JP3007850B2 - 樹脂成形方法及び樹脂成形装置 - Google Patents
樹脂成形方法及び樹脂成形装置Info
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- JP3007850B2 JP3007850B2 JP8270428A JP27042896A JP3007850B2 JP 3007850 B2 JP3007850 B2 JP 3007850B2 JP 8270428 A JP8270428 A JP 8270428A JP 27042896 A JP27042896 A JP 27042896A JP 3007850 B2 JP3007850 B2 JP 3007850B2
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- plunger
- pot
- molding material
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トランスファー成
形における樹脂成形方法及び樹脂成形装置に関するもの
である。
形における樹脂成形方法及び樹脂成形装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】エポキシ樹脂、フェノール樹脂、不飽和
ポリエステル樹脂などの熱硬化性樹脂を用いて、半導体
素子の封止成形等を行なうにあたって、従来からトラン
スファー成形が一般に行なわれている。図4はその成形
装置の一例を示すものであり、下型11と上型12とか
ら成形金型を形成すると共に上下型11,12間にキャ
ビティ5が形成されるようにしてある。そして下型11
に設けたスリーブ11a内にポット1を形成し、下型1
1の上面に凹設したランナー4でポット1とキャビティ
5とを連通させるようにしてあり、ポット1には注入プ
ランジャー3が設けてある。また上型12に設けたスリ
ーブ12a内には調圧プランジャー6が設けてある。
ポリエステル樹脂などの熱硬化性樹脂を用いて、半導体
素子の封止成形等を行なうにあたって、従来からトラン
スファー成形が一般に行なわれている。図4はその成形
装置の一例を示すものであり、下型11と上型12とか
ら成形金型を形成すると共に上下型11,12間にキャ
ビティ5が形成されるようにしてある。そして下型11
に設けたスリーブ11a内にポット1を形成し、下型1
1の上面に凹設したランナー4でポット1とキャビティ
5とを連通させるようにしてあり、ポット1には注入プ
ランジャー3が設けてある。また上型12に設けたスリ
ーブ12a内には調圧プランジャー6が設けてある。
【0003】そしてこの成形装置にあって、上下型1
1,12を開いた状態でポット1に熱硬化性樹脂等の成
形材料2を供給し、図4(a)のように型締めしてポッ
ト1内で成形材料2を加熱しながら、注入プランジャー
3を図4(b)のように前進させてポット1内の成形材
料2を加圧すると、ポット1内での加熱とこの加圧で成
形材料2は溶融し、ランナー4からキャビティ5へと成
形材料2が注入される。このとき図4(b)に示すよう
に、注入プランジャー3の加圧力に応じて調圧プランジ
ャー6は後退し、注入圧力が調圧されるようになってい
る。そして次いで注入プランジャー3の前進とともに調
圧プランジャー6が前進して図4(c)のように調圧プ
ランジャー6で成形材料2を加圧し、キャビティ5への
成形材料2の注入が完了するようになっている。
1,12を開いた状態でポット1に熱硬化性樹脂等の成
形材料2を供給し、図4(a)のように型締めしてポッ
ト1内で成形材料2を加熱しながら、注入プランジャー
3を図4(b)のように前進させてポット1内の成形材
料2を加圧すると、ポット1内での加熱とこの加圧で成
形材料2は溶融し、ランナー4からキャビティ5へと成
形材料2が注入される。このとき図4(b)に示すよう
に、注入プランジャー3の加圧力に応じて調圧プランジ
ャー6は後退し、注入圧力が調圧されるようになってい
る。そして次いで注入プランジャー3の前進とともに調
圧プランジャー6が前進して図4(c)のように調圧プ
ランジャー6で成形材料2を加圧し、キャビティ5への
成形材料2の注入が完了するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ここで、成形材料2は
一般にグラニュール状など粉粒状に形成されており、ポ
ット1内にこのような粉粒状の成形材料2を供給して成
形を行なうと、成形材料2の粒子間の空気が成形材料2
をキャビティ5に注入する際に同時に巻き込まれ、成形
した製品にボイド不良等が発生するおそれがある。
一般にグラニュール状など粉粒状に形成されており、ポ
ット1内にこのような粉粒状の成形材料2を供給して成
形を行なうと、成形材料2の粒子間の空気が成形材料2
をキャビティ5に注入する際に同時に巻き込まれ、成形
した製品にボイド不良等が発生するおそれがある。
【0005】そこで従来から、粉粒状の成形材料2を加
圧して圧縮することによって粒子間の空気を追い出すよ
うに成形したタブレットを用いるようにしている。この
ように圧縮して成形したタブレットをポット1に供給
し、後は上記と同じようにして成形を行なうのである。
しかしこの方法では、成形材料2を製造する際にタブレ
ットに成形する工程が必要になり、工数や設備が必要に
なってコストアップにもつながるものであった。
圧して圧縮することによって粒子間の空気を追い出すよ
うに成形したタブレットを用いるようにしている。この
ように圧縮して成形したタブレットをポット1に供給
し、後は上記と同じようにして成形を行なうのである。
しかしこの方法では、成形材料2を製造する際にタブレ
ットに成形する工程が必要になり、工数や設備が必要に
なってコストアップにもつながるものであった。
【0006】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、タブレットに成形した成形材料を用いる必要な
く、ボイド不良の少ない成形品を得ることができる樹脂
成形方法及び樹脂成形装置を提供することを目的とする
ものである。
あり、タブレットに成形した成形材料を用いる必要な
く、ボイド不良の少ない成形品を得ることができる樹脂
成形方法及び樹脂成形装置を提供することを目的とする
ものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る樹脂成形方
法は、下型11に上面を開口させて形成されるポット1
と、ポット1に進退駆動自在に設けられる注入プランジ
ャー3と、注入プランジャー3と対向して上型12に進
退駆動自在に設けられる調圧プランジャー6とを具備
し、ポット1内に供給された粉粒状の成形材料2を注入
