JP3006175U

JP3006175U - マウスパッド

Info

Publication number: JP3006175U
Application number: JP1994009235U
Authority: JP
Inventors: 一洋橘
Original assignee: Nissha Printing Co Ltd
Current assignee: Nissha Printing Co Ltd
Priority date: 1994-07-05
Filing date: 1994-07-05
Publication date: 1995-01-17
Anticipated expiration: 2000-07-05

Abstract

(57)【要約】【目的】テーブル面に密着し、マウス操作を行いやす
いマウスパッドを得る。【構成】微細孔とこの微細孔より大きい径を有する内
部の気泡とが連続するとともに内部の気泡が他の気泡と
細径管にて連続した構造の発泡性樹脂シート、厚膜樹脂
シート、布製メッシュシート、薄膜樹脂シートが順次積
層されている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、コンピュータの入力装置の一つであるマウスを正確に操作するために、マウスの下に敷いて使用するマウスパッドに関する。

【０００２】

【従来の技術】

マウスを正確に操作するためには、テーブル上に置いたマウスパッドの上を滑らせて操作することが好ましい。マウスパッドの表面は、マウス内のボールの転がりを促すために、ボールに摩擦を与えるための適度な凹凸を必要とし、また、マウス自体の滑りをよくするために、適度な平滑性を必要とする。さらに、テーブル上に置いたマウスパッドが滑って位置をずらさないようにするために、マウスパッドの裏面はテーブル面と適度な摩擦を必要とする。

【０００３】従来のマウスパッドとしては、たとえば、クッション性のあるウレタン樹脂シートの表面に布地あるいはマット加工したプラスチックシートを形成し、裏面にゴムシートを形成したものがある。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

従来のマウスパッドは、裏面に滑り防止用のゴムシートが形成されているが、この滑り防止効果が不十分なために、テーブル上に置いたマウスパッドが滑って位置ずれを起こし、マウス操作の邪魔になった。

【０００５】したがって、この考案はテーブル面に密着し、マウス操作を行いやすいマウスパッドを提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

この考案は、上記の目的を達成するために、マウスパッドを、微細孔とこの微細孔より大きい径を有する内部の気泡とが連続するとともに内部の気泡が他の気泡と細径管にて連続した構造の発泡性樹脂シート、厚膜樹脂シート、布製メッシュシート、薄膜樹脂シートが順次積層されている構成とした。

【０００７】また、微細孔とこの微細孔より大きい径を有する内部の気泡とが連続するとともに内部の気泡が他の気泡と細径管にて連続した構造の発泡性樹脂シート、厚膜樹脂シート、布製メッシュシート、帯電防止剤を含む薄膜樹脂シートが順次積層されている構成としてもよい。

【０００８】また、微細孔とこの微細孔より大きい径を有する内部の気泡とが連続するとともに内部の気泡が他の気泡と細径管にて連続した構造の発泡性樹脂シート、厚膜樹脂シート、布製メッシュシート、薄膜樹脂シート、汚れ防止コーティング層が順次積層されている構成としてもよい。

【０００９】また、微細孔とこの微細孔より大きい径を有する内部の気泡とが連続するとともに内部の気泡が他の気泡と細径管にて連続した構造の発泡性樹脂シート、表面が凹凸面である厚膜樹脂シートが順次積層されている構成としてもよい。

【００１０】また、微細孔とこの微細孔より大きい径を有する内部の気泡とが連続するとともに内部の気泡が他の気泡と細径管にて連続した構造の発泡性樹脂シート、帯電防止剤を含み表面が凹凸面である厚膜樹脂シートが順次積層されている構成としてもよい。

【００１１】また、微細孔とこの微細孔より大きい径を有する内部の気泡とが連続するとともに内部の気泡が他の気泡と細径管にて連続した構造の発泡性樹脂シート、表面が凹凸面である厚膜樹脂シート、汚れ防止コーティング層が順次積層されている構成としてもよい。

