JP3006445B2 - テンション制御装置 - Google Patents

テンション制御装置

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JP3006445B2
JP3006445B2 JP6306099A JP30609994A JP3006445B2 JP 3006445 B2 JP3006445 B2 JP 3006445B2 JP 6306099 A JP6306099 A JP 6306099A JP 30609994 A JP30609994 A JP 30609994A JP 3006445 B2 JP3006445 B2 JP 3006445B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ビデオテープレコーダ
ー(以下、VTRと記す)などのテープ走行系に用いら
れるテンション制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】VTRの様に磁気テープをリールより引
き出し、信号の記録再生を行う装置の場合、磁気テープ
と磁気ヘッドの接触状態を均一とし、安定した磁気記録
および再生を行うために、引き出された磁気テープのテ
ンションを一定とすることが要求される。また、磁気テ
ープのテンションを一定にすることは、磁気テープのダ
メージを低減させることからも要求されるところであ
る。
【0003】したがって、従来から磁気テープのテンシ
ョンを安定化するために、引き出された磁気テープのテ
ンションを検出して、磁気テープが巻かれたリールを直
接駆動するモータにフィードバックしてモータのトルク
を制御して磁気テープのテンションを安定化することが
行われている(例えば、「VTR設計最新技術資料集」
日本工業技術センター編)。
【0004】また、テンションを検出する特別なセンサ
ーを持たないVTRについては、磁気テープが巻かれた
リールの巻径を検出し、検出されたリールの巻径に応じ
てリールモータのトルクを補正し、一定のテンションを
得ようとする方法が、従来から一般に知られている。こ
のテンション制御の方法については、リールの回転速度
を検出し、巻径に応じてリールの回転速度を一定に制御
するループを付加して、起動時において磁気テープが弛
んでいる場合に過度のトランジェントテンションがかか
らないようにする方法が提案されている(例えば、特開
平6−150456号公報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この様
な従来のテンション制御装置においては、磁気テープの
テンションを検出する特別なセンサーが必要であり、メ
カニズムが複雑になるなどの問題を有していた。
【0006】また、特別なテンション検出センサーを持
たないVTRに関して従来から一般に知られている方法
については、起動時において磁気テープが弛んでいる場
合に過度のトランジェントテンションが発生してしまう
問題の他に、引き出されている磁気テープのバネ性とリ
ールの慣性モーメントによって決まる共振周波数で共振
が発生し、テンションが大きく変動する問題を有してい
た。
【0007】さらに、従来から一般に知られている特別
なテンション検出センサーを持たないVTRに関する方
法に対して、改善提案されている「リールの回転速度を
検出し、巻径に応じてリールの回転速度を一定に制御す
るループを付加して、起動時において磁気テープが弛ん
でいる場合に過度のトランジェントテンションがかから
ないようにする方法」については、巻径に応じてリール
の回転速度を制御する際に、巻径の検出精度が十分でな
いとキャプスタン駆動による磁気テープの走行速度に対
してリールの回転速度に誤差が発生し、結局、磁気テー
プが弛んでしまうなどの問題を有していた。
【0008】本発明はこの様な問題点に鑑み、特別なテ
ンション検出センサーを持つことなく、さらには安定に
磁気テープのテンションを制御できるテンション制御装
置を提案することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明のテンション制御装置は、磁気テープを供給
又は巻取るリールと、前記リールを駆動するリールモー
タと、前記リールの回転速度を検出するリール速度検出
手段と、前記リールのテープ巻径を検出する巻径検出手
段と、前記リール速度検出手段にて検出された値から低
域周波数成分を除去する高域通過フィルタと、前記巻径
検出手段にて検出された値と前記高域通過フィルタの出
力とを所定の利得で加算合成する加算手段と、前記加算