プランジャー3と、注入プランジャー3と径が異なる調
圧プランジャー6との間で加圧して圧縮し、この後、圧
縮されたポット1内の成形材料2を注入プランジャー3
によってポット1からランナー4を介してキャビティ5
に注入することを特徴とするものである。
法は、下型11に上面を開口させて形成されるポット1
と、ポット1に進退駆動自在に設けられる注入プランジ
ャー3と、注入プランジャー3と対向して上型12に進
退駆動自在に設けられる調圧プランジャー6とを具備
し、ポット1内に供給された粉粒状の成形材料2を注入
プランジャー3と、注入プランジャー3と径が異なる調
圧プランジャー6との間で加圧して圧縮し、この後、圧
縮されたポット1内の成形材料2を注入プランジャー3
によってポット1からランナー4を介してキャビティ5
に注入することを特徴とするものである。
【0008】また請求項2の発明は、ポット1内に供給
された粉粒状の成形材料2を注入プランジャー3とラン
ナー4を閉じた状態の調圧プランジャー6との間で加圧
して圧縮し、この後、調圧プランジャー6を後退させて
ランナー4を開くと共に注入プランジャー3によってポ
ット1内の成形材料2をランナー4からキャビティ5に
注入するようにしたことを特徴とするものである。
された粉粒状の成形材料2を注入プランジャー3とラン
ナー4を閉じた状態の調圧プランジャー6との間で加圧
して圧縮し、この後、調圧プランジャー6を後退させて
ランナー4を開くと共に注入プランジャー3によってポ
ット1内の成形材料2をランナー4からキャビティ5に
注入するようにしたことを特徴とするものである。
【0009】また請求項3の発明は、ポット1への成形
材料2の供給からキャビティ5への成形材料2の注入に
至るまで所定の力でポット1内の成形材料を加圧するよ
うに注入プランジャー3を制御すると共に、調圧プラン
ジャー6に注入プランジャー3の力より大きい力を作用
させてポット1内に供給された粉粒状の成形材料2を注
入プランジャー3との間で圧縮し、次いで調圧プランジ
ャー6の力を解除して注入プランジャー3の力で調圧プ
ランジャー6を後退させると共に調圧プランジャー6の
後退によって開かれるランナー4から成形材料2がキャ
ビティ5に注入されるように調圧プランジャー6を制御
することを特徴とするものである。
材料2の供給からキャビティ5への成形材料2の注入に
至るまで所定の力でポット1内の成形材料を加圧するよ
うに注入プランジャー3を制御すると共に、調圧プラン
ジャー6に注入プランジャー3の力より大きい力を作用
させてポット1内に供給された粉粒状の成形材料2を注
入プランジャー3との間で圧縮し、次いで調圧プランジ
ャー6の力を解除して注入プランジャー3の力で調圧プ
ランジャー6を後退させると共に調圧プランジャー6の
後退によって開かれるランナー4から成形材料2がキャ
ビティ5に注入されるように調圧プランジャー6を制御
することを特徴とするものである。
【0010】また請求項4の発明は、調圧プランジャー
6の後退後に注入プランジャー3の力よりも小さい力で
ポット1内の成形材料を加圧してキャビティ5への成形
材料2の注入が完了するように、調圧プランジャー6を
制御することを特徴とするものである。本発明に係る樹
脂成形装置は、下型11に上面を開口させて形成され粉
粒状の成形材料2が供給されるポット1と、ポット1の
一端に開口するランナー4と、ランナー4に連通するキ
ャビティ5と、ポット1に進退駆動自在に設けられ前進
してポット1内の成形材料2を加圧する注入プランジャ
ー3と、注入プランジャー3と対向して上型12に進退
駆動自在に設けられると共に注入プランジャー3と異な
る径に形成され、前進位置でランナー4のポット1への
開口部7を閉じると共に後退位置でランナー4の開口部
7を開かせる調圧プランジャー6とを具備し、注入プラ
ンジャー3はポット1への成形材料2の供給からキャビ
ティ5への成形材料2の注入に至るまで所定の力でポッ
ト1内の成形材料2を加圧するように制御されると共
に、調圧プランジャー6に注入プランジャー3の力より
大きい力を作用させてポット1内に供給された粉粒状の
成形材料2を注入プランジャー3との間で圧縮し、次い
で調圧プランジャー6の力を解除して注入プランジャー
3の力で後退すると共に調圧プランジャー6の後退によ
って開口されるランナー4から成形材料2がキャビティ
5に注入されるように、調圧プランジャー6は制御され
て成ることを特徴とするものである。
6の後退後に注入プランジャー3の力よりも小さい力で
ポット1内の成形材料を加圧してキャビティ5への成形
材料2の注入が完了するように、調圧プランジャー6を
制御することを特徴とするものである。本発明に係る樹
脂成形装置は、下型11に上面を開口させて形成され粉
粒状の成形材料2が供給されるポット1と、ポット1の
一端に開口するランナー4と、ランナー4に連通するキ
ャビティ5と、ポット1に進退駆動自在に設けられ前進
してポット1内の成形材料2を加圧する注入プランジャ
ー3と、注入プランジャー3と対向して上型12に進退
駆動自在に設けられると共に注入プランジャー3と異な
る径に形成され、前進位置でランナー4のポット1への
開口部7を閉じると共に後退位置でランナー4の開口部
7を開かせる調圧プランジャー6とを具備し、注入プラ
ンジャー3はポット1への成形材料2の供給からキャビ
ティ5への成形材料2の注入に至るまで所定の力でポッ
ト1内の成形材料2を加圧するように制御されると共
に、調圧プランジャー6に注入プランジャー3の力より
大きい力を作用させてポット1内に供給された粉粒状の
成形材料2を注入プランジャー3との間で圧縮し、次い
で調圧プランジャー6の力を解除して注入プランジャー
3の力で後退すると共に調圧プランジャー6の後退によ
って開口されるランナー4から成形材料2がキャビティ
5に注入されるように、調圧プランジャー6は制御され
て成ることを特徴とするものである。
【0011】また請求項6の発明は、調圧プランジャー
6の径を注入プランジャー3の径よりも大きく形成して
成ることを特徴とするものである。
6の径を注入プランジャー3の径よりも大きく形成して
成ることを特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。図1はトランスファー型の成形装置の一例を示す
ものであり、成形装置の成形金型10は下型11と上型
12とから形成してあり、上下型11,12間にキャビ
ティ5が形成されるようにしてある。また下型11には
円筒状のスリーブ11aが取着してあり、このスリーブ
11a内に上面が開口するポット1を形成するようにし
てある。またスリーブ11aと対向して上型12に円筒
状のスリーブ12aが取着してあり、スリーブ12a内
に下面が開口する調圧ポット13が形成されるようにし
