JP3007160U - テレビインターホンシステム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 家庭用テレビ受像機を利用したテレビインタ
ーホンシステムを提供する。 【構成】 来訪者が操作し易い箇所に屋外送受話機１１
を設け、これとは別の位置にテレビカメラ１２を設け
る。集音機能や制御機能などを有する屋内端末機１を室
内に設けて、家庭用テレビ受像機３と連結すると共に、
屋外送受話機１１及びテレビカメラ１２と連結する。屋
外送受話機１１からの音声と、テレビカメラ１２からの
映像とをテレビ受像機３に送り、屋内の音声を屋内端末
機１から屋外送受話機１１に送る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、一般住宅、集合住宅、ホテル、病院などの玄関と室内、或いは各部 屋間などに取付けて使用するテレビインターホンシステムに関する。

【０００２】

【従来の技術】

テレビインターホンは従来から種々の形態のものが多数提案されている。この 内の一般的なものの構造は、玄関に小形テレビカメラを有する通話子機を設ける 一方、室内にはモニタ受像機を有する通話親機を設けて、来訪者に対して、室内 から音声及び映像を介して応対できるようにし、応対の省力化と、防犯とを図れ るようになっている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、従来のテレビインターホンは、全て親機と子機との１対１の組合せ 体であって、かつ、これらが共に専用機である為、全体として機器のコストが割 高になる欠点がある。また、テレビカメラが子機に組み込まれた構造である為、 子機の配線が切断されたりすると、防犯監視機能が完全に停止してしまう問題が ある。

【０００４】 本考案は以上の点に鑑み、家庭用テレビ受像機を利用することによって、設備 コストの低下を図ると共に、監視妨害を受けにくいテレビインターホンシステム を提供せんとするものである。

【０００５】 また、本考案は、信号連結された多数の部屋の内の、希望する２部屋間での、 音声と映像との送受信が自由に行えるテレビインターホンシステムを提供せんと するものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】 本考案のテレビインターホンシステムの技術的手段は、来訪者によって操作さ れる屋外送受話機と、この屋外送受話機とは別の位置に設けられた、来訪者を撮 影するテレビカメラと、屋内に設けられた家庭用のテレビ受像機及び屋内端末機 とからなり、屋内端末機はスイッチ操作機能と、集音機能と、回線切替機能と、 テレビ受像機制御機能と、音声信号処理機能と、映像信号処理機能とを有し、こ の屋内端末機は屋外送受話機、テレビカメラ、テレビ受像機と連結されていて、 屋外送受話機からの音声信号及びカメラからの映像信号は屋内端末機で信号処理 された上で、テレビ受像機に送られ、屋内端末機で集音・処理された音声信号は 屋外送受話機に送られることにある。

【０００７】 更に、本考案のテレビインターホンシステムの技術的手段は、複数の各端末毎 に設けられる端末機及び家庭用テレビ受像機と、この各端末機及びテレビ受像機 に連結された回線切替機とからなり、前記端末機は呼び出しスイッチ、集音マイ ク及びテレビカメラを有すると共に、テレビ受像機制御機能、音声信号処理機能 、及び映像信号処理機能を有し、また前記回線切替機はマトリクススイッチャと その制御装置とを有し、一の端末の端末機からの音声及び映像信号が回線切替機 で接続された他の端末のテレビ受像機に送られることにある。

【０００８】

【作用】

本考案のテレビインターホンシステムでは、屋外送受話機を来訪者が操作する と、その信号は屋内端末機に送られる。屋内端末機を応対者が操作すると、テレ ビ受像機に制御信号が送られ、テレビチャンネルが特定の空チャンネルに切替わ り、更に屋外送受話機からの音声信号と、カメラからの映像信号が屋内端末機で 信号処理された上で、テレビ受像機に送られて放映される。また、屋内端末機で 集音・処理された屋内からの音声信号は屋外送受話機に送られる。従って屋外の 来訪者と屋内の応対者とは会話可能となり、かつ屋内では来訪者の監視が可能で ある。