手段の出力に応じた電流を前記リールモータに供給する
モータ駆動回路とを具備するものである。この際、前記
加算手段は、前記巻径検出手段にて検出された値と前記
高域通過フィルタの出力とを加算合成する際に、前記高
域通過フィルタの出力に乗される利得を前記巻径検出手
段の出力に応じて可変する利得修正手段を具備して構成
することができる。
【0010】さらに、上記目的を達成するために、本発
明のテンション制御装置は、磁気テープを所定の速度で
走行させるキャプスタンモータと、前記キャプスタンの
回転速度を検出するキャプスタン速度検出手段と、前記
磁気テープを供給又は巻取るリールと、前記リールを駆
動するリールモータと、前記リールの回転速度を検出す
るリール速度検出手段と、前記リールのテープ巻径を検
出する巻径検出手段と、前記キャプスタン速度検出手段
の出力と前記巻径検出手段の出力から前記リールの回転
速度の目標値を得るリール速度目標値設定手段と、前記
リール速度目標値設定手段の出力と前記リール速度検出
手段の出力との誤差を検出するリール速度誤差検出手段
と、前記リール速度誤差検出手段にて検出された値から
低域周波数成分を除去する高域通過フィルタと、前記巻
径検出手段にて検出された値と前記高域通過フィルタの
出力とを所定の利得で加算合成する加算手段と、前記加
算手段の出力に応じた電流を前記リールモータに供給す
るモータ駆動回路とを具備するものである。
【0011】さらに、上記目的を達成するために、本発
明のテンション制御装置は、磁気テープを所定の速度で
走行させるキャプスタンモータと、前記キャプスタンの
回転速度の目標値を設定するキャプスタン速度目標値設
定手段と、前記キャプスタンの回転速度を検出するキャ
プスタン速度検出手段と、前記キャプスタン速度目標値
設定手段の出力と前記キャプスタン速度検出手段の出力
との誤差に応じて前記キャプスタンモータに電流供給し
て前記キャプスタンモータを速度制御するキャプスタン
速度制御手段と、前記磁気テープを供給又は巻取るリー
ルと、前記リールを駆動するリールモータと、前記リー
ルの回転速度を検出するリール速度検出手段と、前記リ
ールのテープ巻径を検出する巻径検出手段と、前記キャ
プスタン速度目標値設定手段の出力と前記巻径検出手段
の出力から前記リールの回転速度の目標値を得るリール
速度目標値設定手段と、前記リール速度目標値設定手段
の出力と前記リール速度検出手段の出力との誤差を検出
するリール速度誤差検出手段と、前記リール速度誤差検
出手段にて検出された値から低域周波数成分を除去する
高域通過フィルタと、前記巻径検出手段にて検された値
と前記高域通過フィルタの出力とを所定の利得で加算合
成する加算手段と、前記加算手段の出力に応じた電流を
前記リールモータに供給するモータ駆動回路とを具備す
るものである。この際、前記リール速度検出手段と前記
高域通過フィルタと前記加算手段と前記モータ駆動手段
と前記リールモータによって構成される、リールに関す
る速度制御ループのゲイン交点周波数は、前記キャプス
タン速度制御手段による前記キャプスタンモータに関す
る速度制御ループのゲイン交点周波数に略等しく設定さ
れるものである。
【0012】
【作用】本発明のテンション制御装置によれば、リール
の回転速度を負帰還するため、磁気テープとリールの慣
性モーメントによる共振を抑制し、安定したテンション
制御が実現できる。また、リールの回転速度の高域周波
数成分のみを負帰還するので、巻径検出手段の検出精度
が多少不十分であっても、キャプスタン駆動による磁気
テープの走行速度に対してリール回転速度は自動的に最
適に保たれるため、磁気テープが弛んでしまうことはな
い。また、キャプスタンの回転速度に応じて、リールの
速度負帰還の際の目標値を設定することで、磁気テープ
の走行速度が可変される場合にも安定したテンションが
維持できるものである。さらに、リールの速度負帰還の
際の目標値の設定をキャプスタンの回転速度の目標値か
ら得、キャプスタンに関する速度制御ループとリールに
関する速度制御ループの応答を略一致させることで、キ
ャプスタンによる磁気テープの駆動状態とリールによる
磁気テープの駆動状態を略一致させることができ、より
安定したテンション制御が実現できる。
【0013】よって、従来のテンション制御装置が持つ
種々の課題を回避でき、特別なテンションセンサーを持
つことなく安定したテンション制御系が実現できる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の一実施例におけるテンション
制御装置について、図面を参照しながら説明する。
【0015】(図1)は本発明の第1の実施例における