てある。調圧ポット13の径はポット1の径よりも大き
く形成してある。
する。図1はトランスファー型の成形装置の一例を示す
ものであり、成形装置の成形金型10は下型11と上型
12とから形成してあり、上下型11,12間にキャビ
ティ5が形成されるようにしてある。また下型11には
円筒状のスリーブ11aが取着してあり、このスリーブ
11a内に上面が開口するポット1を形成するようにし
てある。またスリーブ11aと対向して上型12に円筒
状のスリーブ12aが取着してあり、スリーブ12a内
に下面が開口する調圧ポット13が形成されるようにし
てある。調圧ポット13の径はポット1の径よりも大き
く形成してある。
【0013】下型11の上面と上型12の下面にキャビ
ティ5と連通されるランナー4が設けてあるが、ランナ
ー4のキャビティ5と反対側の端部の開口部7は上型1
2に設け、調圧ポット13に開口させてある。従ってこ
のランナー4の開口部7は調圧ポット13を介してポッ
ト1に開口するようになっている。そしてポット1には
注入プランジャー3が進退駆動自在(上下駆動自在)に
設けてあり、また調圧ポット13には調圧プランジャー
6が進退駆動自在(上下駆動自在)に設けてある。注入
プランジャー3や調圧プランジャー6は油圧装置などの
加圧装置で前進後退されるようになっている。上記のよ
うに調圧ポット13の径はポット1の径よりも大きく形
成してあるので、調圧プランジャー6の径も注入プラン
ジャー3の径よりも大きく形成されるものである。
ティ5と連通されるランナー4が設けてあるが、ランナ
ー4のキャビティ5と反対側の端部の開口部7は上型1
2に設け、調圧ポット13に開口させてある。従ってこ
のランナー4の開口部7は調圧ポット13を介してポッ
ト1に開口するようになっている。そしてポット1には
注入プランジャー3が進退駆動自在(上下駆動自在)に
設けてあり、また調圧ポット13には調圧プランジャー
6が進退駆動自在(上下駆動自在)に設けてある。注入
プランジャー3や調圧プランジャー6は油圧装置などの
加圧装置で前進後退されるようになっている。上記のよ
うに調圧ポット13の径はポット1の径よりも大きく形
成してあるので、調圧プランジャー6の径も注入プラン
ジャー3の径よりも大きく形成されるものである。
【0014】初期状態では調圧プランジャー6は調圧ポ
ット13の先端(下端)まで前進しており、ランナー4
の開口部7を調圧プランジャー6の側面で閉じるように
なっている。ここで、上記のように調圧プランジャー6
の径を注入プランジャー3の径より大きく形成すること
によって、このようにランナー4の開口部7を閉じる際
に、調圧プランジャー6の下端がスリーブ11aの上端
に当接してポット1の上面の開口を調圧プランジャー6
の下端面で閉塞することができるものであり、ポット1
内とランナー4との間を調圧プランジャー6で完全に遮
断することができると共に、ランナー4の開口部7を閉
じる位置への調圧プランジャー6の位置決めが容易にな
るものである。また、注入プランジャー3の径と調圧プ
ランジャー6の径を等しく形成する場合、ポット1の内
径と調圧ポット13の内径が等しくなるため、ポット1
の中心と調圧ポット13の中心が正確に一致しないと、
上下型11,12を型締めした際にポット1と調圧ポッ
ト13の開口が合致しないことになり、上下型11,1
2の加工精度を高く要求されるが、注入プランジャー3
の径と調圧プランジャー6の径が異なる場合は、ポット
1の内径と調圧ポット13の内径も異なるため、ポット
1の中心と調圧ポット13の中心を正確に一致させずと
も、上下型11,12を型締めした際にポット1と調圧
ポット13の開口を合致させることができるので、上下
型11,12の加工精度を高く要求されることはないも
のである。
ット13の先端(下端)まで前進しており、ランナー4
の開口部7を調圧プランジャー6の側面で閉じるように
なっている。ここで、上記のように調圧プランジャー6
の径を注入プランジャー3の径より大きく形成すること
によって、このようにランナー4の開口部7を閉じる際
に、調圧プランジャー6の下端がスリーブ11aの上端
に当接してポット1の上面の開口を調圧プランジャー6
の下端面で閉塞することができるものであり、ポット1
内とランナー4との間を調圧プランジャー6で完全に遮
断することができると共に、ランナー4の開口部7を閉
じる位置への調圧プランジャー6の位置決めが容易にな
るものである。また、注入プランジャー3の径と調圧プ
ランジャー6の径を等しく形成する場合、ポット1の内
径と調圧ポット13の内径が等しくなるため、ポット1
の中心と調圧ポット13の中心が正確に一致しないと、
上下型11,12を型締めした際にポット1と調圧ポッ
ト13の開口が合致しないことになり、上下型11,1
2の加工精度を高く要求されるが、注入プランジャー3
の径と調圧プランジャー6の径が異なる場合は、ポット
1の内径と調圧ポット13の内径も異なるため、ポット
1の中心と調圧ポット13の中心を正確に一致させずと
も、上下型11,12を型締めした際にポット1と調圧
ポット13の開口を合致させることができるので、上下
型11,12の加工精度を高く要求されることはないも
のである。
【0015】図2は成形装置の全体構成を示すものであ
り、成形金型10に複数のキャビティ5を設けると共に
各キャビティ5をランナー4を介してポット1に接続さ
せることによって、多数個取りの成形が行なえるように
してある。また成形金型10にポット1を複数設けて、
マルチポット構造に成形装置を形成するようにしてもよ
い。図2において14はエジェクタープレート15で作
動されるエジェクターピンである。
り、成形金型10に複数のキャビティ5を設けると共に
各キャビティ5をランナー4を介してポット1に接続さ
せることによって、多数個取りの成形が行なえるように
してある。また成形金型10にポット1を複数設けて、
マルチポット構造に成形装置を形成するようにしてもよ
い。図2において14はエジェクタープレート15で作
動されるエジェクターピンである。
【0016】上記のような構造に形成される成形装置を
用いて成形を行なうにあたっては、まず上下型11,1
2を開いた状態でポット1に熱硬化性樹脂などの粉粒状
の成形材料2を供給し、図1(a)のように上下型1
1,12を型締めする。成形金型10の上下型11,1
2には加熱手段が設けられており、ポット1内に供給さ
れた成形材料2は加熱されるようになっている。このよ
うにポット1内に成形材料2を供給した後、注入プラン
ジャー3を図1(b)のように前進させる。
用いて成形を行なうにあたっては、まず上下型11,1
2を開いた状態でポット1に熱硬化性樹脂などの粉粒状
の成形材料2を供給し、図1(a)のように上下型1
1,12を型締めする。成形金型10の上下型11,1
