリンダ41が付加する引張力は、100tonレベ
ルの非常に大きな力で、その反力が前記支軸45に作用
している。
【0029】このようにして大きな引張力を発生する油
圧シリンダ41の下部42は、図1に示される取付構造
によって、固定位置であるベースプレート43に立設さ
れる各ブラケット44a,44bに連結される。
【0030】図3は、スリーブ56の斜視図である。前
述のスリーブ56は、支軸45と同一な材質、たとえば
機械構造用炭素鋼鋼材から成る。スリーブ56は、軸線
方向に延び、周方向長さで約0.5〜1.5mm程度の
間隔Δtを有するスリット113によって分断される。
このスリーブ56の直径が大となる軸線方向一端部、す
なわち図1の右側端部の厚みTはたとえば5.0mmに
選ばれ、この軸線方向一端部から他端部に向かうにつれ
て1/50〜1/100の変化率で厚みが小さくなるよ
うに形成される。このようなスリーブ56が支軸45に
装着された状態において、図1に示されるように、内径
が最も大となる軸線方向一端部114の端面115は、
支軸45の段差面61からわずかな隙間ΔLを分けて離
間している。この状態ではスリーブ56の内周面55が
支軸45の円錘台部52の外周面51に周方向全周にわ
たって弾発的に当接し、隙間が存在しない。また、スリ
ーブ56の外周面62と軸受内輪63の内周面64との
間にも隙間が存在しない。そのためセメントクリンカの
微粉砕物などのダストがスリーブ56と支軸45との間
およびスリーブ56と軸受内輪63との間に侵入して固
着してしまうという不具合が防がれる。またメンテナン
ス時において前記支軸45を抜取る場合には、支軸45
が嵌まり込む他方のブラケット44aから端板78を外
した状態で支軸45を引抜き、または一方のブラケット
44aに取付けられたもう一方の端板72を取外してジ
ャッキによって他方のブラケット44b側に押圧して、
支軸45を容易かつ円滑に抜取ることができる。
【0031】本発明の実施の他の形態として、前記球面
滑り軸受57に代えて、自動調芯ころ軸受を用いるよう
にしてもよい。
【0032】
【発明の効果】請求項1記載の本発明によれば、竪型ロ
ーラミルの粉砕ローラを回転テーブル上に引圧する油圧
シリンダの下部が固定位置であるたとえば竪型ローラミ
ルのベースプレート上に固定される一対のブラケット間
に介在されて支軸によって枢支される。各ブラケットに
嵌入された支軸は、その各ブラケット間に軸部が配置さ
れ、この軸部は円錘台状に形成される。このような軸部
には内周面が円錘台状のスリーブが装着され、このスリ
ーブと前記油圧シリンダの下部との間に軸受が介在され
る。このような軸受は、油圧シリンダを支持可能な軸線
まわりに揺動自在にかつ支軸の軸線を含む仮想平面内に
角変位自在に支持することができるたとえば球面滑り軸
受または自動調芯ころ軸受などが用いられる。
【0033】このような軸受によって回転テーブル上の
被粉砕物による粉砕ローラの3次元的な動きに伴う油圧
シリンダの変位を許容し、油圧シリンダの下部、支軸お
よび各ブラケットに過大な曲げ応力が発生することが防
がれる。
【0034】メンテナンス時において、前記支軸を抜取
る場合には、支軸の軸部の小径部がスリーブの内周面の
大径部分に近接する方向にその支軸をジャッキによって
軸線方向に押圧し、または支軸の軸部の大径部分側の端
部にボルトなどの治具を用いて引抜くなどしてスリーブ
と支軸との嵌め合い面にダストが固着していても容易か
つ円滑に支軸を抜取ることができる。
【0035】また請求項2記載の本発明によれば、前記
スリーブが軸線方向に延びるスリットによって分断され
ているため、支軸をスリーブに挿入したとき、支軸の軸
部の外周面はスリーブの内周面に当接し、スリーブの外
径を容易に拡大することができるので、支軸およびスリ
ーブの嵌め合い面間の隙間のみならずスリーブと軸受内
輪の嵌合面間の隙間を無くすことができる。したがっ
て、このような嵌め合い面間にダストが侵入して固着す
ることが防がれるとともに、油圧シリンダからの引張力
の反力が支軸に作用したとき、隙間がある場合に比べて
支軸およびクレビスの強度上、好都合となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態の竪型ローラミルのロー
ラ加圧用油圧シリンダの取付構造を示す断面図である。
【図2】図1に示す取付構造が実施される竪型ローラミ
ルの簡略化した断面図である。
【図3】スリーブ56の斜視図である。
【図4】従来技術の竪型ローラミルのローラ加圧用油圧
シリンダ1の取付構造を示す断面図である。
【符号の説明】
41 油圧シリンダ 42 下部 43 ベースプレート 44a,44b ブラケット 45 支軸 46 シリンダチューブ 47 ヘッドカバー 48 クレビス 49 軸孔 50 軸部 52 円錘台部 56 スリーブ 57 球面滑り軸受 59 頭部 61 段差面 69 リテーナ 70 スペーサリング 72,78 端板 73,79 取付ボルト 74,80 セットボルト 91 竪型ローラミル 92 ハウジング 94 回転テーブル 97 粉砕ローラ 99 揺動アーム 105 ピストン棒

