JP3007540B2 - 画像表示装置 - Google Patents

画像表示装置

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JP3007540B2
JP3007540B2 JP6250665A JP25066594A JP3007540B2 JP 3007540 B2 JP3007540 B2 JP 3007540B2 JP 6250665 A JP6250665 A JP 6250665A JP 25066594 A JP25066594 A JP 25066594A JP 3007540 B2 JP3007540 B2 JP 3007540B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、刺激に対する細胞膜の
反応測定などに用いられる画像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】刺激に対する生物試料の反応を観察する
には、通常、この生物試料に対し、電位に応じて蛍光を
発する色素を取り込ませておき、蛍光装置が備えられた
顕微鏡を用いて観察している。顕微鏡で蛍光観察をして
いると、この生物試料は、その細胞膜の電位に応じて蛍
光強度を変化させる。細胞膜の電位は、刺激に対する反
応として表れるため、この細胞膜の電位を観察すること
で、生物試料の反応している様子をとらえることができ
る。
【0003】この反応は極めて高速でおこり、かつ、蛍
光の変化量も極めて微小であるため、この現象を観察す
るには、高速で動作し、しかもダイナミックレンジの広
い検出器が必要となる。そこで、この厳しい条件を満た
す検出器として、フォトダイオードアレイ(PDA)が
用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このPDAは、フォト
ダイオードを、例えば16個×16個の格子状に配列し
た光検出面を備えており、超高速(1フレーム0.5m
sec)で検出でき、ダイナミックレンジも16ビット
(65536階調)と広い。しかし、検出画素が16個
×16個と粗いため、PDAで検出された画像は、試料
のいずれの部位を観察しているのかが分り難い場合が多
い。
【0005】本発明は、このような課題を解決すべくな
されたものであり、その目的は、PDAなどで試料を観
察した場合にも、試料のいずれの部位を観察しているの
かを容易に把握でき、試料観察の利便性を向上させる画
像表示装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明にかかる
画像表示装置は、試料の特定部位から得られる光情報を
検出する光情報検出手段、光情報検出手段に試料の入力
像を導くリレー光学系、リレー光学系に導かれる入力像
を分岐する分岐光学系、及びリレー光学系を介して戻る
光情報検出手段の反射像をリレー光学系から分岐して分
岐光学系に入射させる再帰反射光学系を備える。さら
に、この分岐光学系によって導かれる、光情報検出手段
の反射像或いは試料の入力像を撮像手段によって撮像
し、画像処理手段では、この撮像手段で得られる撮像結
果を基に、このときの撮像画像内における、前記光情報
検出手段の位置情報を得ると共に、この得られた位置情
報に基づき、撮像手段で撮像された試料の入力像と光情
報検出手段で検出された光情報とを重ね合わせて表示さ
せる。
【0007】
【作用】試料の入力像と光情報検出手段で検出された光
情報とを重ね合わせて表示させるにあたり、撮像手段及
び画像処理手段によって以下の処理を行なう。
【0008】まず、分岐光学系を介して入射する入力像
を予め撮像手段によって撮像しておき、この入力像の光
情報(画像データや分光特性など)を確保しておく。ま
た、撮像手段に入射する光情報検出手段の反射像をもと
に、撮像画像内における光情報検出手段の位置を位置情
報として確保しておく。
【0009】そして、画像検出手段に試料の入力像が結