2には加熱手段が設けられており、ポット1内に供給さ
れた成形材料2は加熱されるようになっている。このよ
うにポット1内に成形材料2を供給した後、注入プラン
ジャー3を図1(b)のように前進させる。
【0017】ここで、注入プランジャー3はポット1に
成形材料2が供給されてからキャビティ5に成形材料が
注入されるまで一定の力で前進するように、注入プラン
ジャー3に作用する加圧を制御するようにしてある。ま
たこのように注入プランジャー3が前進する初期の段階
では、調圧プランジャー6には注入プランジャー3の力
よりも大きな力が作用するように制御されている。従っ
て、図1(b)のように注入プランジャー3が前進して
も調圧プランジャー6は後退せず、ポット1内の成形材
料2は注入プランジャー3と調圧プランジャー6の間で
加圧圧縮される。成形材料2をこのように圧縮すること
によって、粉粒体の成形材料2の粒子間の空気は追い出
されることになる。成形材料2の粒子間から追い出され
た空気は、下型11と上型12のパーティングラインの
クリアランスや、注入プランジャー3とポット1内周の
間のクリアランスなどを通して排出される。またこのと
き、ランナー4の開口部7は調圧プランジャー6の側面
で閉じられているので、成形材料2は注入プランジャー
3の加圧力でランナー4へと押し出されることはない。
成形材料2が供給されてからキャビティ5に成形材料が
注入されるまで一定の力で前進するように、注入プラン
ジャー3に作用する加圧を制御するようにしてある。ま
たこのように注入プランジャー3が前進する初期の段階
では、調圧プランジャー6には注入プランジャー3の力
よりも大きな力が作用するように制御されている。従っ
て、図1(b)のように注入プランジャー3が前進して
も調圧プランジャー6は後退せず、ポット1内の成形材
料2は注入プランジャー3と調圧プランジャー6の間で
加圧圧縮される。成形材料2をこのように圧縮すること
によって、粉粒体の成形材料2の粒子間の空気は追い出
されることになる。成形材料2の粒子間から追い出され
た空気は、下型11と上型12のパーティングラインの
クリアランスや、注入プランジャー3とポット1内周の
間のクリアランスなどを通して排出される。またこのと
き、ランナー4の開口部7は調圧プランジャー6の側面
で閉じられているので、成形材料2は注入プランジャー
3の加圧力でランナー4へと押し出されることはない。
【0018】ポット1内の成形材料2を加圧圧縮する際
の加圧はポット1内圧力が100〜300kgf/cm
2 以上になるようにするのが好ましく、加圧力が不足す
る場合には電動モータや油圧ポンプなどの別の出力源を
用いて調圧プランジャー6を加圧し、ポット1内圧力を
得ることができるようにしてある。尤も、成形材料2を
加圧してタブレットを成形する場合は、成形材料2に熱
履歴が加わることを防ぐために高温による加熱をしない
で加圧を行なっており、1500kgf/cm 2 以上の
高圧で加圧する必要があるが、本発明のように成形金型
10で成形材料2を加圧圧縮する場合、成形材料2は成
形金型10内で加熱され若干可塑化された状態になって
いるために、上記のような100〜300kgf/cm
2 以上程度の圧力で成形材料2を圧縮することが可能に
なるものである。このように、従来のような高圧で圧縮
する必要がないため、成形金型10の寿命が長くなるも
のである。
の加圧はポット1内圧力が100〜300kgf/cm
2 以上になるようにするのが好ましく、加圧力が不足す
る場合には電動モータや油圧ポンプなどの別の出力源を
用いて調圧プランジャー6を加圧し、ポット1内圧力を
得ることができるようにしてある。尤も、成形材料2を
加圧してタブレットを成形する場合は、成形材料2に熱
履歴が加わることを防ぐために高温による加熱をしない
で加圧を行なっており、1500kgf/cm 2 以上の
高圧で加圧する必要があるが、本発明のように成形金型
10で成形材料2を加圧圧縮する場合、成形材料2は成
形金型10内で加熱され若干可塑化された状態になって
いるために、上記のような100〜300kgf/cm
2 以上程度の圧力で成形材料2を圧縮することが可能に
なるものである。このように、従来のような高圧で圧縮
する必要がないため、成形金型10の寿命が長くなるも
のである。
【0019】上記のように成形材料2を圧縮した後、調
圧プランジャー6への力を解除するように制御されるよ
うになっている。そして注入プランジャー3が一定の力
で前進すると、力を解除されて無圧となった調圧プラン
ジャー6は、スプリング等の調圧部材による弾発力を受
けながら注入プランジャー3の力で後退し、図1(c)
のようにランナー4の開口部7が開口される。この時点
では、ポット1内の成形材料2は加熱と加圧によって溶
融状態になっており、このようにランナー4の開口部7
が開口されると、注入プランジャー3による加圧でポッ
ト1内の成形材料2は開口部7からランナー4に流入
し、ランナー4を通ってキャビティ5に注入される。こ
のとき、スプリング等の調圧部材による弾発力を受けな
がら調圧プランジャー6が後退することによって、ポッ
ト1内の圧力は所定の一定圧力に調整され、一定の圧力
で成形材料2をキャビティ5に注入させることができ
る。また、調圧プランジャー6の後退位置を制御するこ
とによって、開口部7の開口断面積を調整し、ポット1
からランナー4へ流れる成形材料2を調整して成形条件
の最適化を行なうことができるものである。
圧プランジャー6への力を解除するように制御されるよ
うになっている。そして注入プランジャー3が一定の力
で前進すると、力を解除されて無圧となった調圧プラン
ジャー6は、スプリング等の調圧部材による弾発力を受
けながら注入プランジャー3の力で後退し、図1(c)
のようにランナー4の開口部7が開口される。この時点
では、ポット1内の成形材料2は加熱と加圧によって溶
融状態になっており、このようにランナー4の開口部7
が開口されると、注入プランジャー3による加圧でポッ
ト1内の成形材料2は開口部7からランナー4に流入
し、ランナー4を通ってキャビティ5に注入される。こ
のとき、スプリング等の調圧部材による弾発力を受けな
がら調圧プランジャー6が後退することによって、ポッ
ト1内の圧力は所定の一定圧力に調整され、一定の圧力
で成形材料2をキャビティ5に注入させることができ
る。また、調圧プランジャー6の後退位置を制御するこ
とによって、開口部7の開口断面積を調整し、ポット1
からランナー4へ流れる成形材料2を調整して成形条件
の最適化を行なうことができるものである。
【0020】そして注入プランジャー3の先端が上下型
11,12のパーティングライン面から少し(1mm程
度)突出するまで注入プランジャー3を前進させた後、
注入プランジャー3の前進を停止させる。注入プランジ