テンション制御装置の構成図を示すものである。磁気テ
ープ1を供給又は巻取るリール2は、リールモータ3と
同心軸を介して直結されて一体に回転駆動され、その回
転速度が、リール速度検出手段4によって検出される。
巻径検出手段5は、磁気テープ1が巻かれたリール2の
巻径を検出する。リール速度検出手段4の検出結果は高
域通過フィルタ6によってその低域周波数成分が除去さ
れる。加算手段7は、巻径検出手段5にて検出された値
と高域通過フィルタ6の出力とを所定の利得で加算合成
する。モータ駆動回路8は加算手段7の出力に応じた電
流をリールモータ3に供給する。
【0016】この様に構成されたテンション制御装置の
制御ブロック図を(図2)に示す。すなわち、(図2)
は、磁気テープ1に関するテンションの制御目標値T
refから実際のテンションTまでの伝達を表す。(図
2)において、ブロック201は、リールモータ3のト
ルクからリール2の回転速度までの伝達を表し、ブロッ
ク202は、リール2の回転速度から磁気テープ1の移
動量までの伝達を表す。「r」は磁気テープ1が巻かれ
たリール2の実際の巻径(半径)であり、「J」はリー
ルモータ3及びリール2の同心軸回りに関する総慣性モ
ーメントである。ブロック203は磁気テープ1の移動
量から磁気テープ1のテンションTまでの伝達を表す。
ここで、「C」は磁気テープ1のコンプライアンスであ
る。ブロック204は、磁気テープ1のテンションTが
リール2の半径rに応じてリール2の動きを抑制する負
帰還トルクに変換される様子を表す。ブロック205は
高域通過フィルタ6の伝達を表し、「fH」は高域通過
フィルタ6の低域遮断周波数を表す。ブロック206、
207及び208は、巻径検出手段5の出力及び高域通
過フィルタ6の出力を入力信号とする加算手段7の伝達
を表し、「rs」は巻径検出手段5によって検出された
磁気テープ1が巻かれたリール2の巻径(半径)の検出
値であり、「K」は加算手段7における高域通過フィル
タ6の出力に対する加算合成利得である。なお、(図
2)において「S」はラプラス演算子を示している。
【0017】さて、この様に示されるブロック図を折れ
線近似のボード線図で表すと(図3)の様になる。近似
曲線301は、ブロック206、201、202及び2
03による利得特性であり、近似曲線302はブロック
206及び204による利得特性である。さらに、近似
曲線303は、ブロック206、207、205、20
2及び203による利得特性である。ところで、磁気テ
ープ1に関するテンションの制御目標値Trefから磁気
テープ1の実際のテンションTまでの伝達利得特性は、
(図3)に示した近似曲線304で表される。巻径検出
手段5にて検出された値rsは実際のリール2の巻径r
に略等しく、定常的に磁気テープ1のテンションTは制
御目標値Trefに等しく制御される。また、リールモー
タ3についてのリール速度検出手段4及び高域通過フィ
ルタ6による速度帰還ループ、すなわち、ブロック20
5及び207によって、磁気テープ1のコンプライアン
スCとリール2の同心軸回りの総慣性モーメントJによ
る共振(近似曲線301と302の交点周波数fTで表
される)が抑制されることがわかる。
【0018】ところで、リールモータ3に関する速度帰
還ループにおいて、高域通過フィルタ6によって低域周
波数成分が除去されているため、定常的には、磁気テー
プ1が如何なる速度で走行される時においても、すなわ
ち、リール2が如何なる速度で回転する場合において
も、速度帰還ループによって磁気テープ1のテンション
を変化させることはない。
【0019】ここで、磁気テープ1のコンプライアンス
Cとリール2の同心軸回りの総慣性モーメントJによる
共振(近似曲線301と302の交点周波数fTで表さ
れる)をほどよく抑制するために、リールモータ3につ
いてのリール速度検出手段4及び高域通過フィルタ6に
よる速度帰還ループのゲイン交点周波数fBと高域通過
フィルタfHについて、(数1)を満足する様に構成さ
れることが望ましい。
【0020】
【数1】
【0021】ところで、リールモータ3についてのリー
ル速度検出手段4及び高域通過フィルタ6による速度帰
還ループのゲイン交点周波数fBは、(数2)の様に表
される。
【0022】
【数2】
【0023】磁気テープ1のコンプライアンスCとリー
ル2の同心軸回りの総慣性モーメントJによる共振周波
数fTは、(数3)の様に表される。
【0024】
【数3】
【0025】ここで、リール2の同心軸回りの総慣性モ
ーメントJは、リール2の慣性モーメントJR、リール
モータ3の慣性モーメントJM及びリール2に巻かれて