【０００９】 また、複数の端末間での選択的な音声・映像の送受信を可能にしたテレビイン ターホンシステムでは、一の端末機からのスイッチ操作で、連絡を希望する相手 方の端末機への呼び出し信号を発することができる。この呼び出し信号は回線切 替機を通って相手方の端末機に伝わる。相手方がスイッチ操作で応諾の信号を発 すると、この信号は回線切替機に伝わり、両方の端末機及びテレビ受像機が接続 される。これにより、一方の端末機のマイク及びカメラでとらえた音声及び映像 信号が信号処理された上で、他方のテレビ受像機に送られて放映される。従って 、相手方からの映像を見ながらの会話が可能になる。

【００１０】

【実施例】

本考案のテレビインターホンシステムの実施例を図面について説明する。図１ の実施例は、玄関と屋内とに１対１構成で設置される、テレビドアホンと通称さ れるものである。このシステムに於いて、屋内に設置される機器は、屋内端末機 １と、遠隔操作（リモコン）スイッチ２と、テレビ受像機３と、屋内用送受話機 ４とである。また、屋内端末機１には、前面にリモコン用センサ５、集音マイク ６が設けられ、内部には判別装置７、切換装置８、アンプ９、１０が設けられて いる。更に、テレビ受像機２には一般家庭などで用いられている汎用のテレビ受 像機を使用し、空チャンネルを利用してインターホンのモニタに用いる。

【００１１】 屋外に設置される機器は、屋外用送受話機１１と、小形のテレビカメラ１２と からなる。送受話機１１は、来訪者が操作し易いように玄関口の適当な箇所に取 付ける。テレビカメラ１２は送受話機１１とは別の位置の、来訪者に気付かれな い箇所に取付ける。例えば、表札の中、ドアの覗き孔などに隠しカメラとして設 置するのが好ましい。これらの送受話機１１やテレビカメラ１２は、屋内端末機 １に有線方式で信号連結されている。なお、無線方式での連結も可能である。

【００１２】 次に、前記システムの作動について説明する。先ず、来訪者が屋外送受話機１ １をＯＮ操作すると、この信号は屋内端末機１に伝わり、機器の作動が開始する 。来訪者の到来はチャイム音などで報知されるので、応対者はリモコンスイッチ ２を操作して、システムを応答状態にセットをする。これにより、屋内端末機１ から受像機３に制御信号が送られ、テレビ受像機３は特定の空チャンネルに切替 わり、そこにカメラ１２からの映像信号Ｖと、屋外送受話機１１からの音声信号 Ａとが送られる。屋内端末機１には集音マイク６が付設されていて、屋外送受話 機１１と連結されているので、応対者はテレビ画面を見ながら来訪者と会話でき る。

【００１３】 会話が終了すると、リモコンスイッチ２をＯＦＦ操作する。テレビ受像機３は 元のチャンネルに切替わると共に、システム全体がＯＦＦ状態になる。なお、図 １の実施例では、別個の屋内送受話機４が設けられているので、前記システムを 作動させずに、この屋内送受話機４で来訪者と会話応対することもできる。

【００１４】 図２の実施例は、複数の部屋にそれぞれ端末機を設置し、各部屋間で選択的に 音声と映像とを送受信できるテレビインターホンシステムであり、病院、家庭、 ホテルなどで利用できるものである。また、このシステムでは、１つの端末機か ら強制的に他の端末機を呼び出して、連結することができ、例えば、家庭におい ては、小児、老人などを他の部屋から監視したり、あるいは、病院では、ナース ルームから病室を監視したりするのにも利用できる。

【００１５】 図２の実施例のシステムは、各部屋にそれぞれ設置される端末機２０及びテレ ビ受像機２１と、これらと個々に連結された回線切替機２２とからなる。端末機 ２０には前面に呼び出しスイッチ２３、集音マイク２４、テレビカメラ２５が設 けられ、内部にはトーンパルス発生装置２６、制御装置２７、アンプ２８、２９ などが組み込まれている。また、制御装置２７からは、赤外線方式でテレビ受像 機２１に制御信号を送れるようになっている。

【００１６】 回線切替機２２はマトリクススイッチャ３０とマイクロコンピュータ内蔵の制 御装置３１とからなり、各端末機２０を選択的に連結できるようになっている。 なお、図２では、１つの端末機２０しか図示されていないが、回線切替機２２に は、通常、数個乃至十数個の端末機が連結され、各端末機を選択的に連結できる ようになっている。