ャー3の前進がこのように停止されると、調圧プランジ
ャー6に注入プランジャー3の力よりも小さな力が加わ
って前進するように制御されている。調圧プランジャー
6はランナー4の開口部7を閉じない範囲で前進するよ
うにしてあり、図1(d)のように調圧プランジャー6
で成形材料2を加圧し、調圧ポット13内に残留する成
形材料2をキャビティ5へと送り出し、キャビティ5へ
の成形材料2の注入が完了する。このように最終段階で
調圧プランジャー6を前進させて成形材料2をキャビテ
ィ5へ注入させるようにすることによって、成形材料2
の注入の最終段階に至るまでほぼ一定の注入速度(ほぼ
一定の樹脂圧力)で成形材料2をキャビティ5に注入す
ることができるものである。
11,12のパーティングライン面から少し(1mm程
度)突出するまで注入プランジャー3を前進させた後、
注入プランジャー3の前進を停止させる。注入プランジ
ャー3の前進がこのように停止されると、調圧プランジ
ャー6に注入プランジャー3の力よりも小さな力が加わ
って前進するように制御されている。調圧プランジャー
6はランナー4の開口部7を閉じない範囲で前進するよ
うにしてあり、図1(d)のように調圧プランジャー6
で成形材料2を加圧し、調圧ポット13内に残留する成
形材料2をキャビティ5へと送り出し、キャビティ5へ
の成形材料2の注入が完了する。このように最終段階で
調圧プランジャー6を前進させて成形材料2をキャビテ
ィ5へ注入させるようにすることによって、成形材料2
の注入の最終段階に至るまでほぼ一定の注入速度(ほぼ
一定の樹脂圧力)で成形材料2をキャビティ5に注入す
ることができるものである。
【0021】このように、キャビティ5に成形材料2を
注入するにあたって、成形材料2の粒子間の空気は上記
のように圧縮して追い出されているので、この空気が混
入されたままキャビティ5に成形材料2が充填されるこ
とはない。ここで、キャビティ5に成形材料2を注入す
る際に、真空装置でキャビティ5内の空気を抜くように
すれば、空気の混入を防ぐ効果を一層高く得ることがで
きるものである。
注入するにあたって、成形材料2の粒子間の空気は上記
のように圧縮して追い出されているので、この空気が混
入されたままキャビティ5に成形材料2が充填されるこ
とはない。ここで、キャビティ5に成形材料2を注入す
る際に、真空装置でキャビティ5内の空気を抜くように
すれば、空気の混入を防ぐ効果を一層高く得ることがで
きるものである。
【0022】上記のようにキャビティ5に注入した後、
キャビティ5内で成形材料2を硬化させる。成形材料2
には上記のように空気が混入されていないので、成形品
にボイド不良等が発生することを未然に防ぐことができ
るものである。この硬化の際には、図1(d)に鎖線で
示すように注入プランジャー3を後退させておいてもよ
い。硬化が完了した後、上下型11,12を型開きし、
エジェクターピン14でキャビティ5内の成形品を突き
出して、成形品を成形金型10から取り出すことができ
る。このとき上記のように注入プランジャー3の先端が
上下型11,12のパーティングライン面から少し突出
させるようにしてあるので、カルの材料ロスを低減する
ことができるものである。
キャビティ5内で成形材料2を硬化させる。成形材料2
には上記のように空気が混入されていないので、成形品
にボイド不良等が発生することを未然に防ぐことができ
るものである。この硬化の際には、図1(d)に鎖線で
示すように注入プランジャー3を後退させておいてもよ
い。硬化が完了した後、上下型11,12を型開きし、
エジェクターピン14でキャビティ5内の成形品を突き
出して、成形品を成形金型10から取り出すことができ
る。このとき上記のように注入プランジャー3の先端が
上下型11,12のパーティングライン面から少し突出
させるようにしてあるので、カルの材料ロスを低減する
ことができるものである。
【0023】尚、上記の例では図1(c)の工程のよう
に、注入プランジャー3を前進させる際の力で調圧プラ
ンジャー6が後退してランナー4の開口部7が開口され
るようにしたが、調圧プランジャー6を強制的に後退さ
せてランナー4の開口部7が開口させるようにしてもよ
い。また、上記のトランスファー成形で半導体の封止成
形等を行なうことができるが、フレームをインサートし
て半導体の封止成形を行なうにあたって、長尺のフープ
材を連続して送りながら行なう連続成形や、短冊フレー
ムを用いて行なう成形など、任意の方式に対応して成形
を行なうことができるものである。尚、本発明において
粉粒状の成形材料2には、ベレットやミニタブレット状
のものも含むものである。
に、注入プランジャー3を前進させる際の力で調圧プラ
ンジャー6が後退してランナー4の開口部7が開口され
るようにしたが、調圧プランジャー6を強制的に後退さ
せてランナー4の開口部7が開口させるようにしてもよ
い。また、上記のトランスファー成形で半導体の封止成
形等を行なうことができるが、フレームをインサートし
て半導体の封止成形を行なうにあたって、長尺のフープ
材を連続して送りながら行なう連続成形や、短冊フレー
ムを用いて行なう成形など、任意の方式に対応して成形
を行なうことができるものである。尚、本発明において
粉粒状の成形材料2には、ベレットやミニタブレット状
のものも含むものである。
【0024】また、上記の図1の例では、調圧ポット1
3の径をポット1の径よりも大きく形成すると共に調圧
プランジャー6の径を注入プランジャー3の径よりも大
きく形成するようにしてあるが、図3の例では、ポット
1の径を調圧ポット13の径よりも大きく形成すると共
に注入プランジャー3の径を調圧プランジャー6の径よ
りも大きく形成するようにしてある。その他の構成は、
上型12のスリーブ12aを上下駆動自在にした他は、
図1のものとほぼ同じように形成してあり、この図3の
成形装置においても、上記と同様に成形を行なうことが
できる。
3の径をポット1の径よりも大きく形成すると共に調圧
プランジャー6の径を注入プランジャー3の径よりも大
きく形成するようにしてあるが、図3の例では、ポット
1の径を調圧ポット13の径よりも大きく形成すると共
に注入プランジャー3の径を調圧プランジャー6の径よ
りも大きく形成するようにしてある。その他の構成は、
上型12のスリーブ12aを上下駆動自在にした他は、
図1のものとほぼ同じように形成してあり、この図3の
成形装置においても、上記と同様に成形を行なうことが
できる。
【0025】すなわち、まず図3(a)のように調圧プ
ランジャー6とともにスリーブ12aを下降させてスリ
ーブ12aでランナー4の開口部7を閉じた状態でポッ
ト1に粉粒状の成形材料2を供給し、次いで注入プラン
ジャー3を図3(b)のように前進させる。このとき調