ばれて光情報が得られる。画像処理手段では、先に撮像
手段で撮像した入力像に対し、既に確保された位置情報
に基づき、光情報検出手段で検出された光情報を重ね合
わせる。
【0010】
【実施例】以下、添付図面を参照して説明する。
【0011】<実施例1>図1は、本実施例にかかる装
置の全体構成を示しており、顕微鏡装置10のTVカメ
ラポートに画像表示装置を装着して構成している。
【0012】顕微鏡装置10は、主に生物試料における
細胞膜の電位を測定する際に利用され、蛍光観察を行な
うための蛍光装置11を備えている。試料ステージ12
上には、観察対象となる生物試料13がセットされてお
り、この生物試料13には、電位に応じて蛍光を発する
色素を取り込ませてある。このため、膜の電位に応じ
て、蛍光強度が変化する。この膜の電位変化は、刺激に
対する反応として表れるため、この蛍光を観察すること
で生物試料13が刺激に対して反応している様子が観察
される。
【0013】一方、画像表示装置は、顕微鏡装置10の
観察像を導くリレー光学系20、リレー光学系20で導
かれた観察像の変化を検出する検出器30、リレー光学
系20から分岐された像を撮像するビデオカメラ40、
検出器30及びビデオカメラ40で得られた画像の処理
を行なう画像処理装置50などで構成している。
【0014】図2に、検出器30のうち、顕微鏡装置1
0の観察像が結ばれる光検出面31を拡大して示す。こ
の光検出面31には、フォトダイオード32の光電面を
16×16(図2では便宜上、8×8として示す。)の
格子状に配列してフォトダイオードアレイ(PDA)3
3を形成しており、フォトダイオードの特性を活かし
て、高速で(1フレーム:0.5msec )、ダイナミックレ
ンジも16ビット(65536階調)と広い検出器を構
成している。この光検出面31上に、前述した観察像が
結ばれ、各フォトダイオード32から、この観察像が粗
分割された画像データとして得られる。
【0015】リレー光学系20は、図3に示すように、
リレーレンズ(接眼レンズ)21及び結像レンズ22に
よって、観察像を光検出面31に結像させるレンズ系で
あり、このレンズ系内には、さらに、ハーフミラーで構
成する分岐ミラー23、及び同じくハーフミラーで構成
する反射ミラー24を配設している。両ミラー23、2
4は、支持アーム25によって一体的に支持されてお
り、光路切換えノブ26を矢印方向に沿って出し入れす
ることにより、基台27上を溝部27aに沿ってスライ
ドする機構となっている。従って、光路切換えノブ26
を操作することにより、両ミラー23、24を、この光
路内に、或いは光路外に変移させることができる。
【0016】また、分岐ミラー23が光路中に位置する
場合には、反射ミラー24を透過した試料の像が分岐ミ
ラー23で分岐され、ミラー28、結像レンズ29を介
して、ビデオカメラ40の光電面に入射する。従って、
顕微鏡装置10の観察像を、ビデオカメラ40に対し、
直接入射させることができる。
【0017】さらに、分岐ミラー23と反射ミラー24
とは、試料観察を行なう前の段階では、いわゆる再帰反
射光学系を構成する。すなわち、光検出面31の近傍に
設けたLED35を点灯し、光検出面31を照明する
と、この部位のPDA33の像(反射・散乱光)が、結
像レンズ22、分岐ミラー23及びリレーレンズ21を
経由して、反射ミラー24に至る。PDA33の像は、
この反射ミラー24で一部が反射されて、この光路を逆
行し、リレーレンズ21、分岐ミラー23、ミラー28
及び結像レンズ29を経由してビデオカメラ40に至
る。従って、この再帰反射光学系を経由させることで、
観察像が結ばれるPDA33の像をビデオカメラ40に
入射させることができる。
【0018】なお、本実施例の光学系では、ビデオカメ
ラ40の視野は、顕微鏡装置10の視野の直径を対角線
にとる正方形であり、PDA33の視野は、その2/3
になるように結像レンズを選定している。
【0019】一方、検出器30のPDA33で検出され
た結果は、PDAコントロールユニット51で画像信号
に変換され、画像処理装置50に与えられる。また、ビ
デオカメラ40で撮像された結果は、カメラコントロー
ルユニット52で画像信号に変換され、同様に、画像処
理装置50に与えられる。
【0020】画像処理装置50では、カメラコントロー
ルユニット52を介して与えられるPDA33の撮影像
をもとに画像処理を行ない、光電面を構成する各フォト
ダイオードについて、撮像画像内における各位置を特定
する。具体的な処理としては、PDA33の光電面をビ
デオカメラ40で撮像し、その代表点(光電面は正方形
であるので、例えば、その3頂点や、中心と他の2頂
点)を、画面上でカーソルを使うなどして選択する。こ
うすることで、PDA33の光電面が、ビデオカメラ画
像のどの位置を占めているのかが把握できる。そして、
この装置のメモリ内に、この位置情報を蓄える。また、
ビデオカメラ40で撮像された各画像情報を装置内のフ
レームメモリーに記憶する。
【0021】さらに、この画像処理装置50では、特定
された各フォトダイオード32の位置情報をもとに、フ
レームメモリ内のビデオカメラ40の画像に対して、P
DA33で得られた画像を重ね合わせ、モニター53に
表示させる処理を行なう。これは、いわゆるスーパーイ
ンポーズと呼ばれる処理操作である。
【0022】以下に、この処理操作を概略的に説明す
る。上述した方法でPDA33の光電面の位置情報を得
た後、試料からの光をPDA33で撮像し、画像として
白黒のビデオカメラ画像にスーパーインポーズさせて、
疑似カラー表示させる。
【0023】前述したように、ビデオカメラによる試料
の画像は、約512×512のフレームメモリーに蓄え
ておく。一方、PDA33からの信号は、一時、16×
16のメモリーに蓄えられ、求められた位置情報をもと
に、拡大、平行移動、回転の任意の演算処理を施し、フ
レームメモリーのPDA光電面に相当する位置に、1つ
おきに書込む。この際、PDAの信号が書込まれた番地
における、ビデオカメラの画像信号は消去され、それ以
外の番地のデータは、そのまま残される。このフレーム
メモリーの内容が画面上に表示される。
【0024】このような処理を実施することで、画面上
には、ビデオカメラの画像とPDAの画像とが、PDA
相当位置にのみ、重畳されて表示される。1つおきに書
込む方法には、画面にストライプ状に縦或いは横に交互
に書込む方法と、千鳥状に書込む方法とがある。本実施
例では、PDAメモリの番地をビデオカメラのフレーム
メモリの番地に変更する方法として、前述した位置情報
から、まず変換するための演算子を求める。そのままそ
の演算子をPDAの位置座標に掛けると、「抜け」が発
生するため、まず、ビデオカメラの位置座標に逆演算子
を掛けることで逆変換し、PDA位置に相当するか否か
を確認する。その後、PDA相当位置にのみ、PDAの
信号を、千鳥状に1つおきに書込む方式を採用している
(図10(a)、(b))。
【0025】以下、画像処理装置50における、操作手
順を順に説明する。まず、光路切換えノブ26を押込ん
だ状態(両ミラー23、24を、光路内に位置させた状
態)で、PDA33の前方に位置するLED35を点灯
し、検出器30の光検出面31を照明する。これによ
り、PDA33の像が、ビデオカメラ40の光電面41
上に結ばれる。この撮像結果は、カメラコントロールユ
ニット52を介して画像処理装置50に与えられ、撮像
画像内における各フォトダイオード32の光電面の位置
が解析される。そして、その結果が、位置情報としてメ
モリ内に蓄えられる。なお、この撮像結果は、図4
(a)に示すように、モニター53上に表示される。図
中、参照番号53aで示す領域は画像表示部であり、5
3bで示す領域はメニュー表示部である。
【0026】次に、LED35を消灯した後、顕微鏡装
置10の電源を入れて、照明光源14若しくは11を点
灯させる。これにより、試料ステージ12上の生物試料
13の像が、顕微鏡対物レンズによって入力像位置に結
ばれる。透過した光束は、前述したように、リレーレン
ズ21などを経て、ビデオカメラ40の光電面41上に
結ばれる。この撮像結果は、カメラコントロールユニッ
ト52を介して画像処理装置50に与えられ、画像情報
としてフレームメモリ内に記憶する(図4(b)参
照)。
【0027】次に、光路切換えノブ26を手前に引き、
両ミラー23、24を光路外に変移させると共に、顕微
鏡装置10の蛍光装置11を点灯する。この操作によ
り、試料ステージ12上にセットされた生物試料13の
蛍光観察像が、検出器30の光検出面31に結ばれる。
このとき、生物試料13に対して刺激等を与え、観察を
継続する。この観察結果となる蛍光画像は、逐次、光検
出面31のPDA33からPDAコントロールユニット
51に伝送される。なお、参考のため、図4(c)に、
PDA33で得られる画像を示しておく。
【0028】次に、画像処理装置50では、フレームメ
モリに記憶した各フォトダイード32の位置情報を基づ
き、この蛍光画像を対応する各画像位置に書込む。この
ようにして、予め撮像しておいた生物試料13の画像上
に、PDA33で得られる画像を重ね合わせ、モニター
53に表示させる(図4(d)参照)。このように、重
ね合わせてモニター上に表示することで、生物試料13
のどの部位のPDA像であるかが、容易に認識できる。
【0029】なお、生物試料13の他の部位を観察する
場合には、試料ステージ12を変移させるか、或いは、
顕微鏡の対物レンズの倍率を低倍にして観察範囲を広げ
るなどした後、前述した操作を再度実施すればよい。
【0030】本実施例で示したミラーのうち、再帰反射
光学系を構成するハーフミラーとしての反射ミラー24
は、バンドパスフィルターのようなものでもよく、その
場合には、LEDの光束を効率よく反射し、その他の光
を透過することが望ましい。また、反射ミラー24に不
透過性の普通のミラーを用いる場合には、分岐ミラー2
3とは別に抜き差しできる構造とし、生物試料の像を取
るときは、この反射ミラー24のみを当該光路から取り
外して使用してもよい。
【0031】また、上述したように、PDA33は高速
であるため(1フレーム5msec )、通常の画像表示装置
(1フレーム1/30sec 程度)では、追従することが
できないため、図1に示したように、それぞれのピクセ
ルの情報を、画像処理支援コンピュータ54により表示
することもできる。
【0032】<実施例2>図5に、図3に示したリレー
光学系の他の実施例を示す。なお、その他の構成は、図
1に示す構成と同一であり、同一の構成要素には同一の
参照番号を付し、説明は省略する。本実施例のリレー光
学系20’は、レトロリフレクタ60によって、再帰反
射光学系を構成している。
【0033】以下、図6をもとに、このレトロリフレク
タ60を用いた光学系の原理を説明する。なお、図中、
図5に対応する構成要素には、同一の参照番号を付す。
【0034】顕微鏡装置10の観察像としての入力像
は、レンズ1及び結像レンズ22により、PDA33の
光電面上に結像され、レンズ1及び結像レンズ29によ
り、ビデオカメラ40の光電面41上に結像する。ビデ
オカメラ40の光電面41上には、ミラーを2回反射す
ることで(分岐ミラー23、ミラー28)、PDA33
上と同じ(鏡像ではない)像が結ばれる。このときの倍
率は、結像レンズ29と結像レンズ22との焦点距離の
比によって定まる。なお、分岐ミラー(ハーフミラー)
23、ミラー28は、鏡像となるのを防ぐだけでなく、
ビデオカメラ40の光電面41上の結像位置を調整する
ためにも使用される。
【0035】PDA33の光電面の像は、結像レンズ2
2とレンズ61により、分岐ミラー23を経て、レトロ
リフレクタ60内のミラー面62に結像し、さらに、レ
ンズ61、結像レンズ29により、分岐ミラー23を経
て、ビデオカメラ40の光電面上に結像する。レトロリ
フレクタ60は、結像レンズ22の瞳を、結像レンズ2
9の瞳に等倍でリレーし、PDA33の光電面の像は、
ビデオカメラ40の光電面41に、結像レンズ29と結
像レンズ22との焦点距離の比に応じた倍率で結ばれ
る。
【0036】図7に図6の平面図を示す。図7におい
て、像点1、像点2は、それぞれPDA33の光電面、
ビデオカメラ40の光電面に相当する。物点aからレン
ズ1、分岐ミラー23、ミラー28、結像レンズ29を
経て像点2に至る光路は、物点a→レンズ1→分岐ミラ
ー23→結像レンズ22→像点1→結像レンズ22→分
岐ミラー23→レンズ61→像点3→レンズ61→分岐
ミラー23→ミラー28→結像レンズ29→像点2なる
光路となり、このうち、分岐ミラー23から像点2まで
の光路は、分岐ミラー23が傾いた場合にも、同じにな
る。図7では、レンズ1、61、結像レンズ22、29
の瞳が、分岐ミラー面23上にある場合を示したが、必
ずしもこの例に限定されるものではなく、レンズ61と
ミラー62により構成されるレトロリフレクタ60が、
結像レンズ22、29の瞳を等倍にリレーし、レンズ1
の瞳が、結像レンズ22、29の瞳に一致していればよ
い。
【0037】このような構成を採用することで、ビデオ
カメラ40によって、PDA33の光電面の像と、生物
試料13の像とが互いにずれることなく、観察できる。
【0038】また、他の構成例を図8に示す。この場
合、ミラー28の代りにハーフミラー71を配置し、こ
のハーフミラー71を透過した光束をミラー72で反射
させ、結像レンズ73に導く構成となっている。このよ
うに構成することにより、図6において検出器、ビデオ
カメラの配設位置に相当する検出部81、82に加え、
第3の検出部83を設けることができる。この場合に
も、前述の実施例と同様に、観察することができる。
【0039】さらに他の構成例を図9に示す。図9の光
学系は、分岐ミラー23の向きを90°反転させて配置
したものである。この場合、入力像→PDA33の光路
は変らないが、入力像がビデオカメラに至る光路は、入
力像→レンズ1→分岐ミラー23→レトロリフレクタ6
0→分岐ミラー23→ミラー28→結像レンズ29→ビ
デオカメラ40となる。また、PDA33の光電面の像
をビデオカメラ40で観察する場合、このときの光路
は、PDA33→結像レンズ22→分岐ミラー23→ミ
ラー28→結像レンズ29→ビデオカメラ40となる。
【0040】<実施例3>観察像の変化を検出する検出
器の他の実施例を図11に基づいて説明する。なお、図
1に示す装置と同一の構成要素には同一の参照番号を付
し、説明は省略する。
【0041】本実施例の検出器130は、入力像が結ば
れる位置に配置し、ピンホール131aを有するピンホ
ール板131、このピンホール131aを通過した光束
を分光する球面状の回折格子132及びCCDラインセ
ンサ133で分光器を構成している。
【0042】処理操作のシーケンスは、検出器にPDA
33を用いた場合とほぼ同様であり、まず、ビデオカメ
ラ40で分光器の入力部となるピンホール板131を撮
像する。そして、マウスを使ってモニター153画面上
にピンホールの輪郭あるいはピンホール位置を“+”マ
ークで指定する。この輪郭は、オーバーレイ画像として
メモリに蓄えられ、常に画面上に表示される。
【0043】次に、光路を切換えて、生物試料13の入
力像をビデオカメラ40で撮像し、この撮像画像は、カ
メラコントロールユニット152を経て、画像処理装置
150へ送られる。一方、再帰反射光学系内部のハーフ
ミラーを透過し、さらにピンホール131aを透過した
光束は、回折格子132により分光され、CCDライン
センサ133上に、それぞれ波長に応じた位置にスポッ
トを形成する。これをCCDラインセンサ133で読み
出し、分光スペクトル表示・解析用のコンピュータ15
4で解析を行ない、モニター153にグラフとして表示
させることで、生物試料13の分光特性が分る。
【0044】一方、画像処理装置150では、ビデオカ
メラ40からの入力をAD変換し、メモリに蓄える。コ
ンピュータには、オーバーレイと重ね、画素を間引いて
コンピュータへ転送する。また、分光器からの入力は、