【００１７】 次に図２のシステムの作動について説明する。先ず、会話を希望する者が自己 の端末機２０の呼出スイッチ２３を選択操作して、希望する相手方へ呼び出し信 号を発する。この信号はマトリクススイッチャ３０を介して、相手の端末機に送 られ、相手方が応諾して、その端末機のスイッチ２３を操作すると、両方の端末 機２０がスイッチャ３０を介して全面的に回線接続される。そして、集音マイク ２４からの音声信号Ａ及びカメラ２５からの映像信号Ｖが相互に送られ、それぞ れ相手方のテレビ受像機２１で放映される。これにより、２つの端末間でのテレ ビ電話会話が可能となる。会話が終了すると、スイッチ２３を操作し、回線を切 断する。

【００１８】 強制呼出作動の場合には、スイッチ２３を操作して、希望する他の端末への強 制呼び出し信号を発する。この信号はマトリクススイッチャ３０に伝わり、相手 の応諾なしに指定した相手方の端末機と回線接続する。これにより相手方のマイ ク２４及びカメラ２５からの音声及び映像信号がこちらのテレビ受像機２１に送 られるようになる。従って、小児や病人の状態を、別の部屋やナースルームなど から監視できる。

【００１９】 なお、本考案のテレビインターホンシステムは、前記の実施例に限定されるも のではなく、実用新案登録請求の範囲に記載された範囲で自由に変形実施可能で ある。特に端末機の詳細な構成や、機器の組み合わせについては目的達成可能な 範囲内で自由に採択できる。

【００２０】

【考案の効果】

本考案のテレビインターホンシステムでは、来訪者をテレビ画面で監視しなが ら、会話できるので、応対の省力化を図れる。また、受像機として、家庭用のテ レビ受像機を用い、その空チャンネルを利用する方式であるので、設備コストを 下げることができる。更に、テレビカメラは屋外送受話機と別の位置に設けるの で、来訪者に気付かれることなく監視ができ、屋外送受話機の配線が切断された 場合でも、映像監視ができて、防犯効果が高い。

【００２１】 請求項２のテレビインターホンシステムでは、結線された多数の端末の内の、 希望する２端末間での音声と映像との送受信が可能であり、自由に端末間でのテ レビ電話会話ができる。また、各端末の受像機には家庭用テレビ受像機を利用す るので、設備コストを下げることができる。更に、希望する端末への一方的な強 制呼び出しが可能であり、小児や病人などをテレビ監視できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のテレビインターホンシステムの一実施
例の結線図。

【図２】他の実施例の結線図。

【符号の説明】

１ 屋内端末機 ２ リモコンスイッチ ３ テレビ受像機 ５ リモコンセンサ ６ 集音マイク １１ 屋外送受話機 １２ テレビカメラ ２０ 端末機 ２１ テレビ受像機 ２２ 回線切替機 ２３ 呼び出しスイッチ ２４ 集音マイク ２５ テレビカメラ ３０ マトリクススイッチャ ３１ 制御装置

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 来訪者によって操作される屋外送受話機
   と、この屋外送受話機とは別の位置に設けられた、来訪
   者を撮影するテレビカメラと、屋内に設けられた家庭用
   のテレビ受像機及び屋内端末機とからなり、屋内端末機
   はスイッチ操作機能と、集音機能と、回線切替機能と、
   テレビ受像機制御機能と、音声信号処理機能と、映像信
   号処理機能とを有し、この屋内端末機は屋外送受話機、
   テレビカメラ、テレビ受像機と連結されていて、屋外送
   受話機からの音声信号及びカメラからの映像信号は屋内
   端末機で信号処理された上で、テレビ受像機に送られ、
   屋内端末機で集音・処理された音声信号は屋外送受話機
   に送られるようになっているテレビインターホンシステ
   ム。
2. 【請求項２】 複数の各端末毎に設けられる端末機及び
   家庭用テレビ受像機と、この各端末機及びテレビ受像機
   に連結された回線切替機とからなり、前記端末機は呼び
   出しスイッチ、集音マイク及びテレビカメラを有すると
   共に、テレビ受像機制御機能、音声信号処理機能、及び
   映像信号処理機能を有し、また前記回線切替機はマトリ
   クススイッチャとその制御装置とを有し、一の端末の端
   末機からの音声及び映像信号が回線切替機で接続された
   他の端末のテレビ受像機に送られるようになっているテ
   レビインターホンシステム。