【００１２】以下、図面を参照しながらこの考案のマウスパッドを詳しく説明する。図１は、発泡性樹脂シート、厚膜樹脂シート、布製メッシュシート、薄膜樹脂シートが順次積層されてなるマウスパッドの一実施例を示す模式断面図である。図２は、発泡性樹脂シート、厚膜樹脂シート、布製メッシュシート、薄膜樹脂シート、汚れ防止コーティング層が順次積層されてなるマウスパッドの一実施例を示す模式断面図である。図３は、発泡性樹脂シート、表面が凹凸面である厚膜樹脂シート、汚れ防止コーティング層が順次積層されてなるマウスパッドの一実施例を示す模式断面図である。１は発泡性樹脂シート、２は厚膜樹脂シート、３は布製メッシュシート、４は薄膜樹脂シート、５は汚れ防止コーティング層をそれぞれ示す。

【００１３】発泡性樹脂シート１は、マウスパッドをテーブル面に密着固定さるためのものである。発泡性樹脂シート１は、ウレタンなどの発泡性樹脂を用いシート状に成形して得られる。発泡性樹脂シート１の厚みは300〜600μmが適当である。300μ m未満であると密着機能が充分発揮されず、また、600μmを超えると、コストが高くついたり耐久性が弱くなる問題を生ずるので好ましくない。

【００１４】発泡性樹脂シート１としては、たとえば特開平1-259043号に記載されたプラスチックシートがあり、これは、表面に微細孔を有する平坦な連続樹脂面が形成され、微細孔はその径より大きい径を有する内部の気泡に連続し、内部の気泡は、他の気泡と細径管にて連続した構造を有する。このような構造を有するので、発泡性樹脂シート１は、平滑面に重ね合わせると密着する。接着剤や粘着剤を使わないので剥がすのが簡単で、再び固定させるのも容易であり、再剥離性を有するものである。また、発泡性樹脂シート１は、テーブル面に対して平行方向に働く引張抵抗力が大きいという特徴がある。そのうえ、発泡性樹脂シート１は、テーブル面に対して垂直方向に押されることにより密着力がさらに強力になるという特徴があるので、マウスに手を載せてマウスパッド上で操作することにより、マウスと手の重さによりマウスパッドがテーブル面に対して垂直方向に押されて、テーブル面とマウスパッドとの密着力がさらに強力なものとなる。

【００１５】厚膜樹脂シート２は、マウスパッドの基盤として他のシートを支持するためのものである。厚膜樹脂シート２の材質としては塩化ビニル樹脂、ウレタン樹脂などが使用できる。このような材質を用いるので、厚膜樹脂シート２は汚れにくく、また、たとえ汚れてもその汚れを簡単に除去できる。厚膜樹脂シート２の厚みはそれぞれの態様によって異なる。たとえば、厚膜樹脂シート２の上に布製メッシュシート３、薄膜樹脂シート４、汚れ防止コーティング層５などを積層する場合には、厚膜樹脂シート２の厚みは0.5〜5mmが適当である。一方、厚膜樹脂シート２の上には何も積層しない場合、あるいは、汚れ防止コーティング層５のみを積層する場合には、厚膜樹脂シート２の厚みは0.7〜9mmが適当である。厚みが前記の値未満であると、マウスパッド全体としての重さが少なくなり、テーブル面上に置いただけではテーブル面に密着せず滑りやすくなる。また、厚みが前記の値を超えると、マウスパッド全体としての厚みが厚過ぎ、テーブル面との段差が大きすぎて操作しにくくなる。

【００１６】マウスパッドの表面は、マウス内のボールの転がりを促すために、ボールに摩擦を与えるための適度な凹凸を必要とし、また、マウス自体の滑りをよくするために、適度な平滑性を必要とする。このような表面状態をマウスパッドに与える方法としては、表面が平滑面である厚膜樹脂シート２の上に布製メッシュシート３と薄膜樹脂シート４とを積層する場合と、厚膜樹脂シート２自体の表面を凹凸表面にする場合とがある。前者の場合については、後述の布製メッシュシート３および薄膜樹脂シート４の説明の中で説明するものとする。一方、後者の厚膜樹脂シート２自体の表面を凹凸表面にする場合には、厚膜樹脂シート２の表面にマット加工やシボ加工を施すとよい。

【００１７】布製メッシュシート３はマウスパッドの表面に凹凸を与えるために積層するものである。メッシュの粗さは0.1〜3mmが適当である。0.1mmより細かいメッシュでは、凹凸が小さ過ぎることに起因して、マウス内のボールがマウスパッド上を転がり過ぎることになり、マウスの操作性が悪くなる。また、3mmより粗いメッシュでは、凹凸が大き過ぎることに起因して、逆にボールが転がりにくくなり、この場合もマウスの操作性が悪くなる。