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 竪型ローラミルの粉砕ローラを回転テー
    ブル上に引圧する油圧シリンダの下端部が、前記回転テ
    ーブルの下方の固定位置に固定される一対のブラケット
    間に介在され、かつ各ブラケットに嵌入される支軸によ
    って枢支される竪型ローラミルのローラ加圧用油圧シリ
    ンダの取付構造において、 前記支軸の各ブラケット間に配置される軸部は、円錘台
    状に形成され、 この円錘台状の軸部には、円錘台状の内周面を有するス
    リーブが外挿され、 スリーブと前記油圧シリンダの下端部との間には、油圧
    シリンダを、前記支軸の軸線まわりに揺動自在であり、
    かつ支軸の軸線を含む仮想平面内で角変位自在な軸受が
    介在されることを特徴とする竪型ローラミルのローラ加
    圧用油圧シリンダの取付構造。
  2. 【請求項2】 スリーブは軸線方向に延びるスリットに
    よって1カ所で分断されていることを特徴とする請求項
    1記載の竪型ローラミルのローラ加圧用油圧シリンダの
    取付構造。
JP9290061A 1997-10-22 1997-10-22 竪型ローラミルのローラ加圧用油圧シリンダの取付構造 Expired - Fee Related JP3007864B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9290061A JP3007864B2 (ja) 1997-10-22 1997-10-22 竪型ローラミルのローラ加圧用油圧シリンダの取付構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9290061A JP3007864B2 (ja) 1997-10-22 1997-10-22 竪型ローラミルのローラ加圧用油圧シリンダの取付構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11123340A JPH11123340A (ja) 1999-05-11
JP3007864B2 true JP3007864B2 (ja) 2000-02-07

Family

ID=17751290

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9290061A Expired - Fee Related JP3007864B2 (ja) 1997-10-22 1997-10-22 竪型ローラミルのローラ加圧用油圧シリンダの取付構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3007864B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4665308B2 (ja) * 2000-11-28 2011-04-06 株式会社Ihi 竪型ミル
JP4965984B2 (ja) * 2006-12-04 2012-07-04 川崎重工業株式会社 竪型ローラミル
DE102006061328B4 (de) * 2006-12-22 2014-01-16 Gebr. Pfeiffer Ag Wälzmühle
CN103084241B (zh) * 2013-02-26 2015-09-30 南京凯盛国际工程有限公司 一种新型立式辊磨机

Also Published As

Publication number Publication date
JPH11123340A (ja) 1999-05-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3107063A (en) Crusher apparatus
JP3007864B2 (ja) 竪型ローラミルのローラ加圧用油圧シリンダの取付構造
US5115991A (en) Gyratory cone crusher
KR20190021319A (ko) 미분쇄기를 업그레이드하기 위한 시스템, 방법 및 장치
US4592517A (en) Inertia cone crusher
WO2013069293A1 (ja) 竪型ローラミル
JPS6145882Y2 (ja)
JPS5815018B2 (ja) 固定ロ−ラ型粉砕ミル
US7931219B2 (en) Anti-spin assembly
JPH08511207A (ja) 圧延機におけるローラ案内のローラを研削する方法と装置および該方法が適用され得るローラ案内
US4765755A (en) Roller mill
JP4557498B2 (ja) 廃棄物用のロールミル
JP2858682B2 (ja) 竪型粉砕機
US3109600A (en) Gyratory crusher assembly
JP2956879B2 (ja) 竪型粉砕機用減速機の分解点検整備方法
JP2673833B2 (ja) 竪型粉砕機
JPH0327266B2 (ja)
JPH0626678B2 (ja) 竪型粉砕機
JP2901712B2 (ja) ローラ式粉砕装置
JPS6318434Y2 (ja)
JP2003010709A (ja) ローラミル
SU1643081A2 (ru) Шарова мельница
JPS5813948Y2 (ja) 陶磁器原料破砕用クラッシャ−
JP2673834B2 (ja) 竪型粉砕機
JPS6113084Y2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081126

Year of fee payment: 9

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081126

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091126

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees