JP3007427B2 - ジアミノプロピルジシロキサンの製造方法 - Google Patents

ジアミノプロピルジシロキサンの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はジアミノプロピルジシロ
キサンの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】IC、トランジスタ等の電子部品の製造
に用いられるプラスチックモールディングコンパウンド
としては、一般にエポキシ樹脂が用いられている。IC
の集積度が高くなるにつれ、このエポキシ樹脂にも可と
う性が強く要求されるため、分子内にソフトセグメント
を組み入れるなどしてエポキシ樹脂に可とう性を付与す
る試みがなされている。オルガノシロキサンは、分子容
積が大きく、シロキサン結合の結合距離が長く、しかも
分子回転の自由度が大きいなどの特徴を有しているの
で、このようなソフトセグメントとして大いに期待され
ている。このオルガノシロキサン構造を前記ソフトセグ
メントとしてエポキシ樹脂に導入するのに有用な化合物
として、1,3−ジ(γ−アミノプロピル)テトラメチ
ルジシロキサンが用いられている。
【0003】従来、1,3−ジ(γ−アミノプロピル)
テトラメチルジシロキサンの製造方法としては、ヘキサ
メチルジシラザンを用いて、アリルアミンのN−シリル
化を行い、ついでテトラメチルジシロキサンとのヒドロ
シリル化反応、脱シリル化反応を行い、該1,3−ジ
(γ−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンを製
造する方法が知られている。この方法で、アリルアミン
をN−シリル化するのは、次のヒドロシリル化反応の時
脱水素反応等を引き起こす原因になるからである。
【0004】
【化4】 (ここにMeはメチル基を、Etはエチル基をそれぞれ
表す。以下同じ)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の方法
は、高価なヘキサメチルジシラザンが、最終製品の構造
には関与せず、単に反応をスムーズに進行させるために
利用されるだけであり、最終的には取り除かれるアミン
の保護基の原料としてのみ使用されている。また、ヒド
ロシリル化で使用されるテトラメチルジシロキサンも高
価であり、工程が非常に長い。本発明の課題はシリル基
をアミンの保護基としてだけでなく、ヒドロシリル化に
も使用するようにし、安価にテトラメチルジシロキサン
を製造する方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、式(II)
【0007】
【化5】
【0008】(式中、R1は同種もしくは異種の、アル
キル基、アリール基またはアラルキル基であり、Xは水
素またはSiH(R12である。)で示されるシラザン
と白金系触媒および溶媒の存在下に温度50〜150℃
でヒドロシリル化反応させて、式(III)
【0009】
【化6】
【0010】(式中、R1およびXは上記のものと同じ
意味を表す。)で示される環状シラザンを合成し、つい
で該環状シラザンを、式(II)のシラザン1重量部に対
して0.01〜500重量部の炭素原子数1〜5の直鎖
状または分岐状の脂肪族アルコールと水で開環および加
水分解することからなる式(I)
【0011】
【化7】
【0012】(式中、R1は上記のものと同じ意味を表
す。)で示されるジアミノプロピルジシロキサンの製造
方法である。
【0013】本発明の製造方法に原料として用いられる
式(II)で示されるシラザンは公知の方法、たとえば、
該アリルアミン溶液に氷冷下でジメチルクロロシランを
滴下することにより容易に得られる。これを化学式で示
すと次の通りである。
【0014】
【化8】
【0015】このとき用いられる溶媒としては、ヘキサ
ン、トルエン、テトラヒドロフラン(THF)等が適し
ている。また酸のアクセプターとして、アリルアミンの
代わりに他のアミン、たとえばトリエチルアミン等を用
いても良い。
【0016】本発明の方法に用いられる白金系触媒とし
ては、たとえば、塩化白金酸、塩化白金酸−アルコ−ル
溶液、白金黒、白金−オレフィンコンプレックス等公知
のものを使用することができ、式(II)のシラザン10
0重量部当たり、通常0.0001〜0.005重量部
程度用いれば良い。
【0017】本発明の方法に用いられる溶媒としては、
たとえばトルエン、ヘキサン、THF、キシレン等があ
げられるが、通常は反応が円滑に進行し、価格が安いト
ルエンが好適である。該溶媒の使用量は、式(II)のシ
ラザン1重量部当たり、通常1〜100重量部程度用い
れば良い。
【0018】式(II)のシラザンを白金系触媒と溶媒の
存在下に分子内ヒドロシリル化させる反応は、50〜1
50℃の温度で行う必要があり、好ましくは100〜1
20℃である。反応温度が50℃未満では前期の付加反
応が極端に遅くなり、150℃を越えると生成物のポリ
マー化が進行し目的の環状シラザンの収率が低下する。
この反応を行う際の圧力は特に限定されないが、通常常
圧付近で充分であり、その場合反応混合物の沸点が50
〜150℃となるような溶媒の種類および使用量を選択
し、還流下で反応させることが望ましい、上記溶媒の使
用量は、通常、式(II)のシラザン1重量部当たり、1
〜100重量部である。これが少なすぎると分子間ヒド
ロシリル化が優勢となるからである。多すぎると不経済
となるからである。また、本発明にあっては、前記式
(II)のシラザンおよび前記の溶媒を反応容器に入れ、
所定の温度に加熱し、それから白金系触媒を添加するこ
とにより行うこともできる。
【0019】次に、上記の反応により得られた前記式
(III)の環状シラザンに炭素原子数1〜5の直鎖状ま
たは分岐状の脂肪族アルコールを加え、0〜100℃で
5〜24時間反応させ、開環した後、水を加えて加水分
解を行う。この反応に用いる前記アルコールの量は、通
常、式(II)のシラザン1重量部に対して0.01〜5
00重量部、好ましくは0.05〜100重量部、更に
好ましくは0.1〜10重量部である。該アルコールの
量が少なすぎると開環しにくくなって好ましくない。前
記水の添加量は式(II)のシラザン1重量部に対して、
通常、0.01〜500重量部、好ましくは0.05〜
100重量部、更に好ましくは0.1〜10重量部であ
る。
【0020】
【実施例】次に、本発明を実施例により具体的に説明す
る。
【0021】実施例1 温度計、攪はん装置、還流装置を備えた100mlの反応
フラスコに2−メチル−2−シラ−3−アザ−5−ヘキ
セン27.6g、トルエン40mlを入れ、さらに、塩化
白金酸と3,3,5,5−テトラメチル−3,5−ジシ
ラ−4−オキソ−1,6−ヘプタジエンとを反応させて
得られる触媒(白金分3wt%)20μlを加え、100
℃で26時間加熱した。次に、メタノール9mlを加え2
5℃で17時間反応させ、その後水10mlを加え加水分
解した。更にトルエンを加え、有機層を抽出し、硫酸ナ
トリウムで乾燥後蒸留して、沸点110〜115℃/1
mmHgの無色透明な1,3−ジ(γ−アミノプロピル)
テトラメチルジシロキサン16.4gを得た。収率は5
5.0重量%であった。
【0022】比較例1 メタノールによる開環反応および加水分解の代わりに1
0%NaHCO3溶液で処理する以外は、実施例1と全
く同様の操作を繰り返したが、1,3−ジ(γ−アミノ
プロピル)テトラメチルジシロキサンは得られなかっ
た。
【0023】
【発明の効果】本発明の製造方法により、50〜60重
量%の好収率でジアミノジシロキサンを得ることができ
る。また、アミンの保護基としてのみ使用されていたシ
リル基が、次のヒドロシリル化反応にも使用できる。し
たがって、従来シリル化用、ヒドロシリル化用と2つの
原料が必要であったが、本発明の製造方法では1つで済
むようになり、工程の省力化、製品の低コスト化が実現
できる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(II) 【化1】 (式中、R1は同種もしくは異種の、アルキル基、アリ
    ール基またはアラルキル基であり、Xは水素またはSi
    H(R12である。)で示されるシラザンと白金系触媒
    および溶媒の存在下に温度50〜150℃でヒドロシリ
    ル化反応させて、式(III) 【化2】 (式中、R1およびXは上記のものと同じ意味を表
    す。)で示される環状シラザンを合成し、ついで該環状
    シラザンを、式(II)のシラザン1重量部に対して0.
    01〜500重量部の炭素原子数1〜5の直鎖状または
    分岐状の脂肪族アルコールと水で開環および加水分解す
    ることからなる式(I) 【化3】 (式中、R1は上記のものと同じ意味を表す。)で示さ
    れるジアミノプロピルジシロキサンの製造方法。
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