いる磁気テープ1の慣性モーメントJTの和で表され、
(数4)で与えられる。
【0026】
【数4】
【0027】さらに、リール2に巻かれている磁気テー
プ1の慣性モーメントJTは、磁気テープ1のテープ幅
をW、体積密度をP、リール2の巻心の半径をroとし
て、(数5)で与えられる。
【0028】
【数5】
【0029】そこで、(数1)を満たす様に、加算手段
7における高域通過フィルタ6の出力に関する加算合成
利得Kをリール2の巻径に応じて可変することが望まし
い。
【0030】(図4)に加算手段7の構成を示す。すな
わち、巻径検出手段5の出力OUT5は、乗算器7aに
おいて磁気テープ1に関するテンションの制御目標値T
refに等価な利得で乗算される。また、高域通過フィル
タ6の出力OUT6は乗算器7bにおいて利得Kで乗算
される。加算器7cでは図示の極性で乗算器7a及び7
bの出力を加算し、その結果OUT7をモータ駆動回路
8に出力する。ところで、巻径検出手段5の出力OUT
5は、利得修正手段7dに入力され、乗算器7bの利得
Kを可変する。例えば、(数1)を満足させるために、
係数Gを1より大きい実数として、リールモータ3につ
いてのリール速度検出手段4及び高域通過フィルタ6に
よる速度帰還ループのゲイン交点周波数fBについて、
(数6)の関係を満たす様にするものとする。
【0031】
【数6】
【0032】(数2)、(数3)及び(数6)から、
(数7)を得る。
【0033】
【数7】
【0034】利得修正手段7dは、(数7)に基づい
て、巻径検出手段5によって検出されたリール2の巻径
に応じて、乗算器7bの利得Kを修正する。これによっ
て、リール2に巻かれる磁気テープ1の巻径が如何なる
場合においても、磁気テープ1のコンプライアンスCと
リール2の同心軸回りの総慣性モーメントJによる共振
をほどよく抑制することが可能となる。
【0035】次に、本発明のテンション制御装置の第2
の実施例について説明する。(図5)は、本発明の第2
の実施例のテンション制御装置の構成図を示すものであ
る。(図1)に示した第1の実施例の構成と同一構成要
素には同一の番号を付してある。また、(図1)と同一
構成要素については、重複するため詳細な説明を省くこ
とを予め断わっておく。磁気テープ1はキャプスタンモ
ータ10によって直接回転駆動されるキャプスタン軸9
とピンチローラ11によって略一定速度で走行させられ
る。すなわち、キャプスタンモータ10の回転速度はキ
ャプスタン速度検出手段12によって検出され、キャプ
スタン速度誤差検出器14によって、キャプスタンモー
タ10の回転速度の目標値を設定するキャプスタン速度
目標値設定手段13の出力との誤差が検出される。キャ
プスタン速度制御手段15は、キャプスタン速度誤差検
出器14の出力に応じた電流をキャプスタンモータ10
に供給し、キャプスタン速度目標値設定手段13の設定
する所定の速度に制御する。
【0036】さて、(図1)に示した第1の実施例にお
いては、リール速度検出手段4によって検出されたリー
ル2の回転速度は直接に高域通過フィルタ6に入力され
ていたが、(図5)に示す第2の実施例では、リール速
度検出手段4の出力は、まずリール速度誤差検出手段1
6に入力される。リール速度誤差検出手段16は、キャ
プスタン速度検出手段12の出力と巻径検出手段5の出
力からリール2の回転速度の目標値を算出・設定するリ
ール速度目標値設定手段17の出力に対するリール速度
検出手段4の出力の誤差を検出する。そして、該リール
速度誤差検出手段16の出力が高域通過フィルタ6に入
力される。この様にキャプスタンモータ10の速度、す
なわち、磁気テープ1の速度に応じて、リール2の回転
速度を積極的に追従させる様に構成することで、可変速
再生時などにおいて、キャプスタン速度目標値設定手段
13の出力が変化し、磁気テープ1の走行速度がキャプ
スタンモータ10によって可変される場合においても、
リール2に関する速度制御ループが磁気テープ1の加減
速時を含めて良好に応答し、磁気テープ1のテンション
が安定に保たれることになる。
【0037】ここで、巻径検出手段5について、詳しく
説明する。巻径検出手段5には、キャプスタン速度検出
手段12の出力とリール速度検出手段4の出力が、入力
される。さて、磁気テープ1が弛まない条件で、磁気テ
ープ1の走行速度をVtとして、キャプスタンモータ1
0の回転速度Vcとリール2の回転速度Vrには(数8)
の関係が成立している。
【0038】
【数8】
【0039】キャプスタン軸9の半径rcはリール2の
巻径rと異なり常に一定であり、予め知ることができ