圧プランジャー6には注入プランジャー3の力よりも大
きな力が作用しているので調圧プランジャー6は後退せ
ず、ポット1内の成形材料2は注入プランジャー3と調
圧プランジャー6の間で加圧圧縮され、粉粒体の成形材
料2の粒子間の空気が追い出される。このように成形材
料2を圧縮した後、調圧プランジャー6への力を解除
し、小さい力に切り換えると共に、スリーブ12aを上
昇させてランナー4の開口部7を開く。そして注入プラ
ンジャー3が一定の力で前進すると、力を解除された調
圧プランジャー6は注入プランジャー3の力で後退し、
図3(c)のように注入プランジャー3による加圧でポ
ット1内の成形材料2は開口部7からランナー4に流入
し、ランナー4を通ってキャビティ5に注入される。こ
のとき、調圧プランジャー6は低圧の反発力を受けなが
ら後退するために、ポット1内の圧力は所定の一定圧力
に調整され、一定の圧力で成形材料2をキャビティ5に
注入させることができる。そして注入プランジャー6が
所定位置まで前進して停止すると、調圧プランジャー6
は注入プランジャー3の力よりも小さな力で前進し、調
圧ポット13内に残留する成形材料2をキャビティ5へ
と送り出してキャビティ5への成形材料2の注入が完了
する。
ランジャー6とともにスリーブ12aを下降させてスリ
ーブ12aでランナー4の開口部7を閉じた状態でポッ
ト1に粉粒状の成形材料2を供給し、次いで注入プラン
ジャー3を図3(b)のように前進させる。このとき調
圧プランジャー6には注入プランジャー3の力よりも大
きな力が作用しているので調圧プランジャー6は後退せ
ず、ポット1内の成形材料2は注入プランジャー3と調
圧プランジャー6の間で加圧圧縮され、粉粒体の成形材
料2の粒子間の空気が追い出される。このように成形材
料2を圧縮した後、調圧プランジャー6への力を解除
し、小さい力に切り換えると共に、スリーブ12aを上
昇させてランナー4の開口部7を開く。そして注入プラ
ンジャー3が一定の力で前進すると、力を解除された調
圧プランジャー6は注入プランジャー3の力で後退し、
図3(c)のように注入プランジャー3による加圧でポ
ット1内の成形材料2は開口部7からランナー4に流入
し、ランナー4を通ってキャビティ5に注入される。こ
のとき、調圧プランジャー6は低圧の反発力を受けなが
ら後退するために、ポット1内の圧力は所定の一定圧力
に調整され、一定の圧力で成形材料2をキャビティ5に
注入させることができる。そして注入プランジャー6が
所定位置まで前進して停止すると、調圧プランジャー6
は注入プランジャー3の力よりも小さな力で前進し、調
圧ポット13内に残留する成形材料2をキャビティ5へ
と送り出してキャビティ5への成形材料2の注入が完了
する。
【0026】
【発明の効果】上記のように本発明に係る樹脂成形方法
は、下型に上面を開口させて形成されるポットと、ポッ
トに進退駆動自在に設けられる注入プランジャーと、注
入プランジャーと対向して上型に進退駆動自在に設けら
れる調圧プランジャーとを具備し、ポット内に供給され
た粉粒状の成形材料を調圧プランジャーと、調圧プラン
ジャーと径が異なる注入プランジャーとの間で加圧して
圧縮し、この後、圧縮されたポット内の成形材料を注入
プランジャーによってポットからランナーを介してキャ
ビティに注入するようにしたので、ポット内に供給され
た成形材料をまず注入プランジャーで圧縮して粉粒体の
成形材料の粒子間の空気を追い出した後に、キャビティ
に成形材料を注入する成形を行なうことができるもので
あり、ボイド等の不良が発生することなく高品質な成形
を行なうことができると共に、成形の際に粉粒体の成形
材料の粒子間の空気を追い出すことができる結果、成形
材料を予めタブレットに成形して用いる必要がなくな
り、低コスト化が可能になるものである。
は、下型に上面を開口させて形成されるポットと、ポッ
トに進退駆動自在に設けられる注入プランジャーと、注
入プランジャーと対向して上型に進退駆動自在に設けら
れる調圧プランジャーとを具備し、ポット内に供給され
た粉粒状の成形材料を調圧プランジャーと、調圧プラン
ジャーと径が異なる注入プランジャーとの間で加圧して
圧縮し、この後、圧縮されたポット内の成形材料を注入
プランジャーによってポットからランナーを介してキャ
ビティに注入するようにしたので、ポット内に供給され
た成形材料をまず注入プランジャーで圧縮して粉粒体の
成形材料の粒子間の空気を追い出した後に、キャビティ
に成形材料を注入する成形を行なうことができるもので
あり、ボイド等の不良が発生することなく高品質な成形
を行なうことができると共に、成形の際に粉粒体の成形
材料の粒子間の空気を追い出すことができる結果、成形
材料を予めタブレットに成形して用いる必要がなくな
り、低コスト化が可能になるものである。
【0027】また請求項2の発明は、ポット内に供給さ
れた粉粒状の成形材料を注入プランジャーとランナーを
閉じた状態の調圧プランジャーとの間で加圧して圧縮
し、この後、調圧プランジャーを後退させてランナーを
開くと共に注入プランジャーによってポット内の成形材
料をランナーからキャビティに注入するようにしたの
で、ランナーを開閉するための機構などを用いて成形装
置を特別な構造に形成する必要なく、成形装置の注入プ
ランジャーと調圧プランジャーを利用して、ポット内の
粉粒状の成形材料を圧縮することができるものである。
れた粉粒状の成形材料を注入プランジャーとランナーを
閉じた状態の調圧プランジャーとの間で加圧して圧縮
し、この後、調圧プランジャーを後退させてランナーを
開くと共に注入プランジャーによってポット内の成形材
料をランナーからキャビティに注入するようにしたの
で、ランナーを開閉するための機構などを用いて成形装
置を特別な構造に形成する必要なく、成形装置の注入プ
ランジャーと調圧プランジャーを利用して、ポット内の
粉粒状の成形材料を圧縮することができるものである。
【0028】また請求項3の発明は、ポットへの成形材
料の供給からキャビティへの成形材料の注入に至るまで
所定の力でポット内の成形材料を加圧するように注入プ
ランジャーを制御すると共に、調圧プランジャーに注入
プランジャーの力より大きい力を作用させてポット内に
供給された粉粒状の成形材料を注入プランジャーとの間
で圧縮し、次いで調圧プランジャーの力を解除して注入
プランジャーの力で調圧プランジャーを後退させると共
に調圧プランジャーの後退によって開かれるランナーか
ら成形材料がキャビティに注入されるように調圧プラン
ジャーを制御するようにしたので、成形装置の注入プラ
ンジャーと調圧プランジャーの加圧の制御によって、成
形装置を特別な構造に形成する必要なく、ポット内の粉
粒状の成形材料を圧縮し、次いでキャビティに成形材料
を注入する成形を行なうことができるものである。