必要であれば強度軸を対数とし、コンピュータへ送られ
る。コンピュータ154では、モニター153上にビデ
オカメラ40の画像と分光器出力のグラフを同時に表示
し、ビデオカメラ40の撮像画像上には、オーバーレイ
にピンホール131aの輪郭が描かれることになる。こ
のビデオ画像とグラフは常時書き換えられ、生物試料1
3を動かすことにより、生物試料13の各部位の分光特
性が容易に分る。
【0045】なお、このモニター153による表示例を
示すと、例えば図12のようになる。図中、参照番号1
55は、モニター上の映し出されたビデオカメラの撮像
画像であり、生物試料13上には、検出器130によっ
て検出されている分光検出箇所156が表示されてお
り、これによって、生物試料のどの位置を観察している
のかが容易に分る。また、参照番号157は、検出器1
30の出力がグラフとして表示されており、生物試料1
3におけるこの部位の分光特性が表示されている。な
お、参照番号158は、メニュー画面を示している。
【0046】また、図13に示すFT型分光器132を
用いて、検出器230を構成することもできる。この検
出器は、生物試料13の入力像の一部を通過させる入力
部として、光コネクタ231aを用いており、この光コ
ネクタ231aに入射する入力像は光ファイバ231を
介してFT型分光器232に導かれている。
【0047】FT型分光器232は、光ファイバ231
を介して入射する光を、互いに直交する方向の成分に偏
光させる偏光子233、各偏光成分の間に位相差は与え
ず、いわゆる横ずらしだけを与えるサバール板234、
偏光方向を揃えて出力する検光子235、検光子235
を介して出力される2光束を結像させる結像レンズ23
6、この2光束の結像面よりも遠方で2光束が重なり合
う領域に配置され、受光した光の強度を検出するアレイ
検出器237で構成している。なお、その他の構成は、
前述した図11の構成と同一であり、説明は省略する。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明にかかる画
像装置によれば、生物試料などの入力像に対して、像検
出手段で検出された入力像に関する光情報を重ね合わせ
て表示させることができるので、この光情報が入力像の
どの部位から得られた情報であるかを容易に認識するこ
とが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例にかかる画像表示装置を備えた顕微鏡
観察装置の構成を示す構成図である。
【図2】PDAにおける光検出面を拡大して示す部分拡
大図である。
【図3】図1の装置構成のうち、リレー光学系の構成を
概略的に示す透視斜視図である。
【図4】(a)はPDAの光電面がモニターに表示され
た状態を示す説明図、(b)は生物試料がモニターに表
示された状態を示す説明図、(c)はPDAで得られる
画像を示す説明図、(d)は生物試料の撮像画像上にP
DAの検出画像を重ね合わせて表示した状態を示す説明
図である。
【図5】リレー光学系の他の構成例を示す透視斜視図で
ある。
【図6】リレー光学系の原理を示す説明図である。
【図7】図6の平面図である。
【図8】リレー光学系の他の構成例を示す透視斜視図で
ある。
【図9】リレー光学系の他の構成例を示す透視斜視図で
ある。
【図10】(a)は、PDAと生物試料の像がモニター
画面上に表示された状態を示す図であり、(b)は各画
素を示す図である。なお、(b)において、斜線領域は
PDA信号画素を示し、白抜き領域はビデオカメラ信号
画素を示す。
【図11】画像表示装置を備えた顕微鏡観察装置の他の
構成例を示す図である。
【図12】図11の画像表示装置におけるモニターの表
示例を示す図である。
【図13】画像表示装置を備えた顕微鏡観察装置の他の
構成例を示す図である。
【符号の説明】
10…顕微鏡装置、20…リレー光学系、23…分岐ミ
ラー、24…反射ミラー、25…支持アーム、26…光
路切換えノブ、30…検出器(像検出手段)、31…光
検出面、32…フォトダイオード、33…フォトダイオ