【００１８】薄膜樹脂シート４は、布製メッシュシート３の上に積層し、マウスパッドの必要とされる表面状態を形成するためのものである。すなわち、マウスパッドに必要とされる表面状態とは、マウス内のボールに摩擦を与えるための適度な凹凸を有するとともに、マウス自体の滑りをよくするために適度な平滑性を有するものである。薄膜樹脂シート４の材質としては塩化ビニル樹脂、ウレタン樹脂などが使用できる。このような材質を用いるので、薄膜樹脂シート４は、汚れにくく、また、たとえ汚れてもその汚れを簡単に除去できる。薄膜樹脂シート４の表面は平滑な光沢面に形成すればよい。薄膜樹脂シート４の厚みは0.1〜1mmが適当である。この厚みは、薄膜樹脂シート４がその下の布製メッシュシート３のメッシュを受けて表面に適度な凹凸を現すのに適した範囲である。

【００１９】発泡性樹脂シート１、厚膜樹脂シート２、布製メッシュシート３、薄膜樹脂シート４はそれぞれ接着剤を用いて接着してもよいし、順次印刷形成してもよいし、またラミネート法によって貼り合わせてもよい。

【００２０】また、マウスパッド表面に静電気が生じてゴミ、ほこりなどが付着するのを防ぐために、導電性を有するAg、Cu、Niなどの金属の微細紛や、TiO₂、In₂O₃、SnO ₂ などの金属化合物の微細紛を主成分とする帯電防止剤を厚膜樹脂シート２あるいは薄膜樹脂シート４に添加してもよい。これらの微細紛は、マウスパッド表面の凹凸形状に影響を与えないように、粒径100μm以下のものがよい。

【００２１】また、マウスパッド表面に汚れをさらに付きにくくするために、透明なメラミン樹脂などの材料を用いて厚膜樹脂シート２あるいは薄膜樹脂シート４上に汚れ防止コーティング層５を形成してもよい。汚れ防止コーティング層５の厚みは、マウスパッド表面の凹凸を損なわないように100μm以下がよい。

【００２２】マウスパッドの形状は限定されず、たとえば四角形や円形などがある。また、色も限定されず、厚膜樹脂シート２あるいは薄膜樹脂シート４の色を適宜選択するとよい。さらに、必要に応じて文字、絵柄などの印刷を施してもよい。

【００２３】

【作用】

この考案のマウスパッドは、裏面に発泡性樹脂シートが設けられている構成なのでテーブル面に密着する。

【００２４】

【実施例】

実施例１発泡性樹脂シートとしてはウレタンを材質とするDICFOAM（大日本インキ化学株式会社製）を使用した350μm厚のシートを、厚膜樹脂シートとしては厚さ2mm の塩化ビニル樹脂シートを、布製メッシュシートとしては1mmメッシュの木綿製メッシュシートを、薄膜樹脂シートとしては厚さ0.5mmの塩化ビニル樹脂シートをそれぞれ用い、順次積層し接着した。薄膜樹脂シートには、帯電防止剤として TiO₂の微細紛を混練した。また薄膜樹脂シートの上には汚れ防止コーティング層として、メラミン樹脂を厚さ10μmにコーティングした。このようにして、厚さ約4mmのマウスパッドを得た。

【００２５】実施例１のマウスパットは、マウスと接する表面に、マウスパッド表面の凹凸を損なわない厚さの汚れ防止コーティング層と、その下に薄膜樹脂シートと、さらにその下に布製メッシュシートとが設けられた構成なので、布製メッシュシートの凹凸と薄膜樹脂シートの平滑性が組みあわさって、マウスパッドの表面形状はマウス操作に適した凹凸面となった。したがって、鏡面仕上げのテーブル上に実施例１のマウスパッドを置いてマウス操作を行ったところ、マウス内のボールの転がりは適当で、マウス自体も滑らかに動いた。また、テーブル上に置いたマウスパッドが滑って位置をずらすことはなく、テーブル面に密着固定された状態で操作できた。