料の供給からキャビティへの成形材料の注入に至るまで
所定の力でポット内の成形材料を加圧するように注入プ
ランジャーを制御すると共に、調圧プランジャーに注入
プランジャーの力より大きい力を作用させてポット内に
供給された粉粒状の成形材料を注入プランジャーとの間
で圧縮し、次いで調圧プランジャーの力を解除して注入
プランジャーの力で調圧プランジャーを後退させると共
に調圧プランジャーの後退によって開かれるランナーか
ら成形材料がキャビティに注入されるように調圧プラン
ジャーを制御するようにしたので、成形装置の注入プラ
ンジャーと調圧プランジャーの加圧の制御によって、成
形装置を特別な構造に形成する必要なく、ポット内の粉
粒状の成形材料を圧縮し、次いでキャビティに成形材料
を注入する成形を行なうことができるものである。
【0029】また請求項4の発明は、調圧プランジャー
の後退後に注入プランジャーの力よりも小さい力でポッ
ト内の成形材料を加圧してキャビティへの成形材料の注
入が完了するように、調圧プランジャーを制御するよう
にしたので、キャビティへの成形材料の注入の最終段階
では調圧プランジャーによって成形材料をキャビティに
注入することができ、成形材料の注入の最終段階に至る
までほぼ一定の注入速度で成形材料をキャビティに注入
することができるものである。
の後退後に注入プランジャーの力よりも小さい力でポッ
ト内の成形材料を加圧してキャビティへの成形材料の注
入が完了するように、調圧プランジャーを制御するよう
にしたので、キャビティへの成形材料の注入の最終段階
では調圧プランジャーによって成形材料をキャビティに
注入することができ、成形材料の注入の最終段階に至る
までほぼ一定の注入速度で成形材料をキャビティに注入
することができるものである。
【0030】次に、本発明に係る樹脂成形装置は、下型
に上面を開口させて形成され粉粒状の成形材料が供給さ
れるポットと、ポットの一端に開口するランナーと、ラ
ンナーに連通するキャビティと、ポットに進退駆動自在
に設けられ前進してポット内の成形材料を加圧する注入
プランジャーと、注入プランジャーと対向して上型に進
退駆動自在に設けられると共に注入プランジャーと異な
る径に形成され、前進位置でランナーのポットへの開口
部を閉じると共に後退位置でランナーの開口部を開かせ
る調圧プランジャーとを具備し、注入プランジャーはポ
ットへの成形材料の供給からキャビティへの成形材料の
注入に至るまで所定の力でポット内の成形材料を加圧す
るように制御されると共に、調圧プランジャーに注入プ
ランジャーの力より大きい力を作用させてポット内に供
給された粉粒状の成形材料を注入プランジャーとの間で
圧縮し、次いで調圧プランジャーの力を解除して注入プ
ランジャーの力で後退すると共に調圧プランジャーの後
退によって開口されるランナーから成形材料がキャビテ
ィに注入されるように、調圧プランジャーは制御されて
成ることを特徴とするものであり、成形装置の注入プラ
ンジャーと調圧プランジャーの加圧の制御によって、成
形装置を特別な構造に形成する必要なく、ポット内の粉
粒状の成形材料を圧縮し、次いでキャビティに成形材料
を注入する成形を行なうことができるものであり、しか
も注入プランジャーと調圧プランジャーを異なる径に形
成することによって、注入プランジャーが挿着されるポ
ットの内径と調圧プランジャーが挿着される調圧ポット
の内径も異なるように形成され、ポットの中心と調圧ポ
ットの中心を正確に一致させずとも、型締めした際にポ
ットと調圧ポットを合致させることができ、型の加工精
度を高く要求されることがなくなるものである。
に上面を開口させて形成され粉粒状の成形材料が供給さ
れるポットと、ポットの一端に開口するランナーと、ラ
ンナーに連通するキャビティと、ポットに進退駆動自在
に設けられ前進してポット内の成形材料を加圧する注入
プランジャーと、注入プランジャーと対向して上型に進
退駆動自在に設けられると共に注入プランジャーと異な
る径に形成され、前進位置でランナーのポットへの開口
部を閉じると共に後退位置でランナーの開口部を開かせ
る調圧プランジャーとを具備し、注入プランジャーはポ
ットへの成形材料の供給からキャビティへの成形材料の
注入に至るまで所定の力でポット内の成形材料を加圧す
るように制御されると共に、調圧プランジャーに注入プ
ランジャーの力より大きい力を作用させてポット内に供
給された粉粒状の成形材料を注入プランジャーとの間で
圧縮し、次いで調圧プランジャーの力を解除して注入プ
ランジャーの力で後退すると共に調圧プランジャーの後
退によって開口されるランナーから成形材料がキャビテ
ィに注入されるように、調圧プランジャーは制御されて
成ることを特徴とするものであり、成形装置の注入プラ
ンジャーと調圧プランジャーの加圧の制御によって、成
形装置を特別な構造に形成する必要なく、ポット内の粉
粒状の成形材料を圧縮し、次いでキャビティに成形材料
を注入する成形を行なうことができるものであり、しか
も注入プランジャーと調圧プランジャーを異なる径に形
成することによって、注入プランジャーが挿着されるポ
ットの内径と調圧プランジャーが挿着される調圧ポット
の内径も異なるように形成され、ポットの中心と調圧ポ
ットの中心を正確に一致させずとも、型締めした際にポ
ットと調圧ポットを合致させることができ、型の加工精
度を高く要求されることがなくなるものである。
【0031】また請求項6の発明は、調圧プランジャー
の径を注入プランジャーの径よりも大きく形成するよう
にしたので、調圧プランジャーでランナーの開口部を閉
じる際にポットの開口を調圧プランジャーで閉塞するこ
とができるものであり、ポットとランナーとの間を調圧
プランジャーで完全に遮断することができるものであ
る。
の径を注入プランジャーの径よりも大きく形成するよう
にしたので、調圧プランジャーでランナーの開口部を閉
じる際にポットの開口を調圧プランジャーで閉塞するこ
とができるものであり、ポットとランナーとの間を調圧
プランジャーで完全に遮断することができるものであ
る。
【図1】本発明の実施の形態の一例を示すものであり、
(a),(b),(c),(d)はそれぞれ各工程の成
形金型の断面図である。
(a),(b),(c),(d)はそれぞれ各工程の成
形金型の断面図である。
【図2】同上の成形装置を示す縮小した断面図である。
【図3】本発明の実施の形態の他例を示すものであり、
(a),(b),(c),(d)はそれぞれ各工程の成
形金型の断面図である。
(a),(b),(c),(d)はそれぞれ各工程の成
形金型の断面図である。
【図4】従来例を示すものであり、(a),(b),
(c)はそれぞれ各工程の成形金型の断面図である。
(c)はそれぞれ各工程の成形金型の断面図である。
1 ポット 2 成形材料 3 注入プランジャー 4 ランナー 5 キャビティ 6 調圧プランジャー 7 開口部