る。したがって、(数8)からリール2の巻径rは(数
9)の様に算出できる。
【0040】
【数9】
【0041】すなわち、巻径検出手段5は、キャプスタ
ン速度検出手段12の出力とリール速度検出手段4の出
力を入力として、(数9)に基づきリール2の巻径を検
出する。
【0042】次に、リール速度目標値設定手段17の動
作について説明する。磁気テープ1が弛まない条件で、
磁気テープ1の走行速度をVtとして、キャプスタンモ
ータ10の回転速度Vcとリール2の回転速度Vrには
(数8)の関係が成立していることは先に述べた通りで
ある。したがって、リール2の回転速度Vrは、(数1
0)の様に設定されるべきであり、リール速度目標値設
定手段17は(数10)に基づき、巻径検出手段5の出
力とキャプスタン速度検出手段12の出力を用いてリー
ル2の回転速度の制御目標値を算出する。
【数10】
【0043】なお、(図5)に示した第2の実施例で
は、リール速度目標値設定手段17の入力として、キャ
プスタン速度検出手段12の出力を用いたが、代わりに
キャプスタン速度目標値設定手段13の出力を用いても
良い。この場合、キャプスタンモータ10に関する速度
制御ループのゲイン交点周波数とリールモータ3に関す
る速度制御ループのゲイン交点周波数を略一致させるこ
とで、可変速再生時などにおいて、キャプスタン速度目
標値設定手段13の出力の変化に対するキャプスタンモ
ータ10による磁気テープ1の走行速度変化への応答と
リールモータ3による磁気テープ1の走行速度変化への
応答を略等しく出来、よりテンションを安定に保つ事が
可能となる。
【0044】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のテンション制御装置によれば、リールの回転速度を負
帰還するため、磁気テープとリールの慣性モーメントに
よる共振を抑制し、安定したテンション制御が実現でき
る。また、リールの回転速度の高域周波数成分のみを負
帰還するので、巻径検出手段の検出精度が多少不十分で
あっても、キャプスタン駆動による磁気テープの走行速
度に対してリール回転速度は自動的に最適に保たれるた
め、磁気テープが弛んでしまうことはない。また、キャ
プスタンの回転速度に応じて、リールの速度負帰還の際
の目標値を設定することで、磁気テープの走行速度が可
変される場合にも安定したテンションが維持できる。さ
らに、リールの速度負帰還の際の目標値の設定をキャプ
スタンの回転速度の目標値から得、キャプスタンに関す
る速度制御ループとリールに関する速度制御ループの応
答を略一致させることで、キャプスタンによる磁気テー
プの駆動状態とリールによる磁気テープの駆動状態を略
一致させることができ、より安定したテンション制御が
実現できる。
【0045】以上により、本発明は従来のテンション制
御装置が持つ種々の課題を解決でき、特別なテンション
センサーを持つことなく安定したテンション制御系が実
現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による第1の実施例におけるテンション
制御装置の構成図
【図2】第1の実施例におけるテンション制御装置の制
御ブロック図
【図3】第1の実施例におけるテンション制御装置の折
れ線近似のボード線図
【図4】加算手段7の一構成図
【図5】本発明による第2の実施例におけるテンション
制御装置の構成図
【符号の説明】
1 磁気テープ 2 リール 3 リールモータ 4 リール速度検出手段 5 巻径検出手段 6 高域通過フィルタ 7 加算手段 8 モータ駆動回路 9 キャプスタン軸 10 キャプスタンモータ 11 ピンチローラ 12 キャプスタン速度検出手段 13 キャプスタン速度目標値設定手段 14 キャプスタン速度誤差検出手段 15 キャプスタン速度制御手段 16 リール速度誤差検出手段 17 リール速度目標値設定手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−208746(JP,A) 特開 昭61−55052(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 15/43

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁気記録再生装置において、磁気テープを
    供給又は巻取るリールと、前記リールを駆動するリール
    モータと、前記リールの回転速度を検出するリール速度
    検出手段と、前記リールのテープ巻径を検出する巻径検
    出手段と、前記リール速度検出手段にて検出された値か