【００２６】実施例２発泡性樹脂シートとしてはウレタンを材質とするDICFOAM（大日本インキ化学株式会社製）を使用した350μm厚のシートを、厚膜樹脂シートとしては厚さ3.5m mの塩化ビニル樹脂シートをそれぞれ用い、順次積層し接着した。厚膜樹脂シートには、帯電防止剤としてTiO₂の微細紛を混練した。また厚膜樹脂シートの上には汚れ防止コーティング層として、メラミン樹脂を厚さ10μmにコーティングした。このようにして、厚さ約4mmのマウスパッドを得た。

【００２７】実施例２のマウスパットは、マウスと接する表面に、マウスパッド表面の凹凸を損なわない厚さの汚れ防止コーティング層と、その下に表面が凹凸形状である厚膜樹脂シートが設けられた構成なので、厚膜樹脂シートの凹凸により、マウスパッドの表面形状はマウス操作に適した凹凸面となった。したがって、鏡面仕上げのテーブル上に実施例２のマウスパッドを置いてマウス操作を行ったところ、マウス内のボールの転がりは適当で、マウス自体も滑らかに動いた。また、テーブル上に置いたマウスパッドが滑って位置をずらすことはなく、テーブル面に密着固定された状態で操作できた。

【００２８】

【考案の効果】

この考案のマウスパッドは、上記のような構成および作用を有するので、テーブル上に置いたマウスパッドが滑って位置をずらすことがなく、マウス操作を行いやすい。

【図面の簡単な説明】

【図１】発泡性樹脂シート、厚膜樹脂シート、布製メッ
シュシート、薄膜樹脂シートが順次積層されてなるマウ
スパッドの一実施例を示す模式断面図である。

【図２】発泡性樹脂シート、厚膜樹脂シート、布製メッ
シュシート、薄膜樹脂シート、汚れ防止コーティング層
が順次積層されてなるマウスパッドの一実施例を示す模
式断面図である。

【図３】発泡性樹脂シート、表面が凹凸面である厚膜樹
脂シート、汚れ防止コーティング層が順次積層されてな
るマウスパッドの一実施例を示す模式断面図である。

【符号の説明】

１発泡性樹脂シート２厚膜樹脂シート３布製メッシュシート４薄膜樹脂シート５汚れ防止コーティング層

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】微細孔とこの微細孔より大きい径を有す
る内部の気泡とが連続するとともに内部の気泡が他の気
泡と細径管にて連続した構造の発泡性樹脂シート、厚膜
樹脂シート、布製メッシュシート、薄膜樹脂シートが順
次積層されてなることを特徴とするマウスパッド。
【請求項２】微細孔とこの微細孔より大きい径を有す
る内部の気泡とが連続するとともに内部の気泡が他の気
泡と細径管にて連続した構造の発泡性樹脂シート、厚膜
樹脂シート、布製メッシュシート、帯電防止剤を含む薄
膜樹脂シートが順次積層されてなることを特徴とするマ
ウスパッド。
【請求項３】微細孔とこの微細孔より大きい径を有す
る内部の気泡とが連続するとともに内部の気泡が他の気
泡と細径管にて連続した構造の発泡性樹脂シート、厚膜
樹脂シート、布製メッシュシート、薄膜樹脂シート、汚
れ防止コーティング層が順次積層されてなることを特徴
とするマウスパッド。
【請求項４】微細孔とこの微細孔より大きい径を有す
る内部の気泡とが連続するとともに内部の気泡が他の気
泡と細径管にて連続した構造の発泡性樹脂シート、表面
が凹凸面である厚膜樹脂シートが順次積層されてなるこ
とを特徴とするマウスパッド。
【請求項５】微細孔とこの微細孔より大きい径を有す
る内部の気泡とが連続するとともに内部の気泡が他の気
泡と細径管にて連続した構造の発泡性樹脂シート、帯電
防止剤を含み表面が凹凸面である厚膜樹脂シートが順次
積層されてなることを特徴とするマウスパッド。
【請求項６】微細孔とこの微細孔より大きい径を有す
る内部の気泡とが連続するとともに内部の気泡が他の気
泡と細径管にて連続した構造の発泡性樹脂シート、表面
が凹凸面である厚膜樹脂シート、汚れ防止コーティング
層が順次積層されてなることを特徴とするマウスパッ
ド。