ードアレイ、40…ビデオカメラ、50…画像処理装
置。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 19/00 - 21/36 G02B 27/00 - 27/02 G06T 1/00 G01N 21/64

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】試料の像を入力し、前記試料の光情報とし
    て出力する光情報検出手段と、 前記光情報検出手段に前記試料の像を導くリレー光学系
    と、 前記試料の像を撮像すると共に、前記光情報検出手段の
    光検出面の像を撮像する撮像手段と、 前記リレー光学系内における前記試料と前記光情報検出
    手段との間の光路上に配設される分岐ミラーを有し、前
    記試料側から前記リレー光学系内に導かれる前記試料の
    像を前記分岐ミラーにより分岐して前記撮像手段へ導く
    分岐光学系と、 前記試料と前記分岐ミラーとの間の光路上に配設される
    反射ミラーを有し、前記光情報検出手段側から前記リレ
    ー光学系内に導かれる前記光検出面の像を前記反射ミラ
    ーにより反射させ前記分岐ミラーを経由して前記撮像手
    段に導く再帰反射光学系と、 前記撮像手段で得られる前記光検出面の像の撮像結果に
    基づいて前記光検出面の位置情報を得ると共に、この位
    置情報に基づいて前記撮像手段で撮影された前記試料の
    像と前記光情報検出手段で検出された前記光情報とを重
    ね合わせて表示させる画像処理手段と、 を備えた画像表示装置。
  2. 【請求項2】試料の像を入力し、前記試料の光情報とし
    て出力する光情報検出手段と、 前記光情報検出手段に前記試料の像を導くリレー光学系
    と、 前記試料の像を撮像すると共に、前記光情報検出手段の
    光検出面の像を撮像する撮像手段と、 前記リレー光学系内における前記試料と前記光情報検出
    手段との間の光路上に配設される分岐ミラーを有し、前
    記試料側から前記リレー光学系内に導かれる前記試料の
    像を前記分岐ミラーにより分岐して前記撮像手段へ導く
    分岐光学系と、 前記光情報検出手段側から前記リレー光学系内に導かれ
    る前記光検出面の像をレトロリフレクタにより反射させ
    前記分岐ミラーを経由して前記撮像手段に導く再帰反射
    光学系と、 前記撮像手段で得られる前記光検出面の像の撮像結果に
    基づいて前記光検出面の位置情報を得ると共に、この位
    置情報に基づいて前記撮像手段で撮影された前記試料の
    像と前記光情報検出手段で検出された前記光情報とを重
    ね合わせて表示させる画像処理手段と、 を備えた画像表示装置。
  3. 【請求項3】前記光情報検出手段の前記光検出面は、単
    数の光電面又は配列された複数の光電面により構成さ
    れ、 前記光情報検出手段で検出される前記光情報は、前記光
    検出面に結像される前記試料の蛍光観察像の粗画像デー
    タであること、 を特徴とする請求項1又は2に記載の画像表示装置。
  4. 【請求項4】前記光情報検出手段は、前記試料の像の一
    部を通過させる入力部と、この入力部を通過した光を各
    波長成分の光に分光する分光手段を備えて構成され、 前記光情報は、前記入力部を通過した光の分光特性であ
    ること、 を特徴とする請求項1又は2に記載の画像表示装置。
  5. 【請求項5】前記再帰反射光学系を前記試料と前記光情
    報検出手段との間の光路上から光路外に変移させると共
    に、前記光路外から前記光路上へ変移させる変移手段を
    備えたこと、 を特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の画像表示
    装置。
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