    ら低域周波数成分を除去する高域通過フィルタと、前記
    巻径検出手段にて検出された値と前記高域通過フィルタ
    の出力とを所定の利得で加算合成する加算手段と、前記
    加算手段の出力に応じた電流を前記リールモータに供給
    するモータ駆動回路とを具備することを特徴とするテン
    ション制御装置。
  2. 【請求項2】高域通過フィルタの低域遮断周波数は、リ
    ールの回転軸回りの総慣性モーメントとリールから引き
    出されている磁気テープのバネ定数によって決まる共振
    周波数よりも低く設定され、リール速度検出手段と高域
    通過フィルタと加算手段とモータ駆動手段とリールモー
    タによってリールに関する速度制御ループを構成し、該
    速度制御ループのゲイン交点周波数は、前記共振周波数
    よりも高く設定されることを特徴とする請求項1記載の
    テンション制御装置。
  3. 【請求項3】加算手段は、巻径検出手段にて検出された
    値と高域通過フィルタの出力とを加算合成する際に、高
    域通過フィルタの出力に乗される利得を巻径検出手段の
    出力に応じて可変する利得修正手段を具備することを特
    徴とする請求項2記載のテンション制御装置。
  4. 【請求項4】磁気記録再生装置において、磁気テープを
    所定の速度で走行させるキャプスタンモータと、キャプ
    スタンの回転速度を検出するキャプスタン速度検出手段
    と、前記磁気テープを供給又は巻取るリールと、前記リ
    ールを駆動するリールモータと、前記リールの回転速度
    を検出するリール速度検出手段と、前記リールのテープ
    巻径を検出する巻径検出手段と、前記キャプスタン速度
    検出手段の出力と前記巻径検出手段の出力から前記リー
    ルの回転速度の目標値を得るリール速度目標値設定手段
    と、前記リール速度目標値設定手段の出力と前記リール
    速度検出手段の出力との誤差を検出するリール速度誤差
    検出手段と、前記リール速度誤差検出手段にて検出され
    た値から低域周波数成分を除去する高域通過フィルタ
    と、前記巻径検出手段にて検出された値と前記高域通過
    フィルタの出力とを所定の利得で加算合成する加算手段
    と、前記加算手段の出力に応じた電流を前記リールモー
    タに供給するモータ駆動回路とを具備することを特徴と
    するテンション制御装置。
  5. 【請求項5】磁気記録再生装置において、磁気テープを
    所定の速度で走行させるキャプスタンモータと、前記キ
    ャプスタンの回転速度の目標値を設定するキャプスタン
    速度目標値設定手段と、前記キャプスタンの回転速度を
    検出するキャプスタン速度検出手段と、前記キャプスタ
    ン速度目標値設定手段の出力と前記キャプスタン速度検
    出手段の出力との誤差に応じて前記キャプスタンモータ
    に電流供給して前記キャプスタンモータを速度制御する
    キャプスタン速度制御手段と、前記磁気テープを供給又
    は巻取るリールと、前記リールを駆動するリールモータ
    と、前記リールの回転速度を検出するリール速度検出手
    段と、前記リールのテープ巻径を検出する巻径検出手段
    と、前記キャプスタン速度目標値設定手段の出力と前記
    巻径検出手段の出力から前記リールの回転速度の目標値
    を得るリール速度目標値設定手段と、前記リール速度目
    標値設定手段の出力と前記リール速度検出手段の出力と
    の誤差を検出するリール速度誤差検出手段と、前記リー
    ル速度誤差検出手段にて検出された値から低域周波数成
    分を除去する高域通過フィルタと、前記巻径検出手段に
    て検出された値と前記高域通過フィルタの出力とを所定
    の利得で加算合成する加算手段と、前記加算手段の出力
    に応じた電流を前記リールモータに供給するモータ駆動
    回路とを具備することを特徴とするテンション制御装
    置。
  6. 【請求項6】リール速度検出手段と高域通過フィルタと
    加算手段とモータ駆動手段とリールモータによってリー
    ルに関する速度制御ループを構成し、該速度制御ループ
    のゲイン交点周波数は、キャプスタン速度制御手段によ
    るキャプスタンモータに関する速度制御ループのゲイン
    交点周波数に略等しく設定されることを特徴とする請求
    項5記載のテンション制御装置。
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