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−251211(JP,A) 特開 昭60−251635(JP,A) 特開 昭63−28042(JP,A) 特開 昭64−59925(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 45/00 - 45/84 H01L 21/56
Claims (6)
- 【請求項1】 下型に上面を開口させて形成されるポッ
トと、ポットに進退駆動自在に設けられる注入プランジ
ャーと、注入プランジャーと対向して上型に進退駆動自
在に設けられる調圧プランジャーとを具備し、ポット内
に供給された粉粒状の成形材料を調圧プランジャーと、
調圧プランジャーと径が異なる注入プランジャーとの間
で加圧して圧縮し、この後、圧縮されたポット内の成形
材料を注入プランジャーによってポットからランナーを
介してキャビティに注入することを特徴とする樹脂成形
方法。 - 【請求項2】 ポット内に供給された粉粒状の成形材料
を注入プランジャーとランナーを閉じた状態の調圧プラ
ンジャーとの間で加圧して圧縮し、この後、調圧プラン
ジャーを後退させてランナーを開くと共に注入プランジ
ャーによってポット内の成形材料をランナーからキャビ
ティに注入するようにしたことを特徴とする請求項1に
記載の樹脂成形方法。 - 【請求項3】 ポットへの成形材料の供給からキャビテ
ィへの成形材料の注入に至るまで所定の力でポット内の
成形材料を加圧するように注入プランジャーを制御する
と共に、調圧プランジャーに注入プランジャーの力より
大きい力を作用させてポット内に供給された粉粒状の成
形材料を注入プランジャーとの間で圧縮し、次いで調圧
プランジャーの力を解除して注入プランジャーの力で調
圧プランジャーを後退させると共に調圧プランジャーの
後退によって開かれるランナーから成形材料がキャビテ
ィに注入されるように調圧プランジャーを制御すること
を特徴とする請求項2に記載の樹脂成形方法。 - 【請求項4】 調圧プランジャーの後退後に注入プラン
ジャーの力よりも小さい力でポット内の成形材料を加圧
してキャビティへの成形材料の注入が完了するように、
調圧プランジャーを制御することを特徴とする請求項2
に記載の樹脂成形方法。 - 【請求項5】 下型に上面を開口させて形成され粉粒状
の成形材料が供給されるポットと、ポットの一端に開口
するランナーと、ランナーに連通するキャビティと、ポ
ットに進退駆動自在に設けられ前進してポット内の成形
材料を加圧する注入プランジャーと、注入プランジャー
と対向して上型に進退駆動自在に設けられると共に注入
プランジャーと異なる径に形成され、前進位置でランナ
ーのポットへの開口部を閉じると共に後退位置でランナ
ーの開口部を開かせる調圧プランジャーとを具備し、注
入プランジャーはポットへの成形材料の供給からキャビ
ティへの成形材料の注入に至るまで所定力でポット内の
成形材料を加圧するように制御されると共に、調圧プラ
ンジャーに注入プランジャーの力より大きい力を作用さ
せてポット内に供給された粉粒状の成形材料を注入プラ
ンジャーとの間で圧縮し、次いで調圧プランジャーの力
を解除して注入プランジャーの力で後退すると共に調圧
プランジャーの後退によって開口されるランナーから成
形材料がキャビティに注入されるように、調圧プランジ
ャーは制御されて成ることを特徴とする樹脂成形装置。 - 【請求項6】 調圧プランジャーの径を注入プランジャ
ーの径よりも大きく形成して成ることを特徴とする請求
項5に記載の樹脂成形装置。
Priority Applications (7)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8270428A JP3007850B2 (ja) | 1996-07-25 | 1996-10-14 | 樹脂成形方法及び樹脂成形装置 |
TW086110551A TW434131B (en) | 1996-07-25 | 1997-07-24 | Thermoset resin molding apparatus |
KR1019980702147A KR100263598B1 (ko) | 1996-07-25 | 1997-07-25 | 수지성형장치 |
EP97933030A EP0870588B1 (en) | 1996-07-25 | 1997-07-25 | Resin molding apparatus |
PCT/JP1997/002592 WO1998004395A1 (en) | 1996-07-25 | 1997-07-25 | Resin molding apparatus |
DE69729934T DE69729934D1 (de) | 1996-07-25 | 1997-07-25 | Vorrichtung zum harzformen |
CN97190962A CN1092102C (zh) | 1996-07-25 | 1997-07-25 | 树脂模塑装置 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19672296 | 1996-07-25 | ||
JP8-196722 | 1996-07-25 | ||
JP8270428A JP3007850B2 (ja) | 1996-07-25 | 1996-10-14 | 樹脂成形方法及び樹脂成形装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1086173A JPH1086173A (ja) | 1998-04-07 |
JP3007850B2 true JP3007850B2 (ja) | 2000-02-07 |
Family
ID=26509932
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8270428A Expired - Fee Related JP3007850B2 (ja) | 1996-07-25 | 1996-10-14 | 樹脂成形方法及び樹脂成形装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3007850B2 (ja) |
-
1996
- 1996-10-14 JP JP8270428A patent/JP3007850B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH1086173A (ja) | 1998-04-07 |
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